ロボテック・クロニクル - バジリスク

Steven Lyons

画稿出典(正規購入)

Palladium Roleplayng-Game Core-Book(Source-book)Robotech 2nd Edition(第二版改訂版)- Masters Sourcebook 124頁-125頁より
白黒階調濃淡(モノトーン)画稿
  • 原画はカラー。出版物はモノトーン



今井科学 1/48試作木型

小学館「ザ・セレクトスペシャル No.10 超時空騎団サザンクロス・スペシャル・ガイドブック
第119頁 [Plastic Model Collection]より。
今井科学 1/48縮尺・試作木型(予価未定600円〜700円想定)



  • トリミング


  • 【配色見本】

目次【Index】

名称

バジリスク

名称英文

Basilisk

名称語源


バジリスクまたはバシリスク(英: basilisk, 羅: basiliscus, 古希: βασιλ・σκο・[basiliskos])は、ヨーロッパの想像上の生物。

名称はギリシア語で「小さな王」を意味するβασιλε・・(basileus)に由来する。

ヘビの王であり、邪視(見ただけで死をもたらす力)を持っていると思われていた。

姿は『ヤマカガシ』に似ており、頭部に冠状のトサカが隆起している。

身体を半分持ち上げて、音を立てながら進むと言われ、この特徴から、インドに生息するコブラからこの生物を想像したのではないかというものもいる。

リビアや中東にある砂漠地帯は、そこを住処とするバシリスクの力で砂漠となったと言い伝えられた。

形式番号

MBR-21

開発企業

設計ボフォーズ【Bofors】兵器産業部・エリダヌス星系支社

・イスラエル・ミリタリー・インダストリー【Israel Military Industries】

・アーヴァン・インダストリー【Urdan Industries Ltd.】
製造ボフォーズ
機関アリソン【Allison】電力機関 開発部/エリダヌス星系支社

寸法と重量

項目\型Mk. IMk. II
全高  6.1 m6.1 m
胴体厚2.7 m2.5 m
胴体幅2.8 m2.8 m
乾燥重量15.2t16.1t

動力源

主機1基の、SCE-2P 超小型・プロトカルチャー (資源)電池・エナジャイザー 【energizer】
反応剤容量8本の標準型 プロトカルチャー (資源)・標準キャニスター(小缶)。

推進器

アリソン BRT-3-100 スラスター合計3基(内訳:背部に2基、および後部腰部に1基。

跳躍、及び制限飛行作戦時の姿勢制御の為に合計 210kN を出力する。

移動性能

最大運転速度115kph
跳躍飛行能力Mk.I :30m高で120m距離。

Mk.II:25m高で100m距離。
特記事項跳躍飛行は、約25回の跳躍に充分な反応剤を格納可能。
連続使用で2分間の低空飛行が可能だが、推進剤を使い果たすと標的となる危険性が高まるので、滅多に連続飛行することはない。

航続力

反応剤耐久性400時間の作戦使用毎にプロトカルチャー (資源)標準キャニスター(小缶)を交換&補給。

固定武装

共通4本のEL-8 中規模レーザー砲が、頭部を囲むセンサー配列の内部に装着されている。

レーザーはそれぞれ 500kJの出力が可能。
目的は軽装申車に対する使用および自衛用。
Mk. I・2基の「MRL-9・ロケット推進型擲弾筒」:各肩甲骨の上の3本のタランチュラ手投弾を投擲(とうてき)するシステム。

発射装置は装甲目標に対して投擲(とうてき)可能な、そのバトロイド後部の外装の筒から次発準備され、垂直に発射される。

1つの発射管は各2発を再装填可能で、1基の発射管は合計9個のグレネード弾を持つ。
Mk. II・1基の MM-24 ミサイル発射筒を胸部に設置。:24本の内蔵190mm x 540mm 可変弾頭。
短距離 (8.2 km) マッハ 3.0 の複合赤外線画像とアクティブ・レーダー誘導「ハマーヘッド」【Hammerhead】ミサイル。

・1基の MIM-60 ミサイル発射筒を胸部に設置, 60の内部の76mm x 305mm 可変弾頭。短距離(3 km) 800 kph の複合赤外線画像と、アクティブ・レーダー誘導「バイパー」【Viper】ミサイル。

軽装甲車輌或いは戦車、及び戦車状の目標に対する直接射撃又は間接射撃(曲射)用。

手持火器

マーズ・ギャラント
【MARS GALLANT】

GU-13 三連・35mmガンポッド

レギオス搭載手持火器の小型版。ポッド及び分離不可能なマガジン自体に格納された毎分2,000発の発射速度での一斉射撃が可能。

弾丸の総量は600発。

供弾は、タングステン・コーティングされた劣化ウランの装弾筒付徹甲弾(そうだんとうつきてっこうだん)Armor Piercing Spin-Stabilized Discarding Sabot (APSSDS)で、※徹甲榴弾〔High Explosive Armor Piercing (HEAP)〕と曳光弾を一定割合で混合。

この火器はインビッドには効果的だが、それ以外には威力不足で、サザンクロス軍ではあまり使用されなかった。


※徹甲榴弾:HE-AP(又はAPHE)弾の事。

徹甲弾の内部に炸薬を入れたもので、敵の装甲を貫いてから内部で爆発する弾種。着弾から時間差で爆発させるため底部に信管を設けてある。

第二次世界大戦での艦船の主砲弾で、大口径砲では構造が簡素な割りには高性能だが、小型砲では炸薬の量が少なく、あまり効果的ではないため現在あまり使われない。

但し航空用機関砲では未だ現役である。
マウザー・ヴェルケ EU-10

レーザー・ガンポッド
このガンポッドは1発の発火辺り10 MJ(メガジュール)のエネルギー・パルスを発射した。

このガンポッドはポッドの一側面に装着された大型コンデンサーにより150回/分発射することが可能だった。

これは、相当な貫徹能力&発火能力に鑑みて、これらのバトロイドに割り当てられた最も一般的なガンポッドだった。
銃器は輸送ハンドルを組込み、腕の輸送用支持点に設置可能だった。
マウザー・ヴェルケ EU-11

28mm レーザー・ガンポッド
このガンポッドは、1発の発火当たり12.5MJのエネルギー・パルスを発射した。

また毎分110回発射することが可能だった。
そして、そのより小さなサイズとその割りに高い浸透能力により VHT-2 スパルタス の標準手持火器だった。
ゼネラル・エレクトリック

EU-22 パルス・レーザー・ポッド
毎分130パルスの発火を行い、12MJのエネルギー・パルスを発射する特製のガンポッドで、他のレーザー系ガンポッドのような連続照射機能(それは大抵若干の出力低下と引き換えとなる)は無い。

サザンクロス陸軍の為に特別に開発されたこのキャノン砲は惑星グロリエの大気低層(より濃密な大気)で発生するビームの拡散を相殺する為に新型のパルス発火技術を使用した。

このポッドは貫徹よりも、より強力な衝撃(いわゆる「インパクト・ガン」)を要求されたが、始めて地上格闘用バトロイドに使用されたのは意外に遅く、2031年後半の導入であった。
  • GU-13


  • EU-10


  • EU-11


  • EU-22

装甲

バジリスクの装甲は VQ-6A バンダル (VFA-6レギオスの無人型)以降の全ての地球製機動兵器の規格になった新開発の低用量大規模複合材料チョバム(Chobham)装甲板である。

また、発射体、ミサイル、および他の機動兵器に対して提供された立派な保護は別として、この装甲もプラズマ球(破壊半径)、レーザー、およびある程度の粒子銃砲(ビーム銃火砲)に抵抗力がある。

装甲がそのような高エネルギー兵器から照射を受ける層で剥離して気化することで耐え得ること、発射された兵器のエネルギーの多くを吸収し、装甲の潜熱昇華熱に変換する。

装甲は、全ての小火器、重歩兵砲の発砲、および軽機動兵器の標準的な固定火器を止め、、中型の機動兵器装備の標準的な火器への良い抵抗を提供する。

中機動兵器に装備されるような、例えばゼントラーディの自動砲の榴弾【High Explosive / HE】バルキリー(VF-1 シリーズ)のヒューズ・GU-11 55mm三連ロータリー滑腔砲身【smooth-bore】ガンポッド 装弾筒付翼安定徹甲弾/翼安定式装弾【APFSDS/APDS-FS:Armor Piercing Fin Stabilized Discarding Sabot】などに対しては、程々の抵抗力(Mk. I)、良好な抵抗力(MK.II)を提供する。

腕の防楯は、中型の機動兵器装備の標準的な火器への良い抵抗、VHTタンク系に装備の ラインメタル105mm‐1120mmの無旋条滑腔砲砲弾については不十分ながらある程度の抵抗力を有する。

敵対的環境防護能力

左より、核兵器・生物兵器・化学兵器(毒)の標識

バジリスクは、放射線からの完全な防護、生物もしくは化学戦災害に対して、過圧【over-pressure】操縦室内環境を使用する。

これは放射線、そして化学センサーによって起動され、又は生物戦的状況が予想されるとき手動で起動される。

モジュールは、また装甲化され、月面、又は他の惑星、又は他の恒星系の他の場所で作戦上の選択装備でバジリスクに与える。

内部の消耗品供給は地球上で大気浄化機能で最大約1週間、月か火星などの惑星上の敵対的環境で酸素供給で最大約48時間、提供可能。

MBR(S)モデルは、96時間、月か火星などの惑星上の敵対的環境持つように、消耗品供給を「倍量」積載する。
(値はパイロット生物的活性時のもの:睡眠待機時は左記に加えて多少の余裕あり。)

電子装備

ウェスティングハウス・エレクトリック
TPG-183
戦場監視モードを備えたX-バンドのパルス・ドップラーフェーズド・アレイ・レーダー。
X帯域マイクロ波の帯域の一つ。
センチ波であるSHF帯《周波数: 3GHz〜30GHz、波長: 10cm〜1cm》の帯域と重複する部分がある。

その帯域は《周波数 8〜12GHz、波長2.5〜3.75cm》。
衛星通信バンドでは、アップリンク 8GHz、ダウンリンク 7GHz。
EL-OP 電気光学インダストリーズ
多波長デジタル・球状【spherical】カメラ・システム
中距離における全姿勢での全高度帯域の赤外線画像及び、可視光帯光学画像。
紫外線帯での捜索/探知及び追尾を陸戦用バトロイドに提供する。
EL-OP 電気光学インダストリーズ多波長・レーザー光波測距儀とレーザー目標指示装置(ディジネーター)。
(MBR-21Cのみの改良)
  • 増強された索敵範囲および問題解決を提供する改善されたレーダー配列。
  • 10機までの他のバトロイドの監視(モニタリング)を可能にする改善された格闘コンピューター
  • 増強された「C3I」スイートは複数のバトロイド間の指令と通信共有、更にはリモート・コマンド・ポスト(遠隔戦闘司令所機能)を提供する。
  • 追加の目標が同時追跡されることを可能にする、増強された追跡コンピューター

戦術電子戦システム【TEWS】

【 TEWS/Tactical Electronic Warfare System 】
セレーニア『グランド・ウォーリア』「地上の戦士」の名称を充てられた、能動的/受動的センサー妨害装置。

  • (今井科学 超時空情報「サザンクロス・スペシャル」第8頁より)

開発背景


ヨーロッパの架空の怪物名を持つ、戦略機甲師団砂漠分隊の砂漠地域専用・陸戦バトロイド(旧:デストロイド分類)

“MBR”の名が示すように当初より戦闘用として開発された局地戦闘車輛である。

本機の起源は地球圏内の西暦2027年にまで遡る。

旧大戦で反統合同盟であったロシアの独立国家は、それらの西南アジアの衛星国と連携して、北部サウジ半島の油田地域へ南進した。
オーバー・テクノロジー【OTM】による新エネルギーが主流となった現代においてもなお、石油、更にはナフサは、各種樹脂商品やプラスチックの製造に無くてはならない資源であり、これを狙ってのことである。

この後、ロシア国家連合は「パレスチナの解放」御旗(みはた)の下に、アラビア人の同盟国を懐柔に掛かった。

イスラエルは、第一次星間大戦の終了以後もそれ以前と同様に、統合政府の一員ではなく独立を維持していたが、イスラエル国防軍が有能な戦闘力を維持している間であっても、この侵攻でヨルダン川西岸地区の国防圏が長い間持ち応えるという保証も無かった。

サザンクロス軍との同盟

この為、イスラエルは核装備をするか、当時提携関係にあったサザンクロス軍の支援を受けるかの選択を迫られた。

しかしその代償はそれらヨルダン川西岸地区の国防圏国家の独立であった。

これらの取引の終了後、サザンクロス軍戦術師団は、イスラエル国防軍の装備の提供を受け、その有効性を評価することが可能となった。

輸入兵器 MBR-13「サラマンダ」の欠陥

サザンクロス軍の兵器体系中にあって、MBR-13 「サラマンダ」の局地戦能力、特に砂漠環境でのそれが不足することは既に判明していた。

砂と砂利は「サラマンダ」の脚部関節、胴体(トルソー)アクチュエーター内に侵入し、サーボ・モーターはこの硬度によって容易に減耗した。

又、電子装置の冷却装置は不適当だった。

戦闘時にイスラエル国防軍に供与された MBR-13「サラマンダ」は、オーバー・テクノロジーを応用したにも関わらず、旧世代デストロイドに比較して低価格である限界から、ロシア国家連合の主力戦車【MBT】に苦しみ、多くの損害を出した。

145mm の APFSDS【Armor Piercing Fin Stabilized Discarding Sabot/装弾筒付翼安定徹甲弾】砲弾は、MBR-13「サラマンダ」の正面装甲を何の苦も無く貫徹する傾向があり、対戦車誘導ミサイル【Anti Tank Guided Missile:ATGM】それどころか、対戦車擲弾発射器【RPG/Rocket-Propelled Grenade(ロケット推進擲弾】さえもが、背部の薄い部分の装甲を打ち破ることが可能だった。

さらに悪いことには、EU系列(荷電粒子&レーザー系)ガンポッドの何れもT-17 タンケッテ(豆戦車)の、戦場で場で最も一般的かつ最古の戦闘車輌の前面装甲を確実に突き破ることは出来なかった。

この苦い実戦結果をみて、サザンクロス軍は、新型主力戦闘ロボット【MBR】を開発すべき時であると判断した。

局地戦闘バトロイドの開発

スウェーデンのボフォーズ【Bofors】社、イスラエル側のミリタリー・インダストリーズ【IMI】及び、アーバン【Urdan】インダストリーズ株式会社、新型の局地戦闘バトロイドの研究開発に取り掛かった。

新型バトロイドは、MBR-13 「サラマンダ」と同じ基礎車体骨格(シャシー)に、新しい指示を正当化するのに十分な変更を行った。

正面及び後部、更には腕部を保護する追加の重装甲。
重量増加は自明の理として耐久性や出力の増加された関節&駆動アクチュエーターを必要とした。

これは当然ながら出力の増強を要求し、最新の世代の「プロトカルチャー (資源)電池・エナジャイザー」【energizer】、及び2本の追加の反応剤セルの増加による需要増を満たす必要を生じた。

新型機(車輛)は、この時初めて「MBR-21」として制式化された。

この新型車輛は、旧式化したMBR-13「サラマンダ」よりわずかに反応時間が遅かったが、逆に改善された跳躍ジェットの能力によって、跳躍飛行の航続力はかなり改善された。

サラマンダに対する装甲の改善

前面装甲は未だ最新世代のAPFSDS【Armor Piercing Fin Stabilized Discarding Sabot/装弾筒付翼安定徹甲弾】砲弾に幸甚することが出来なかったが、腕部の防盾はこれに耐えることが出来たので、改善の成果はあった。

全体の新しいセンサー・スイートはウエスチングハウスの最新の360度の戦場レーダー方式を使用して設計された。

このレーダーは、突入するミサイル、特に 対戦車誘導ミサイル【Anti Tank Guided Missile:ATGM】及び、主力戦車の主砲弾を検知することが可能で、頭部レーザーおよび腕部装甲の駆動は、上記ネットワークに接続された。

侵入ミサイルが検知された時「EL-8s」は、それらが目標に達するかもしれない遥か以前に、自動的にそれらを撃ち落とすことを保証した。

腕は、自動的に主砲弾から本体を保護する回避モードを備えていて、丁度人間の生体反射に相当するものだった。

イスラエル電気光学インダストリーズ株式会社は火器管制装置の残りを提供した。

サラマンダに対する火力の改善


MBR-13「サラマンダ」の打撃力不足に取り組むために、MM-24ミサイル発射装置が胸に組み込まれた。
二枚貝開閉方式(クラムシェル)を外装した扉は、24本の「ハマーヘッド」短射程多目的ミサイルを秘蔵していた。

この「ハマーヘッド」と 60本の「ヴァイパー」は、著しくサラマンダーに対する本機 MBR-21「バジリスク」の打撃力の優位を押し上げ、その時、そのガンポッドのそれより大きな有効範囲で、主力戦車、敵の機動兵器や航空機に対抗する事が出来た。

後の新型の「Mk.II」は、「ハマーヘッド」を60本の「ヴァイパー」ミサイルを含んでいる胸部の「MIM-60ミサイル発射装置」に換装した。

それらはより射程が短く、地上目標専用の装備であったが、それらは MBR-21「バジリスク・Mk.II」の許容する限り小型で、2倍以上の搭載本数と、より重装甲の前面装甲を約束した。

「Mk. II」は置換ではなく、「Mk. I」をより多く改良補足したものだった。

両方のミサイルの型は、それが遮蔽中の戦車を攻撃することを可能にし、砂細道かコンクリート建築物の後ろに隠れて、MBR-21「バシリスク」に曲射/間接射撃能力を供給した。

ミサイル【HEAT/High explosive anti-tank/対戦車榴弾】弾頭は、上面攻撃能力によって、敵戦車のより弱い上面の砲塔の装甲を貫徹可能だった。

この能力は、塹壕に隠れた敵兵を連れ出す為に、これまでの戦術である味方の近接航空支援爆撃と砲兵隊による支援砲撃への依存を終了させた。

ロシア国家連合の侵入中に、ロシア・アラビア人の主力戦車の砲手はそれらのユニークな頭部設計によって、戦車砲塔に顔を出した士官や下士官【NCO】が狙撃されるという小さな問題を識別した。 

この成果は MBR-21「バシリスク」に取り込まれた。

標準および指揮型【C型】の双方に、同一のこれらの対人目標を識別可能な頭部を装備した。

MBR-21C は改善されたセンサーおよびC3Iシステムを組込まれた。

冷却能力は改善され、バシリスクが直面する厳しい荒れた砂漠の環境活動を支援する為に頑丈にされた油圧装置は、確実に砂塵から密閉防護(シーリング)された。

部隊配備と展開

開発と実用化試験は急速に進歩した。

新しい陸戦バトロイドを受け取る最初の部隊は、2029年の8月にこの機体を受領した。

イスラエル国防軍【IDF】からの戦術師団砂漠分隊、および新しくイスラエル国防軍より編入された部隊は最優先で、2032年末には部隊の全部が、新型 MBR-21「バシリスク」と交換になり、それらの旧式のMBR-13 「サラマンダ」を供出し、それぞれの部隊は南西アジア及び惑星グロリエ西南部へ展開した。

2032年には、中央ヨーロッパに配置された戦術師団の部隊が、同様に MBR-21「バジリスク」に移行し始めた。

後に宇宙空間型 MBR(S)‐21 Mk-II が計画され、サザンクロス軍衛星アルスの分隊で実用試験されたが、2033年5月15日に起きた出来事(「インビッド侵攻」後の組織崩壊となった大会戦)の為に生産まで辿りつく事は無かった。

戦後


西暦2066年の今日、第二次星間戦争に於いて惑星グロリエの戦役に送られた分は別として、比較的多くの MBR-21「バジリスク」は生き残った。

その理由としては地球圏の中東は、この時期に優先して攻撃の対象となる地域では無く、この為に世界の他地域に較べて比較的戦火に晒されなかったという事実のおかげである。

数年後にインビッド侵略・占領に遭った時も、彼らの大半はこの地域を無視した。

この為、地球圏内の約10輛程度の生き残った MBR-21「バジリスク」は戦後もサザンクロス軍崩壊の為、単独でIDF(イスラエル国防軍)の任務に就き、車輛寿命が尽きるまで従軍した。

原文(英語)

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