真夏の夜の淫夢SSまとめサイト - YJSS_5
290 :水先案名無い人:2011/07/03(日) 01:14:36.07 ID:Nf0LQKOE0
「泣いた野獣」

山の中に、一人の野獣が住んでいました。
野獣は、後輩たちとも仲良くしたいと考えて、自分の家の前に、
「心のやさしい野獣のうちです。どなたでもおいでください。
おいしいお菓子がございます。アイスティーも沸かしてございます。」
と書いた、立て札を立てました。

けれども、後輩は疑って、誰一人遊びにきませんでした。
野獣は悲しみ、信用してもらえないことをくやしがり、おしまいには腹を立てて、立て札を引き抜いてしまいました。そこへ、先輩の三浦が訪ねて来ました。
三浦は、わけを聞いて、野獣のために次のようなことを考えてやりました。

三浦が人間の村へ出かけて大便乗をする。そこへ野獣が出てきて、三浦をこらしめる。
そうすれば、後輩たちにも、田所がやさしい野獣だということがわかるだろう、と言うのでした。
しかし、それでは三浦にすまない、としぶる野獣を、三浦は、無理やり引っ張って、村へ出かけて行きました。


291 :水先案名無い人:2011/07/03(日) 01:14:56.21 ID:Nf0LQKOE0
計画は成功して、村の人たちは、安心して野獣のところへ遊びにくるようになりました。
毎日、毎日、村から山へ、三人、五人と連れ立って、出かけて来ました。
こうして、野獣には後輩のホモ達ができました。野獣は、とても喜びました。
しかし、日がたつにつれて、気になってくることがありました。
それは、あの日から訪ねて来なくなった、三浦のことでした。

ある日、野獣は、三浦の家を訪ねてみました。三浦の家は、戸が、かたく、しまっていました。
ふと、気がつくと、戸のわきには、貼り紙がしてありました。そして、それに、何か、字が書かれていました。

「田所くん、後輩たちと仲良くして、楽しく暮らしてください。
もし、ぼくが、このまま君と付き合っていると、君も悪い先輩だと思われるかもしれません。
それで、ぼくは、旅に出るけれども、いつまでも君を忘れません。
さようなら、体を大事にしてください。どこまでも君の先輩、三浦。」

野獣は、だまって、それを読みました。二度も三度も読みました。戸に手をかけて顔を押し付け、しくしくと、なみだを流して泣きました。
オオン!オオン!ンアッー!



694 :水先案名無い人:2011/07/03(日) 18:30:15.16 ID:AGuK/yff0 「よし・ ・・これで大丈夫のはずだ。」
全裸で3台のディスプレイをにらみ続けるこの男はかつては遠野と呼ばれる水泳部のホープだった。

幸せなキスの後野獣先輩と結ばれた彼だったが、その幸せも長くは続かなかった。自宅への帰宅中、野獣は893の運転するセンチュリーに弾き飛ばされ頭から墜落、事故から30年たった今でも意識は戻らず植物状態が続いている。

愛する者を失った遠野は水泳部を退部、工学博士となりタイムマシンの開発に着手しそして今、最終段階の確認として遠野自らがマシンに乗り込み、30年前―――あの事件の日へと飛ぶ。

699 :水先案名無い人:2011/07/03(日) 18:39:26.59 ID:AGuK/yff0
理論上は大丈夫な筈だ・ ・・遠野はレバーを引き時空を超越する――あの運命の日へと。

もうすぐだ・ ・・もうすぐであの日へ到達する・ ・・。異変はそのとき起こった。
別の時空――現在の遠野が存在する更に未来から来たボンゴタイプのタイムマシンに追突され、遠野のタイムマシンは虚空の彼方へと堕ちていく。
「やべぇよ・ ・・やべぇよ・ ・・」そんな声が接触回線越しに聞こえた。

「万事・ ・・休すか」遠野にはこのまま時空の渦に呑まれ存在が消滅する以外の選択肢しか残されていなかった。

「いいよ、来いよ、時を越えて
、時を―――」

その存在が灰塵に帰する最後の瞬間
、彼は懐かしい声を聞いたような気がした。

なおボンゴの三人組はタイムパトロールに捕まった模様。


604 :水先案名無い人:2011/07/04(月) 20:17:00.04 ID:szrK1e7t0
MUR「おいKMRァ!お前さっき俺の事チラチラ見てただろ…」
野獣「先輩、KMRはいませんよ。しっかりしてください」
MUR「野獣気を付けろ!殺し屋が俺達を狙ってるぞ!」
野獣「大丈夫ですよ、殺し屋なんていないですから」
MUR「おい野獣…やっぱり俺はおかしくなっちまったのかな…(震え声)」
野獣「MURさんは何にも悪くありません。悪いのは全部クスリのせいなんですよ。じゃけん病院行きましょうね」
MUR「嫌だ!病院だけは嫌だぁ…!」
野獣「先輩…」
MUR「なぁ野獣、少しだけヤクくれよ。そうすれば大丈夫なんだ。なぁ…」
野獣「これもうわかんねぇな…(涙)」


ほんの好奇心で始めたクスリ。少しくらいなら大丈夫だろうと思っていた。
しかし、KMRは路上で売人と一緒に逮捕され、MUR先輩は廃人一歩手前になってしまった…。
KMRから俺達の事が割れるのも時間の問題だろう。
本当に馬鹿な事をした…。楽しく空手をやっていたあの頃には、もう戻れない。

〜クスリは、絶対に、してはいけない(戒め)〜

276 :水先案名無い人:2011/07/12(火) 00:17:57.10 ID:T23u7IX90
高架下の屋台で一人静かに酒を呑む男がいた。
かつて野獣と呼ばれた男、田所である。

そんな彼に声をかける一人の男がいた。

遠野「先輩、お久しぶりです」
田所「・・遠野!?」
遠野「この辺にいるって聞いて、探しちゃいました。どうですか、最近」
田所「・・・探しにきたって事は、もうわかってんだろ?」

ホモビデオが流出してからの田所の生活は、それは悲惨なものだった。

レイプ犯というレッテル、同性愛差別、様々なものが彼の周りをついてまわった。

自宅への嫌がらせで引越しを余儀なくされた事も幾度もあった。
また職場への嫌がらせ、タレコミ、身内バレなどで、仕事が長く続いた事も無かった。
自分の名前でググれば様々なコピペ、AA、MADが出てきてしまう。当たり前だ。

田所「今は仕事してないよ・・。どうせバレるしさ。」
遠野「でも先輩なら日雇いの力仕事とか出来るじゃないっすか!」
田所「無理だよ」
遠野「えっ?」
田所「ステロイドの後遺症かな・・。肝臓ガンって言われたよ。」

そう言われ、野獣の体をまじまじと観察しやっと遠野は気付いた。
かつて筋肉隆々だった肉体は枯れ枝のように細く萎み、
小麦色というより土気色の顔はまさに病人のそれだった。

かつて野獣と呼ばれた男は、もういなかった。


278 :水先案名無い人:2011/07/12(火) 00:19:18.36 ID:T23u7IX90
遠野「そんな・・(絶望)」
田所「もうやめたくなりますよ〜・・・・・」
遠野「まぁ、僕も似たようなもんですけどね」
田所「えっ?」

田所の弱音を断ち切るかのように遠野もあれからの事を語りだした。
田所と同じような境遇に遠野もいたのであった。

遠野「やっと落ち着いて働いてたんですけどね、
   先週、2ちゃんねらー?って言うんですか?
   そんな人達が職場に突撃してきて、またクビになっちゃいました」
田所「なんてことを・・・(憤慨)」
遠野「なんでこんな事になっちゃったんすかねぇ。
   ほんと、やめたくなりますよー・・・・・」
田所「・・・」

お互い、そこから先は言わなくても分かっていた。
ホモビが流出した人間が生きるのに、この世界は冷たすぎたのだ。


281 :水先案名無い人:2011/07/12(火) 00:22:05.09 ID:T23u7IX90
田所「あのさぁ・・」

沈黙を破るように田所が口を開く。

田所「あそこのビルに屋上あんだけど・・」
遠野「フフ、懐かしい台詞ですね」

遠野は笑った。

遠野「いいですね、行きましょうか」
田所「いいのか?本当に・・。俺は本気だぞ」
遠野「先輩と一緒なら、平気です」

二人は田所の言ったビルを目指し歩いた。

遠野「ねぇ先輩、僕ずっと言い損ねてた事があるんですよ」
田所「ん?なんだ?」

遠野は少しだけ先を歩き、田所の方を向いて言った。

遠野「僕も先輩の事、大好きでしたよ」


翌日、雑居ビルの間で二人の男性の遺体が発見された。
飛び降り自殺として処理されたが、
不思議と二人の顔は幸せそうだったと言う。


578 :水先案名無い人:2011/07/20(水) 06:53:26.97 ID:HEFsTA2sO
YJ「三浦さん、この前貸した1万円返してもらっていいすか?」
MUR「おう、そうだな」
ガサゴソ…
YJ「三浦さん金持ち杉ィ!…ってこれ全部千円札ですね」
MUR「おう、千円札のほうがお得だからな(意味不明)…1万円って事は…」
YJ「千円札10枚ですよ、三浦さん」
MUR「おう、そうだな(ニッコリ)」
ガサゴソ…

MUR「イチ、ニイ…サン…シイ…ゴ…ロク…」
YJ「三浦さん今何年ですっけ?」
MUR「3年だよ(ニッコリ)…シイ…ゴ…ロク…」
YJ「あれ!?…っかしいなぁ時計なくしちゃった…今何時か、これもうわかんねーな…」
MUR「今は…2時だよ(ニッコリ)…サン…シイ…ゴ…ロク…シ、シチ…ハチ」

YJ「三浦さん、三国志の国何でしたっけギじゃなくてショク…じゃなくて」
MUR「呉だよ(ニッコリ)…ロク…シ、シチ…ハチ…」
YJ「三浦さん三国志詳しいんですねぇ」
MUR「ク…ジュウ…」

YJ「オッス!ありがとうございまーす」
MUR「(ニッコリ)…あ、そうだお袋に仕送り催促しなきゃ」

YJ「え?昨日銀行に振り込まれてたんじゃ?」
MUR「おう、そうだな…でも財布には…もう千円2枚しかないんだよなぁ…どうすっかなぁ俺もなぁ…」
YJ「この辺にぃ、割のいいバイトあるらしいですよ。行きませんか?」
MUR「行きてーなぁ…」
YJ「じゃけん、今すぐ行きましょうね」

そして2人はCOATへ…