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1.元々の数字が正確でない。推計も色々


■菊池謙譲「朝鮮王国」1896年
而して近世、半島の人口に関する各統計者の算出は頗る異同あり甚だしきは八百万人の異数を見るものあり、今ま之を列記すべし

ヴァレー氏 16,000,000人―18,000,000
オッパルト氏 15,000,000人―16,000,000
日本統計(1881年)16,227,885
政治年鑑 10,528,937
グリフヒス氏 12,000,000
林泰輔氏 10,528,900
グル子ー氏 10,000,000
パアクス氏 8,000,000―10,000,000
青華山人 9,300,400
参謀本部調 9,302,400
朝鮮事情 12,000,000
タヴエリユー氏 7,344,361

かゝる大差の異数を生じたるもの、之に一場の考案を主とし、或は往時の調査に拠り、或は地積によりて推測し、或は朝鮮人士の談話により殆むど考案の標目なし、而して余が推測するこ〔ママ〕ころも亦た固より正確なるを得ずと雖も、之を半島現時の諸般の方面より考究し…(120-121頁)

2.併合前の人口減少は税逃れで家族を過少申告


■矢津昌永「韓国地理」1904年
人口の増殖率は詳ならざれども、種々の調査によれば近来は増加せざるのみならず漸次減退の傾向あるが如し、斯く人口上不詳の結果あるものは其原因二種あり(一)は生活の程度の低きこと即ち懶怠より生ずる貧困及び不潔より来る病疾疫病の流行(二)は政治の不良、即ち収税法の不完全にして官吏の賄賂を貪るより家々相合して戸数税を免かれんとする結果によると云ふ。(44頁)

■京城帝国大学法学会論集第九冊「朝鮮社会法制史研究」岩波書店、1937年
四方博「李朝人口に関する一研究」(257頁〜)
殊に此間男丁の数に於ける連年の減少は、それが財務軍役の重要対象たると相俟って、一層疑惑を惹くものがあると言ひ得よう。しかしながら、此の点に関する臆測を確定に導く為めには、将来更に同種戸籍の包括的な研究に俟つの外はない。(280頁)
全体的に女子人口の多数なることについては、普通、役賦を免れんが為めの漏籍によると云はれて居る。蓋しその事実は否定し難く、歴朝屡々これを教し、大臣亦屡々これを啓して居る。(285頁)

3.併合後の人口急増は従来調査から漏れていた分が正確に計上

■京城日報「朝鮮と食料(二) : 三十年後の予想」1914年12月3日

(1909〜13年で)朝鮮人数の年々異常に増加せしは民籍調査の際脱漏を発見せしもの多に依る
※京城日報は朝鮮総督府機関紙

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