みちる | モグモグ…モグッ、ゴクン! |
みちる | うん、生地の香り…焼き加減。今日もおおはらベーカリーのパンは絶品! |
みちる | しあわせ…っ! |
ヘレン | ヘイ、みちる!ノッてるわね。 |
みちる | ヘレンさん!ここで見かけるの、珍しいですね。休憩ですか? |
ヘレン | いえ。誰かが発する、ダンサブルな心の躍動を感じて…来てみたの。 |
ヘレン | でも、既に答えはわかったわ。…みちる、貴方がそれを発していたのね。 |
みちる | あたしが…?そっか、それは…パンですね! |
ヘレン | パン…? |
みちる | はいっ!パンを食べた時に感じる、あたしの幸せ…心が躍り出す感じが、まさにダンサブルだと思います! |
みちる | …あ、今ちょうど、パンを食べてて。だからヘレンさんが感じたのは、パンから生まれたものですね! |
ヘレン | なるほどね…。貴方の世界を語る上でパンは不可欠。そういうことね。 |
みちる | パンとは、生まれた時から一緒でしたからね。パンのことならおまかせ! |
みちる | …って、言いたいんですけど…実は今、悩んでたんですよね。パンのことで。 |
ヘレン | パンは、みちる自身と一体のもの…それでも、悩むことがあるのかしら? |
みちる | はい…。今度実家のパン屋で、春のお祭りをやるんです。そのための新作を考えてて…。 |
ヘレン | 春のカーニバル!いいわね。力強く芽吹くエネルギーを感じるわ。 |
みちる | はい!でも、桜もちパンや、菜の花パン…色々考えてみたものの、何か足りない気がして。 |
みちる | 春の食材もですけど、お祭り感も欲しいし…とか、色々考えちゃったんですよね。 |
ヘレン | カーニバルだものね。見ただけで、心も体もホットにさせることも重要だわ。 |
みちる | ですよね! それで、さらにパンを極めて、アイディアを出すために…こうしてパンを食べていたわけです! |
ヘレン | 素晴らしい探究心ね。だけど、パンは、貴方にとってすなわち世界…それを、さらに極めようというの? |
みちる | ……!そうですよね、パンはそこにある。それだけで完璧…。それでも…。 |
みちる | 既に世界レベルのヘレンさんからしたら、おかしな話かもしれません…でも、あたし、思うんです。 |
みちる | パンは世界だけど、その形は様々…。だからこそ、パンの可能性は無限大!もっと色んな姿を見たいって! |
ヘレン | ……。グッド!みちる。貴方もまた、世界へ挑む者。ならば私も、力を貸しましょう! |
みちる | ……!はいっ!ありがとうございます! |
ヘレン | パンの形は様々。だからこそ、その可能性はインフィニティ…!そう言ったわね。 |
| はい。同じ名前のパンでも、ひとつとして同じものはない…それが、パンなんです! |
ヘレン | OK。そこに、答えはある…みちる。貴方は既に、辿り着いているわ。 |
みちる | えっ!?同じパンはひとつとしてない…ってところですか? |
ヘレン | ザッツライッ!つまりそれが、貴方の感じるパンの姿。パンの世界よ! |
ヘレン | 貴方の世界を、そのままパンにぶつけなさい。そうすれば、カーニバルが始まるわ! |
みちる | あたしの思う、パンの世界…。 |
みちる | …そっか、そうですよね!決まった新作じゃなくていいんです!色んなパンがあっていいっ! |
みちる | イメージは、春の陽気に誘われた、たくさんのパン……。みんな、思い思いに、春の装いで着飾って…。 |
ヘレン | イエス!見えてきたわね! |
みちる | ひとつも同じパンなんてない。でも、そんなパンたちが、一堂に会する…。 |
みちる | 見えたっ!春の、パンカーニバル! |
ヘレン | エクセレントッ!またひとつ、世界を広げたわね。 |
みちる | ヘレンさん…ありがとうございます!あたし、このパンカーニバル…成功させてみせます! |
みちる | 始まったら、ぜひヘレンさんも来てください!あたしの実家…おおはらベーカリーにっ♪ |
ヘレン | もちろん、行かせてもらうわ。みちる…貴方の世界と、世界レベルのパンを、味わいにね! |
みちる&ヘレン | レッツ・パンカーニバルっ! |
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