ロボテック・クロニクル

VF/A-13

正式名称無し（XVF-15移行の為）

非公式な愛称は『オリエンタル・ストーク』【Oriental stork （東洋コウノトリ）】

由来はヨーロッパの言い伝え「赤ん坊はコウノトリのくちばしで運ばれてくる」、「コウノトリが住み着いた家には幸福が訪れる」から。不幸が続き、寡婦＆寡夫製造機『ウイドウメーカー』【widow&widower Maker】と呼ばれた本機の仕切り直し（再設計）となるXVF-15計画へのコウノトリの役割に期待しての現地テスト・パイロットや設計スタッフ達による命名。

インビッド退去の後、あまりに特殊化されたVFA-6レギオスの特性と小型化し過ぎた為に様々な弊害が生じた反省を受けて、遠征軍艦隊は、ロッキード・マーチン?と、ヴォイヤー／ヴィクセンのダッソー・ブレゲー・アビアシオン社のチームに試作を命じた。

大気圏内空戦能力重視の割りに翼面積は小さい。

これは新理論により、慣性モーメントをなるべく機体中心に集め、かつバトロイド時の生残性も重視した結果による。

ロッキード系統のスカンク・ワークス【Skunk works】の意見が大幅に取り入れられ、特異なデザインとなった。

• 第二世代可変戦闘機VF-4 ライトニング程度の機体規模拡大。
• VFB-9 トレッドとの『ガンマ＋ベータ』【γ＋β】システム運用が可能な事。
• 第六世代型新型装甲の採用
• 大気圏内でも最低限レギオスΖ型以上、可能ならば、VF-7 シルフィード以上の機動性を持ち、大気圏内ではVFB-9 トレッドの支援を必要としない。
• 上記に関連して、単独での大気圏内離脱能力。
• VF/Aの名前に恥じないミサイル攻撃、爆撃能力の他、電子戦ポッドも運用可能、ワイルドウィーズルにも使える多用途性能
• 上記に関連して、レギオスの複座型のような泥縄式設計ではなく予め複座型を基本設計に組み入れる事。

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聞くだけでも実現が危ぶまる過酷な要求だった。

指示項目にはないが、当然大気重力圏内での艦上戦闘機能力は艦隊配備目的から必須であり、特にロッキード・マーチン?には艦上戦闘機の開発経験が少ないことから、意図的にダッソー・ブレゲー・アビアシオン社をパートナーに指名したが、それでも不安があった。

さらに他社の機材であるVFB-9 トレッドとの『ガンマ＋ベータ』【γ＋β】システム運用能力は、相手会社側が社内機密として情報提供を拒んだ為に、軍技術部門からから提供されたトレッドのデータのみで接合カプラーを設計するほか無かった。

設計	・ヴィッカース plc＆クライスラー?　（装甲とフレーム） ・テレダイン・コンチネンタルモータース?（航空機アレンジメント） ・ロックウェル・インターナショナル?　（搭載ミサイルと搭載ベイ） ・ベル・ヘリコプター・テキストロン?　(ガゥオーク形態変形パターン＆ホバリングノズル）

試作機の飛行や運用には様々な問題が発生し、大気圏内単独脱出テスト等で、テストパイロットの死亡事故も続いた為、関係者の間では、死者の数の開発番号との一致から『13人の呪い』等と自嘲した。

一応制式採用されたものの、軍はレギオス代替を諦め、少数生産に終わった。

直ちにノースロップ・グラマンを加えて、Ａ（攻撃機）としての多用途性能を外したガンマ (XVF-15)計画が発令され、機体は新たなパートナーを加えて再挑戦・再設計される事となった。

但し共同開発は時として『船頭多くして船山に登る』の例えの通り、開発の焦点がぼやけて失敗する可能性がある為に、遠征軍艦隊は、旧ロッキード系統のスカンク・ワークス【Skunk works】に大幅な裁量権を与えている。

なお開発は復興中の地球ではなく、ヴァリヴェール恒星系のゾル人の故郷(の一つ)衛星ティロル【Tirol】で行われているが、重力係数や大気密度は双方の世界の運用で支障が出ないように考慮されている。