いわゆる慰安婦(日本軍性奴隷)について知り、考えるためのFAQです。

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否定派の主張

元慰安婦を名乗る韓国人があれだけいるのに、日本人の元慰安婦が名乗り出ないのはおかしいのではないか。

反論

日本人にも慰安婦はいた

最近ではあまり見かけませんが、慰安婦の存在そのものを疑問視する人から時々こういう意見が出ます。しかしもちろん日本人で慰安婦にさせられた女性もいました。

ただ一方で、アジア女性基金の呼びかけに応じて名乗りをあげた日本人元慰安婦が一人もいなかったのも事実です。これについて秦郁彦氏は、マスコミに騒がれ、プライバシーを侵害されるなどリスクを負って名乗りをあげるには、アジア女性基金の償い金200万円という金額は少なすぎるのではないか、という説を紹介しています(※注)が、実際のところは不明です。

ただひとつ言えるのは、朝鮮や台湾、中国そのほか占領地で集められた女性の多くは売春未経験の若い女性だったのに対して、日本から送り出された女性のほとんどは売春婦(芸妓・娼妓・酌婦)だったということです。慰安婦として名乗りをあげるのは、そうした経歴が公になることを意味します。

今でも性風俗女性に対する差別や偏見は根強いものがありますが、売春が「醜業」と呼ばれていた当時はそれ以上でした。当時売春婦になった女性の多くは貧しさゆえに身売りされた、いわば社会の犠牲者なのですが、そうした偏見や蔑み、あるいは「日本の恥をさらすな」という無言の圧力に対する恐怖をはねのけて名乗りをあげることが、売春未経験だった元慰安婦女性以上に勇気がいるであろうことは想像に難くありません。

なお元慰安婦で唯一名乗りをあげた日本人女性としては、1993年に亡くなった城田すず子さんという方がいます。

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(※注)『慰安婦問題という問い 東大ゼミで「人間と歴史と社会」を考える』(大沼保昭 岸俊光編、勁草書房)p69~71

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