genshin_テキスト保管庫 - 武器:千年の大楽章シリーズ

※武器シリーズ名は公式のものではありません。管理人が暫定的につけたものになります。公式発表があり次第修正します。

片手剣:蒼古なる自由への誓い

Ver.1.6追加
悠久なる歌声のように青く、真っすぐな直剣。風の国を代表する自由の誓いのように、その切っ先は鋭い。
過去に流行っていた祝福の歌は、こう歌う――
「誰かに舌を抜かれても、目で歌える」
「誰かに目を刺されても、耳で聞ける」
「夢を壊そうとする人がいたら、乾杯しようと誘う」
「たとえ明日が来なくても、この瞬間の歌声は永遠になる」

育った風土によって性格は異なる。しかし、土地も人も神によって誕生した。
自由気ままの神が、抗争の中で自由への愛を人々に広めたか。
それとも人々が自由のために、氷雪と烈風の中で、自由を愛する風の神を生み出したか。
この問題を解き明かすことはできない。

あの曲はいつも暗い時代に歌われた。
烈風の王者が尖塔に君臨した時も、
腐りきった貴族が神像を倒した時も、
幽閉された地下室で、暗い路地裏で、ぼろぼろの酒場で、
烈風と鉄の拳に浸透し、抗争の英雄を紡ぐ。

遥か昔のある日、環状の静まり返った王城で、
誰かの琴声を伴って、叫び声はついに烈風の監獄を突き破った。
ある少年、精霊、弓使い、騎士と赤い髪の流浪騎士は、
空を突き抜ける槍のような、
巨大な影を落とす尖塔の前で自由を誓った。
そして塔の上の孤独な王を倒すと決意した。

尖塔に登れない体の弱い者たちは、普段小さい声でしか歌えなかった。
しかし、あの乾杯と送別の歌を、城壁が揺れ動くほどの勢いで歌い、旗を揚げた勇者たちを応援した。
「誰かに舌を抜かれても、目で歌える」
「誰かに目を刺されても、耳で聞ける」
「でも、誰かに歌う自由と眺める自由を奪われたら」
「――それは、絶対に、絶対に容赦しない」

両手剣:松韻の響く頃

Ver.1.5追加
草木を撫でる風のように軽い大剣だが、その破壊力は木々を吹き飛ばす竜巻を想起させるほど強大なものである。
昔、平民の間にある歌が流行っていた。
「凹んだ硬貨を遠方から来た歌手と詩人にあげよう」
「花束を少女に渡そう」
「涙が出るほどの苦いお酒で」
「取り戻せない昨日に乾杯しよう、歌声を未来に捧げよう」

詩歌と音楽が風と共に流れる国では、人々は楽観的で敏感な魂を持っていた。
話によると、孤独な王と貴族が一部の和音と調の使用を禁止する時期があった。
敏感な人々が詩人や歌手の音楽から反逆の意志を感じ取ることができ、
実際に歌と詩は抗争者の連絡方法として使われていたからだ。

貴族が統治していた時代、風神を敬う教会が二つに分かれた。
一つは貴族と呑み交わし、神像を倒し、頌詞と聖歌を書いた教会。
もう一つは聖職者という名を持たない信徒。
彼らは地下街と高い壁の外で行動し、安酒を飲む。そして平民の間に伝わる聖書原典と風と共に流れてきた言葉で、
平民と奴隷たちのために祈り、禁じられた詩と歌を書いた。

異国の奴隷剣闘士が風の神と共に蘇り、反旗を掲げた。
無名の牧者と呼ばれる年寄りの聖徒が、西風教会の真の教徒を集め、
彼らと共に自らの血でこの青い土地を潤した。
その反逆の合図は、まさに今まで歌うのを許されなかった歌の残り部分だった。

「鋭い鉄片は命懸けの戦いまで取っておこう」
「絞首台は小賊のために残そう」
「錆びた矢先は研いでおこう」
「松韻の響く頃、低劣な者を撃ち落とそう」

弓:終焉を嘆く詩

Ver.1.4追加
詩人の楽器のような美しい弓。放った矢は嘆き声のように心に響く。
「西方の風が酒の香りを連れて行く」
「山間の風が凱旋を告げる」
「遠方の風に心が惹かれる」
「サラサラと君への想いを歌う」

かつて、いつも悲しげな騎士がいた。
この歌だけが、彼の心の癒やしであった。
広場でこの歌を歌う少女だけが、
彼の仕事の疲れを癒やしてくれた。

古国に降臨した災いの戦火はこの地にまで及んだ。
風が運ぶ喜びの詩は、毒龍の咆哮や、
大地を揺らす魔物の足音、そして啼き声と烈火に飲み込まれた。
王位継承を望まぬ風神は慟哭に気づいた。
旧き友の夢を守るため、風に恵まれた緑の野原を守るため、
風神は長い眠りから目覚め、天空の紺碧の龍と共に戦った…
そして、騎士と騎士団も自分たちの国と故郷のために戦った。

猛毒の龍が氷結の山に落ち、紺碧の龍が尖塔の古城で眠りについた時、
騎士は谷戸で命を落とした。最期の瞬間、少女の姿が脳裏に浮かんだ。
「遠方に留学した彼女は無事だろうか。もっと彼女の歌を聞きたかった」
「まだエレンドリンとローランドが生きている。彼女が戻ってくる時、この災害は収まっているはずだ――」

神を称賛し、2体の龍の戦いを描写した詩はたくさんあったが、やがて失われていった。
少女が歌っていた大好きな歌も、彼女が帰郷してから歌詞が変わった。
「蒲公英は朝の風と旅に出る」
「秋の風は収穫をもたらす」
「しかしどんな風も」
「あなたの眼差しをもたらしてはくれない」

涙も歌声も枯れた時、少女は命を燃やし、世界を浄化しようと決めた…