2012/05/07(月) 19:35:50.11 ID:nackwk9G

廉と美子は、関東近郊のT山まで夜のドライブに来ていた。
翌日の仕事の入りが、遅い時間に変更になったので、急遽、美子を誘って
片道2時間ちょっとかけてやってきたのだが、山頂は夜景が有名な場所なので、
既に22時をまわった頃合なのに、数台の車が山頂へのラインを順に登っていく。
廉は、しばらく山道を走らせて、視界の開けた駐車場を見つけて、車を停めた。

「うわ〜! すごくキレイ!!」
車を降りた美子が、眼下に広がる夜景に感嘆して、声を上げた。
廉は、美子の笑顔をもっとはっきりと見たくて、美子の肩を抱き、顔を寄せる。
「キレイだな、夜景…今、星は見えるか?」
「星は見えないです。今日は昼間も曇ってて、天気良くなかったから…」
「そっか。星も見えれば良かったんだけどな…違う日の方が良かったか?」
「いいえ、そんなことないです。夜景ステキですから、来れて嬉しいです!」
美子は、自分の肩を抱く恋人に向き合って、頬に軽くキスをした。
廉は、そんな美子の不意打ちに思わず頬が緩み、抱き寄せて美子にキスをしかえす。

静かに美子を抱きしめていた廉は、額に当たった雨粒に気づいて夜空に顔を向けた。
「…雨?」
最初はポツポツとだったが、いきなり激しい雨が振り出して、二人は焦った。

「きゃあ!」
「美子、車入れ!」
慌てて車に乗り込み、車内灯をつけた廉は、後部座席に手を伸ばして、
常備していた大きめのタオルを取り、バッグの中のハンカチを探しているらしい、
びしょぬれの美子にかぶせて、髪の毛をワシャワシャと拭き始めた。

「廉さん、私は大丈夫ですから…廉さんがタオル使ってください。」
「何言ってるんだ!おまえが風邪引くだろう?」
「廉さんだって濡れちゃってますから…これで…」
自分の髪にくるまれたタオルの端を引っ張り、運転席の廉を拭こうとして、
身を乗り出した美子は、体勢が崩れて、廉のひざの上に倒れこんだ。

「す…すみません…でも、タオル…」
「…じゃあ、一緒に拭くか?」
「…え?」
そのまま、グイっと美子を抱きあげて自分のひざに乗せた廉は、タオルを自分の肩と
美子の頭に載せ直して、ニンマリと笑った。


お互いの髪と肩先をタオルの端同士で拭き始めた廉と美子は、どんどん距離が
近くなり、タオルを頭にかけたまま、自然に抱きしめあっていた。
廉は車内灯のスイッチに手を伸ばして切ると、そのまま美子に口付けた。

雨はさらに激しくなったようで、車内からは外の景色は全く見えなくなっていたが、
廉と美子は、もうお互いのことしか気にならなくなっていた。
深く口付けた隙間から漏れる吐息と、濡れた体から立ち上る熱気で、車の窓は
白く結露し、静かに聞こえてくる外の雨の音よりも、耐え切れず漏らすお互いの
声の方が、車内に大きく響いているような気がした。

廉が美子の胸にゆっくり手を這わせると、廉を抱きしめる腕に力をこめた美子は、
その手の動きに合わせて、ピクっと体を震わせていく。
廉の手が胸から徐々に下りていき、太ももの内側をさすり、美子の中心に指を進めて
下着越しになぞると、美子は熱い吐息を漏らしてさらにしがみついた。

「…んっ…ん…ぅん…」
美子の吐息交じりの喘ぎ声が漏れ響き、廉はそっと顔を離すと、首筋に舌を這わせて
耳元で熱くささやいた。
「美子…もう…すごい濡れてる…」
「やっ…やだ…」
真っ赤になってうつむいた美子の顔を片手でそっと上げて、もう一度軽く口づけると
下着に手をかけてゆっくり下ろして、既に蜜が溢れている中心に指を埋めた。

「あぁっ…やぁ…ぁん…」
廉の指が美子の敏感な部分を弾き、奥に進めて震わせるごとに、美子の甘い喘ぎ声が
狭い車内に響き、くちゅくちゅと溢れて指に絡む蜜の熱さと、廉の耳にかかる熱い
吐息が、廉自身をどんどんくすぐってゆさぶった。

「…もう…やばいな…」
瞳を潤ませて喘ぎ続ける美子に、理性も感覚も麻痺して朦朧としてきた廉は、美子を
ひざから下ろして助手席に戻すと、シートを後方へ倒してゆっくりと体を沈ませた。
自分も助手席に移り、美子の背中に腕を滑り込ませ、後部座席近くまで抱き上げる。

激しい雨の中、駐車場の小さな外灯の光だけがぼんやりと差し込む暗い車内で、
自分を見つめる潤んだ瞳をしっかりと見据えた廉は、ゆっくりと深く口付けながら、
避妊具をつけた自身を一気に美子の奥まで突き上げた。


「…れん…さ…やぁ…はぁ…んん…」
「…はっ…く…み…こ…はぁっ…」
激しく打ちつける廉の動きに翻弄され、シートから落ちるほど顔をのけぞらせて
喘ぐ美子は、廉の右手と上着にしがみついて遠のきそうな意識を必死で保ち、
そんな美子にどんどん締め付けられて、一気に駆け上がっていきながらも、
後部座席に左手を置いて支えながら、廉はさらに突きまくった。

「…んぁ…れ…ん…だめ…も…」
廉の手を掴む美子の力が徐々に緩まり…
涙目で喘ぐ美子の耳元に顔を寄せた廉は、右手で美子の肩を抱いてささやいた。
「…はっ…みこ…いい…も…いって…」
その言葉にかすかにうなずいた美子は、廉にさらに深く強く突き上げられて、
高く声をあげて息を飲み…そんな美子を見守ったつもりの廉だったが、
急激に締め付けて痙攣する美子に耐え切れず、頭が真っ白になって動きを止めた。

「…はぁっ…はっ…み…」
廉は、荒い吐息で朦朧とする恋人をそっとかかえて助手席に戻し、きつく抱きしめて
自分の息の乱れを抑えると、シートに敷いていたタオルを互いの腰に軽くかけて、
雨の音を聞きながら、ゆっくりと瞳を閉じた…

気が付くと、外の雨はすっかりあがっていた。
廉が運転席からドアを開けると、こもっていた二人の熱が一気に解き放たれる。
助手席側にまわってドアを開け、微睡んでぼんやりしたままの美子の手を引いて
もう一度外に連れ出し、駐車場の端までゆっくり歩いていくと…

「わぁ!キレイ…」
眼下に広がる夜景と、雨がやみ、雲が晴れて現れた星空に、美子が目を見張った。
「星がすごいです!さっきは見えなかったのに…こんなにきれいに見えるなんて!」
「そっか、良かったな。俺には星は見えないんだけどな。」
「そうですよね…すみません…」
廉は、ちょっとしょんぼりとした美子の肩を抱き寄せて耳元でささやいた。
「気にするな。俺だけの星が、今、ちゃんと俺の腕の中にあるから。な?」
うれしそうに自分を見つめる美子の顔をそっと寄せて、廉はもう一度口付けた。

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