真夏の夜の淫夢SSまとめサイト

36 ：水先案名無い人：2011/07/03(日) 23:31:40.52 ID:Nf0LQKOE0
「本当の父親」

むかし、江戸の下町に、ゴーグル先生と、ひでという父と息子が住んでいました。
ひでは、今年十才の男の子で、ゴーグル先生は、とてもかわいがって育てていました。　
ところがある日、突然、TNOKという男の人がやって来ました。
「ひでは、あなたに預けたわたしの息子です。返せよ、オゥ早くしろよ。」
「TNOKさん、あなたの子は、もう十年も前に亡くなったではありませんか」
「お前さんは、あの時わたしの子が死んだとウソを言って、ひでを横取りしたでしょう。」
TNOKは、怖い顔でそう言いはるのです。
ゴーグル先生が、いくら違うと言っても聞きません。
それから毎日、毎日、TNOKは、同じ事をわめきたてて行くのです。
ゴーグル先生は困り果てて、町奉行のGO岡ECZNに訴えました。
「TNOK。お前は、ひでを自分の息子だと言っているそうだが？」
「はい。この子が生まれた時、おちちが出なかったので、ゴーグル先生さんにあずけたのです。」
「では、ゴーグル先生に尋ねる。　お前は、TNOKの子どもをあずかったそうだが？」
「はい。TNOKさんの子どもを預かりましたが、かわいそうに病気で死んでしまいました。」
ゴーグル先生の言葉を聞くと、TNOKは、ゴーグル先生をキッと、にらんで叫びました。


「このうそつき！　お奉行さま、死んだのは、ゴーグル先生の子です。わたしの子どもを、返してください！オナシャス！」
「いいえ、亡くなったのは、TNOKさんの子です。お奉行さま、間違いありません。」
二人はお奉行さまの前である事も忘れて、言い争いました。
「二人とも、しずまれっ！」ECZNが、大きな声で２人を叱りました。
「では、二人でひでの引っぱりっこをして、勝った方を本当の父親に決めよう。」
二人の父親は、ひでの手を片方ずつにぎりました。
「おじさんやめちくり〜（挑発）」
「よし、引っぱれ！」　ECZNの合図で、二人はひでの手を力一杯引っぱりました。
「ちぎれる！ちぎれる！」
「痛いんだよォォォ！！（マジギレ）」
ひでは、両方からグイグイ引っぱられて、悲鳴をあげて泣き出しました。
　ゴーグル先生は、その様子を見て、おもわず手を離しました。
TNOKは、ひでを引き寄せて、「勝った！　勝った！」と、大喜びです。


ECZNが尋ねました。
「ゴーグル先生。お前は負けるとわかっていて、なぜ手を離したのじゃ？」
「ひでが、あんなに痛がって泣いているのを見たら、かわいそうで。
　手を離さないではいられませんでした。」ゴーグル先生は泣きながら言いました。
「TNOK、今のゴーグル先生の言葉を聞いたか？」
「はい、聞きました。この子はわたしの子です。」
「だまれ！　TNOK！」　ECZNは、突然きびしい声で言いました。
「お前には、痛がって泣いているひでの声が聞こえなかったのか！
　ただ勝てばいいと、子どもの事などかまわずに手を引っぱったお前が、
　本当の親であるはずがない！
　かわいそうで手を離したゴーグル先生こそ、ひでの本当の親じゃ。」
ECZNの言葉に、TNOKはまっ青になってガックリと手をつきました。
「センセンシャル！」　
TNOKは、自分がひでを横取りしようとした事を白状しました。

ひでは、ゴーグル先生の胸に飛び込みました。
「お奉行さま、ありがとうございます。本当に、ありがとうございます」

ゴーグル先生はECZNをおがむようにして、お礼を言いました。
「うむ、じゃあ俺ギャラもらって帰るから(棒読み)」