| テーマパーク |
| 〜♪ |
鈴帆 | ぎゃあああああっす!!怖かドラゴンが出たばーい!はよ成敗せんと、上田ランドになるったい!よかと!? |
鈴帆 | みんなでかかっこてこんと王国が危なか!どららああっ!!! |
| ──数日後 |
沙紀 | おー、すごい光量!ビックリするくらいよく撮れてるっすねー! |
鈴帆 | フフフ……当然ばい!ウチの活躍は、時間がたっても色褪せんけんね〜♪ |
沙紀 | ははっ、時間が経ってもって、ついこの間の仕事じゃないっすか♪ |
鈴帆 | だはは〜!そうやった! |
沙紀 | けど、鈴帆ちゃんからは刺激をもらったなぁ〜。アレは誰も真似できないっす! |
鈴帆 | その言葉が嬉しか〜っ!ありがとね、沙紀しゃん!アレは、イチかバチか……ひとつの賭けやったとね。 |
沙紀 | 賭け? |
鈴帆 | ウチが演じたのは怖〜かドラゴンやけん。いわば悪者たい。 |
沙紀 | まあ、そうっすね。お姫様がいて、ナイトがいて、そこに悪者がいる……お決まりの構図っすね。 |
鈴帆 | そう!悪者もおらんと盛り上がりにかけるんね。ウチは、本気でドラゴンをやりとげるってい決めたばい! |
鈴帆 | ばってん、子どもたちを怖がらせるだけやったら?泣かせるだけやったら?……かなーり心配しとーと。 |
鈴帆 | 喜ばせるための悪者やけん、ただ泣かせるだけってのは、ウチの本意じゃなか。 |
鈴帆 | つまり!恐怖と笑いの絶妙な匙加減……この妙技を成し遂げられるかにすべてがかかてたばい! |
沙紀 | みんなを笑顔にした裏に、そんな苦労があったとは!まさにプロ根性っすね〜。さすが鈴帆ちゃん! |
鈴帆 | へへっ、沙紀しゃんは、褒め上手ったい!くすぐったか〜♪ |
??? | あーっ!ねえねえ、その映像って、この前のお仕事のやつだよね! |
沙紀 | おっ、美由紀ちゃん!そうっすよー。美由紀ちゃんも見る? |
鈴帆 | 美由紀しゃんの愛らしか姿も、バッチリ映っとるけん♪ほら、ここに座りんしゃい! |
美由紀 | わーい!お邪魔しまーす♪ |
美由紀 | わぁ、なんか懐かしい〜。ほんと楽しかったなぁー♪ |
沙紀 | 美由紀ちゃん、会場入りしたときからニコニコしてたっすよね。 |
美由紀 | うんっ!みゆきねぇ、テーマパークって大好き!乗り物がかわいいし、楽しい音楽もいっぱいだし! |
美由紀 | お仕事でも、お友だちとでも、ワクワクがとまらないんだー♪とっても素敵な場所だよね! |
沙紀 | へへっ、そうっすね♪お友だちともよく行くっすか? |
美由紀 | んーとね、よく行くってわけじゃないんだけど…… |
美由紀 | みゆき、前にも遊園地でお仕事したことあるんだ〜。あと、ピンクドットバルーンのみんなとも一緒に行ったよ! |
美由紀 | どっちも、すっごーく楽しかったんだ〜♪ずーっと心に残ってるの!だから……大好きっ! |
沙紀 | そうだったんすね〜。でも、わかるなぁ。遊園地の思い出って、心の中でずっと鮮やかに残るから。 |
美由紀 | そう!そうなの!この時の思い出もね、キラキラ残ってるよ残ってるよ♪ |
沙紀 | 始めは、テーマパークでLIVEなんて、どうなるかって思ってたけど…… |
沙紀 | 経験者も美由紀ちゃんがいたから、ノリもすぐに掴めたし。ほんと楽しかったすよね! |
鈴帆 | そうっ!ウチらが物怖じせず堂々とパフォーマンスできたのは、美由紀しゃんのおかげでもあるたい! |
沙紀 | 感謝してるっす♪ |
美由紀 | えへへー、どういたしまして♪ |
美由紀 | あ〜あ、また行きたいなぁ〜♪LIVEも、乗り物も、みんなでやるって楽しいよねー!あ、クレーンゲームも! |
沙紀 | あの時の、鈴帆ちゃんと亜季さんのアームさばき、すごかったっすよね!狙ったら逃さないって感じで! |
鈴帆 | いや〜、亜季しゃんには、敵わんたい!細かな操作が、お見事っ!の、一言に尽きるけんね。 |
美由紀 | ほんと、みんなすごいよ!みゆきには、ちょっと難しかったなー。ぜーんぜん取れないんだもん。 |
美由紀 | みゆきが、風香ちゃんと苦戦してたら、沙紀ちゃんがパパーって取ってくれたでしょ?嬉しかった〜♪ |
鈴帆 | なんとっ!沙紀しゃん、隅に置けなか〜! |
沙紀 | へへっ、たまたまっすよ。 |
鈴帆 | いやいや〜。そういうさり気ない気遣いができるって、憧れるばい。 |
美由紀 | だよねー! |
鈴帆 | 沙紀しゃんはステージでも、ばりカッコよかね♪この時のLIVE、お客も大いに盛り上がっとったけん! |
美由紀 | うんうんっ!ステージのデザインもやったんだよね?何でもできちゃうんだもん、すごいなぁ〜♪ |
沙紀 | 少し手伝っただけっすよ。でも、そう言ってもらえて、素直に嬉しいっすね! |
美由紀 | あっ、見て見てっ!ちょうど、沙紀ちゃんのところだよ! |
沙紀 | 準備はいいっすか?ステージよりも輝くアタシ、見せつけてやるっす! |
観客 | うおおおおおおお!! |
沙紀 | へへっ、いい感じ!さあ、全力で遊ぶっすよー! |
鈴帆 | くぅーっ!カッコよか〜! |
美由紀 | かっこいい〜! |
沙紀 | はは、さすがに照れるっすね。でも自分の作品が認められたみたいで、嬉しいっす! |
沙紀 | 二人の言葉、ありがたく頂戴しておくっす。 |
鈴帆 | はぁー……。いつか……沙紀しゃんには、ウチの衣装をデザインしてほしかね……。 |
沙紀 | それはまた、重大すぎる任務っすね。アタシにできるっすかねー? |
鈴帆 | 沙紀しゃんの腕は本物ばい。夢は、デッカく持ちんしゃい! |
沙紀 | へへっ……そうっすね! |
沙紀 | (テーマパークのステージ。今までやってきたことが、目に見える形で役に立って……本当に、感動したなぁ) |
沙紀 | (だけど─……) |
美由紀 | あっ!映像終わっちゃったー! |
鈴帆 | もう一度再生してくんしゃい!何度でも、何度でも見とーよ! |
美由紀 | うん!よいしょっと…………あれ?これって、どうやって操作するのー? |
沙紀 | 美由紀ちゃん、アタシがやるっすよ。 |
沙紀 | (……だけど、この胸の高鳴りは、まだまだ収まりそうにないんすよねぇ) |
| もっと輝きたい。もっと挑戦してみたい。 |
| もっと可能性を広げたい。それから─ |
| もっともっと、アタシ自身を表現していきたっすね! |
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