最終更新: cogas_uasanbon 2013年11月01日(金) 23:32:18履歴
はい。抽象詞についてもっと勉強しましょうのコーナーです。
わーい。本編では{nu}と{du'u}についてやったよね。抽象詞は、取り込んだ命題で表される抽象的な出来事を抽出するんだったよね。ま、{du'u}はそのまんま命題を渡すけど。
一応、復習も兼ねて、本編でやった抽象詞と今からやる抽象詞を挙げておきます。
他にも過程(pu'u)/時点(mu'e)/動作(zu'o)/状態(za'i)/経験(li'i)があるんだけど、これらは全部{nu}で表せるからやりません。
新しいのは{jei}{ka}{ni}だね。
だね。見たら分かると思うんだけど、{du'u}と{jei}以外、すべて「x1は[bridi]に表される◯◯」というPSを持っているよね。私たちは抽象的なことをとにかく文で表す。じゃあ逆に、文から抽象的なことを引き出せるだろう、というのが抽象詞の狙い。
なるほどねー。{nu}で言えば、「ある出来事があって、それは命題で表すならBRIDIと記述できる」ってことか。
そういうこと。じゃ、順番に見ていくよ。
まずは{jei}から。これは簡単だね。「x1 は[bridi]の真理値、 x2 (認識体系)の」というPSを持っています。つまり、{jei}は取り込んだ命題の真理値を引き出すのさ。
真理値…?
真理値ってのは、その命題が「真」か「偽」かってこと。日本語でいえば「〜かどうか」だね。
あー、なるほどね。
次は{ka}。{ka BRIDI}は「ある性質があって、それを命題で表すならBRIDIと記述できる」ということです。
ふーむ。「生(セイ)」という性質は、{ka jmive}「「生きている」という命題で表されるような性質だ」でいけそうだ。
いいね。じゃあ、{ka mi prami do}は?
「「私はあなたを愛する」という命題で表されるような性質だ」…。どんな性質だろ?
ま、ちょっと分かりにくいね。じゃあ、{ka prami}はどう?
「「何かが何かを愛する」で表されるような性質だ」でしょ?「愛だ」じゃない?
でも「愛する」という命題には、愛する人と愛される人がいるでしょ?だから、「愛するという性質」、「愛されるという性質」を引き出してもいいんじゃない?*2
ああ…、うーん。「愛されるという性質」をイメージしながら{ka prami}って言っても、相手が「愛するという性質」と受け取る可能性があるんだよね。漠然としてて不安だなあ。
だよね。その漠然さを解消するための素敵な語があるのさ。{ce'u}を使うと、「この命題で表される、特にこの項がもっている性質」という表現ができるよ。
だから、「愛するという性質」は{lo ka ce'u prami}、「愛されるという性質」は{lo ka prami ce'u}と書ける。
おお、これを使えば、迷うことはなくなるね。
ちなみにこれは{nu}やあとでやる{ni}にも使えるよ。でも、{nu}にはあまり使わないかな。{lo nu ce'u prami}「「Xが何かを愛する」という命題で表される、特にXがもっている出来事」って、分からないことはないけど、特に使おうとも思わないよね。*3
うん。あ、ひとつ閃いた。{ce'u}を使うと一般性が出るんだね。焦点を当てる方法は他にもあって、たとえば、
みたいに、外側の項(mi)を抽象節の中で使うと、文脈的に{lo ka ce'u prami}と取ってくれるよね。でも、
みたいなときは、そういう方法が使えない。これは一般性が影響してくるからじゃない?
その通りだよ。頭のネジ新調したの?
失礼なっ。
じゃあ、姉ちゃんが冴えてることがわかったところで、{ni}に入ろう。{ni BRIDI}は、「ある量があって、それを命題で表すならBRIDIと記述できる」だね。
{ka}と似てるね。{ka}は「性質」、{ni}は「量」ってことか。例文出してみてよ。
じゃあ、{lo ni blanu}
「「青い」から想像できる量」、「青の量」でしょ! これ、{lo ni ce'u blanu}と書いた方が何の量かはっきりするよね。
いえす。やっぱり冴えてるね。じゃあ、{lo ni djacu}はどういう意味?
そりゃあ、「水の量」でしょう。
どんな「量」よ?
え?あ、そうか、量っていったって色々あるもんね。重さとか体積とか…。
そゆこと。なので、{ni}にはx2に「どんな量か」を書くことができます。
なるほどね。
というわけで、終わりです。{nu}{du'u}{ni}{ka}はよく出てくるからきちんと覚えておくように。
はーい。残りの5つも少し気になるけど…。
ま、それは補助資料で挙げるかもしれないから、気長に待ってて。
わーい。本編では{nu}と{du'u}についてやったよね。抽象詞は、取り込んだ命題で表される抽象的な出来事を抽出するんだったよね。ま、{du'u}はそのまんま命題を渡すけど。
一応、復習も兼ねて、本編でやった抽象詞と今からやる抽象詞を挙げておきます。
nu | 事象抽象 : 抽象詞; bridi の左に付いて、その bridi が内包する事象を抽出する;x1 は[bridi]に表される事象 |
du'u | 命題抽象 : 抽象詞; bridi の左に付いて、その bridi が内包する命題を抽出する; x1 は x2 (文字列)によって表される[bridi](命題) |
jei | 真理値抽象 : 抽象詞; bridi の左に付いて、その bridi が内包する真理値を抽出する;x1 は[bridi]の真理値、 x2 (認識体系)の |
ka | 性質抽象 : 抽象詞; bridi の左に付いて、その bridi が内包する性質を抽出する;x1 は[bridi]に表される性質 |
ni | 数量抽象 : 抽象詞; bridi の左に付いて、その bridi が内包する数量を抽出する; x1 は[bridi]に表される数量、 x2 (尺度)の |
su'u | 不特定抽象 : 抽象詞; bridi の左に付いて、その bridi の不特定の内包要素を抽出する;x1 は[bridi]に表される不特定の抽象、 x_2 (種類)の |
他にも過程(pu'u)/時点(mu'e)/動作(zu'o)/状態(za'i)/経験(li'i)があるんだけど、これらは全部{nu}で表せるからやりません。
新しいのは{jei}{ka}{ni}だね。
だね。見たら分かると思うんだけど、{du'u}と{jei}以外、すべて「x1は[bridi]に表される◯◯」というPSを持っているよね。私たちは抽象的なことをとにかく文で表す。じゃあ逆に、文から抽象的なことを引き出せるだろう、というのが抽象詞の狙い。
なるほどねー。{nu}で言えば、「ある出来事があって、それは命題で表すならBRIDIと記述できる」ってことか。
そういうこと。じゃ、順番に見ていくよ。
まずは{jei}から。これは簡単だね。「x1 は[bridi]の真理値、 x2 (認識体系)の」というPSを持っています。つまり、{jei}は取り込んだ命題の真理値を引き出すのさ。
真理値…?
真理値ってのは、その命題が「真」か「偽」かってこと。日本語でいえば「〜かどうか」だね。
- mi djuno lo jei la .soran. cu mensi la .sevan. / 私はそらがセヴァンの姉妹かどうか知っている。*1
あー、なるほどね。
次は{ka}。{ka BRIDI}は「ある性質があって、それを命題で表すならBRIDIと記述できる」ということです。
ka | 性質抽象 : 抽象詞; bridi の左に付いて、その bridi が内包する性質を抽出する;x1 は[bridi]に表される性質 |
ふーむ。「生(セイ)」という性質は、{ka jmive}「「生きている」という命題で表されるような性質だ」でいけそうだ。
- mi ckaji lo ka jmive / 私には「生」という性質がある
ckaji | x1 には x2 の性質がある |
いいね。じゃあ、{ka mi prami do}は?
「「私はあなたを愛する」という命題で表されるような性質だ」…。どんな性質だろ?
ま、ちょっと分かりにくいね。じゃあ、{ka prami}はどう?
「「何かが何かを愛する」で表されるような性質だ」でしょ?「愛だ」じゃない?
でも「愛する」という命題には、愛する人と愛される人がいるでしょ?だから、「愛するという性質」、「愛されるという性質」を引き出してもいいんじゃない?*2
ああ…、うーん。「愛されるという性質」をイメージしながら{ka prami}って言っても、相手が「愛するという性質」と受け取る可能性があるんだよね。漠然としてて不安だなあ。
だよね。その漠然さを解消するための素敵な語があるのさ。{ce'u}を使うと、「この命題で表される、特にこの項がもっている性質」という表現ができるよ。
ce'u | 抽象節内において焦点となる sumti の箇所にそのまま代えて置く |
だから、「愛するという性質」は{lo ka ce'u prami}、「愛されるという性質」は{lo ka prami ce'u}と書ける。
おお、これを使えば、迷うことはなくなるね。
ちなみにこれは{nu}やあとでやる{ni}にも使えるよ。でも、{nu}にはあまり使わないかな。{lo nu ce'u prami}「「Xが何かを愛する」という命題で表される、特にXがもっている出来事」って、分からないことはないけど、特に使おうとも思わないよね。*3
うん。あ、ひとつ閃いた。{ce'u}を使うと一般性が出るんだね。焦点を当てる方法は他にもあって、たとえば、
- mi ckaji lo ka mi prami / 私は「私が愛する」という命題で表される性質をもつ。(= 私は愛するという性質をもつ。)
みたいに、外側の項(mi)を抽象節の中で使うと、文脈的に{lo ka ce'u prami}と取ってくれるよね。でも、
- mi zmadu do lo ka ce'u prami la .mik. / 私は君よりも、ミクを愛するという点で卓越している。
みたいなときは、そういう方法が使えない。これは一般性が影響してくるからじゃない?
zmadu | x1 は x2 よりも、 x3 (性質/数量)の点で、 x4 (度合)ほど卓越している |
その通りだよ。頭のネジ新調したの?
失礼なっ。
じゃあ、姉ちゃんが冴えてることがわかったところで、{ni}に入ろう。{ni BRIDI}は、「ある量があって、それを命題で表すならBRIDIと記述できる」だね。
ni | 数量抽象 : 抽象詞; bridi の左に付いて、その bridi が内包する数量を抽出する;x1 は[bridi]に表される数量、 x2 (尺度)の |
{ka}と似てるね。{ka}は「性質」、{ni}は「量」ってことか。例文出してみてよ。
じゃあ、{lo ni blanu}
「「青い」から想像できる量」、「青の量」でしょ! これ、{lo ni ce'u blanu}と書いた方が何の量かはっきりするよね。
いえす。やっぱり冴えてるね。じゃあ、{lo ni djacu}はどういう意味?
djacu | x1 は水 |
そりゃあ、「水の量」でしょう。
どんな「量」よ?
え?あ、そうか、量っていったって色々あるもんね。重さとか体積とか…。
そゆこと。なので、{ni}にはx2に「どんな量か」を書くことができます。
- lo junta / 重さ、重量
- lo canlu / 体積、三次元的広がり
なるほどね。
というわけで、終わりです。{nu}{du'u}{ni}{ka}はよく出てくるからきちんと覚えておくように。
はーい。残りの5つも少し気になるけど…。
ま、それは補助資料で挙げるかもしれないから、気長に待ってて。
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