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外国の右翼例

イタリア

高橋清吾『政治学概論 (文化科学叢書 ; 第5)』1927年 ※当時早大教授
かくしてファシストの独裁政治またはムッソリニの独裁政治と称ばれるところのもの即ち一種の行政部独裁政治が出現した。イタリーの政権は極左党の手から極右党の手へ落ちたのである。(168頁)

「(1921年)ファシストは全国各地に機関紙を有するに至り伊太利国民主義の協調、此の目的のためにする国際諸条約の再検討…を主張し」(外務省調査部「各国に於ける右翼運動」1935年、38頁。)

ドイツ

ナチス党主義・綱領「簡単に要約すれば左の如し
独乙民族は優越なりとの独断的主張の下に民族の血の純潔を保持する要ありとしユダヤ人を排斥す
独乙民族に属する国民を包含する大独乙帝国の建設及其の目的の為の富国強兵策惹て軍備の拡張を主張す
マルクシズムの階級国家観及自由主義的個人主義に対し民族至上主義をとり民族の非階級的、非利己的大同団結を主張す。例へば資本家も労働者も各々其の分野に於て非利己的に民族の為に奉任すべきを要求す」(外務省調査部「各国に於ける右翼運動」1935年、389頁)

帝国教育界編「教育塔誌」1937年
教育塔精神と国民の覚悟(教育祭教育大会に於ける講話)帝国教育会長永田秀次郎

…さうして唯今は斯の独裁政治と云ふ一つの右傾の方の政治が段々多く行はれるやうになりました、イタリーやドイツは御承知の通りに全く極右と云ふことになって居ります(166頁)

堀真琴『政治と社会』1937年
社会民主党は男女共殆ど同数の投票をしたが、極左の共産党には女の投票五・九%少く、極右のナチスにはニ・一%だけ少い。(227頁)

イギリス

ブリティッシュ・ユニオン・オブ・ファシスツの主義・綱領「(一)国王及国家に対する絶対無条件の忠誠」(外務省調査部「各国に於ける右翼運動」1935年、3頁)

フランス

アクシオン・フランセーズの主張「団員のモットーとせる処は次の如し…仏国人たる予は自覚せる愛国者としての義務を全うすべし。予は共和制度を排撃す。仏共和制は外国の支配なり…仏国には仏国特有の制度を復帰せざるべからず…予は王朝復興運動に参加し全力を尽さんとするものなり」(外務省調査部「各国に於ける右翼運動」1935年、19-20頁)

日本右翼と外国右翼の違い

日本警察社「思想警察通論」(1940年)では、日本の国家主義運動をイタリア・ドイツのファシズムと比較して「『ファッシズム』と同一視する向もあるが、同一ではないが大体に於ては酷似し居るも我国の此種の運動には我国の特殊事情(肇国の精神)を指導精神とする所に相違がある。所謂、日本的ファッシズムとでも称すべきか」(308 頁)「わが国に於ける右翼団体も、以上の如き(イタリア・ドイツのファシズムが持つ)諸種の主張を同様に持ってゐるが、しかし他と異なった光彩陸離たる中心思想は、国体中心主義の点にある。建国精神を究極の大理想とし、これに反する一切の組織行動を強く排除し、日本民族の強盛なる理想国家を建設せんとしつゝある。」とする。

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