- 西暦2030年に地球統合軍が示した基本要求は「自力で飛行・展開可能なデストロイド・モンスター」という常識外のものであった。
- この難題にあたりノースロップ・グラマン共同開発チームはかつてモンスターの設計主任であったケーニッヒ・ティーゲル博士に協力を依頼。モンスターを開発した新中洲重工も参加し、現存する量産型最終シリーズの一体を改造して試作を重ねた。
- 変形機構の設計は順調にクリアしたが、最大の課題は「重くて満足に飛べない」という点であった。
- これはティーゲル博士のアイデアで主砲のレールキャノンをプラズマロケットとして兼用する案で解決をみた。
- しかし、艦載運用時に不都合という軍のクレームにより、最終的に機体の大幅なスケールダウンを余儀なくされた。
- 若干攻撃力を削がれる形となったが、余剰推力によりバトロイド形態での格闘戦能力が高まるなど、機体のトータルバランスは向上している。
- 結果、VB-6 は成功作として可変爆撃機シリーズ中最も量産された機体となった。
しかし、小型化に反対したティーゲル博士は初飛行を待たずプロジェクトを辞し、統合軍航空博物館に展示された巨大原型機(通称:ティーゲルモンスター)の動態保存作業を続けながら余生を過ごした(航空ショーでは自ら操縦も披露した)。
VB-6には博士の功績を讃え「ケーニッヒモンスター」の愛称がつけられたが、博士自身は原型機こそが本物のモンスターという持論を曲げなかったという。