ロボテック・クロニクル - 赤外線画像

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赤外線画像【InfraRed Imaging / IIR】

従来、赤外線を感知する為の「シーカー」は熱に対して過敏(デリケート)な為、液体窒素などで冷やして使用すること必要だった。

また、長時間水に浸すなどしてはならない等の制約があり、水蒸気からの防護の為に「乾燥剤を封入」したり、結露防止の為の温度差対策など、細やかな対策が必要だった。

最近の赤外線ミサイル・シーカーは常温作動フォーカルプレーンアレーを使った赤外線画像式が増えた。

これにより、感知距離が4 km以下から8 km前後まで伸び、従来の「熱源を点」として捕らえる単純な赤外線誘導に較べて、赤外線を画像化して「目標を形状を持った熱源体として」認識・ロックすることにより、目標誤認の問題は劇的に改善され、フレアに欺瞞されにくくなった。

但し、妨害する側もこれに合わせ、フレアを航空機のような形に発射して機体と見分け難くするなどの対策を取るようになる。

また常温作動になったことにより、発射前の冷却で発射機会を逃すことが無くなり、冷却材が不要になったことにより、整備維持(メンテナンス)の手間が削減された。

但し、価格も高価で直径の細い「携帯 SAM」 に載せるのが技術的に難しいのか、携帯 SAMでは IIR の普及はやや遅れている。

因みに赤外線画像誘導の基幹部品の常温作動フォーカルプレーンアレーでは日本の民生技術が大きな貢献をしているという。

夜間でも使うことが出来るが、赤外線は水分に吸収される為、雲や悪天候には弱く、レーダーほどの遠距離探知は出来ない。

レーダー誘導に比べて、構造が単純でコストが安いため、主に短〜近距離ミサイルや、終末誘導などに広く用いられる。

参考:2波長式

この方式は、空気の断熱圧縮や空気との摩擦によって加熱される機体の先端が放つ赤外線も拾うことができ、自機へ向かってくる敵機に向かって撃つことができる。

これにより、味方機や味方のミサイルを追尾する問題は改善した。

面積の違いによって太陽を識別する誘導ソフトの改良で太陽に向かう問題も改善した。

簡易解説:テンプレート

IIR

Imaging -Infra Red
「目標捜索装置」(シーカー)が自動追尾対象を画像として捉える、赤外線ビデオカメラを使用した、赤外線画像式ホーミング(≒自動追尾) 方式。

これはフレアなど航空機の形状をしていない赤外線源の妨害の影響を少なくすることができる。

電子技術の向上に伴って、検知距離は初期の2倍になり、欺瞞(フレア等)への耐性が高まり、かつ常温作動可能になって冷却不要となった。

最新型のオフボアサイト赤外線画像ミサイルR73 ARCHERなどは、

赤外線捜査追跡システム  (Infra-red search and track system, IRST system。 「赤外線照準追尾システム」とも訳される ) 

を使った中間指令誘導を介在させることによって発射後ロック (LOAL) を可能にし、ミサイルシーカーの視野外(オフボアサイト)の目標、

つまり、 「前方から最大60度離れた『横に居る目標』も撃てる」 新世代の赤外線ミサイルである。

1985年にR73 ARCHERが出現し、ソ連崩壊後に旧東側諸国製ミサイルから入手した現物をテストした旧西側諸国関係者に衝撃を与えたと言う。

現在ではアメリカのAIM-9Xをはじめとする同種のミサイルが開発されて珍しいものではなくなり、徐々に普及してきている。

赤外線画像技術(応用)・軍装備品

関連電子戦概念

  • アシント 【ACINT:ACoustic INTelligence】
  • C3I
  • C4I2SR
  • エリント(ELINT:ELectronic-INTelligence):非通信用(レーダー等)の電磁放射からの情報収集と諜報活動。
  • フィシント
    Foreign Instrumentation Signals INTelligence】