エスペラント語の修正版として開発された人工言語、国際補助語です。

ナディアペディアさんが翻訳してくれた「イド語完全マニュアル*11919年版」について調べてみました。

書名は「Complete manual of the auxiliary language Ido」(補助言語・イド(語)の完全マニュアル)です。1919年にロンドンの「SIR ISAAC PITMAN & SONS」(アイザック・ピットマン卿父子出版社)から出版されています。団体著者は「British Idistic Society」(英国イド語話者の協会)であり、著者名としてボーフラン卿の名前も記載されています。
目次は、次のような構成になっています。
CONTENTS(目次)
Foreword(はしがき)
Introduction(序文)
The Grammar of Ido(イド語文法)
English Idioms and Ido(英語の慣用句とイド語)
Grammatical Terminations and Affixes(文法用語と接辞)
Exercaro(練習問題)
English Translation of Exercaro(練習問題の英訳)
Ido-English Vocabulary(イド語英語辞書)
English-Ido Vocabulary(英語イド語辞書)
List of Geographical Names(地名の一覧)
しかし、「はしがき」をみると、この著作は、ボーフラン卿ひとりの著作ではないことがわかります。ボーフラン卿自身の著作ではっきりしているのは、イド語の例文をまとめた「Exercaro」(練習問題)と、「List of Geographical Names」(地名の一覧)です。
文法の項*2は、ブリストル大学のJ・L・ムーア博士が編纂した「the Practical Grammar」(実践的文法)であり、練習問題の英訳は、L・H・ダイアー氏(米国ワシントン州シアトル)によって提供されたものとなっています。
その他の項目については、著者名を明らかにしていません。
しかし、これらの項目全体をまとめて、一冊の書物にしたのは、ボーフラン卿自身だということでしょう。
この著書について、興味深いことがふたつありました。
一つは、巻頭に「VISCOUNT NORTHCLIFFE AND IDO」(ノースクリフ卿とイド語)という項目で、ノースクリフ子爵からボーフラン男爵宛の短い書簡が掲載されていることです。本名は、アルフレッド・チャールズ・ウィリアム・ハームズワースといい、アソシエイテッド・ニュースペーパーズの前身となる巨大新聞グループを創設し、「新聞王」と言われた人物です。この書簡で、ノースクリフ子爵がイド語を支持する旨を表明しているのです。このことが、当時の英国社会にどのような影響をもたらしたのか、興味があるところですね。
もうひとつは、「Introduction」(序文)の署名者が「F. H. B.」というイニシャルのみであったことです。この人物はボーフランなのか、それとも、連名のためのイニシャルなのか、それとも別の事情があったのか、さまざまな疑問がでてきます。
1919年出版の英語話者向きの総括的なイド語教科書であるにも関わらず、その後、英語圏で同教科書が話題になった形跡がありません。そのことも、不思議なことですね。

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