| とある日のこと… |
| 誰にだって、夢のひとつくらいあるでしょ? |
| でも、アタシの夢はそこら辺のザコとは違う。誰よりもデカくて、野心溢れるステキな夢…… |
| そう、それはレイナサマの名前を世界に轟かせることよ! |
| そのためだったらイタズラや悪巧み、どんな汚い手だって使ってやるわ!せいぜい覚悟なさいッ! |
麗奈 | クックック……いたわ。レイナサマの餌食になるとも知らず、ノンキなものね。 |
| ピーピコピコピコピッピッピー |
紗南 | ん〜、取れそうで、取れない!この角度でならアームが当たると思ったんだけどなぁ…。 |
紗南 | えーい、もう一回っ!今度こそ取ってみせるぞ〜! |
| チャリン |
麗奈 | 気付かれないように、そ〜っと、そ〜っと近づいて…… |
麗奈 | わっ!!!!!!! |
紗南 | ひゃわっ!? |
| ピーピコピコピコピッピッピー |
紗南 | あーっ!!変なとこでボタン押しちゃった〜! |
麗奈 | アーッハッハッハ!いい驚きっぷりね、紗南!! |
紗南 | びっくりしたよ〜!レイナちゃんって、ホント大きな声だよね♪ |
紗南 | 『挨拶は元気よく』ってトレーナーさんもよく言うし、いいお手本だなぁ。 |
麗奈 | そうよ、そのままアタシにひれ伏しなさ……えっ?いいお手本ですって? |
紗南 | ねーねー、それよりさ!とっておきのゲームがあるの!一人じゃプレイできないから、レイナちゃん付き合ってよ♪ |
麗奈 | なんでアタシが……わわっ!?そんな引っ張らないでよ!付き合う、付き合うからッ! |
紗南 | えいっ!えいっ!レイナちゃん、そっちの敵は任せたよ! |
麗奈 | もう、仕方ないわねッ!やってやろうじゃない! |
| バキュン!バキュン! |
紗南 | おっ、いい感じ〜!やっぱり相棒がいると、どんな冒険も怖くないね! |
麗奈 | フフン!アタシの手にかかれば、ざっとこんなもんよ! |
麗奈 | ……でも相棒ってのは、時には裏切ることもあるのよね……クックック……! |
紗南 | えっ?今なんか言った? |
麗奈 | いいえ、なんでもないわ♪それより、さっさと次のステージへ進むわよ! |
紗南 | よしきた!サクッとボスを倒すぞ〜!……これでどうだっ!? |
麗奈 | フフフ……さ〜て。紗南の気が逸れてるうちに、持ってきたお面をかぶってもう一回、ワッと……。 |
光 | ん?麗奈じゃないか。って……なにしてるんだ?プレイ中はちゃんと画面に集中しなきゃダメじゃないか。 |
麗奈 | ギャッ!?ひ、光!?アンタ、こんなとこで何してんのよ! |
光 | 何って、アタシは事務所から帰るところだったんだけど、二人の姿が見えたからさ。何してるのかなーって思って! |
| バキュン!バキュン!テレレレ〜♪ |
紗南 | ……よ〜しっ、大勝利!レイナちゃん、今の神業見てくれたっ? |
紗南 | って、光ちゃん!?あはは、気づかなかったよ〜。光ちゃんも一緒に遊んでく? |
光 | うん、お誘いありがとう!せっかくだし、アタシもお供させてもらうよ! |
光 | それに、どうやら……麗奈がイタズラしないように目を光らせておく必要もありそうだしね。 |
麗奈 | ギクッ……! |
光 | そういえば、二人は今度一緒にお仕事するんだろう?それに向けたトレーニングもあるって聞いたけど…… |
光 | 二人とも、頑張ってね!あと麗奈。くれぐれも真面目にやるんだぞ。 |
麗奈 | な……なによッ!当然でしょう?アタシはいつだって真面目よ! |
| 数日後── |
紗南 | ハッ……ホッ……!あたしのランニングスキル、順調にレベルアップ中っ!うんっ、いい調子♪ |
紗南 | ……って、わわっ!!マシーンがいきなりスピードアップした!?どうなってるの〜っ? |
麗奈 | プックク……!トレーニングなんだから、もっと速く走らないとね! |
麗奈 | そうよ、アタシはいつだって真面目なの。 |
麗奈 | 真面目にイタズラするのが、レイナサマよッ!! |
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