とある日の午後 | |
恵磨 | フンフーン♪やっぱ事務所は賑やかでいいよなー!テキトーに誰か捕まえてメシ行こっと♪ |
恵磨 | おっと!あれは……♪ |
瞳子 | いつの間にか私、思考が凝り固まっていたみたい……。芸歴が長いことが仇になるなんて……。 |
里奈 | だいじょぶだいじょぶ!ピンチもチャンス系で、トーコちんならやれるって☆ |
恵磨 | オーッス!!!里奈に瞳子さん!何してんだー? |
里奈 | 恵磨ちゃん!おっつおっつー♪今日もテンションMAXでキメてんねー☆ |
里奈 | アタシは、打ち合わせが終わったとこー☆ |
瞳子 | 私はレッスンが終わったところで……休憩してたら、里奈ちゃんが声を掛けてくれたの。 |
瞳子 | ……私が落ち込んでたから、放っておけないって。 |
恵磨 | え!?瞳子さん、ヘコみ中なの!?なんで!? |
瞳子 | ……実は、さっきのボーカルレッスンで、少しダメ出しをされてしまって……。 |
恵磨 | あー、ダメ出しかー!!アタシもよく言われんだよね!声デカすぎ、マイクを壊すなって! |
恵磨 | んで、瞳子さんはなんて言われたの? |
瞳子 | ……もっと表現の幅を広げろって、昔のやり方が抜けてないって指摘されて……その通りだなって……。 |
瞳子 | 私は昔教わったことにばかり固執して、世界を狭めてしまっていたみたいで……。 |
恵磨 | なるほどねー!基本をスゲー大事にしてるってことか!流石瞳子さん! |
瞳子 | ……そう言われると、救われるけれど……甘えちゃ駄目よね。もう一度、ちゃんと一人で考えなきゃ……。 |
瞳子 | いきなりごめんなさい、こんな話。恵磨ちゃんは?休憩中かしら? |
恵磨 | いや、アタシはオフ!オールして!寝て!起きたら昼だった!! |
恵磨 | んで、せっかく昼メシにすんなら、誰かと食べたいよなって!っつーわけでさ、二人とも、今からメシ行こ! |
恵磨 | ダメ出しとかアタシなんかしょっちゅうだけど、うまいメシでイイ感じに気分転換できるから!! |
里奈 | 恵磨ちゃんナイス☆へこみんちょな時は、まず美味しいゴハンだよねー! |
瞳子 | えっ、あっ、なるほど……? |
恵磨 | ハイ決まりー!あー腹減ったー!! |
聖來 | ――なるほど、それで事務所に居たアタシもついでに引っ張って来たってわけね。慣れてるからいいけど。 |
聖來 | でも……三時のおやつになんで中華料理なの!? |
里奈 | しかも超ちゃんとしたお店ぢゃん!リナぽよもびっくり☆ |
瞳子 | メニューも、どれも美味しそうね……。 |
聖來 | ホントだ!あー、どんどんお腹空いてきた。恵磨、よくこんなお店知ってたね? |
恵磨 | この前プロデューサーに連れてきてもらってさー!超うまかったし、量も多くて最強だから、最近通ってんだ! |
聖來 | なるほど、そういうことか。 |
恵磨 | アタシ、うまい店とか調べるの苦手だからさ、連れてってもらえると助かるんだよなー! |
恵磨 | 口コミで何点とかより、アタシ的に何点かが大事じゃん!?つかそもそも店に点数つけたりしないけど!アハハ!! |
里奈 | アタシも、あんま調べたりしない派ー☆みんなで美味しく食べられたらいいぢゃんね! |
恵磨 | それに、ネット見るより友達の情報のが信用できるんだよな!みんな詳しいしさー!! |
恵磨 | ガッツリ系なら亜季とか、いつきさんとか礼子さんとか愛結奈さんとか!甘いモンなら周子とか里美とか! |
恵磨 | ま、とにかく難しいことはスパっとダチに頼るのが近道!! |
恵磨 | その代わり、アタシの得意分野で頼られたら全力で応える!ファッションなら任せろ!!ってね♪ |
恵磨 | 一人で悩んでも、答えが出ないんだよなー!!あ、そもそもアタシは悩まねーわ!!アハハ!! |
瞳子 | (友達に頼る……。一人で悩んでても、答えは出ない、か……) |
里奈 | 事務所行けば、誰かは居るしねー☆ゴハン行ってダベれば、元気も出るぽよ〜♪ |
聖來 | (……不思議なメンツだけど恵磨だからいつものことだし、気にしてなかったけど……そういうことか) |
聖來 | ……アタシは、やっぱ踊るのが一番気分転換になるかな。あとは、わんこと遊んだり。 |
聖來 | でも、こうして仲間と喋ってご飯食べるのも大好きだよ。元気出るよね。 |
瞳子 | 聖來ちゃん……ふふっ、みんな優しいわね。 |
里奈 | お互いさまっしょ☆アタシらも、トーコちんにいっぱいフォロられてっし♪ |
恵磨 | おーい、何食うー?アタシ、ガッツリいっていい?マジで起きてから何も食べてないからさー! |
瞳子 | そうね……ふふっ、私もガッツリいこうかしら♪ |
恵磨 | んー!!腹も膨れたし、買い物もできたし、最高のオフだーー!! |
里奈 | 恵磨ちゃんの馴染みのお店、チョーきゃわたんだったー☆絶対また来るぽよー♪ |
聖來 | うん、リナの雰囲気にも合ってたよね。でも意外と落ち着いたアイテムもあったし。アタシも満足。 |
瞳子 | 恵磨ちゃん、本物の店員さんみたいでとっても頼もしかったわ。 |
瞳子 | 普段こういうところに来ないから……とっても新鮮だったし、勉強になったわ♪ありがとう。 |
恵磨 | ハハッ!伊達に通ってないからね!この辺の裏道のショップならだいたい顔パスだから任せろ! |
恵磨 | あそこの革アクセなら、瞳子さんみたいなキレイめファッションでも無理なく合わせられると思ったんだ! |
恵磨 | ドンピシャでハマったな!流石アタシ! |
里奈 | トーコちん、イイ気分転換になったっしょ? |
瞳子 | ええ、とっても♪ |
里奈 | よかったー♪んぢゃ、アタシは夜からラジオの仕事あるから、ここらでバイバーイ☆ |
恵磨 | マジか!頑張れよ!!ファイトーッ!リナー!! |
里奈 | アハッ、恵磨ちゃんまぢ声デカ☆あんがとー!いってくるぽよー♪ |
恵磨 | んじゃ、アタシらはどーする?クラブ行く? |
聖來 | いいね!思いっきり踊りたい気分♪瞳子さんは?予定ある? |
恵磨 | 一緒に行くっしょ? |
瞳子 | そうね……予定もないし、せっかくだから一緒に行きたいわ。みんなと居るの、楽しくて♪ |
恵磨 | ッシャ!!決まりっ!! |
ヴーッ、ヴーッ | |
恵磨 | おっ?プロデューサーから電話だ。ごめんちょっと外すわ!もしもーし!? |
瞳子 | ……私、少し誤解していたわ。恵磨ちゃんは、少し怖くてヤンチャな印象だったけど……とっても元気をくれるわね。 |
瞳子 | 直接的に励ますことはしなくても……きっと、自然と人に元気を分け与えながら生きてる子なのね。 |
聖來 | ふふっ。……うん、恵磨が好かれる理由はそこなんだよね。 |
瞳子 | ふふ♪知ることができてよかったわ、恵磨ちゃんのこと。 |
恵磨 | なになに、何の話ーっ!!? |
瞳子 | あら、恵磨ちゃん……ふふっ♪ |
聖來・瞳子 | 秘密ーっ! 秘密よ♪ |
コメントをかく