いわゆる慰安婦(日本軍性奴隷)について知り、考えるためのFAQです。

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否定派の主張

もし多数の朝鮮人女性が強制連行されたというなら、 当時の朝鮮人は何の抵抗もせず傍観していたというのか。そんな主張はむしろ朝鮮人に対する侮辱ではないか。

反論

植民地支配の実態を無視した暴論・妄言である

こうした主張も根強いようで、最近(2013年5月21日) も衆議院議員で元文科大臣の中山成彬氏(日本維新の会)がツイッター上で次のような発言をしました。

取材に来た朝日の女性記者に言いました。韓国は日本の官憲が20万人の朝鮮女性を強制連行して性奴隷にしたと喧伝するが、当時2千万人余の人口の百人に一人だ。朝鮮の親達は自分や知り合いの娘達が連行されるのをただ見ていたのか、そんな弱虫だったのか。両方の先祖を辱しめることはもう止めようよ。
https://twitter.com/nakayamanariaki/status/3367481...


しかしこうした発言は当事の状況を無視しています。

慰安婦の連行が始まった時点で、韓国併合から三十年近い時間が経っています。それまでに1919年の三・一 運動をはじめ様々な抗日運動がありましたが、いずれも日本政府に徹底的に弾圧され、多数の犠牲者を出しました。そうした圧倒的な権力によって「支配」され続けていたのが当時の朝鮮半島の状況です(※注)。そうした中で、娘を無理矢理連れていかれようとする家族が、せいぜい泣き叫んで懇願することしかできなかったとして、「弱虫」などと言う資格が(それも日本人の政治家に)あるでしょうか。強姦事件について「抵抗しなかったのだから強姦ではない」というのと同様、政治家として以前に人間として許される発言ではありません。

余談ですが、敗戦後米軍によって占領された日本でも、米軍兵士による(婦女暴行を含めた)犯罪が多発しました。しかし、そうした米軍兵士による蛮行に対して、 目立った形での日本人の抵抗はほとんどありませんでした。中山氏やその発言を支持する人々はこうした日本人に対しても「弱虫」と言うのでしょうか。あるいは日本人が「弱虫」ではなかったことを強弁したいがために、そうした蛮行の事実自体を無視あるいは否定するのでしょうか。


(※注)ただし、抗日運動・独立運動が全くなくなったわけではなく、官憲の弾圧を逃れて地下活動を行う組織や個人は存在しました。

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