植民地ではない？
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kannrininn 2025年07月05日(土) 00:34:55履歴
日本の植民地 
早い例では韓国併合3か月前1910年5月の文書で既に、日本政府は韓国を「殖民地」と呼んでいる。*1 併合前の「保護国」の段階で既に植民地と認識していたことになる。
そして併合後も1913年拓殖局「日本及各国殖民地統計表」*2 では日本植民地として「朝鮮・台湾・関東州・樺太」を挙げ、1920年拓殖局「殖民地要覧」*3でも「我国の殖民地中朝鮮、樺太の如きは本土と陸影相望むの地に在り…」 と述べている。
また朝鮮は対外的にも植民地であった。1928年に日本外務省が対外的な植民地呼称を統一した際、「帝国殖民地」として列挙したのは「朝鮮・台湾・樺太・関東州租借地・南洋諸島」の５つである 。
また北海道も植民地とされていた。*5 1890年に第一回の衆議院選挙が行われたが、北海道・沖縄・小笠原諸島は対象外だった。
また満州国も植民地である。戦前の植民政策学者大塩亀雄は「満州国は独立国であるが、建国日猶ほ浅く、政治上経済上、我国よりの特殊の指導に依らねばならず、事実上之を植民地と見做して差支ない」*6とした。
また沖縄については、京城日報社長松岡正男は1927年講演で「今日学者の一般に認める所の定義を申上げますれば、『植民地とは本国に従属せる領土であって、これが行政は毋国と異るけれども、しかもその間政治的又は法律的連鎖の存在するものをいう』というのであります。即ちこの定義から見まするならば、日本帝国内にあって、内地と行政をことにするもの、即ち、朝鮮、台湾、樺太の植民地であることは勿論でありますが、北海道も琉球も二十年ばかり前までは植民地と称すべきものであったのであります」と述べた*7。
そして併合後も1913年拓殖局「日本及各国殖民地統計表」*2 では日本植民地として「朝鮮・台湾・関東州・樺太」を挙げ、1920年拓殖局「殖民地要覧」*3でも「我国の殖民地中朝鮮、樺太の如きは本土と陸影相望むの地に在り…」 と述べている。
また朝鮮は対外的にも植民地であった。1928年に日本外務省が対外的な植民地呼称を統一した際、「帝国殖民地」として列挙したのは「朝鮮・台湾・樺太・関東州租借地・南洋諸島」の５つである 。
欧文にて表示する帝国殖民地名統一方に関する件*4
帝国の外国と締結する条約其の他の国際約束中帝国各殖民地名を欧文にて表示する場合其の語例一定せざりしが右は之を統一すること適当と認めらるるを以て今後成るべく左記各語を使用することと致し度
朝鮮 Chosen
台湾 Taiwan
樺太 Karafuto
関東州租借地 The Leased Territory of Kwantung；Territoire à bail du Kouantoung．
南洋諸島 The South Sea Islands under Japanese mandate；Territoire des Iles des Mers du Sud sous mandat japonais．
また北海道も植民地とされていた。*5 1890年に第一回の衆議院選挙が行われたが、北海道・沖縄・小笠原諸島は対象外だった。
また満州国も植民地である。戦前の植民政策学者大塩亀雄は「満州国は独立国であるが、建国日猶ほ浅く、政治上経済上、我国よりの特殊の指導に依らねばならず、事実上之を植民地と見做して差支ない」*6とした。
また沖縄については、京城日報社長松岡正男は1927年講演で「今日学者の一般に認める所の定義を申上げますれば、『植民地とは本国に従属せる領土であって、これが行政は毋国と異るけれども、しかもその間政治的又は法律的連鎖の存在するものをいう』というのであります。即ちこの定義から見まするならば、日本帝国内にあって、内地と行政をことにするもの、即ち、朝鮮、台湾、樺太の植民地であることは勿論でありますが、北海道も琉球も二十年ばかり前までは植民地と称すべきものであったのであります」と述べた*7。
「併合」と植民地
「植」民地と「殖」民地
「殖」を使いたがる日本当局
「植民地」認識の一般化
帝国議会質疑「台湾は植民地か」
台湾は植民地なのかという問答が明治期に二度あった。
1905年（明治38）2月21日衆議院本会議では、守屋此助議員に対して政府委員である法制局長官一木喜徳郎（一木はこれ以前に帝国大学法科大学教授、貴族院議員）が答弁した。
1909年（明治42）2月24日、衆議院・内地及台湾司法共通に関する法律案委員会では、福田又一議員が質問し大島久満次政府委員（台湾総督府民政長官）が答弁した。
1905年（明治38）2月21日衆議院本会議では、守屋此助議員に対して政府委員である法制局長官一木喜徳郎（一木はこれ以前に帝国大学法科大学教授、貴族院議員）が答弁した。
〇大岡育造
それから台湾を統治するに当っては、内地同様に自然に導いて往く積であるか、どうする積であるかの問に対しまして、もう一つ詳しく言へば、内地同様にするか、殖民地流になるかと云ふ問に対しまして、総理大臣は無論殖民地流に、之を統治して往かなければならぬと云ふ断言を致したのであります、（15頁）
〇守屋此助
質問があります…大岡君は如何に言はれたか、台湾は殖民地とするのであると云ふことを、総理大臣が言はれたと云ふ、此一言でございます、諸君二十八年馬関条約で取りし此台湾は、帝国の殖民地と云ふことを、現内閣総理大臣の明言せられた一言は、吾々議員として実にぞっとするではございませぬか、日清戦争の後、戦後の経営と云ふ事柄をした当時から致して、私は殖民地にすると云ふことを―台湾を殖民地にすると云ふことは、何れの内閣からも承ったことはない、殖民地と云ふ事柄は―それで此台湾を殖民地とすると云ふ事柄と云ふものは、何時内閣はさう云ふ事柄を―方針を立てられたのであるか、是が承りたい、（17頁）
〇一木政府委員
総理大臣が委員会に於て殖民地として扱ふのであると云ふことを言はれたに付いて、云々と云ふ御尋ねもありましたが、殖民地と云ふことは、随分いろいろの意味に用ゐらるゝ言葉であらうと思ふ、学者に定義を下さしめたならば、殖民地と云ふことに付いては、人々の定義はいろいろであらうと思ひます、要するに台湾に於きましては、内地同様の制度を以てすることが出来ない、特別の制度を以て支配しなければならぬと云ふことは、予てより執って居るところの方針であるのであります、其の意味を言現はすために、殖民地と云ふ言葉を用ゐられたのであります、
1909年（明治42）2月24日、衆議院・内地及台湾司法共通に関する法律案委員会では、福田又一議員が質問し大島久満次政府委員（台湾総督府民政長官）が答弁した。
○福田又一
それから台湾は此植民地であるから裁判を共通にするは此植民制度に反すと云ふが、政府委員は台湾を植民地と見て居りますか、私は台湾は植民地とは解して居らぬ、私は台湾も成るべく内地と同一の法律経済其他総ての工業でも如何なるものでも、苟も国の発達に必要なるものは私は日本内地と同一にしたいのでありますからして、それで此台湾のことを植民地とは思はぬのでありますが、私は之を御尋ねしますが、併し各其見る所を異にして居るか知れませぬから、政府の台湾を植民地なりとして居ると云ふ其理由を聞きたい、
〇大島久満次政府委員
植民地と趨勢と云ふことに付ての御尋もございましたが、政府は台湾は広い意味に於けるやはり植民地と認めて居るのでございます、
植民地認識の一般化
この後は台湾朝鮮などは植民地であるという認識が一般化し、国会審議*17*18*19*20*21*22*23*24*25*26や 質問主意書*27*28で、あるいは公文書*29で当たり前のように植民地という言葉が使われた。一例を挙げると
小説にも用例がある。*30
第49回帝国議会衆議院予算委員第三分科（大蔵省所管）会議録 大正13年7月5日（1924年）
○小西主査 是より開会致します……本日は先刻打合致しました結果、各植民地に関する質問応答を進めることに致しまして、それから明日は大蔵省本省の質問をすることに致したいと思ひます（9頁）
○大口委員 私は植民地全体に付て伺っても宜いのでありますが、御答になるのに大蔵省の本省の方が御出でにならぬとすれば、銘々に伺った方が宜いと思ひます、質問の順序は朝鮮、台湾、関東州、樺太、南洋庁、どれに対しても同じ意味でありますから、質問は一緒に致したいのであります……一般会計と違って、何れも特別会計に属する各植民地の予算は、金高から云へば余り多いものではありませぬが、頗る広汎に亙って色々のものに沢山の種類に追加されて居るので、そこで此大体から金高で見ますと云ふと、例へば朝鮮総督府の如きは、大正十二年度の予算総額は歳出歳入共に一億四千六百万円―一億四千六百万円少し余になって居ります（9-10頁）
○小西主査 小川君、植民地に質問ありますか（13頁）
○小川委員 朝鮮総督府の特別会計で伺ひますが、本年度の公債計画の中に、朝鮮事業公債を起すことになって居りますが（13頁）
小説にも用例がある。*30
朝鮮半島における「植民地」用例
釜山日報1925年3月24日「殖民地軍事教育 十四年度より実行困難 『東京電報』…尚殖民地に於て軍事教育を実施すべき予定学□は朝鮮百二十校台湾四十四校関東州九校樺太一其他合計百八十一校である」
釜山日報1925年5月3日「治安維持法案 十二日より殖民地に施行 『東京電報』治安維持法案は内地同様、朝鮮、台湾、樺太、関東州の殖民地にも来る十二日より施行することに決定した」
釜山日報1925年5月13日「殖民地御下賜金 朝鮮は十七万円 『東京電報』銀婚式（※大正天皇の）に下賜されし殖民地教化事業資金の廿五万円は朝鮮十七万円、台湾五万五千円、関東州、樺太各一万円、南洋庁五千円分配する事に決定した」
釜山日報1925年5月3日「治安維持法案 十二日より殖民地に施行 『東京電報』治安維持法案は内地同様、朝鮮、台湾、樺太、関東州の殖民地にも来る十二日より施行することに決定した」
釜山日報1925年5月13日「殖民地御下賜金 朝鮮は十七万円 『東京電報』銀婚式（※大正天皇の）に下賜されし殖民地教化事業資金の廿五万円は朝鮮十七万円、台湾五万五千円、関東州、樺太各一万円、南洋庁五千円分配する事に決定した」
「外地」呼称の登場と「植民地」呼称の「忌避」
「外地」呼称の登場とその理由
1929年の拓務省設置以降、「植民地」を「外地」と呼び換える動きが出てきた。
矢内原忠雄「植民及植民政策」有斐閣1937年
近年拓務省設置（※1929年設置）以来我国植民地を総称する官庁用語として「外地」なる語を用ふるに至った。蓋し本国を「内地」と呼ぶに相対する用語である。（36頁）
松岡修太郎「外地法」（新法学全集第5巻行政法�検法�日本評論社、1936年
外地といふ語は、昭和四年拓務省設置に際し、省の名称及び総督の権限の問題にからんで、主として朝鮮の官民が統治政策上朝鮮が「植民地扱ひ」されることを悦ばなかったことから、植民地といふ語を忌み、拓務省設置後、小村拓務次官の座談から、これに代る語として「外地」といふ語が生まれた。未だに法律上の擁護として公式に採用せられてはゐないが、一般には漸次用ゐられつつある。従来用ゐられてゐた内地といふ語に対して作られた語である。その理由は植民地住民の感情に配慮したためだという。（6−7頁）
1935年2月5日 衆議院・本会議
○桜井兵五��政府委員（拓務政務次官）
以前には動もすれば植民地と云ふ言葉を遣ったと思ひまするが、此言葉は甚だ宜しくない、そこで色々考へた結果、内地外地と云ふ言葉を使ふことになったと思ふのでありますが、
「植民地」呼称の忌避
「植民地」という単語の持つマイナスイメージ、その言葉を口にすることの後ろめたさ、それを避けるために「外地」と言い換えた分かりやすい例が次の国会発言である。
類似例
別の議員は植民地呼称の「忌避」と表現した。
1935年2月8日 衆議院予算委員会
○河野一郎
それは私も承知して居るが、大体内地で法律が出来ると、それに関連して植民地、植民地と言ふことは言葉が悪いでせうが、朝鮮、台湾、是等の外地の方面にそれぞれ法令出来ると云ふことが従来の慣例だと私は思ふ、こちらに法律がないのに、向ふだけがさう云ふ法律を作る場合は殆んど有り得ない、所が船の問題は
類似例
1935年2月6日 衆議院・昭和十年度一般会計歳出の財源に充つる為公債発行に関する法律案外一件委員会
○石渡荘太郎政府委員（大蔵省主税局長）
それから各植民地ー植民地と申しては語弊がございますが、各外地に於きまして各々法令を制定致しまして
1934年 3月23日 貴族院・輸出組合法中改正法律案特別委員会
○児玉秀雄委員長（伯爵）
ちょっと私一つ伺ひたいと思ひます、此法律は植民地に適用するのですか、適用される場合にはどう云ふ風にして適用されますか
○中島鉄平政府委員（大蔵省主税局長）
植民地と申しますか、外地と申しますか······
○児玉秀雄委員長
朝鮮及台湾
○中島鉄平政府委員
朝鮮及台湾、樺太に於きましては、御承知の通り
別の議員は植民地呼称の「忌避」と表現した。
1937年3月28日 貴族院・予算委員会
○主査(子爵野村益三君)
鉄道省から戴いた表に、内地及植民地鉄道キロメートル程及投資額一覧表、斯う云ふものなのでありますが、玆に植民地と書いてある、我々は数年前から植民地と云ふことは忌避して外地と云ふことに一定してある、それが堂々たる鉄道省の報告として、どうも植民地と云ふことを謳はれるのは甚だ迷惑と思ひます
「外地」「植民地」の併用
戦後の認識
戦後の日本においても、朝鮮台湾などは植民地であったと認識・公言されている[59][60][61]。
第1回国会 参議院 通信委員会 第5号 昭和22年11月20日
○委員長（深水六郎君）
ちょっと私からも一つ御質問を申上げたいと思いますが、特別委員会でも多分問題になつたと思いますが、野戦郵便局の貯金の問題、それから満州国の貯金の問題、それと朝鮮、台湾、樺太等の旧植民地の貯金の問題というのが、その額或いはその取扱方法、その他のいろいろなやり方というものがどういうふうになっておるのかということもお尋ねして置きたいと思います。
第7回国会 参議院 予算委員会 第16号 昭和25年3月17日
○国務大臣（池田勇人君）※大蔵・通商産業大臣
「御承知の通りに我が国従来の農業政策というものは、朝鮮米、台湾米のことを頭に置きながら、即ち、植民地統治という観点から相当賄なわれておつたのでありますが、御承知の通り朝鮮、台湾を加えますと大体毎年千四、五百万石ぐらいは輸入されておつたのであります。これがなくなつて参りまして、而も片つ方では、千数百万人の人口が増加しております。ここにいわゆる日本の農業政策の何んと申しますか、事情変化が来ておるのであります。
1998年10月8日 日韓共同宣言 -21世紀に向けた新たな日韓パートナーシップ
小渕総理大臣は、今世紀の日韓両国関係を回顧し、我が国が過去の一時期韓国国民に対し植民地支配により多大の損害と苦痛を与えたという歴史的事実を謙虚に受けとめ、これに対し、痛切な反省と心からのお詫びを述べた。
海外の認識
米国務省サイトでは以前韓国の説明でこう載せていた。
現行の米国務省サイトではこのように述べている
In 1905, following the Russo-Japanese War, Korea became a protectorate of imperial Japan, and in 1910 it was annexed as a colony. （1905年、ロシア・日本戦争の後で、コリアは日本帝国の保護国となり、そして1910年には植民地として併合された。）※日本語訳は引用者
現行の米国務省サイトではこのように述べている
In 1910, Japan began a 35-year period of colonial rule over Korea. （1910年、日本はコリアに対して35年間の植民地支配を始めた。）※日本語訳は引用者
欧米植民地と日本植民地の比較
しばしば「（欧米植民地と違い）日本の植民地統治はよかった」的主張がなされることがあるが。それは多くの場合根拠が無い。
日本は先行する欧米植民地を参考にしており、あるいは真似ており、また同時期で比較するとむしろ日本の方がひどかった場合もある。
日本は先行する欧米植民地を参考にしており、あるいは真似ており、また同時期で比較するとむしろ日本の方がひどかった場合もある。
インフラ整備
教育
農業
欧米植民地のひどさの例としてよくプランテーションが挙げられ、オランダがインドネシアでやった強制栽培制度がしばしば具体例として出される。
しかし一方で植民地朝鮮においても綿花栽培強制が行われた*57。宇垣一成朝鮮総督時代には「南綿北羊」政策として推進されたが、その理由について朝鮮総督府機関紙京城日報は「国防的見地から速かに国内棉花自給の途を講ずる要切実」*58と説明している。
また朝鮮半島では「産米増殖計画」としてコメ増産が推進されたが、その狙いは1918年米騒動など内地で深刻化していたコメ不足*59の解決であった。当時の朝鮮総督府農務課長は「移出数量も年々一千二三百万石に達せしめ度い…内地の食糧問題も当分の解決が出来るつもりである」*60と述べている。また朝鮮から内地へのコメ移出量を増やすため、満州雑穀を朝鮮に送り食べさせるという政策*61*62*63も実行された。農林省米穀顧問*64高田耘平は1934年に、朝鮮における一人当たりコメ消費量が併合当初より「激減」と報告*65している。
また日中・太平洋戦争期になると朝鮮半島でもコメなど食糧作物の供出制度が実施されたが、それは「植付前に供出割当を行ふ」*66仕組みであり、干害冷害などで凶作になった*67*68*69にも拘らず事前の供出割当をこなす必要があったため「農民の負担が漸く過重」*70「供出後に於ける農村の食糧事情は既に相当窮迫」*71という有様であった。内務省嘱託小暮泰用は1944年7月の朝鮮視察報告書*72で「農民は食糧は生産しても自らは喰へない故に…厭農思想が相当濃厚であり」と指摘しているが、小暮だけでなく複数資料*73*74が同様の指摘をしている。それでも日本当局は「内地第一主義」*75で朝鮮半島における「消費節減を図る」などして朝鮮米の内地移出に努めた。
しかし一方で植民地朝鮮においても綿花栽培強制が行われた*57。宇垣一成朝鮮総督時代には「南綿北羊」政策として推進されたが、その理由について朝鮮総督府機関紙京城日報は「国防的見地から速かに国内棉花自給の途を講ずる要切実」*58と説明している。
また朝鮮半島では「産米増殖計画」としてコメ増産が推進されたが、その狙いは1918年米騒動など内地で深刻化していたコメ不足*59の解決であった。当時の朝鮮総督府農務課長は「移出数量も年々一千二三百万石に達せしめ度い…内地の食糧問題も当分の解決が出来るつもりである」*60と述べている。また朝鮮から内地へのコメ移出量を増やすため、満州雑穀を朝鮮に送り食べさせるという政策*61*62*63も実行された。農林省米穀顧問*64高田耘平は1934年に、朝鮮における一人当たりコメ消費量が併合当初より「激減」と報告*65している。
また日中・太平洋戦争期になると朝鮮半島でもコメなど食糧作物の供出制度が実施されたが、それは「植付前に供出割当を行ふ」*66仕組みであり、干害冷害などで凶作になった*67*68*69にも拘らず事前の供出割当をこなす必要があったため「農民の負担が漸く過重」*70「供出後に於ける農村の食糧事情は既に相当窮迫」*71という有様であった。内務省嘱託小暮泰用は1944年7月の朝鮮視察報告書*72で「農民は食糧は生産しても自らは喰へない故に…厭農思想が相当濃厚であり」と指摘しているが、小暮だけでなく複数資料*73*74が同様の指摘をしている。それでも日本当局は「内地第一主義」*75で朝鮮半島における「消費節減を図る」などして朝鮮米の内地移出に努めた。
自治
人口
オランダ領東インド（現インドネシア）では、ジャワ島の人口は1850年957万人、1880年1,979万人、1905年3,010万人と増加しており、インドネシア全体の人口でも1920年5,233万人、1940年7,048万人である*80。
フィリピンの人口は、スペイン領時代1877年に557万人、1896年に626万人、米領になってからは1903年764万人、1918年には1,031万人、1939年には1,600万人である*81。
英領インドの人口は、1901年2億3,840万人、1941円3億1,866万人である*82。
英領マレー（半島）の人口は、1911年234万人、1931年379万人、1947年491万人である*83。
一方で朝鮮半島についてしばしば言われる併合期の人口増加については、次のような事情がある。
そもそも併合以前の人口が不明。菊池謙譲は1896年の著書*84で当時の様々な人口推計を紹介しているが、それによると7、8百万から18百万人まで幅がある。
東京高等師範学校教授だった矢津昌永は1904年著書*85で韓国人口の「漸次減退の傾向」の原因の一つとして「戸数税を免かれんとする結果によると云ふ」という説を紹介している。四方博は1937年論文*86で、李氏朝鮮時代の男女比の偏り・男性人口の少なさについて「全体的に女子人口の多数なることについては、普通、役賦を免れんが為めの漏籍によると言はれて居る。蓋しその事実は否定し難く、歴朝屡々これを教し、大臣亦屡々これを啓して居る。」と述べている。
朝鮮総督府機関紙「京城日報」1914年記事*87で「朝鮮人数の年々異常に増加せしは民籍調査の際脱漏を発見せしもの多に依る」としている。
フィリピンの人口は、スペイン領時代1877年に557万人、1896年に626万人、米領になってからは1903年764万人、1918年には1,031万人、1939年には1,600万人である*81。
英領インドの人口は、1901年2億3,840万人、1941円3億1,866万人である*82。
英領マレー（半島）の人口は、1911年234万人、1931年379万人、1947年491万人である*83。
一方で朝鮮半島についてしばしば言われる併合期の人口増加については、次のような事情がある。
そもそも併合以前の人口が不明。菊池謙譲は1896年の著書*84で当時の様々な人口推計を紹介しているが、それによると7、8百万から18百万人まで幅がある。
東京高等師範学校教授だった矢津昌永は1904年著書*85で韓国人口の「漸次減退の傾向」の原因の一つとして「戸数税を免かれんとする結果によると云ふ」という説を紹介している。四方博は1937年論文*86で、李氏朝鮮時代の男女比の偏り・男性人口の少なさについて「全体的に女子人口の多数なることについては、普通、役賦を免れんが為めの漏籍によると言はれて居る。蓋しその事実は否定し難く、歴朝屡々これを教し、大臣亦屡々これを啓して居る。」と述べている。
朝鮮総督府機関紙「京城日報」1914年記事*87で「朝鮮人数の年々異常に増加せしは民籍調査の際脱漏を発見せしもの多に依る」としている。
医療・衛生
- 英領マレー
- 仏領インドシナ
ハノイ市では出生後ひと月未満の死亡者数が1925年は千人に付き180人だったが1938年は同33人に改善*90。
- オランダ領東インド（現インドネシア）
- 英領インド
財政（赤字・黒字）
しばしば「日本の朝鮮支配は持ち出し・赤字だった」と主張されるが、例えばオランダ領東インド（現インドネシア）では、「一九二七年を最後として、黒字の跡を絶ち爾来赤字財政に悩んで居」た*93。
また1889年度の同地予算は838万7010フロレンの「不足額を生ずべし」*94であったが、その理由は鉄道敷設など「種々の土木費に頗る多額の経費を要す」というものだった。
またドイツ植民地についても、矢内原忠雄は1926年の著書で各植民地ごとの歳入と補助金の額を示しつつ「トーゴ―を除き何れも巨額の補助金を要したが、併乍ら次第に開発の進捗と共に植民地歳入を増加し補助の必要を減ずるの形成であった」*95と述べている。
さらに矢内原は、続けてZimmermann著「Kolonialpolitik」（1905年）を以下のように引用した。
また1889年度の同地予算は838万7010フロレンの「不足額を生ずべし」*94であったが、その理由は鉄道敷設など「種々の土木費に頗る多額の経費を要す」というものだった。
またドイツ植民地についても、矢内原忠雄は1926年の著書で各植民地ごとの歳入と補助金の額を示しつつ「トーゴ―を除き何れも巨額の補助金を要したが、併乍ら次第に開発の進捗と共に植民地歳入を増加し補助の必要を減ずるの形成であった」*95と述べている。
さらに矢内原は、続けてZimmermann著「Kolonialpolitik」（1905年）を以下のように引用した。
矢内原忠雄「植民及植民政策」戦前の経済学者河津暹は1940年の著書で「植民地を保有することは財政上利益となるよりは負担となることが多いが故に…甚しきは之を抛棄すべきことを主張するものを生ずるに至った」*96と述べている。
植民地の本国に対する財政的価値に関し、チンメルマンは之を次の如く要約した。曰く、「植民地が本国に対し長期に亘りてかなり著しき歳入を与へたのはたヾ僅なる場合あるのみ。本国が一時的でも利得を納め得た例は更に稀である。スペインの凡ての大植民地中メキシコとキューバのみ、ポルトガル植民地ではブラジル、英領では東印度、蘭領ではジャバのみが、本国々庫を富ませた。之等の場合でもその利益の継続的であったのはたゞ東印度とブラジルと、及び多分メキシコに於てのみであった。
「同化」か「自治」か
日本の植民地支配は「同化」と言われるが、戦前の研究者の間では同化植民地はよくない、欧米でも同化政策はうまくいっていない、というのが共通認識であった*97*98*99*100*101。
兵役
英領インド軍は志願兵だった*102。
一方朝鮮半島では1944年から徴兵が行われた（→朝鮮人日本兵）。
また朝鮮人を対象とした志願兵制度についても、実際は強制があった*103*104*105。「志願兵を強制的にして何んの効力があるぞや」という投書を仁川警察署が検挙した事例もあった*106。
神戸新聞 1927.12.14-1927.12.15 大阪高商教授 長田
従来の植民政策を分ちて同化主義と自治主義とされるが同化主義とは植民地と本国とを同じ様にしようとしその結果本国の干渉が絶えず及ぶ様になるのである…而して過去に於て前者を採用した国は仏、独が顕著であり後者は英国が採用しその孰れが是か非かはいう迄もなく前者が民族特有の習慣感情を認めない点で徹頭徹尾まちがっている即ち仏国が其植民地アルゼリアが数千年慣れ来った家族制度を廃止せむとして失敗し又森林法による森林伐採がアルゼリア人を脅威して大なる反対に遭い森林法の廃止を余儀なくされたこと…独逸は戦前属領ボーランドに独逸語でなければならぬと国語を強要したのに対し非常な反対に遭った等であるが一方翻って後者の自治主義制を見るに特殊の文化を認めると云う非常に植民地一般に対しても都合のよい方法であるから歴史上同化主義制の失敗をして居るに反し自治主義制が成効している
兵役
英領インド軍は志願兵だった*102。
一方朝鮮半島では1944年から徴兵が行われた（→朝鮮人日本兵）。
また朝鮮人を対象とした志願兵制度についても、実際は強制があった*103*104*105。「志願兵を強制的にして何んの効力があるぞや」という投書を仁川警察署が検挙した事例もあった*106。
立身出世
インドのタタ財閥・ビルラ財閥は英領インド時代創業である。またインド初代首相ネルーは英国の名門パブリックスクールであるハーロー校からケンブリッジ大学を出て弁護士、パール判事はコルカタ大学を出て弁護士、ガンジーも英本国で学んで弁護士になり、チャンドラ・ボースはコルカタ大学を卒業してケンブリッジ大学に留学しインド高等文官試験を受験している。またパキスタン第二代大統領アユーブ・ハーンは、独立前に英領インド軍で准将まで進んだ。英領インドの高級官僚であるインド高等文官は1947年時点でインド人322名、イギリス人688名であったという。フィリピンのマニュエル・ロハスやエルピディオ・キリノは米領時代にフィリピン大学を卒業し独立後に大統領になっている。
〔資料〕帝国議会における「植民地」用例
以下いくつか抜粋する。
1920年1月31日 衆議院・予算委員会
1891年1月14日 衆議院本会議
○政府委員(内務次官白根専一)
実に北海道に於きまして鉄道を開くと云ふこと是は誠に必要であらうと思ひますで、是は内地にあっても然ることでありますが、斯かる植民地に於て鉄道を開くと云ふことは独此の炭鉱の出るのみでは御坐りませぬ、、大いに該道の裨益をなす訳でありますから、それで補助を致す訳であります、
1892年12月6日 衆議院本会議
○福田久松君
北海道の拓地植民の大計画をせんとするには今日行はれつゝある弊害を矯めて往かなければ大設計を為しても駄目でございますどの様な植民地を選定しやうがどの様な良考案を開かうが今ノ有様では迚も本州の人民が北海道に這入ることは出来ませぬ…発議者も申されました通り北海道には九十万町の植民地が指定してございます、若し全道を計算致しましたならば恐らく百五十萬以上あらうと考へます
1892年12月16日 衆議院本会議
○西山志澄君
内地の航路を一切廃して航路を解いてしまうと云ふならば、北海道の如き植民地に於ては如何するかと云ふ難問がありませう
1892年12月22日 衆議院本会議
○政府委員(北垣国道君)※北海道庁長官
故に此北海道植民地の戸長と云ふ者は決して小機関ではない之に人を得て十分な働きをさせんければならぬ、
1908年2月26日 貴族院予算委員会
○政府委員(熊谷喜一��君)※樺太庁事務官
是は植民地の選定等の調査の費用、それから農事調査の費用、鉱物調査の費用、森林調査の費用、水産調査ンお費用、斯う云ふ風のものから実は成立って居ります
1909年2月3日 衆議院予算委員会
○政府委員(石井菊次��君)※外務次官
昨日外務大臣の申しました、日露戦役後植民地範囲の殖えた結果我国民を世界の各方面に撒き散ちらすよりも、一方面に集中する方が得策であると申しましたのは、
1910年3月1日 衆議院・外国人の土地所有権に関する法律案委員会
○小村寿太郎外務大臣
北海道台湾及樺太の如き、今まだ植民地の位地に居る此の如き未開の地に於きましては、土地を基礎と致しまする植民を成べく多く移住せしむる必要がありますから
1911年2月6日 衆議院・予算委員会
○桂太郎首相
政府は殖民地即ち台湾統治の上に付きまして、台湾北海道の此二つを統一致しまして、拓殖務省と云ふものを置いたのでありました…殊に政府は既に決定を致して韓国を我領土に併合を致すと云ふ施設をなすに当りましては、最も此一省若くは一局を置て、或は総理大臣の機関と致し、殖民地統一を致すところの必要を感じましたために、昨年韓国併合前に於て此拓殖局と云ふものを置くの必要を感じまして、拓殖局の設置を致しました、…要するに大体の方針に於ては、政府殊に総理大臣の主管と致して拓殖局を置て植民地の経営を致して居ります
1918年1月29日 衆議院・予算委員会
○牧山耕蔵
私は主として植民地統治に関する質問を試みたいと思ふのでありますが、是は総理大臣に伺ひました方が便宜かとも思ひまするけれども、御病気で御列席を得ませぬから、他の国務大臣から御答弁を願ひます、第一に御伺を致したいのは、総督並に都督の任用資格の問題であります、現行の制度では朝鮮総督は陸海軍の大将、台湾の総督は陸海軍の大将又は中将、関東都督は是は海軍はありませぬ、陸軍の大中将と云ふことに限定をされてありまして、他に如何に優秀なる適任者がありましても、武人にあらざれば任用の資格が無いと云ふことになって居りまするが、現制度を政府は飽迄も維持されると云ふ御方針でありますか…
○後藤新平内務大臣
…植民地は大凡第三世代までに至らぬと云ふと、本当の統治の效果を透徹することは出来ぬと云ふことは、殆ど定論のやうな事でありまして、一世代二十五年とすれば、七十五年位は植民地の制度と云ふものは、或る本国と同様にすると云ふことは困難であると云ふことになって居る位のことであります、台湾の如きも今日或点に於ては内地を凌駕するやうな進步を見て居りますけれども…
1918年2月12日 衆議院本会議
○小川平吉
予算委員会の経過並に結果を御報告致します、…尚ほ此予算に協賛を与ふるに際しまして条件若くは希望又警告等が決議になりましたので御坐います、之を申上げます、即ち植民地の予算を協賛をするに際しまして、植民地の経費に付ては尚ほ十分に緊縮を要するものがあると云ふ理由を以ちまして「植民地各政庁の予算は放漫に失するもの尠なからず、朝鮮台湾両総督府の予算に於て殊に甚だしきものありと認む政府は宣しく適当の緊縮整理を為すべし」斯様な決議を致しました、
1918年3月13日 衆議院・共通法案委員会
○寺内正毅首相
此共通法案を提出しました理由等は、是迄政府委員或は国務大臣から述べたことであらうと思ひますから省きますが、全体此植民地と申して宜しう御坐いますが、まあ朝鮮台湾の如き処を統治すると云ふ統治の目的から申せば、大体に於て統治に便利なる、又是が当然であると云ふ所の仕組を以て統治するのが、まあ第一国家の利益であらうと信じて居る…
1918年3月25日 衆議院・共通法案委員会※共通法第1条「本法に於て地域と称するは内地、朝鮮、台湾又は関東州を謂ふ」
○寺内正毅首相 本共通法案が植民地の為に必要であると云ふことを御了解下されて、種々の御意見のあるに拘らず、法案の成立を御認め下さると云ふ委員諸君の宏量に対して、先づ以て謝する次第であります、唯今の二件の御希望の条件に対して、政府の所信を御答して置きたいと思ひます、第一の条件に対しましては、政府は本法実施の成績に見まして、其解釈が区々に涉り、本法施行に支障を来すことがありとするに於きましては、適当の方法を講ずることに付て考慮致さうと考へます、第二の条件に対しましては、司法及立法制度の統一、植民地現今の状況に照しまして、今之を実行することは難いと思料致して居る、併ながら政府は漸次植民地の発達を促し、其立法制度統一の機運に達せんことを希望して努めやうと思ふ、右二件に対して政府の希望を茲に言明致して置きます―政府の希望ではない、政府の所思を言明致して置きます
1919年2月15日 貴族院・予算委員会
○高橋是清大蔵大臣
植民地各特別會計の趣意は、大体に於て御話の通り少しも変はらぬのです、段々と母国からの補充をなさずして独立せしむると云ふ方針を執って居るのですから、台湾は既に其通りになって居ります、又朝鮮も其通りになって居ります、朝鮮の六十万円と云ふのには是はあすこの拓殖会社に交付する金が這入って居るのでありまして、先づ朝鮮は本年からは財政上独立が出来たと云うて誇って居るやうな状態であります、関東州のことに付て百万円増しましたのは…
1919年2月17日 貴族院・予算委員会
○原敬首相兼司法大臣
唯今海陸軍大臣、朝鮮総督、台湾総督、関東都督などのことに付て改正する意思がありや否やと云ふ御尋のやうに承りましたが、序でながら私申して置きますが、多少一般の文官任用令等の改正も致さなければなるまいと思って居ります、併し今日如何やうに改正をするかと云ふことは全く未定であります、色々なる方面に於て調査を致して居るのであります、従って是等各植民地の総督、都督又は内地の海陸軍等に対しましてもそれ等のことは同時に全て調査····考へやうと思って居ります
1920年1月31日 衆議院・予算委員会
○原敬首相兼司法大臣
私の配下の事を御尋ねなさるならば配下に御聴きなさい、現内閣は申したことはない、属僚がそんな事を申して居った、それは愚論なりと言った、植民地の経済独立なんと云ふことは途方もない話である、故に私は施政の方針の濱〔ママ〕説をする時にも、其他の場合にも、一言半句も植民地の経済独立などゝ云ふことを申したことはない、是は愚論である、現に朝鮮に於て独立どころではない、今度一般会計から大変金を注込まなければならぬ、分り切ったことである、左様なことを申したことはありませぬ、若し属僚が申したなら、何の心持で申したか知りませぬが、其者に御尋になって然るべきであります、
1931年2月28日 貴族院予算委員会
○花井卓蔵（※勅撰議員、弁護士）
私は新聞紙などに伝へらるるが如く、諸君の総督の命を拝して居るにも拘はらず、出でゝ議会中東京に居らるる所以はしかじか云々と書いてあることを私は信ずるのではありませぬ、併ながら蜚語流言程恐しいものはない、此蜚語流言が是等植民地の人の頭に映じた場合に、如何なる感を起すでありませう、植民地にも与党あり反対党あり、是等の関係が、私は近来の某々問題でも惹起する所の禍源を成して居るのではないかと云ふことさへも憂へる、政府は台湾総督、朝鮮総督、関東総督の如き人は議会会期中全部其職を空しうして、始めより終りまで通じて此議会に出席して、其間、此期間と云ふものを空しうして宜しいと云ふ御考であるか否や、之を伺ひたいのであります
1934年3月22日 貴族院・地租法中改正法律案特別委員会
○川越丈雄政府委員（大蔵省預金部長）
それから同じ地方と申しましても、植民地に参りますと多少内地と違って金利も高うございますから、植民地のものは多少高くなって三分八厘から四分で出して居るものがあります、
1935年2月8日 衆議院・予算委員会
○浅野平二政府委員（逓信省管船局長）
只今御話の通り、現在に於きましては内地在籍船の外、朝鮮在籍船、或は関東州在籍船と云ふ風に、それぞれ違った取扱を受けて居るやうな実情でございまして、私共と致しましては、内地植民地間に於ける海事行政の統一と云ふことは多年の懸案でございまして・・・
○床次竹二郎逓信大臣
植民地に在籍する船と、内地に在籍する船とは条件が必しも同じやうな状態の下に置かれて居らぬ為に
1935年2月19日 貴族院・予算委員会
○石渡荘太��政府委員（大蔵省主税局長）
輸入超過五千六百余万円と云ふ数字は、是は台湾、朝鮮、南洋等の各植民地、各外地を合計いたしました其合計額に付きまして、 算出いたしました輸入超過額でございます
1935年2月22日 貴族院・決算委員会
○関原忠三政府委員（営繕管財局理事）
国有財産法を外地に施行する問題に付きましては・・・大蔵省、拓務省並に植民地の各御当局と折衝いたして居りますが
1935年2月25日 衆議院・決算委員会
○兒玉秀雄拓務大臣（伯爵）
綱紀ノ粛正の内外地を通じて必要なることは申すまでもないのでありますが、殊に植民地に於きまして、官吏の人格、官吏の品位を高くすると云ふ事柄が、最も統治上必要なる事柄であると云ふことは、私は福田君と其意見を同うする者であります
1935年3月11日 貴族院・兵役法中改正法律案特別委員会
○田所美治
植民地関係はどうですか
○樋貝詮三政府委員（法制局参事官）
尚ほ植民地、台湾と朝鮮に付きましては只今の両地域の事情が青年学校を設立して、之に青年訓練所とそれから補習学校とを吸収せしめると云ふことが出来ませぬ事情にありますので
1935年3月15日 衆議院・政府貸付金処理に関する法律案委員会
○金子隆三政府委員（大蔵省預金部長）
成程郵便貯金の利子は三分であります、植民地は三分四厘でありますが、內地では三分であります
1935年3月18日 貴族院・請願委員会
○侯爵池田宣敢
ちょっと伺ひますが、此内地と植民地間の海事行政を統一なさるとか、何とか云ふ御考はないのでありますか
1936年5月18日 貴族院・請願委員会
○堀啓次��（勅撰議員 大阪商船・阪神電鉄社長）
此の請願の要旨は内地と植民地との海事行政を統一せられたい、其の理由と致しまして等しく我が国の国旗を揭げた船舶の中、内地の所管に属するもの及植民地の所管に属するものが受ける······同じく船舶でありながら、内地植民地に於ける海事行政の手続が異って居る
1936年5月21日 衆議院 台湾拓殖株式会社法案外一件委員会
○稲田昌植（拓務政務次官・男爵）
日本が現在領有して居りまする所謂植民地、朝鮮·台湾·樺太·南洋群島、是等の外地の将来の人口收容力と云ふものは、案外少いと云ふことであります
1936年5月22日 貴族院・請願委員会
○子爵秋元春朝
此請願の要旨は内地と植民地との海事行政を統制せられたい、其理由は海事審判制は内地と植民地両方へ跨り衝突事件の如きは其両方に於て裁決が違ったりなんかすることがあります、又内地と植民地との連絡統制を切望する斯う云ふ趣意でありまして
1936年5月22日 貴族院・航路統制法案特別委員会
○橋本辰二��
此の法案は、外地即ち関東州、朝鮮、其の他の植民地に適用するものでありますか、如何ですか
1937年3月16日 貴族院・請願委員会
○水野甚次��(多額納税者議員）
本請願の趣旨を申上げます、日本国民たるものには、其の一生涯を通じて一人一回を限り、伊勢神宮参拝の為め国有鉄道に無賃乗車を許可せられむことを請願す、是が本請願の趣旨でございます、理由と致しまして、一、国民をして敬神崇祖の精神を涵養せしめ、祖国原始の太古を追慕し、報本反始の念を喚起し、我が建国の偉業を想起し、尊王尽忠国体愛護の精神を養生せしむること、二、国民の精神を鞏固にし思想の悪化するを防止す、三、植民地人の同化を促進す、四、日本国民大和民族たる自矜心を煥発せしめ…
1937年3月25日 衆議院・予算委員会何でも昨年五月の特別議会に於きましては、法令が改められまして、之を何とか統制されるやうなことになって居るにも拘らず、植民地に於きまして、即ち台湾総督府及び朝鮮総督府に於ては、是が実行されて居らないのであります
○中村嘉寿
1938年2月8日 衆議院・兵役法中改正法律案委員会
○松阪広政政府委員（司法省刑事局長） 植民地に於ける労働者に対する警察官の取締に付ての御尋でございましたが、植民地中台湾、朝鮮、是は司法省の所管に属しませぬので、此点に関する御答は差控へまするが、樺太に於ける、又北海道に於ける、所謂、監獄部屋の弊害に付ての御質問でありましたが
1938年2月21日 貴族院・昭和十三年度一般会計歳出の財源に充つる為公債発行に関する法律案特別委員会
○大河内輝耕子爵
大分植民地の方は······植民地と言っては悪いですが、朝鮮の方はまあ内地が苦しいと云ふ意味に於て苦しいのでもないが
1938年2月28日 衆議院・臨時租税増徴法中改正法律案外七件委員会
○川崎末五郎
併ながら私も役人をしたことがあります、私は植民地に於て―植民地と言ふと語弊がありますが、台湾、朝鮮に居ったことがあります、総督府に居りまして、統治と言ってはえらい威張った言葉になりますが、其地方の行政の為に一生懸命やった
1939年3月4日 衆議院・決算委員会
○福田関次郎委員
樺太庁其の他植民地に対する伝統的弊害を打開しまして、此の戦時時体制に順応すべき方法を執って戴くことが
1939年3月4日 衆議院・朝鮮事業公債法中改正法律案委員会
○森岡二朗政府委員（※台湾総督府総務長官）
植民地政策は既に四十余年と仰しゃいますが、植民地政策は漸く四十年に過ぎないのでありまして、五十年、百年の長きを要するのであります、
1939年3月10日 衆議院・支那事変特別税法中改正法律案外二件委員会
○石渡荘太郎大蔵大臣
例へば農産物に付ては農林省が実行する、商工業に関係するものは商工省が実行するアルコール等に付ては大蔵省が実行する、植民地に付ては拓務省が実行する、さう云ふことでございますので、其の予算が各省に分れて居るからと云って、其の間権限争又は相剋摩擦が行はれる、斯う云ふ訳のものでございませぬが
1939年3月13日 衆議院・朝鮮事業公債法中改正法律案委員会
○小田栄
然るに植民地の朝鮮にしても、台湾にしても、其の富裕なる階級の子弟が、東京或は其の他の方面に遊学致して居ります・・・
○寺田市正政府委員(※拓務政務次官） 唯皇民化等の御話もあったやうでありますが、植民地と云ひますか、外地に於きまする住民に対する日本人意識と云ひまするか、日本精神と云ひますか
1939年3月13日 衆議院・宗教団体法案委員会
○松山常次郎
日本内地に於きましては政府の説明相当宜しきを得て居るから、神社参拝を拒絶するやうな者はないことになって居ります、併し植民地に於きましては尚ほそれがはっきりしない、宗教類似の行為をして居るものを、宗教の内容があって宗教にあらずと云ふ風に言って居る、それを承知しないで神社参拝を拒絶する者が隨分ありまして、今も紛糾中であります
1939年3月14日 貴族院・台湾米穀移出管理特別会計法案特別委員会
○田端幸三��政府委員（台湾総督府殖産局長）
今日産業政策に付ても一つ出直す必要があるのではなからうか、殊に植民地は植民地、内地は内地として居るべきものぢゃなくして、飽く迄も帝国の一環として、内地の産業状態も眺めつゝ而も台湾自体の為に、又台湾の持つ特色を十分発揮せしめる為、今後の産業政策、殊に農業政策を執るべきものでなからうかと云ふ所から、斯う云ふ案を研究調査を進めて居った訳であります
1939年3月18日 衆議院・予算委員会
○永田良吉
内地の爆撃連隊としては海軍は九州にも関東にもある、それから台湾にも伸して居ります、勿論陸軍も台湾に伸してゐらっしゃるが、まだ陸軍には植民地以外の内地には浜松の一箇連隊があるだけである、是は九州方面にも必要ではないかと以前から考へて居った、
1939年3月18日 貴族院・台湾米穀移出管理特別会計法案特別委員会
○子爵綾小路護
殊に彼等が金融に迄も喰入って、さうして農民を搾取する、斯う云ふことは他の植民地の方面にも私はあると思ひますが・・・そこで（台湾）総督府と致されましては、何等かそこに特別の金融、斯う云ふ方面の金融は内地に於てむづかしいのでありますが、殊に植民地辺では非常に困難ではありまするが、特殊の何か金融の途を開かれるやうなことが出来ないものでありませうか
○田端幸三��政府委員（台湾総督府殖産局長）
御尤の御質問でありまして、台湾のやうな民度の低い所では、今申しましたやうに金融業者が非常に高率の金利を取って居ると云ふやうなことで
○森岡二朗政府委員（台湾総督府総務長官）
即ち我が国の植民地政策は新付の民に対して是だけの非常な恩恵を与へて居ると云ふことが本島人（※台湾人）に分り、而して本島人を通じて大陸方面に分れば、我が国の本当の精神が明かになって来ると斯う考へて居る次第でございます
1939年3月20日 貴族院・職員健康保険法案特別委員会
○進藤誠一政府委員（厚生省保険院長官）
第一点の御質問の、民間団体等を此の保険の機関として利用出来ないかと、斯う云ふ御質問でありまするが・・・どうしても是は民間団体を利用することは困難でありまして、国家が一律にやるのみならず、先程申しましたやうに植民地迄も一緒にしなければうまく行かぬ、斯様な事情であります、
1939年3月23日 衆議院・北海道土功組合法中改正法律案委員会
○川俣清音
北海道が現在まで発展致しましたのは、所謂日本の比較的開発されない資源を持って居ります北海道と致しまして、所謂内地の殖民地政策の現れが、北海道をして相当の開発を為さしめたものと、私共は考へるのであります・・・
○半井清政府委員（北海道庁長官）
只今北海道の開発に付きまして、色々御高見を伺ったのであります、御意見の主なる点は、現在のやうな機構並に方法に依って、北海道を一つ植民地のやうな取扱をしては、道民に対する真の政治が行はれないのではないか、斯う云ふ意味に伺ったのであります・・・或は北海道が植民地のやうに扱はれて、真に北海道の道民の利益にならぬと云ふやうに御考になるかも知れないと思ふのでありますが、是はああ云ふ僻遠の地でありまして、一般よりも文化並に産業の開発が遅れて居るのでありますから、さう云ふ過程を取って来ることは、やはり順序として致し方がないと思ふのであります、
1939年3月23日 衆議院・本会議
○福田関次郎
斯る窮乏の時に、各植民地に於きまする財政計画へどう云ふことになって居りますか、一々申上げる時間がございませぬから樺太に例を取ります、樺太の一年間の予算は四千五百万円であります、・・・
1939年3月23日 貴族院・予算委員会
○出淵勝次
一つ付加へて御尋を致したいことがあります、それは本月の十六日新京発同盟通信に依りまして、内地及び植民地方面に発せられました報道の中に満州国中堅官吏層に於て政府の陣容強化、殊に物動計画上日本人を以て大臣に据ゑると云ふことを要望すると云ふ声が高まって居ると云ふことが伝へられて居るのであります
1939年3月24日衆議院 請願委員会
○永田良吉
近き一例を申上げますと、九州環状線の如きは、数年前から唱へられて居るにも拘らずまだ是が整備出来ない、而も植民地の台湾の如きは環状線が出来て居る、尚ほ満州に於ても相当航空路が開設されて居る、植民地も無論大事でありますけれども、昔から尊き歴史を持って居る吾吾日本内地の国民が、最も此の航空路に恵まれると云ふことが大事なことと思ふのであります
1940年2月15日 衆議院・予算委員会
○冨吉栄二
次は開拓団の医療施設であります、是は実際行って見ない人でも御想像が付くと思ひますが、非常に此の問題で困って居ります・・・二百乃至三百戸数の各開拓団には一人づつ医者が居ることになって居りますが、それは統計の上では一応置いたのでありますが、実際は居ないのです、大体三百円から五百円の費用を掛けて頼んで来るのでありますが、是は大抵六七十歳の使ひ古しの人か、少し思想的に人と容れない人か、どっちかと云ふと今日の医者として余りパッとしないやうな人が大体之に行く、甚だ失礼なことを言ふやうですが、事実はさうなって居るやうです、其の為に中々旨く行って居らない、それが永く居るかと思ふと、直ぐ暖い南満州の方へ又再移民致しまして、植民地稼ぎをやると云ふやうな情勢でございまして、此の医療の問題に付ては非常に苦しんで居るやうであります
1940年2月16日 衆議院・予算委員会
○沖島鎌三 私は日本内地の耕地に対する施設と、植民地のそれと比較して見て、余りに植民地の方の施設が大規模に行はれて居るのに比較して、日本の内地の、農林省でやって居られる農村地方の水路其の他の耕地に対する施設が、余りに小出しで、消極的であることを遺憾に思ひます、例へば台湾に行って見ますと、嘉南大圳の水路費として国費六千万円を投じ、台中州、台南州の大きな地方の灌漑設備をやって居ります
1940年2月19日 衆議院・予算委員会
○中島弥団次
植民地統治と致しましては―植民地と云ったら語弊がありますが、外地に於きましては、外地の青年は斯う云ふことを非常に希望して居る、朝鮮と比較して考へるだけの頭を台湾の島民も持って居る、此の点に於きまして同じやうな特別任用令を適用すると云ふことが、私は統治上に於ても最も良い事でなければならぬと考へる
1940年2月24日 衆議院・東北興業株式会社法中改正法律案外一件委員会
○粟山博 私近年は毎年朝鮮、満州、北支、中支と旅行致しまして、又今年は短かい期間でありましたが一月初旬に台湾を視察して参りまして・・・東北の人々が大陸政策の国策の線に乗って植民地に行って居る所を見ますると、是れ亦優良なる植民人としての地步を築き優良な模範移民となって居るのであります、それは詰り東北地方は温帯地方には勿論、広い亜寒帯を含む日本の所謂植民地帯に対しましては洵絶好なる植民道場とでも申しませうか、植民修練の条件を持った土地なのであります、
1940年3月5日 衆議院・建議委員会
○西川貞一
台湾其の他の植民地に於ける日本国民の意思が中央の政府に暢達することも、内地に於けるが如きことはないのでありますから
1940年3月11日 衆議院・船員保険特別会計法案外四件委員会
○井上良次（社会大衆党）
樺太行政に於て重大なる点は、樺太が他の植民地と異なって純然たる我が同胞の移住民を持って居ると云ふ点であります
1940年3月13日 衆議院・会計検査院法中改正法律案委員会
○平木弘政府委員（内閣恩給局長） 只今の御質問は、植民地、朝鮮、台湾等には加算制度を設け、沖繩とか千島とか、さう云ふ方面に加算がないのは均衡を失しはしないかと云ふ御質問であったやうに思ひます・・・どうも加算を付けます場合に於きましては、植民地であるとか、内地であるとか、どうしても大きな、大雜把な所で切るより仕方がないものですから、現在植民地に付け内地に付けない、斯う云ふ風にして居るのであります、
1940年3月20日 貴族院・会計検査院法中改正法律案特別委員会
○村山一馬説明員（陸軍歩兵中佐）
従来とも此の植民地在勤加算に対しては、敍動の方の通算は認められて居りませぬ、今回の整理に依りまして受けますのは、所謂戦地加算とか、さうして内地の詰り戦地外の加算であります、
1941年1月31日 衆議院・昭和十六年度一般会計歳出の財源に充つる為公債発行に関する法律案外一件委員会
○中嶋一郎政府委員（台湾総督府財務局長）
労力の問題でございますが、台湾には御承知の通り内地人は三十万人余り居ります、其の中で応召を受けました者は相当数になりまして、殊に植民地の関係上と申しますか、内地に比較致しますと割合若い男が多いと云ふ形になりますので、
1941年2月3日 衆議院・兵役法中改正法律案外二件委員会
○山崎釼二
国内に於ける日本国籍を有する者に対して、総て兵役法を拡大すると云ふことが私は必要であると考へて居ります、併し一面に於て此の際若し植民地の人達に兵役を拡大すると云ふことになれば、国内の人的資源の枯渴を或は敵側に窺知される虞なしとしないと思ふのであります、
1941年2月7日 衆議院・樺太開発株式会社法案委員会
○松浦周太郎
大臣の今後の植民地政策と申しますか、外地行政と申しますか、所謂外地行政の新体制と申しますかの御意見を、一つ御伺ひ致したいと思ひます、
1941年2月10日 貴族院・留萌鉄道株式会社及新潟臨港開発株式会社所属鉄道買收の為公債発行に関する法律案特別委員会
○鈴木脩蔵政府委員（北海道庁部長）
何分植民地の開発は単に北海道と云はず、台湾或は朝鮮等に於きましても、補助年限が繰返されて延びて居るやうな狀態で、誠に私共と致しましても遺憾に感じて居る次第でございます
1941年2月18日 貴族院・恩給法中改正法律案特別委員会
○平木弘政府委員（内閣恩給局長）
只今の植民地の加俸の問題でございまするが、此の加俸に該当致しまするのは、恩給法では御承知の通り加算でございます、恩給法に於きましては、植民地は一箇月に付て二分の一を加算する、詰り一年在勤致しますれば、一年半在職したことになって居ったのであります、併し是は只今御述になりましたと同じやうなことを実は考へまして、台湾は領有以来、朝鮮は併合以来、併合当時に於ては、さう云ふ加算を付けて置くことが、或は妥当であったかも知れないが、今日の状態に於ては既にもう文化の程度が非常に違ってるので、是は或程度減らすのが適当である、或は全廃するのが適当かも存じませぬが、或程度減らすのが適当である、斯う云ふやうなことを考へまして、拓務省、植民地当局と色色折衝致しました結果、昨年の議会の御協賛を得まして、二分の一を三分の一に減らした訳であります、
1941年11月17日 貴族院・臨時郵便取締令（承諾を求むる件）特別委員会
○中村純一政府委員（逓信省電務局長）
只今御話の如く個々に施設致して居ります無線通信でありますが、是が一番危険なものであります・・・逓信部內の関係機関は無論でありまするが、植民地方面或は軍方面との関係も十分に緊密な連絡を執りまして、極力斯様な種類の通信設備に付きましてそれの監視、摘発に努めて居る訳であります、
1942年1月30日 衆議院・米穀需給調節特別会計法中改正法律案委員会
○湯河元威政府委員（食糧管理局長官）
それから調査の指導監督のことに付きましては、是は従来とても実は生産費調査の専任職員を各地方庁に配属して居るのであります、植民地程に徹底してないと云ふ御話もございましたが、実は内地の農家はそれぞれ相当程度の低い外地の人達よりは斯う云ふことに付ては物慣れて居るのではないかと思はれるのであります
