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形式番号と名称

統合空軍塗装

基本記事(マスターファイルの翻案元記事)

  • 双方の機種の寸法・性能と火器・電子機器、その他装備の記載については煩雑を避ける為、本「マスターファイル」には記載しません。
    下記内部リンク記事を参照ください。
  • SVR-1 ヴォイヤー/ヴィクセン

名称の由来

  • 「ヴォイヤー」【 Voyeur 】はフランス語で「覗き魔」の意味。
    同様に「ヴィクセン」【 Vixen 】は「雌キツネ」を意味する。

内部検索案内

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目次  【Index】

  • 統合空軍塗装
  • 基本記事(マスターファイルの翻案元記事)
  • 名称の由来
  • マスターファイル系列一覧
  • 目次  【Index】
  • 開発、及び製造企業
  • 設計概念統合者(現場指揮者)
    •  
  • 上記日本語カタカナ変換
  • 要求項目(空/海/宇宙軍統合要求)
  • 二色刷り線画資料
  • 参考図書
  • 開発背景
  • 次世代機の練習機として
  • 開発総指揮はブランシュ・フォンテーヌに
  • 設計と課題
  • 条件付加速度相殺装置の搭載
  • 政治的圧力
  • 戦域高速偵察型「ヴォイヤー」 
  • 可変戦闘機の高等練習機「ヴィクセン」
  • 戦闘救難機として
  • 個人用航空機販売
  • 原文解説(英語)
  • センチネル版
  • 開発、及び製造企業

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    リージェ重工業 (発音上は「リエージュ・インダストリー」)

    【 Liège 】
    ノースロップ・グラマン・エリダヌス支社

    リベルテ・グロリエ合弁会社:旧ダッソ・ブレゲーリベルテ及びグロリエ各支社
    以上の合弁により地球圏内の親会社より独立し、成立した。

    開発指揮ダッソー・ブレゲー・アビアシオン
    設計1:リージェ・インダストリー【Liège】社 ※

    2:ノースロップ・グラマン・エリダヌス支社

    ※(リベルテ・グロリエ合弁会社→旧ダッソ・ブレゲーリベルテ及びグロリエ各支社 )
    製造同上(但し生産比率はダッソー・ブレゲー・アビアシオンとリージェ・インダストリー【Liège】社が3割、:ノースロップ・グラマン・エリダヌス支社が7割

    設計概念統合者(現場指揮者)

    • 【Blanche Fontaine】(フランス語表記)  
    上記日本語カタカナ変換

    要求項目(空/海/宇宙軍統合要求)

    1. 可変戦闘機の実機習熟の直前段階でのバトロイドを除く各々の形態運動特性を再現すると共に、変形機動訓練(変形タイミング、空力特性、ガウォーク特性)に適すること。
    2. 戦闘捜索救難機、高速戦域(電子)偵察、艦上輸送・連絡機(基地-空母間連絡輸送機、Carrier Onboard Delivery,COD )としての機能を「派生型」【Variant】として開発可能であること。
    3. 上記、及び項目「5」に関して、如何なる外部搭載ポッドをも使用せずに、偵察電子機器を搭載可能なこと。
    4. 如何なるブースターをも使用せず AVF(次世代可変戦闘機)と同様に地球規模惑星の衛星軌道まで進出可能なこと。
    5. 上記に関して、大気圏再突入能力を持つこと。
    6. 大気・重力圏内での艦上機としての運用能力。

    任務目的こそ「戦域偵察機」と「高等練習機」に単純化されているが、宇宙軍の衛星軌道進出、大気圏再突入能力、海軍の艦上機としての運用能力など海兵隊を除く三軍共用の課題実現は、相当に難しい要求だった。

    二色刷り線画資料

    私有機

    参考図書

    練習機の側面
    戦域偵察機(司令部偵察機)の側面
    • モスキート:高速性能を活かして、PR Mk. I、PR Mk. IV、PR Mk. VIII、PR Mk. IX、PR Mk. XVI、PR Mk. 34、他の偵察型が製造されました。
    • 百式司令部偵察機【Dyna】や、ブードゥ:RF-101A/B/C/G/H など、派生型の大半を「長距離写真偵察機」として用いられました。
    艦上偵察機の側面
    • 彗星は「二式艦上偵察機」としても用いられました。
    ダッソー社系の側面

    開発背景

    西暦2020年代、遠征艦隊軍【UEEF/REF】の主力戦闘機は大気圏内の対艦攻撃機と迎撃機、更に宇宙空間汎用重戦闘機として VF-4 ライトニング が、同じく大気圏内の「前線戦闘機」、宇宙空間での戦闘攻撃機として VFA-6 レギオス が陸軍系企業の長年の悲願であった可変戦闘機市場への参入を果たし、艦隊防空(宙)の重責を担いました。

    けれども、対インビッド戦闘に特化した専用設計のレギオスに関して、海軍・宇宙軍の艦閥派出身のリサ・ハイエス提督は合理主義で
    「必要であれば陸(おか)の皆さんが創った飛行機でも」
    と継続使用の方針を示した一方で、夫であるリック・ハンター名誉提督は、パイロット出身であり、ついに現場飛行指揮官を離れる最後の日まで VF-4 ライトニングを使い続け、レギオスに乗ることはなく、マクシミリアン・スターリング (センチネル版)ミリア・ファリーナ夫妻も 大気圏内での空力や、操縦性能にある程度の向上が見られたZ(ゼータ)型の登場 まで、頑(かたく)なに、このVFA-6 レギオスの使用を避けました。

    また、その航続時間と距離はこれまでのどの可変戦闘機よりも短く、「大気圏内では事実上無制限」【註:*1】の航続時間と距離を持つと謳われた触れ込みから後退する莫大な反応剤消費は長距離、いえ実質は中距離侵攻にあたってでさえ、前世紀中期の化石燃料ジェット機の黎明期なみの「アシの短さ」に支援機の存在が叫ばれ続け、この航続時間と距離の不足の為、生命を落とした操縦士も多かったのです。
    20世紀の空中給油を彷彿とさせるプロトカルチャー (資源)【HBT】カートリッジの空中交換も試行されましたが、燃焼に依り減少した液体を補充すれば済む前世紀の空中給油と異なり、円筒型のキャニスターを4本束ねたリンク付きのカートリッジ集合体を抜き去り、新規に挿入しなければならず、宇宙空間ではこの宙間換装も実施されたものの、大気・重力圏内では気流による揺らぎによる接触事故や、ヘリウムガス風船16個で浮かび上がるまで軽量化されたカートリッジそのものの風圧に対する強度不足、機体側のカートリッジ保管庫の扉が開くと同時に風圧に堪え切れず吹き飛ぶ等、様々な問題が噴出しました。※ 注釈*2

    また、単独で地球規模の惑星の「大気・重力圏内」を突破出来ないことも、第三世代の可変戦闘機としては問題でした。

    これを解消する為、レギオスを「α」(アルファ)ユニットとして統合システムとみなした「β」(ベータ)計画の発動が当のヴィッカース plc連合側から提案されました。

    その為に2つの計画が「打ち上げ」られたのです。

    1つ目は【α】(アルファ)「レギオス」を軌道投入が可能なブースターロケットを製造し、大気圏外活動における、より大きな推力と出力を与えるブースター。
    このブースターは大気圏内で空気力学的配慮を受け、再使用可能とする計画でした。

    更にはVFA-6 【Alpha/α】(アルファ)「レギオス」は、「新しいブースターから分離することなくバトロイドに変形すること」が可能であるようにと軍側から要求が追加されました。

    検討を重ねるうちに時は過ぎ、大型戦闘爆撃機と重戦闘バトロイドの必要が現実になったとき、第2の計画が始動し始めました。
    提案された航空機は当時試作中であった、VF-X-7シルフィード(大気圏内での性能重視の為、地球圏でもライセンスされた数少ない殖民惑星企業の設計である)であり、バトロイド時の全高はレギオスより1割程大きい10.7m程度ですが、戦闘機形態での翼幅はレギオスの2倍以上もある(レギオスに較べれば)比較的大型の機体でした。

    提案された「戦闘爆撃機」は小型の「レギオス」より巨大かつ大量の武装を運ぶことが必要とされ、それは主に短距離・短射程兵器に依存することと定義付けられました。

    1. 最初の計画は「TREAD Booster」または【TRans-EArth Deployment】(地球圏【宇宙空間】両用【双方向接続】支援)システムと称され、
    2. 第2の計画は「ベータ・ファイター計画」と呼ばれていました。
    これらの計画は後に統合され、後に可変戦闘爆撃機 VFB-9 トレッド、可変電子戦機 VE-12 ストーカー」として一応の解決をみます。

    次世代機の練習機として

     「レギオストレッド」の操縦訓練は、それ自身でしか習得出来ない!


     「こいつらは、まるで フォルクスイェーガーだ!」  【 Volksjäger 】


    (「ハインケル He 162」)【Heinkel He 162
    書籍名:「溝(トレッド)に落ちたヒヨッコを!」 

    2060年、退役した「ミカエル・ブラッドレー」訓練教官(中佐)の出版した2025年から2036年に掛けての回想記より
    • (2062年:「ドニング&コーリン・カンパニー出版社」刊行)

    訓練現場の教官の多くが頭を抱えていました。

    それまでの航空機とまるで異なる特性を持ち、また空力前提の可変戦闘機とも異なる「レギオストレッド」の操縦訓練は「それ自身でしか訓練出来ない」とまで教官達から評価され、中等過程までの訓練を通常の非可変航空機と、地上戦用バトロイド、或いはデストロイドで徹底的に行い、不適格者たちを「振るい落とした」後で実機訓練に入ると、必ず大隊規模(α+βの24機組/48人+予備人員)で殉職者が2 〜 3人は発生するという有様で、人事部は亡くなった操縦士の家族、特に寡婦(或いは「寡夫」)に軍人遺族年金とパイロット組合の慰霊金の手続きをする際、家族の側から説明を求められて対応に苦慮する場面がみられました。

    名誉の戦死なら、仕方が無い、悔しいけどな。だが、妻の死因が機体の欠陥なら、(軍部と開発企業の連中に)お湯【*3】を掛けに行ってやる! 
    • 寡夫「ジム・ウォーカー」2035年のテレビ番組 「地球開放を目指して」 のインタビューにて

    この為、ヴィッカース plcを始めとする「元」陸軍系企業連合は、遺族年金基金や軍人&軍属パイロット互助組合に多額の寄付を行い、この見境の無い「口封じ」は基金や互助組合側の幹部や事務員との間で癒着・汚職・賄賂を招き、遠征艦隊軍は、その管理責任を問われ、民間人の警察・検察側からの厳しい追求と批判を浴びることになりました。

    技術調査部は既にα+β(アルファ+ベータ)システムを過渡期のものと位置づけ、対インビッド戦争への勝利の可能性が見え始めた際を見極めながら、あまりに特殊化、小型化され過ぎたレギオスの反省を活かした、第四世代可変戦闘(攻撃)機の要求仕様を模索し、練習機に関しても、あまりにトリッキーで戦時下の徴兵速成教育計画には馴染まない機種へ、例えるなら某他星系の AVF「VF-19 エクスカリバー」に似た特性の、これら第三世代機への対応と接続を考慮した可変練習機よりは当初より第四世代機への対応を考慮した高等練習機の開発を指示すべきとの結論に達しました。
    α+β(アルファ+ベータ)は、戦域偵察機としては失格

    また「レギオス」&トレッド、或いは、「レギオス」& 電子戦機ストーカーを組み合わせた【α+β】(アルファ+ぺーター)システムは重装甲で戦術偵察機としての使用には問題ありませんが、戦域偵察機(司令部偵察機)としては長時間の作戦行動が出来ず、問題が多い機体でした。

    その大気圏突破能力や大気圏突入能力も、良く言えば漢らしい、悪く言えば強引な仕様で、衛星軌道上へ駆け上がり情報を持ち帰る機体の装甲の損傷、逆に大気圏再突入に関して細部のセンサーの損傷は「気にしない」こととされ、純粋な戦闘機としての使用なら許容範囲でしたが、「戦域偵察機としては役に立たない」と司令部偵察部隊(戦略偵察飛行団)からは受領を拒否されました。
    こうした中で予算の制約もあって、開発中の次期(第4世代)可変戦闘機の高等練習機としての機能と、戦域偵察機の機能を兼ねる機体を、政治的な配慮から「陸軍系以外の企業」かつ、企業間紛争による後難を避ける為、従来の可変戦闘機開発企業(ロックウェル&ベル・テキストロン、ロッキード・マーティン)以外から選出する必要が生じました。

    そこで、ルーイ・ニコルス技術少佐(彼は出身地の関係からダッソー社と縁があった)の提出資料を基に、リージェ・インダストリー【Liège】社に白羽の矢が立てられました。

    なお、インビッド侵攻までは親会社の「ダッソー社」の協力の下、鍛造プレス機 や スキンミラーを削り出す工作機械等の協力関係が保たれていましたが、インビッドによってパリを占拠された後は、親会社の協力は期待出来ませんでした。

    また、親会社の社員の中にはインビッドの連行後の人体実験によって行方不明(人体解剖によって亡くなったと推定される)者も多くいた為、リージェ社の受注は、占領地の人々のレジスタンス活動に対しての精神的な支援の意味もあったと後世の歴史家は唱えています。
    マルセル・ダッソー参考情報

    マルセル・ブロックはユダヤ人であったため、戦争中は収容所に入れられた。

    マルセルの兄「ダリウス・ブロック」がレジスタンス運動において名乗った変名であるダッソー(「突撃」を意味する)という「マルセル・ダッソー 」【Marcel Dassault】に戦後改名し、社名も1947年12月20日に『マルセル・ダッソー社』【Avions Marcel Dassault】に変更した。

    1971年にブレゲーと合併し、『ダッソー・ブレゲー社』【Avions Marcel Dassault-Breguet Aviation; AMD-BA】社となったが、オーナーへの配慮で1990年に『ダッソー・アビアシオン社』【Dassault Aviation】に改名した。

    開発総指揮はブランシュ・フォンテーヌに

    太陽系にインビッドが侵攻《侵攻自体は西暦2031年に開始、サザンクロス軍が壊滅する原因となった本格的なインビッド大会戦は、西暦2033年5月15日(日曜)》したブランシュが 32歳 の夏の或る日、地球圏より遠く離れたヴァリヴェール恒星系【Valivarre star sysyems】の遠征艦隊軍の某司令官より、ブランシュ・フォンテーヌを抜擢したいとの打診がリージェ【Liège】社に、フォールド暗号通信回線を通して届きました。

    他恒星系への実情視察出張

    リージェ社幹部は当初「出向を前提で検討したい」と回答しましたが、遠征艦隊軍側はリージェ社に試作指示を出す予定であり、事前に要求項目を出す艦隊内の事情を知って欲しい為の視察協力願いであることを告げました。

    住み慣れた第二の故郷を、一時とはいえ離れて、未だ摂取リージェントインビッド軍団と交戦中のヴァリヴェール恒星系に向かうのは危険もありましたが、会社幹部の説得もあって、彼女は6日後には了解の回答をしました。

    フォールド航法を2回重ねて着いた先で見たものは、苛酷な現地の実状でした。

    リサ・ハイエス海軍/宇宙軍提督、リック・ハンター名誉提督に謁見の後、ルーイ・ニコルス技術少佐や艦隊附属技術検討委員会のスタッフ達(ジョナサン・ウルフ大佐含む)と議論を重ねたことは、要求仕様の趣旨や真意を汲み取る上で意義がありました。

    現用機 VFA-6 レギオス、VFB-9 トレッドの補修や小規模改修はヴィッカース plcを柱とする陸軍系企業連合が行っていましたが、空力の問題を質量相殺装置の常時起動という手法で解決した判断は賢明【Smart】とは言えず、今回の「可変戦域偵察機」兼「高等練習機」の用途にはそぐわないのは明らかでした。

    政治的判断で陸軍系企業の開発機体を主力機の「可変戦闘攻撃機」VFA-6レギオス、「可変戦闘爆撃機」VFB-9トレッドに採用した遠征艦隊軍側でしたが、既にその独占化による改良怠慢・自社で自主開発&提案等を行わない開発怠慢など、綻(ほころ)びは見え始めていました。
    可変戦闘機バトロイド形態以外の運用手法を学ぶ練習機としても、来たるべき次期主力機導入後も長らく使える機体を目指すならば、ヴィッカース plcを柱とする陸軍系企業連合にこの種類の機体設計を任せるべきではないとリサ・ハイエス海軍/宇宙軍提督、リック・ハンター名誉提督に謁見の後、ルーイ・ニコルス技術少佐らは彼女らに告げてきました。

    リサ遠征艦隊軍・総司令官

    ブランシュを代表とするリージェ社の第二設計室の構成員は、遠征艦隊軍の総司令:リサ・ハイエスの招待により、ヴァリヴェール恒星系に位置する旗艦である超時空要塞 SDF-3 パイオニア に招かれました。

    • 【 太空堡垒 哨兵.Artwork by Pocket Chocolate 〔口袋巧克力〕】クリックにて、736 pixel x 1,057 pixel (120KB) 原寸画像を展開します。



    3万トンの鍛造プレス機問題

    古巣リージェ社に戻ったブランシュでしたが、要求仕様を実現可能な機体骨格を実現するには無重力下で分子組成を均一に調整する必要性があり、惑星リベルテの衛星軌道上の小さな実験人工衛星では、工場衛星『イコーリティ』(元ゼントラーディ、リガード専用82933工場衛星)にあるような、型鍛造に用いるような3万t. プレス機は設置する余裕も、また工場衛星『イコーリティ』級の他のゼントラーディ工場衛星を奪取回航する軍事力も、遠征艦隊軍に融通を依頼する政治力もありませんでした。

    このため、彼女自身は配下の鍛造技術者をノースロップ・グラマン・エリダヌス恒星系支社に派遣し、全鍛造過程間の重力相殺機構を利用した、3万8,000t.の能力を持つ擬似無重力鍛造プレス工作機械の中古購入を打診させました。

    ノースロップ・グラマン社は故リパブリック社の忘れ形見『ワイマン・ゴードン』【Wyman Gordon】社のスキンミラー用フライス盤と、旧い素材であるアルミ合金鍛造機械の機構を流用したチタニウム(塑性特殊合金)用途への改造鍛造プレス機ならバトル【Battle】級・超時空重巡洋艦 SCA-72【Mar-ne】(マルヌ(2043年にインビッドにより撃沈)を工面して3回に分けて分解しフォールド輸送可能と回答してきました。
    スキンミラーって?
    素材から薄肉の構造物を削り出すフライス盤であり、胴体や翼の外板(スキン)の加工に用います。

    設計と課題

    開発の総責任者の入院

    此処で一つの障害が生じました。
    元々余り身体の丈夫でなかったブランシュ・フォンテーヌが出張先の遠征艦隊軍旗艦 SDF-3 パイオニア内で倒れてしまったのです。

    軍医の診断では
    1. 『植民星の土着細菌が宇宙放射線で変異』
    2. 『あと二日遅れていたら熱が脳にいって意識不明となり回復不能だった』
    3. 『白血球数が通常の二倍』
    4. 『過労による急性腹膜炎でCRT(体内アレルゲン反応)値が21.8(正常値は0.3ですから21倍)で意識を失う前に一刻も早く入院させるのでリージェ社の費用負担を了承して貰いたい
    との返答でした。

    しかしリージェ社会長からは、一旦帰郷して彼女自身の体調を含めた報告をすることを求められブランシュ・フォンテーヌは応急措置の点滴バックを傍らに惑星リベルテに帰郷します。

    その場で彼女の報告を聞いた当時の代表取締役であった『ピエール・カルバン』【本名は都合により使用出来ず、仮名としました】は当時既に同社役員でもあったブランシュ・フォンテーヌに対し
    1. 計画の象徴としての影響力を考えて、他の従業員、社員(役員)、テストパイロットには内密にすること。
    2. 入院費用は会社が立て替え、ブランシュ個人に対する貸付けとして毎月100ユーロを返済
    3. リベルテ内の地元から遠隔地の病院に入院、治療設備上必要ならば突然変異細菌に造詣の深い他の病院への転院も認める。
    4. 3ヶ月で復帰出来ない場合はプロジェクトを降りてもらう
    5. プロジェクト代行総合責任者はジール・ブロマシェ(このときまでに構造計算担当から出世していた)とする。
    という厳しいものでした。
    ブランシュは二ヶ月は治療に専念、以降は抗生物質の点滴通院をしながら現場に復帰しました。

    条件付加速度相殺装置の搭載

    戦域偵察型SVRと、SVTの救難仕様機は、高精度かつ繊細な偵察器材(或いは捜索センサー)を保護し、負傷した遭難者を加速度から護る為の何らかの装置を搭載することが求められました。

    ブランシュ・フォンテーヌは、ポーランド系物理学者ユスティーナ・リシウィク【Justina Lisiewicz】*4の提案した理論を取り入れた、条件付慣性制御装置の搭載を決定しました。

    これは、ある加速度運動をしている機体に対して、鏡像としての仮想の機体質量と正反対の運動を装置に実演させ、対称性(反作用)により、実在機体の加速度を『見かけ上』打ち消すものでした。

    某他星系や船団で導入されたという慣性蓄積コンバータとは異なる『解』を求めたもので、装置には仮想機体の鏡像の加速度運動を正確に再現する為の高度な演算能力が必要とされました。

    装置の開発はリージェ社のみでは荷が重い為に、セキュリティ・ゲートを介した星間技術ネットワークへの接続を通して遠征艦隊軍ルーイ・ニコルスのチームや、他の植民星、引退した個人技術者の参加を求めました。

    13カ月を経過して完成した装置は慣性を示す【Inertia】の語彙をユスティーナ・リシウィク博士が、「慣性そのものを打ち消すものではない」と嫌ったことから、『加速度相殺制御装置』【Acceleration Set-off Controller / ASOC】 と命名されました。

    その特性上仮想可能な鏡像は13.6t(自重)/18.9t(全備)の本機に合わせて設計された為に、他機種への応用や、当時の演算能力の問題から複雑な回避や射撃機動をするバトロイド形態を持つ可変戦闘機への応用は困難でしたが、この装置の完成により、軍の要求水準を満たすことが出来ました。

    政治的圧力

    これまでのシェアを、リージェ社側に荒らされるとみたヴィッカース plc・クライスラー他企業連合は、議員や高位軍人に対してロビー活動を開始しました。

    しかしこれは杞憂(きゆう)で、同社が可変戦闘機市場に進出する意図はなく、軍部は両社間の住み分けによりヴィッカース plc・クライスラー連合の政治力を逸らす意図をもって試作開発指示を出したのでした。
    リージェ社側は好むと好まざるに関わらず、受注を得ようとすれば、この企業間の政治的争いに巻き込まれることになりました。

    ヴィッカース plc & クライスラー LLC & コンチネタル AG 連合の妨害工作

    陸軍系企業連合は、VF-6Rと電子戦型 VE-12ストーカーを開発し偵察型であるヴィクセンの任務範囲を奪う手段を講じましたが、それはブランシュ側も織り込み済みでした。
    相手にしない
    大気圏外ならともかく、大気圏内での高速維持飛行能力と航続力の欠如はこれはもうα+βシステムそのものの限界で、戦術偵察用途と本質的に異なる中高度10,000 mでの最大速度マッハ 4.1、高々度30,000 m以上での最大速度マッハ 6.4、は上記システムには追随出来ないものでした。

    またインビッドを地対空ミサイルの概念を持たず加粒子砲の大気圏内での発射は水蒸気の為に減衰拡散し、控え目に見積もっても高度6,000m付近で無効となることから、SR-71 ブラックバード までの極端な高空高速性能は必要無く、情報を艦隊に持ち帰る為に衛星軌道到達までに第一宇宙速度(時速28,400km)を出せればよいとの考えに立ちました。

    また本機は当初より高等練習機としての安定性と操縦性という、一見上記用途とは特性の異なる用途を要求されました。

    この為1枚の垂直尾翼と後方に装着された、1対のクランク翼を持ち、空力的に良好な流線形を持つように配慮されました。

    可変主翼は前進し、翼長と低速性能を増加させることが可能でしたが、任務上も必要性の無いバトロイド形態は当初から省かれました。

    また本体価格は任務分担が違うとはいえ偵察型VF-6Rと電子戦型 VE-12ストーカーの1/3、電子機器を含めた総合価格差でも60%内に収まり、分離・合体(但し宇宙空間のみ)機能の為、αとβユニットで同じ電子機器やセンサーを重複装備することの無駄や干渉による効率低下のロスを考えると勝負は明らかでした。

    α+β偵察ユニットが唯一勝る点は耐弾性でしたが、前述の通り、リージェ社ことブランシュ側はそれについては『相手にしない』方針で自ずと低空強行偵察任務へα+β偵察ユニットの採用を黙認する姿勢を取り、遠征艦隊軍側も、住み分けをすることで当初の目的を達すると考えました。

    こうして試作機6機を含めた戦域偵察型の最初の生産ブロック45機と高等可変練習機型の同60機の生産許可が出ました。
    遠征艦隊での採用
    遠征艦隊軍に於ける「SVR-1 ヴォイヤー」【Voyeur】は、先づ艦船の偵察・航空/航宙団に於いて、UES-01 トクガワを始めとする6飛行隊に亘って運用を始めました。

    戦域高速偵察型「ヴォイヤー」 

    • 偵察型の専用電子装備については、下記の表のとおり
    レーダー追尾ヒューズ電子 APG-111 X 帯域 パルス・ドップラー・レーダー。長距離、全高度に於ける目標の探知及び追尾。
    SVR-1 のみテキサス・インストゥルメンツ APG-131 合成開口レーダー。長距離レーダー偵察用。
    光学追尾コーニンクレッカ・フィリップス・エレクトロニクス「オールヴュー(全視界)」多波長・全方向・デジタルカメラ・システム。
    中距離・全天【spherical】・全高度の赤外線画像・光学&紫外線帯の探知と追尾。
    目標指示器トムソン CSF LT-5 多波長・レーザー光波測距儀と レーザー目標指示装置(ディジネーター)。
    SVR-1のみ電子戦倉に カール・ツァイス【Zeiss】製・多波長光帯域(マルチバンド)・デジタルカメラ
    SVR-1のみ

    (追加選択電子装備)
    電子戦倉に トムソン CSF・放射&動作検知センサー。

    ヒューレット・パッカード機上自動データ解析システム。

    これは全てのセンサーからの情報を1個の情報処理システムに結び付ける。
    合成開口レーダー【synthetic aperture radar、略称:SAR】は、航空機に搭載し、移動させることによって仮想的に大きな開口面(レーダーの直径)として働くレーダー。
    マイクロ波は可視光などに比べて波長が長いため、雲などの影響を受けずに観測ができるが、電磁波を使った観測機器の分解能は波長に比例するために、マイクロ波をつかうレーダーは、同じ直径の光学レンズに比べると分解能が非常に低い(光学レンズの10万分の1程度)。
    光学レンズ並に分解能を上げようとするとアンテナの直径を極めて大きくする必要があり、物理的に困難である。
    この短所を解消するために考え出された。
    概念的には、軌道上に仮想的なアンテナを幾つも並べたものであるとされる。
    つまり、軌道を移動中に何回も送受信を行ない、受信した電波を、ドップラー効果を考慮した上で合成することによって、分解能を向上させている。
    すなわち「小さな開口面を合成して大きな開口面(アンテナ)を実現するレーダー」であり、そのため「合成開口レーダー」と呼ばれる。
    X帯域Cross = 十字の照準線に由来 (IEEE規格表記)
    マイクロ波の帯域の一つで、センチ波であるSHF帯《周波数: 3GHz〜30GHz、波長: 10cm〜1cm》の帯域と重複する部分がある。

    その帯域は《周波数 8〜12GHz、波長2.5〜3.75cm》。
    衛星通信バンドでは、アップリンク 8GHz、ダウンリンク 7GHz。
    パルス・ドップラー・レーダー【Pulse Doppler Radar】レーダーが受信した信号にパルス連続処理とドップラー処理を加えるもので、ミキサーとバンドパス・フィルターを使用して目標物からの反射以外のものを排除するレーダー。地上や海面のクラッターなどを除去できる。

    ドップラー技術を使用することで、目標の接近率を知ることもできる。

    可変戦闘機の高等練習機「ヴィクセン」

    SVT-1 ヴィクセン【Vixen】は下部胴体の電子戦用の機器倉を犠牲にして、追加の推進剤タンクとした複座型で、練習機として運用する為に改設計され、製造されました。
    ヴィクセン【Vixen】は、その速度と追加の座席が、優れた艦上高速連絡&軽輸送機【COD】、更に高速の要人【VIP】輸送機として有用であったので、ヴォイヤー【Voyeur】より長寿命となり、数十年の就役期間を獲得したのです。

    なお、第二線部隊や植民星用に複座型機首を用いたSVR-1 ヴォイヤー【Voyeur】電子機器仕様のヴィクセン【Vixen】もあり、これらは Dualを意味する記号を付して、SVR-1Dの形式番号を与えられましたが、名称はヴィクセン【Vixen】のままでした。

    当時、遠征艦隊軍【UEEF , 旧称:REF】のSVR-1 ヴォイヤー【Voyeur】は既に退役していて、運用星域や統治政府、軍事組織も異なる為に混乱は生じませんでした。
    高級士官の私的訓練用として
    また、飛行資格のある高級士官の多くは、ヴィクセン【Vixen】で彼らパイロットの飛行隊の錬度と飛行評価の結果である俸給を訓練で維持する為に、私的(プライベート)な平時の飛行時間を過ごすようになりました。(例:レベッカ・ニックス
    このような運用を積み重ねるうちに、この機体は優れた操作性、かなりの有効容積と遠征艦隊軍・艦隊で利用できる『最もホットな飛行機』としての評判を獲得しました。

    戦闘救難機として

    しかし下級士官の階級の戦闘機パイロットにとって最も重要だったのは、敵線の後方で撃墜されたパイロットの為の(戦闘)救難機としての用途でした。
    その高速、優れたセンサー、大きなプロペラント・タンク貯蔵量と追加の座席を以てヴィクセン【Vixen】は、敵対的な空域に潜入することが出来、撃墜されたパイロットを発見し、彼または彼女を救出することが出来たので、遠征艦隊軍の他のどんな航空機や機動兵器よりも速く安全に「単独で」衛星軌道に駆け上がることが出来ました。

    個人用航空機販売

    民需用組立キットの販売
    そして用途廃止された機体は、払い下げの個人航空機市場でとても人気があり、幾つかの民間の会社が西暦2060年代初頭に、この航空機の「組立飛行機」キット版を提供したほどでした。
    機種は練習機型のみとなり、機体価格は遠征艦隊軍の航空振興基金の支援があったとはいえ、当時の日本円換算で約3億円以下と破格の低価格で、入手しやすさを実現しました。
    • プラモデルのように化粧箱コンテナに電子機器や精密部分ユニットのみを出荷時に慣性制御装置等組立済の部品一式と専用組立治具が梱包された半完成の組立キット形式で、西暦 2061年にダッソー社から発売されました。
    機体価格参考情報
    日本国の航空自衛隊に於ける導入当初の価格で比較すれば、F-86 約1億6千万円、F-104 約4億円、F-4 約17億円、F-15 は 約69億円。

    F-15の価格はその後も上がり続け、18機調達予定だった昭和61年度(1986.4〜1987.3)概算要求では、1機当たり 約109億円。

    センチネル版

     
    VF-Delta Battloid Mode 01.JPG 
    1. 絵年表 I (二次的連続性作品)
    2. 絵年表 II (二次的連続性作品)

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