| とある日の午後 |
晴 | あーっ!いい汗かいたぜ!今日のダンスレッスンも楽しかったな! |
小春 | 晴ちゃん、すっごくかっこよかったです〜♪トレーナーさんにもほめられてましたね! |
晴 | へへっ、トレーナーのブレイクダンスがすごかったからさ!ちょっとでも近づけるように頑張ったんだ! |
小春 | 次は小春も、もっと晴ちゃんみたいに動けるように頑張りますよ〜! |
晴 | おうっ、一緒に頑張ろうな!つーか、すげー動いたし腹減らね?どっかでなんか食って帰ろーぜ。 |
小春 | はい〜♪小春もお腹ぺこぺこです〜!レッスン後のごほうびですね〜♪ |
晴 | っしゃ!ハンバーガーでいいか?オレ美味しい店知ってんだ!早く行こうぜ! |
| ♪〜〜〜 |
晴 | ん?誰かギター弾いてるな!スゲー!こういうとこ、アイドル事務所っぽいよな! |
小春 | ふふ、音楽が身近にあるって、素敵ですよね〜♪ |
| ガチャッ |
涼 | おっ、晴に小春か。お疲れ! |
小春 | 涼さん、お疲れさまです〜♪ |
晴 | こんちは!なあなあ、今ギター弾いてたのって、もしかして涼さん |
涼 | ああ、ちょっと鳴らしてたんだ。ギターが目に入るとつい触りたくなってさ。 |
晴 | おぉー!カッケー!でもなんかわかる!オレもサッカーボールあったら蹴りたくなるし。 |
涼 | ハハッ、まさにその感覚だな。で?ボールが無いところを見ると、二人はレッスン帰りか? |
小春 | はい〜。晴ちゃんとダンスのレッスンでした〜。今日はブレイクダンスだったんですよ〜。 |
涼 | そうか、そりゃ大変だったろ。お疲れさん。 |
晴 | へへっ、サンキュ!すっげー動いて腹減ってさ〜、小春とハンバーガー食って帰ろうって言ってたんだ! |
晴 | 涼さんも一緒に行かねえ? |
涼 | そうだな……いいぜ!せっかくだ。レッスン頑張ったご褒美にアタシが奢ってやるよ! |
晴 | えっ!? |
小春 | それは悪いですよ〜!小春、ちゃんとお小遣い持ってますし〜! |
晴 | そうだぜ!オレも小遣いあるから大丈夫だって! |
涼 | ハハッ、ガキが遠慮するもんじゃないぜ。その小遣いは取っときな。 |
涼 | で、二人が大きくなった時に、年下の頑張ってる子たちに同じようにしてやったらいいな? |
晴 | か、カッケー……!! |
小春 | はいっ!ありがとうございます〜♪ |
晴 | ああ、オレも大きくなったら、絶対そうするよ! |
晴 | いっただっきまーす!! |
小春 | いただきます〜♪ |
涼 | 二人とも成長期だからな、動いた分、いっぱい食べな。 |
晴・小春 | は〜い♪ |
晴 | 今日のダンス、キツかったもんなー!でも、オーバーヘッドみたいな動きもあってさ、面白かった! |
小春 | 晴ちゃん、ずっと笑顔で生き生きしてましたね〜。 |
涼 | レッスンを楽しめるってのはいいことだな。にしても……晴は少し変わったよな? |
涼 | 小春の言った通り、表情……特に目が生き生きしてるよ。何か心境の変化でもあったのか? |
晴 | んん?ん〜、そうだなー。 |
晴 | 前は、オレがアイドルとか、嘘だろって思ってたんだ。ほら、周りみんな可愛いし、なんかオレ、浮いてんなって。 |
小春 | えっ?そうですか……?晴ちゃんは、いつもキラキラしてて、アイドルって感じがしますよ〜? |
晴 | ありがとな、小春。でも、やっぱりオレに可愛いアイドルってのはガラじゃねーかもって思っててさ。 |
晴 | ただ、家族もプロデューサーも喜ぶし。よくわかんねーけど、やってみっかぐらいの感覚だったんだ。 |
晴 | そしたらいきなりバニーの衣装でさ!あん時はマジかよって思ったなー。 |
涼 | でもちゃんと着たもんな?エラいぜ? |
晴 | んー……仕事って、やっぱトクベツなもんだし。引き受けたからには、ちゃんとやんねーとって思ったんだ。 |
晴 | つっても、可愛い表情とかは流石に無理だけど!寒気がするし! |
晴 | でもさ、この前立ったステージが、すっげーカッコよくて!カッコイイアイドルなら面白そうだなって! |
小春 | LIVEによって、いろんなステージや衣装がありますよね〜。小春もいつもわくわくしてます〜。 |
晴 | それに、ダンスのレッスンも楽しくなってきたんだ!トレーナーに難しいこと言われると、逆に燃えるんだよな。 |
晴 | できねぇのって悔しいじゃん!オレ負けず嫌いだし。フィジカルが鍛えられるのはサッカーにもプラスだしさ。 |
晴 | まぁでも、小春みたいな可愛いアイドルじゃなくてもワンチャンあるってわかったのが、やっぱデカいかな。 |
小春 | 晴ちゃん……。えへへ、小春もダンスしてる時の晴ちゃん、カッコイイと思います〜♪ |
晴 | へへっ!そう!オレはカッコイイアイドルを目指すんだ! |
晴 | 涼さんだって、可愛いよりカッコイイじゃん!涼さんは綺麗だからさ、カッコイイが似合うんだよな。 |
晴 | そうか?フフッ、サンキュ。 |
晴 | だけど涼さんは「可愛い」も出来るだろ?マルチプレーヤーってすげーよな! |
晴 | でもさ、オレは誰かに似たプレーヤーになりたいんじゃないんだ。 |
晴 | いろんなカッコイイプレーを盗みながら、オレなりのカッコイイアイドルになろうって思ったんだ! |
涼 | なるほどな……うん。目指すところが見えると、一気に面白くなるよな。 |
晴 | そうそう!だから最近毎日楽しくて……って……んっ!?げ!ピクルスだ! |
涼 | ハハッ、苦手なのか? |
晴 | うん、すっぱいのあんまし得意じゃないんだ。小春、やるよ。 |
小春 | こら、晴ちゃん。好き嫌いしてると大きくなれませんよ〜? |
小春 | それに、ピクルス食べられた方がカッコイイと思います〜。涼さんは食べられますよね〜? |
涼 | もちろん、食べられるぜ♪食べられた方がカッコイイからな〜? |
晴 | だーっ!もう、わかったよ! |
晴 | なんでも食って苦手なモンなんかない、カッコイイアイドルになってやるよ!! |
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