ImgCell-Automaton。 ここはimgにおけるいわゆる「僕鯖wiki」です。 オランダ&ネバダの座と並行して数多の泥鯖を、そして泥鱒をも記録し続けます。

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''&color(#0075c8){&align(center){「……私は、誰かに私を見つけて欲しい。そのために戦っていたのです」}}''

*基本情報
【元ネタ】史実、シャルルマーニュ伝説、Fate/Empty Heart
【CLASS】セイバー
【真名】シャルルマーニュ
【異名・別名・表記揺れ】カール大帝
【性別】女性
【身長・体重】170cm・60kg
【肌色】褐色 【髪色】黒 【瞳色】赤紫
【スリーサイズ】78/60/85
【地域】西ヨーロッパ、???
【年代】5世紀後半、???
【属性】秩序・善
【天地人属性】地
【その他属性】人型、王
【ステータス】筋力:B 耐久:B 敏捷:B 魔力:A+ 幸運:A+ 宝具:A++

[+]デザイン
・霊衣
[[https://image01.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/MtkXb6tSuF-s.jpg>https://image01.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/MtkXb6tSuF.jpg]]
・私服
[[https://image02.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/0bLlyJiLJo-s.png>https://image02.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/0bLlyJiLJo.png]][[https://image01.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/vvZCksSinS-s.png>https://image01.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/vvZCksSinS.png]][[https://image01.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/cCJQGT9M84-s.png>https://image01.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/cCJQGT9M84.png]]
・お風呂の聖騎士王様
[[https://image01.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/74tD92_aod-s.png>https://image01.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/74tD92_aod.png]][[https://image02.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/KYLEZ_lozR-s.png>https://image02.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/KYLEZ_lozR.png]]
・雨の聖騎士王様
[[https://image01.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/_JEEzVbSBQ-s.jpg>https://image01.seesaawiki.jp/k/a/kagemiya/_JEEzVbSBQ.jpg]]
[END]


*【クラス別スキル】
**対魔力:A
魔術への耐性。
Aランク以下の魔術を完全に無効化する。事実上、現代の魔術師では、魔術で傷をつけることは出来ない。


**騎乗:A
乗り物を乗りこなす能力。騎乗の才能。「乗り物」という概念に対して発揮されるスキルであるため、生物・非生物を問わない。
また、英霊の生前には存在しなかった未知の乗り物(例えば古い時代の英雄にとっては見たことも無いはずの、機械仕掛けの車両、果ては飛行機)すらも直感によって自在に乗りこなせる。
Aランクでは幻獣・神獣ランクを除くすべての獣、乗り物を乗りこなせる。


*【保有スキル】
**聖騎士帝:EX
&ruby(パラディン){聖騎士}である十二勇士を統率する者に与えられる称号スキル。
絶大なカリスマ、魔性への特攻、神性への特防、聖性を持つ武器への適応など。


**魔力放出(光):A
武器・自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出する事によって能力を向上させるスキル。いわば魔力によるジェット噴射。
絶大な能力向上を得られる反面、魔力消費は通常の比ではないため、非常に燃費が悪くなる。
聖人・聖女・聖騎士にのみ許される亜種魔力放出。悪属性に対しアドバンテージを有する。


**戦闘続行:B
名称通り戦闘を続行する為の能力。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。「往生際の悪さ」あるいは「生還能力」と表現される。


*【宝具】
**『&ruby(トリムファーレ・ジュワユーズ){凱旋大帝・天架虹芒}』
''ランク:A++ 種別:対城宝具 レンジ:1〜99 最大捕捉:1000人''
由来:シャルルマーニュ伝説においてシャルルマーニュが帯びている剣。
真名を解放することで姿を表すジュワユーズの第二解除状態であり、真の姿。夜を真昼に変えるほどの膨大な虹の光の奔流が迸り、シャルルの意のままに振るわれる。
ジュワユーズの宝具としての本体はこの莫大な光そのものであり、聖槍が埋め込まれた黄金の柄も、固体エーテルによって編まれた基底段階の剣身も、全てがこの光が溢れ出すのを抑え込む拘束具に過ぎない。
“&ruby(ジュワユーズ){陽気}”と名付けられている通り、人の陽の感情の集積体。星の内海より出て内海に還っていく無尽蔵の思いが虹の光となって形を取ったもの。
魔剣でも聖剣でもなく、人理という仕組みが己等の所業を精算する過程において善きものとして握ることの叶った最上の“宝剣”である。
だからこそ、その七色の光は敵としてこの熱量を叩きつけられる者にさえ温もりと美しさを感じさせずにはいられない。人の想念の計り知れなさを示す、ある意味最も優しい宝具。
拘束の解除と光帯の維持の双方に大量の魔力を必要とするため、基本的には発動してすぐに虹光を斬撃として投射することになる。
人理の中で生まれた人々の陽の思いの熱量による窮極のエネルギー兵器。その凄まじい威力はあらゆる宝具の中でも屈指のもの。攻撃対象がどんなものであれ瞬く間に射線上のものを消滅せしめる。
あくまで宝具として機能させている間に出来る行動で最もシンプルかつ効率よく可能なのが光帯による広範囲斬撃であり、宝具自体は『拘束を解除して宝剣の本来の姿を取り戻させる』というのが主眼のもの。
よって魔力や威力の効率を度外視すれば可能なことの範疇が広いのがこの手の対城レベルの宝具にしては珍しい点である。
言うまでもないことだがネックはその消費魔力。正規の召喚を果たし経路が万全な魔術師との主従であっても連発はまず不可能。
出力を絞って使おうにも拘束の解除にまず大きく魔力を持ってかれるため小分けにして発動するといったことが出来ない。その威力とリスクはまさしく切り札と言うべき性能。

[+]
ある出会いと答えを得ていない状態のシャルルはこの宝具がそれほどまでに偉大な価値があることは知っているが、それを何故自分が保有しているかを分かってない。
本来存在しない&ruby(シャルルマーニュ){カール大帝}の冒険の物語。
シャルルは「それは教えの威光を強めたいという人々のエゴによって捻じ曲げられた物語だ」と断じ嘆くが、この宝具はそれがただそれだけではないことを指し示している。
それは存在しない物語。その王勇と溌剌の日々を人々が愛し、想像の中で育んだことで、星の内側で生まれた冒険譚。そんな勲の物語に授けられた、一振りの祝福。
シャルルにはそれを手に取る権利がある。物語の主人公、シャルルマーニュとして。そして───もう誰にも語られぬ大冒険を果たし、とうとうその海へ辿り着いた、忘れられたひとりの英雄として。
[END]


*【Weapon】
**ジュワユーズ
王権を示す宝剣。フランス語で「陽気」の意味を持つ。
伝承によれば柄頭に聖槍が埋め込まれている他、剣の材料にはローランが持つ剣デュランダルと同じ素材が用いられたともされ、1日に30回色を変える無二の名剣であると語られる。
シャルルが持つジュワユーズはかなり独特の形状。鍔の無い金色の柄と、半透明の剣身によって構成されている。
三角形状の剣身部分は水晶で出来ているかのように透き通っていて常に淡い青色に発光している。どこか近未来的な意匠を感じる剣であり、非常に美麗。
この状態でも高い切れ味を持つが、この状態はいわばまだ鞘に入っている状態であり本領を発揮していない。
基底段階から第一解除を行うと剣身部分が消失し、代わりに虹の光で出来た剣が現出する。これが「日に30度その色を変える」状態。
色彩豊かに眩く輝く光の剣には毒々しさなど微塵もなく、ただひたすらに美しい。セイバー曰く「世に魔剣や聖剣は数あれど、これは世界で最も美しい宝剣。この光は人々の希望を望む想念そのものなのです」。
そして宝具の真名を唱えることで、この剣は第二解除へと移行する。


*【解説】
カール大帝。カロルス・マグヌス。フランス語読みではシャルルマーニュ。英語読みではチャールズ大帝。
8〜9世紀における史実の人物。フランク王国の国王であり、神聖ローマ帝国の初代皇帝であり、フランク・ローマ皇帝である。
フランク王国には46年もの長期間に渡って国王として在位し、その間に多方面へ遠征を繰り返して領土を拡張したことでフランク王国の最盛期を築いた。
アジア方面やイスラム教圏などからの侵略を防ぎ、また占領した領地には官僚を派遣して管理体制の改善も行った。
文化の発展にも尽力し、後にカロリング=ルネサンスと呼ばれるラテン語の古典文芸の復活を目指し、教育の普及に努める。
またキリスト教を手厚く保護し、各地に教会や修道院を設立することで布教に力を入れた。
西ヨーロッパのほぼ全域を手中に収め、なおかつこれらを守護したカール大帝はローマ教皇レオ3世から戴冠を受け、ローマ帝国の皇帝となる。
これによって「ローマ」「カトリック」「ゲルマン」という今日までの西洋の価値観の基礎となるものを融合させたことでヨーロッパの父と現在では称されている。
現在のヨーロッパというもののイメージを作り上げ、それを普遍的なものにしたのがこのカール大帝だ。
814年1月28日、アーヘンにおいて71歳で崩御。
それから300年が経過した1165年、神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世によって列聖されることになる。

遺したその功績から文学の世界でもカール大帝は主題とされ、彼の武勲を称える物語や叙事詩が多数制作された。「ローランの歌」や「シャルルマーニュの巡礼」はその代表的な作品。
それらの多くが宗教的な性質が色濃く、キリスト教の守護者として君臨したカール大帝による護教論的な意味合いが強い。キリスト教こそが正しい信仰であるとする教えの肯定を前提にしたものである。
多くの史料が示す通り、史実におけるカール大帝は間違いなく男性である。しかしこのサーヴァントは女性であるようだが………?

[+]
シャルルマーニュの伝説は“当時としては”荒唐無稽な内容が散見される。
竜や魔物が平然と登場するのがその最たるものだ。しかしカール大帝の生きた8〜9世紀は既に神代の時代は遥か昔に終了し、島国や深山などにその神秘の残滓が残っているだけの時代。
ましてカール大帝が幾度も遠征したのは地続きである西ヨーロッパである。物語に現れるような神秘が存在する余地はないし、そもそもフランク国王たるカール大帝がそんな冒険をした事実はない。
ではシャルルマーニュと彼が従える12人の勇士たちが冒険を繰り広げ、時には神秘の存在たちと戦ったという物語の中の記述は所詮空想上のお伽噺でしかないのだろうか。

否、それは確かに人理の中で存在した冒険だった。
ただし成し遂げたのはカール大帝ではない。カール大帝と同じように王であり、12人の精鋭を連れ、カール大帝が繰り広げた遠征と同じようにいくつもの冒険を果たした、神代に生きたひとりの英雄だ。
黒髪と褐色の肌を持った彼女は竜やそれに比肩しうるような恐るべき魔物たちが跋扈する神代の時代に配下を連れて冒険を行い、多くの土地に安寧をもたらした。有名ではないが、そうした伝承の中にある存在だった。
だが彼女の名前や物語はその残滓さえ現代には残っていない。何故ならばそれらは全て後世の人々によって剥ぎ取られ、カール大帝に与えられてしまったからである。
たまたま話の展開が似通っていたから。たまたま彼女が平和をもたらした好ましい人物だったから。たまたま都合が良かったから、彼女の全てはカール大帝のものとなり、シャルルマーニュの伝説へと変わり果ててしまった。
人々に対して教えを広め、肯定させ、神の元に恭順させるためにカール大帝は勝手に物語を与えられて利用され、そしてカール大帝を利用するために名も無き英雄の生きた世界は取り上げられ、抹消されてしまった。
そのため“カール大帝”ではなく“シャルルマーニュ”として喚ばれる場合、このサーヴァントはふたつの人生を内包した存在として召喚される。
ひとつはカール大帝として。
もうひとつは、後世の人々のエゴによって彼に己の全存在を奪われた、今となっては名前のないあるひとりの英雄として。

また、座において“シャルルマーニュ”という英霊はそもそも存在そのものが特殊である。
なんとなれば、彼女はあまねく人々の陽の心が流れ行く場所たる星の内海、すなわちジュワユーズあってこその英霊だからだ。
その光の担い手としてシャルルマーニュは選ばれたことで、光はジュワユーズという名前を与えられた。
カール大帝という確かに人理に名を刻んだ英雄ではなく、彼が空想を纏ったことで人々の意志の光を託された影法師。シャルルマーニュあってのジュワユーズではなく、ジュワユーズあってこそのシャルルマーニュ。
聖杯戦争において召喚される際も星の内海から直接ジュワユーズが現れ、それに付随する形でシャルルは形を与えられている。
ある意味では現在も現存する存在として召喚されているため、通常の聖杯戦争に喚ばれる際はサーヴァントとしての機能のいくつかに制限がある。
[END]


*【人物・性格】
やや大人びた顔立ちをした二十歳ほどの年齢に見える女性。
褐色のきめ細かい肌、腰まで伸びた黒く長い髪はエキゾチックな魅力を相手に与える。薄青色のインナーカラーが髪には施されている。
形のよい顔の輪郭、綺麗な形の鼻筋など、相当に美人。右目の下に泣き黒子がある。切れ長の瞳はルビーのような宝石にも例えられるかなり鮮やかな赤紫色をしている。
こうした髪や肌、瞳の色、更には表情などがそれぞれ相まってどこか神秘的な印象が顔つきにはある。
170cmに届くほどの女性にしては結構な高身長は飾りではなく、長い手足や広めの肩幅、腰つきの逞しさが示すように体格は良い。
針金を捻って束ねたかのような鍛えられた体躯の上を女性らしい脂肪の層で覆い、内側の剣呑さが外に漏れ出さないよう優美に装飾してある、という身体。
胸は膨らみが確認できるくらいの楚々とした大きさだが、筋肉の発達もあってお尻は大きめ。それに従って足もやや太め。
表情はあまり変える方ではなく、基本的には常に無表情。やや伏し目がちなのもあり、見る相手に物憂げそうだとか悲しげだとか感じさせやすい。
感情を顕にするときも大きく表情筋を動かすことは少ない。もしそれとはっきり分かるような表情を浮かべるようなことがあれば相当稀なケース。
霊衣は白銀の積層鎧を装着している。装飾は僅かながら長めの腰布をたなびかせる様はお伽噺に出てきそうな凛々しい女騎士然としたもの。
西洋的なモチーフであり、外見が東洋〜中東方面の雰囲気であるシャルルとは相性が悪そうでありながら不思議とよく馴染んでいる。
ちなみに鎧の下は黒インナー。足と胴体を覆うノースリーブのもの。霊衣時も脚部の装甲は最小限であるせいで脚線が美。
もし聖杯戦争の最中に当世の服を着る機会があると、こちらでは白い服を好む。
機能性を重視するが、それが確保できる限りでお洒落には拘るタイプ。つまりあれこれと装飾が多く動きにくい服は好まないが、そうでなければデザインにはうるさい。
特に現代のズボンがお気に入りであり──こんなに格好いいのによく伸びる………!──何処へ行くにもパンツスタイル。足が長いのでよく似合う。

第一印象は冷淡、冷然、冷厳、冷酷。氷を思わせる冷ややかな表情の通り、情というものを感じさせない。
淡々と物言いをし、淡々と実行する。無口だが必要なことははっきり口にし、そして丁寧な口調ながら言葉には大抵遠慮がない。愛想というものにはとことん縁のない人物。
現実主義者であり自身が不可能だと判断したことに対する判断は厳しい。それは味方は勿論マスターであっても変わらず、歯に衣着せることなくずばずばと欠点を指摘する。
自身が好むか好まざるかについても同様。聖杯戦争において関係を深めるべきマスターが相手でも躊躇なく嫌いなものは嫌いと言い、関係の悪化を恐れない。
それでいてサーヴァントとしての自分を機械的に捉え、個人的な評価は別にしてマスターからの命令にはよほどのことがない限り服従。
人間というものに呆れや諦観を抱いている節があり、浅ましく、醜く、身勝手で、残酷なのが逃れ得ない人の業であるとして、努めて他者へあまり期待を寄せようとしない。
信じるに値しないのが人間だとシニカルに人間不信を(少なくとも第一印象では、つまり表面的には)口にする。
物静かであるものの意外に我が強く、マスターと良好な関係を得られたなら自分の意見ははっきりと口にするのが特徴的。
血も涙もない人間と(少なくとも付き合いの浅い間は)見えるが、アライメントの秩序・善が示す通り社会の一般的な道徳には素直。
人を人とも思わぬような許されざる非道には義憤を示し、これと戦い排することに対して積極性を見せる。既に起こってしまった損害や理不尽を目の当たりにすれば同情や悲しみを示すことも少なくない。
逆に道徳的に正しい行いやそれを実践する者に対しては好意的な反応を見せ、(あれこれ理由をつけながら)損得や効率を度外視して協力をするのもやぶさかではない。
最初の印象こそ冷ややかだが、付き合っていくうちに「鉄面皮に反して案外情け深いのでは?」というイメージが培われていく。

ひとたび戦闘になれば、特筆するべき点が無いほどにクラス:セイバーのサーヴァントとして王道な戦いを行う。
ジュワユーズの基底段階こそどこかSFチックな外見をしているが、それを握って行うのはあまりにも正道な騎士としての戦い。カール大帝ではなくシャルルマーニュであるシャルルは王でありながら騎士であるため。
これといって絡め手のようなものは用いず、剣士として堂々たる戦い方をし、そしてただそれだけで圧倒する。『聖騎士帝』というシャルルマーニュのみが持ちうるスキルの力によって単純なステータスで負ける相手も苦にしない。
『魔力放出』のスキルで並の武器では打ち合うことさえ出来ず、その上で最優のクラスであるセイバーの優れたステータスは劣る相手が持つ因果を力尽くで磨り潰して余りある能力を持つ。
逆に言えば何らかの条件によってそれでカバーしきれない相手を敵に回した場合は苦戦を強いられる。剣士としての能力の範疇では様々な手段が講じられるも、それ以外の能力は持たない。
シャルルほどの能力を持っていてそういう状況に陥ることはまず無いことだが、そうした時は魔術師たるマスターのサポートが必要な場面もあるだろう。
基本的には正々堂々とした一騎打ちの勝負を好むが、シャルルは騎士でもありながら王でもあるので必要とあらばある程度の搦手には鷹揚な姿勢を示す。
また戦局眼も持ち、無理な状況だと悟った場合はマスターへ撤退の進言も行うことが可能。特殊な能力こそ持たないが全ての能力が高性能なユニット。宝具という決定打を抜きにしても理想的ともいえる性能を持つ。

人間味を感じさせない態度や表情とは正反対に内面はかなり人間臭い。
そもそもが理性よりも本能を優先させがちな性格をしている。気持ちいいと感じることは良いことだ。それを戦いの場や主従の関係において弁えて逆転させているだけ。
なのでシャルルが少しでも相手に気を許し始めると次から次にシャルルの素の人格が析出していくことになる。
真面目な性格は翻っては負けず嫌いに通じ、勝負事には必勝の心構えで赴き、負ければひっくり返そうと再度の挑戦を求め、それができなければ不機嫌になる。
一度拗ねると面倒臭く、埋め合わせがされないとねちねちとしばらく根に持つ。そしてちょっとフォローされるとすぐに機嫌を直すため、ちょろい。
何にも興味を持たないと言いたげな冷ややかな表情、でありながら好奇心旺盛。実は召喚された時代に発達した様々な文化に興味津々であり、触れる機会を虎視眈々と伺っている。
分かりやすいのは服だろう。動きやすい機能的な服が良い、と口にしながらデザインについてあれこれと口を挟み最終的に自分で選んで満足そうな顔をしている。
王であったため、他者に世話を焼かれることに疑問を持っておらず、また焼かれる世話に対しても忌避感がない。
自身の面倒を見られることはシャルルにとって不思議なことではない。しかしそれは面倒を見る者を軽視しているわけではないので、面倒を見る者の知らぬ内にシャルルの好感度はぐんぐんと上がっていっている。
同時にそのような己の一面を預けられる相手に対しては我儘でもある。ついてくるのが当然、そばにいるのが当然、笑うのが下手な私の代わりに微笑むのが当然。
そこまでの存在となるとかなり執着するため、話の内容によっては嫉妬や独占欲のような感情を垣間見せてくることもある。ふーん。私以外の者に剣を習ったのですか。ふーん。
人間とは信用に値しない生き物である、と口にはするが根っこの部分がどうしようもなく善良で律儀なため、本心では人を信じたい気持ちがどうしても消えない。
その気持ちを裏切れば信頼は遠く離れていくだろうが、逆に誠実に応えればシャルルは無二の信用を向けてくるだろう。

水に纏わることに関して全般的に好む。
川や海などたくさんの水が存在する場所が好き。現代ならば水族館のような施設にも好意的。プールなら昔すごく大きい温泉プールを作ったと自慢げにし、現代のプールの多機能ぶりに目を見張る。
雨が好き。降っている光景、雨音、雨の香り、そういった諸々を好む。気分が乗ると傘もささず濡れることも構わず外に出て空を仰ごうとするのでマスターが止めねばならない。
浸かったり泳ぐのも好き。水泳は大得意。泳がずにぷかぷかと水面に浮いているだけでもかなりご機嫌。現代において最も気に入るのはお風呂である。とうとう世界はローマを凌駕したと大絶賛。
美味しい水も好き。水の美味しい地域に召喚された場合テンションが上がる。冷蔵庫を好きに使わせるようにして放っておくとそのうち炭酸水にもハマる。
水に関すること以外では、食事に関しては肉料理が好物。
結構な子供舌で味付けの濃いものを好む。カレーだの、オムライスだの、ハンバーグだの、唐揚げだの。辛いものは平気だが、苦いものは避ける。もしくはマスターの皿にそっと移す。
動物好き。身近なものでは犬猫から、果ては動物園にいるような生物までこよなく愛する。ゾウとかライオンとか、昔飼っていました。
特に鳥類を中心にした翼のある生き物を個人的に好み、またそうした生物からも好かれる体質。公園に行くと餌も持ってないのに鳩が寄ってくる。
人間の身勝手さを厭いまるで人間嫌いのようなことを言うのに、街で穏やかに暮らす人々を見る目には慈しみが宿っている。
平和を愛し、人々の営みを愛する。聖杯戦争においてもそうした何も知らない人々の暮らしを妨げたり犠牲にしたりすることは可能な限り避けようとし、これらを積極的に乱す者へは容赦がない。

上述の通り、シャルルは人間の有り様を悪し様に語り、これらを嫌う。
何より嫌悪するのは自らのエゴで他者を道具にするタイプの人間。自らが利するために顔も知らないような誰かを操り踏み躙り、その想像もしないような者。
こうした者には強い拒絶の意志を見せる。それが例え己のマスターであろうときっぱりと「あなたを好かない」「命令には従う」と告げ、歩み寄ることを止めてひたすら剣であることに徹する。
そうしたマスターからの命令によっては令呪によるものでさえ高ランクの対魔力によって耐えて抵抗したりすることもあるだろう。
その性質上、サーヴァントを使い魔としか認識しない魔術師とはある意味とても相性が良い。一般人の犠牲を考慮しないような極端な命令を下さない限りシャルルは己を捨てて純粋で機械的な武力として仕えるためである。
シャルルが特級のサーヴァントであるため非常に強力だが、勿論その場合は人間的な信頼関係は皆無となる。マスターに応えようとしてシャルルが自分の意志で己の限界性能を引き出すということは無い。
反対にシャルルがマスターに心を開いた場合、上記の趣味趣向の他、シャルル本人は認知していない天然さが発揮されるようになってしまうのが少々困りもの。
沈鬱そうな表情をしていながら胸中では全く見当違いで頓珍漢なことを考えていたり、あるいはぼんやりと何も考えていなかったりする。
無口であるせいで自分の中で答えを完結させて素っ頓狂な行動を取ることもあり、また目を離している間にふらふらと興味が向くままにどこかに行ったりもする。
本人は冷静で思慮深いつもり。実際にそうでもあるのだが、同時に子供っぽいところも多々あり手間がかかるサーヴァント。ただ、こちらの場合は世話をすればするだけシャルルは好感と感謝の情をマスターへ向けてくれる。

聖杯にかける願いは「己という存在の座からの消去」。
その真意を語ることがあるとすれば、それは彼女と最大限に絆を深めることが出来たマスターに対してのみだろう。

[+]
『カール大帝』と『名もなき英雄』の複合体であるシャルルはそのどちらの精神性も引き継いだ存在である。
強いて言えば『名もなき英雄』の方に基礎的な人格は寄っているが、『カール大帝』としての意識と人生によって趣味趣向などで濃く影響を受けている。彼女はどちらでもあるサーヴァントだ。
そしてそのどちらの意識も、己の都合、すなわちエゴによって過去の人間の物語を平気で踏み躙る人々の業に呆れ果て、絶望している。
己の生きた世界をまるごと奪われた『名もなき英雄』はもちろん、『カール大帝』も勝手に付け加えられた物語の理由に宿る身勝手さに憤り、鋳潰された『名もなき英雄』に同情をしている。
故に“シャルルマーニュ”というサーヴァントは人間に対してシニカルだ。彼らは気の向くままに人を裏切り、人を好き放題に利用し、人を食い物にして目的を果たそうとする生き物である。
必要であれば過去の偉人の足跡をも踏み躙り、好き放題に歪曲して作り替え、無かったことにする。それが人間の持つ業。今にとって都合が良ければ過去を嘲笑う者たちであると。
信じる価値はない。希望を向ける価値はない。そう吐き捨てながらも、奥底ではつい期待をし、目の前で人が善性を見せれば嬉しくなるし、それに応えたくなってしまう。
『カール大帝』と『名もなき英雄』の双方ともそれぞれの秩序を愛し、それぞれの善性を愛し、それらがより良くあらんとする世界の実現にそれぞれ心を砕いた者同士であるからである。
人間不信の意思が強く発現する場合の関係性であるとそういった意志を封じて聖杯を奪取することだけを考える機械となる。
だが逆の場合はやや冷たく振る舞いつつも人々を想って行動し、合致するならば己の限界以上の力を奮ってみせる秩序・善の化身のようなサーヴァントとして振る舞う。

シャルルは聖杯に対して『座からの自らの消去』を掲げるが、それはそうしたこの英霊の在り方に起因する。
“シャルルマーニュ”という伝説とその物語によって塗り潰され、座にあってもかつての真の名ではなくシャルルマーニュとして登録されている『名もなき英雄』の人生。そしてその人生と共にある、彼女の生きた世界。
彼女がシャルルマーニュとして己の物語を奪われた存在である限り、“シャルルマーニュ”として喚び出されることはあってもそのベースとなった『名もなき英雄』が顧みられることはない。
彼女はそれを認めることが出来ない。確かにそこには世界があった。カール大帝というあまりにも偉大なる人物には影響力において及ばずとも、生きた大地、共にあった勇士、彼らを称えた民草があった。
今にも伝わるような綺羅びやかな物語ではなくとも、そこには決して語られることのない多くの人生があった。それらを代表することで彼らが在ったことを示す“私”が損なわれては彼らは無かったことになってしまう。
それは道理が通らない。私が掻き消されるのは不服ではあるがよしとしよう。だが“私”が奪われては彼らには寄る辺がない。それはとても不幸なことだ───
だからこそシャルルは座からの自身の消失を望む。人理においてはどうしようもなく“シャルルマーニュ”としてしか存在し得ない『名もなき英雄』の世界を守るには、座より消え去る以外に道はないと。

しかし、それは彼女が諦めの中で出した答え。
奪われ、失われ、無かったことにされた自分という物語が座からも消滅することが平気であるわけではない。
シャルルマーニュの物語ではなく、己という存在とそれを取り巻く人々が息づいた世界が確かにあったこと。
それを座から消失することで守るのではなく、それが確かに在ったことを誰かに認められて欲しいという思いは心の奥底に封じられ、シャルル自身が忘れてしまっている。
そんな最初の願いを思い出し、そしてその思いを託すようなマスターに召喚されたなら。空っぽの自分と向き合ってくれる、そんな関係を築けたなら。
「私はここにいた」というシャルルの悲鳴を聞き届けて手を握り返してくれる相手に巡り会えたなら──────
最早、迷いはない。
我が手が担うは遍く人々の麗しき心の在り様。善くありたいと願うその心そのものが、あなたの味方だ。
[END]


イメージカラー:サファイアブルー
特技:水泳
好きなもの:水に関すること、動物
嫌いなもの:人間
願い:自身の座からの消滅
CV:福原綾香

【一人称】私 【二人称】あなた、お前、貴様 【三人称】彼、彼女


*【台詞例】
[+]
「はい。我が真名はシャルルマーニュ。音に聞こえし十二勇士の主。フランクの王。その認識で間違っていません」

「命令には従います。戦いに赴けというのであれば応じましょう。その上で、前もって申し上げる。私は、あなたを好かない」

「驚きはしません。人間というものはそうしたものです。他を踏み躙ることで自らが生きる。それを宿痾に持つ醜い生物だ」

「………。………私は何を苛立っている。納得と理解は果たしたはず。互いの関係は定めた。だのに、どうして」

「これまでにあなたへ告げた私の言葉。全て無かったことにしてください。現在の関係においてそれらは不適切です」

「………。………はい、何でしょうか。………はい。雲を見ていました。鳥のような形をしていたのにすぐ崩れてしまった。残念です。
 ………は? いえ、特にそういうことは。………悲しそうだった? それはそうでしょう。せっかく鳥のような雲だったのに。上空は風が強いのだろうか。………なんです?」

「あ………雨、降ってきましたね。………。
 ………え? ああ、そうですね。雨は好きです。視界に映る世界の全てが洗い流されていく。不思議であり、麗しい光景です。それに、雨音も。………心が休まります」

「マンボウ………。そうですか………。………。………? ………はい。好きです。好ましいとは思えないのに、何故でしょうか。
 泳ぐのは不格好で、下手で、頼りなくて、水槽の中をぶつかってばかりなのに。心を惹かれます。勇壮さの欠片もない生物なのに目を離せません。………分からないけれど、好きなのです」

「ん………。………そう見えるでしょうか。はい、この風呂というものは非常に優れていると感じますし、好ましい。
 昔日のローマにおいてもこのようなものが栄えましたが、現代のそれとは比べものにならないでしょう。快さはいっそ悪魔的でさえある。現代の人々は恐ろしい発明をしたものだ………」

「私は守りたいだけなのです。かつて確かに存在したひとりの人間の人生を。彼女は英雄と呼ばれたことで己を取り巻く世界を背負う存在でした。
 ええ。“こう”なった私はその私のことを何ひとつ覚えていません。全ては上書きされ、無かったことにされてしまった。私にあるのは漠然と『それがあった』という確信があるだけだ。
 だとしても、それが全て“シャルルマーニュ”のものになってしまえば彼女と共にあった世界は何処にも無かったことなってしまう。そう………世界を守る。私の願いはそのためのものなのです」

「関係性を改めると言ったでしょう。通学に労働………あなたの無事を思えば全て取りやめて欲しいものだが、仕方ない。必ず迎えに行きますから動かないようにお願いします」

「───言ったはずだ。最早そのようなものは私には不要。分からないか。そんなものより我がマスターの全てを私は優先する。そう言ったのだ」
[END]


*【因縁キャラ】
:[[公輪亞海]]|マスター
''「ええ。私は………ツグミに出会えて、良かった」''
多くの遣り取りを重ねることで最終的に自らの半身であるとさえ認めるようになる。
最初は亞海を早々に見限り、最終的に聖杯さえ手に入ればよい、マスターとの関係性など築く必要はないとして自分からコミュニケーションを拒んだ。
そんな自分の態度に憤り、必死に振り向かせようと試行錯誤する亞海の姿に苛立ちを募らせたのが最初の切っ掛け。その頃には亞海の事を目で追うようになっていた。
蓄えられていく怒りの正体は大敗を喫したことで結実する。思いがけず亞海の素直な心に触れたセイバーは悟った。感じていた苛立ちは同族嫌悪によるものだったのだと。
自らの不明に恥じ入り反省したセイバーは亞海への嫌悪感を好意へと反転させ、彼女のために戦っていくことになる。

案山子であることをやめ、亞海に自らの人間性を見せるようになってからはたびたび自己矛盾に対して自問自答を繰り返すようになる。
立ち止まった亞海は再び歩き出した。おっかなびっくり、それでもこれまで無視してきたものたちへ目を向け、誠実に、ほんの少しずつ。
それを支えたい。せっかく取り戻した道を再び踏み外して亞海が絶望しないよう助けたい。芽生えたそんな思いはセイバーに問いかける。“ならばお前はどうなのだ”。
切望が決して叶わぬ事実に屈した。諦め、次善にして最低の案へと逃げ出した。■■■■■■■■として己が喚ばれねばそれで良いと、どこまでも後ろ向きな選択に堕した。
そんな願いを未だ捨てきれない自分と、びくびくと怯えながらも伸びやかに成長しだした亞海。彼女の側に自分が立つ資格があるのか。………その答えをくれたのも亞海だった。
関係が変わったあの日以来、ただひたすらに亞海は自分のことを見つめている。「あなたのために、私はありたい」と。

そうとも。そんな簡単なこと。なんて陥穽。答えはすぐそばに、そして最初から用意されていた。
あなたは私。私はあなた。ならば私はただあなたのためにあることに誠意を尽くせば、ただそれだけで良いのだ。ただそれだけで良かったのだ。

[+]
当初の関係性は非常に悪い。
セイバーは他者を自らのエゴで都合よく利用する人間を嫌う。そういった人々は己の利のためならば平気で他者の在り様を捻じ曲げ、好き勝手に扱い、そして用が済めば顧みようともしない。
聖杯戦争に勝利することに夢中になるあまりセイバーを直視しない亞海はセイバーにとって嫌うタイプの人間にカテゴライズされ、かなり早い段階ではっきりと「あなたを好かない」と面と向かって告げる。
召喚直後のセイバーは精神的にどん底の状態。人間に対する諦念と絶望で胸中はいっぱい。そんな中、珍しい武器を手に入れたとでもいうように見ず知らずの小娘がはしゃいでいる。
小うるさくて傲慢。認められたくて行動を繰り返すが、彼女のそれは裏を返せば周囲のことを承認欲求を満たすための道具としか見ていない。そんな亞海へ好感を持てようはずもない。
早々とセイバーは自己の意志を放棄し、亞海の望み通り淡々と道具として振る舞うことに決めた。命じられれば戦う。ただそれだけの関係。最終的に万能の願望器を手にできればそれで過程はどうでもよいと。
そのはずなのに、セイバーの態度へ怒った亞海は躍起になってセイバーを振り向かせようとする。そんな彼女へ冷然と応じつつ、胸中ではずっと苛立ちをセイバーは感じていた。その苛立ちの理由が分からないまま。
きゃんきゃんと喚くこの娘を見ていると無性にいらいらする。不愉快で目を背けたくなるのに何故か気になって仕方ない。その正体が不明なのが余計に面白くない。何故なのだろう。

序盤から中盤にかけて関係性は少しずつ変化していく。
無茶な行動を取ってまでセイバーに自分を認めさせようとする亞海に対し、冷たく機械的な態度を維持しながらもますます不機嫌になるセイバー。
そして聖杯の願いを口にした時の亞海の反応によって、ひたすら人間味の薄い鉄面皮を保っていたセイバーの内側で燃えていた怒りが僅かに溢れる。
───不愉快だ。聖杯を切望してまで叶えたい私の願いをあなたの勝手な評価で汚さないでほしい。そもそもあなたが何のために頑張っているというのですか。何を認めて欲しいというのですか───
ずっと無表情だった顔を憤らせ、セイバーは亞海を睨みつけて言う。薄っぺらで、空白で、埋めたい心の隙間の形も大きさも分からない小娘如きが賢しげに語るなと言いたげに。
だがセイバーがこの反応を返したのは少しずつ変化があったからだ。心象を悪くすることも多かったが亞海が曲がりなりにもセイバーと向き合おうとしていたのは無駄ではなかった。
セイバーもまた心の中の苛立ちの理由が分からないまま、懸命な亞海のことを自分でも気づかないうちに注意深く観察し、その人となりを把握しようと努めていたから出た言葉だった。
好意の裏返しは嫌悪ではなく無関心である。悲嘆の末に辿り着いた切実な願いへどうでもいい人間ではなく亞海が触れたからこそ激高したのだと、まだセイバーはこの段階では気づかない。

だから、それはそんな亞海に対するあてつけだったのだろう。
不協和音を響かせたまま強敵と対峙し、そして大敗した。亞海こそどうにか守りきったが自身は少なくないダメージを受け、敗走する他に無かった。
魔力不足で霊体の再生も追いつかない身体を亞海が真っ青な顔で何か布を巻き付けていたのは覚えている。あれは亞海が自分で裂いた自分の服だったのだろうか。まともな包帯など無かったはずだ。
覚えていられるほど意識がはっきりとしていない。それほどの窮地だった。なんとか逃げ延びただけ。姿を晦まし、追撃を振り切ったところでセイバーは意識を失った。サーヴァントにあるまじきことだが、直後に昏倒してしまった。
目覚めたセイバーは不調の極みの中で亞海を探す。程なくして見つかった。真っ暗な部屋でひとり、縮こまって頭を抱えていた。
端的に言えば、苛ついた。
今更何をそんなに惑っているのだろう。聖杯をまるで皆に自慢できるトロフィーのように扱い、ろくな覚悟もなく魔術師同士の殺し合いの舞台へ身を躍らせたのはあなたではないか。
そのための手段として私を用いようとしたのはあなたではないか。そのくせ私が嫌悪を口にすれば目の色を変えて執着して、嗚呼、たかだか道具が壊れた程度のことでこんなにめそめそと。厚顔にも程がある。

「魔力が足りません。食事の提供を求めます。摂食による魔力の補給は微々たるものですが、少しはマシになるので」

だからあてつけだった。世界の終わりに直面したような亞海へとセイバーはぶっきらぼうにそう告げた。
私を引き当てたというだけで舞い上がって、サーヴァントに大した魔力も与えられない程度のマスター。供給できる魔力が足りないならせめて食事くらい出せという皮肉混じりの言葉。
セイバー自身分かっていた。なんて私らしくない。こんなに刺々しい気持ちになって、皮肉なんて言うのは本当に私らしくない。本来私はもっと誠実な存在のはずだ。マスターが気に食わないからといってこんなこと言うはずはない。
亞海がふらふらとキッチンに立ち、ぎくしゃくと手を動かしてフライパンを操り、自分がなんでこんなことをしているかも分かってないような顔で料理の乗った皿を突き出してくる一部始終をセイバーは不思議な気持ちで見ていた。
オムライスとかいう現代の食べ物。形は整っているそれに匙を入れ、口に運んで、そして思った。まずいと。とても、とても、信じられないくらい奇妙なのだが、すごく意地悪な気持ちになっていたのでそれをそのまま口にした。
ごく普通に美味しくはあったのだ。整った味ではあった。それなりに程よい塩加減。それなりに程よい甘みや酸味。それなりに程よい火加減。だが食べる者のことが考えられていないそれをセイバーはまずいと感じた。
ささくれだった気持ちでそう言い、亞海の顔を見て、彼女が呆然とした表情でぽろぽろと大粒の涙を零し始めたことでセイバーはようやくこれまでの亞海に対する感情に気づいてしまった。
───なんということだ。なんということだ。認めたくないが、認めるしかない。何故亞海に自分がずっと苛ついていたかなんて、これっぽっちの理由しか無い。
つまりは、同族嫌悪。似た者同士、鏡に映る自分の醜い部分であったから否定したかった。それが自分が諦めた幻影であったから、直視したくなかった。
認められたい。他者にあなたがそこにいていと信じられたい。空っぽで、置いていかれて、中には何もなくて、そんな曖昧な自分でもどうか見つめてほしい。どうか、どうか───
気がつけば席を立ち、幼子のように声を上げて泣きじゃくる亞海を抱きしめていた。セイバーにはもう亞海が他人とは思えなかった。現代で巡り合った、自身の写し身であった。

愛憎とは同質のもの。その一件以降、それまで亞海に対して抱いていた嫌悪感が裏返り、セイバーは亞海へ急速に心を開いていく。
機械的であった態度を改め、個人的な側面を顕にし、それによって亞海を振り回しつつも信頼を向けるようになる。
気を許し、亞海を大切な存在と捉え、それを害するものへ激しい怒りを抱くようになる。亞海が従えるに相応しいサーヴァントであろうと務め、その心意気によって実力以上の能力を発揮し始める。
これまで以上に亞海という個人を意識し、彼女の側に寄り添いたいと感じ、亞海を支えたり支えられたりすることに歓びを覚えるようになる。
同時に切願も変質しだす。人間というものは信じるに値しない。そう感じていたからこそ諦観から自身の座からの消滅を望んだ。だが、今は違う。
そのことに気付けるほどに亞海と関係性を深められていたならばセイバーは当初の願いをかなぐり捨て、亞海のためだけに全力を尽くすことを誓う。
真の願いはとうに叶った。聖杯があり、英霊が喚び出され得る数多の世界の中で、ただひとり亞海が“私”のことを覚えていてくれるのであれば、私は未来永劫“シャルルマーニュ”でよい。
迷いを捨てた騎士の強さは語るに及ばず。質実剛健の整った最優の英霊はその身の全てを賭して亞海を最も望ましい結末へと導くだろう。
[END]


:[[酒香堂蓮]]|敵のマスター
''「定められた運命の奴隷として生きるのと己の運命に向き合うこと。それは似て非なるものです。それに抗うのも殉じるのも、あなたが鎖に繋がれているかで意味が違うのですよ、蓮」''
単純な比較はできないとはいえ、身に秘める才能と特異性に優れている亞海と勝るとも劣らぬ能力。
そして亞海と違い真っ当に修練を積んだ魔術師として最大限警戒すべきマスターである………というのが当初の評価。
戦場に立つ戦士としては未熟な精神性に付け入る隙はあるとはいえ、この聖杯戦争に参加するマスターの中では総合的な地力は最も高いのではないかと踏んでいる。
敵対関係にいる間は決して油断をしないし、まして亞海と不和の間柄である内は案山子に徹しているため蓮と交流を試みようという意識さえない。

だがセイバーが亞海との関係を改善し、そして蓮と同盟を結ぶようなことがあると話が変わってくる。
もともと民の安寧を重んじるため社会的な秩序や常識を守ろうとすることに積極的なセイバーは余計な犠牲を厭う蓮の人格の方向性とは相性がいい。
当初は弱みであると捉えた蓮の人間としての甘さも、セイバーとしては本音では尊び肯定したい要素である。善くあろうとする人間は彼女にとって好ましい存在だ。
また変えることの出来ない宿命に対する諦観にも、そしてそれを覆したいという思いにも、セイバーは共感を覚える。
以上のように対等に付き合う場合はセイバーは蓮に対して好意的な態度を示すことが多い。未だ青臭い蓮へ先達としての言葉を投げかけることさえあるだろう。
人々の営みが善くあってほしいという祈りが悪いものであるはずはないのです。結果として、自分や誰かを傷つけたとしても。

闘争の場以外ではどことなく歳の離れた姉を思わせるような距離感。亞海を除けば最も好意的に接する相手のひとりであり、全く表情を変えず唐突にからかってくるようなことさえある。
亞海と蓮の関係性が重要になるルートではそれとなく彼らの応援をするような行動を取ることも。どんなルートを辿るにしても蓮への心象は基本的に悪くない。
───そしてそれ以上に、蓮の調理技術にお世話になる。蓮のお陰でセイバーは現代の食事がひたすら甘ければそれでよいという恐るべき文化だという誤解から解放された。
なお食事を提供する側としては、セイバーは亞海以上に好き嫌いが激しい困った提供相手。具体的に言うと亞海なら我慢して食べるピーマンをセイバーはそっと皿の横に置く。


:[[アーチャー>インドラジット]]|敵のサーヴァント
''「了解している。其方は私が全力を尽くすべき難敵だ。討ち倒すことを誓う───聖騎士の誇りにかけて」''
向き合った瞬間に悟っている。これこそはこの聖杯戦争に召喚されたサーヴァントでも己と比肩しうる力を持ったサーヴァント。最強の1騎のひとつ。
直感で感じ、一切の油断無く厳かに構えた。ただそれだけでアーチャーにもこのセイバーがあるいは己を討ち果たしうるサーヴァントであると伝わっただろう。
強者同士の交感という点では、英霊という暴力装置の機能として、戦いに関しておそらくこの聖杯戦争のどんな英霊よりも通じ合っている。そういう間柄。
そういう関係であるため、セイバーはアーチャーの心境を僅かながら理解する。心の欠落。埋めがたいその隙間。「培ったのに奪われたもの」と「最初から持っていないもの」という異なる&ruby(くうはく){ }を胸中へ互いに持つ。
だからこそこの英霊には負けられない、というのがセイバーの結論だ。このサーヴァントに敗北する意味は勿論のこと、このサーヴァントのためにも決して敗北は許されない。
アーチャーは勝利では決して己の欠損を埋められない。かといって敗北でも満たされる保証はない。それでも、僅かな可能性のある方に賭ける。そういった心境だ。
ルートによっては己の全能力を賭してこのサーヴァントを打倒することになる。一撃必倒の宝具を持つこの英霊に対しても、セイバーは&ruby(戦闘続行){拮抗する手段}を持つ。
仮に、闘争以外の関係性が許される世界線があった場合───セイバーのアーチャーに対する心象はさほど悪くない。
無垢で幼いアーチャーに対し道理を弁えた姉のように接するものの、セイバー本人も相当に天然ボケの気質があるためボケ倒しの空間が生まれがち。誰かツッコミ役が必要だ。
戦闘においては僅かに魔性を帯びるアーチャーに対してスキルが同じく僅かに有効となる。とにかく魔性を帯びる相手に対しては特攻なのが聖騎士の主としての強みである。
だが侮るなかれ、相手は「&ruby(インドラジット){インドラに勝利した者}」。たかだかスキルが機能する程度で有利に立てる相手ではない。全てを以て立ち向かわねばならぬ強敵なのは間違いない。


:[[ランサー>ベレロフォン]]|敵のサーヴァント
''「彼はこの時代に対して理解が深い。異なる切り口による視点を持つという意味では現代に生きるあなたたちよりも、もしかすれば。そのランサーが感じているものを無下にしないほうが良いでしょう」''
油断はしない。しかし決して軽んじはしないし、一定の信は置いてよい人物。それが聖杯戦争の最中におけるセイバーのランサーに対する評価。
秩序という意識の鎖に繋がれていないので戦いにおいては平気で市井の人々を傷つけるし、それを躊躇わない。その点でセイバーにとってランサーは決して気を許してはならないサーヴァントという認識を持つ。
一方で、この現代に敷かれている秩序に対する理解は自分よりも何倍も優れているということを認めている。逞しい、というのが肉体的にも精神的にも似つかわしい英霊だ。
であるから、故無く人々を傷つけることはない人物であると認識しそれについては信頼する。逆に言えば、故がある場合は速やかに敵に回るものと理解もしているということだが。
好きか嫌いかという基準で言えば内心では好意的に捉えているものの、そうしたランサーの酷薄さも理解することからはっきりと好きとは言えないくらいの立ち位置。
なのでランサーがいる場では彼に対して冷たく事務的に接するものの、ランサーがいない場では彼の振る舞いや優れた点について肯定的に語ることが多い。
これらの態度は仮に聖杯戦争に喚ばれたサーヴァントたちがそのまま日常を送っているような状況でもあまり変わりがない。
ひとたび戦いになればすぐさま敵となり得ると知るために一定の距離感は保つものの、ランサーなりの亞海に対するものを含めた他者への厚意や思いやりについてはとやかく言わず静観を保つ姿勢を取る。
実際に戦闘でぶつかった場合不利は取らない。最優のクラスとされるセイバー、その中でも選りすぐりの英霊であるセイバーに真っ向勝負で上回れる英霊など三騎士クラスでもそうはいない。
特に互いに対して特攻となるような要素を持たない以上、魔力の供給効率、マスターとの関係性、そうしたものを加味すれば覆し得る。そういった差だ。
しかし互いのマスターの関係性を鑑みればこの聖杯戦争でセイバーとランサーが直接戦う機会はそう多くはないだろう。むしろ味方にすれば頼もしいからこそ、セイバーは上述の理由でランサーを警戒する。


:[[ライダー>グルル]]|敵のサーヴァント
''「佳い信頼だ。それをこれより踏み躙る以上、一切の無礼は許されない。構えよ騎兵、その心意気に応じ、全身全霊を以て貴殿を滅ぼす───」''
その身の持つ空気からいずこかの神や魔に連なるものであろうが、ひとまずは邪悪な英霊ではないだろう、というのが1度接敵した後の評価。
ライダーは戦いの中で平穏な暮らしを営む人々に危害が及ぶ行為について躊躇した。それを悟った時点でセイバーはライダーに対して悪い印象は持ってない。
真名が判明し、それが人々によって元々あった在り方を歪められた存在であると分かれば更に一定の理解と共感をライダーへと向けるだろう。
ライダーの内面へ深く踏み込むような機会が聖杯戦争の最中でセイバーに与えられることはあるまい。
だがその中でも感じた上述の評価が形として最も現れるのが、ライダーのマスターである怜音を背にライダーが亞海へ最後に立ち塞がった時だ。
セイバーは全力でライダーを排除することを誓い、決して手加減をしない。ライダーが己の全てを賭して亞海を試していることを感じ取り、その覚悟に泥は塗れぬと決心するためである。
実際に戦った場合、ライダーはこのセイバーに対して分が悪い。互いに搦手を用いずシンプルに持ち前の戦闘力で押すという戦い方が似る以上、それぞれの能力値で上を取っているセイバーに苦戦するのは必至。
加えてセイバーのスキルは魔性の属性を持つ相手に対しては特攻である。そういった相性差でもライダーは厳しい戦いを強いられる。
ただし聖杯戦争には互いにマスターという乱数が存在する。セイバーがマスターである亞海と信頼関係を築けていない間はライダーの初見では見切り難い人間離れした挙動も相まって不覚を取ることは容易に想定される。
戦いを離れて個人として接した場合、趣味趣向が案外似た者同士。肉料理を好み、好奇心旺盛。さほど相性は悪くない。
セイバーが動物、特に鳥類が好きというのとライダーが動物的だというのもその良好な関係を助長させる。羽ばたき彼方へ飛び去るものは軽やかで良い。


:[[キャスター>モルゴース]]|敵のサーヴァント
''「問答は無用だ。淫蕩と不義の魔女。秩序の腐汁を啜るのが貴様の悦びならば、私は崩れぬ秩序を敷く者。互いの対立は明白だ」''
───説明不要。
愛を謳い邪悪を為すキャスター。人間の悪しきを語りながらもあくまで秩序と善を尊ぶセイバー。相容れるはずもない。
セイバー自身かつての生前に行った冒険の最中で魔女の類には全く良い思い出がなく、最初から敵意はフルスロットル。討つことに一切の躊躇い無し。
二大騎士道物語の対岸としてキャメロットの物語にはある程度精通しており、真名が判明すれば「悲嘆の運命を背負った女性ではあるのでしょう」と一定の理解を示すものの、それがキャスターを許す理由にはならない。
それらの悪感情を差っ引いてもセイバーの認識する愛とキャスターの考える愛は食い違ったものであり、人間関係としても相性は最悪。キャスターからの興味に対してもセイバーは嫌悪感を示す。
戦った場合は言うまでもなくセイバー有利。単純に高い対魔力を有するだけでなく、聖騎士たちの王として保有するスキルが魔性には特攻となる。魔女たるキャスターにはセイバーは相性の点でも最大の難敵。
ただそれは真っ向勝負をした場合の話。キャスタークラスの得意戦術は搦手であり、状況によっては苦戦を強いられることになる。
特にキャスターの宝具はひたすらに悪辣だ───正面から直撃するようなことがあればセイバーといえど無事ではすまないだろう。
………ちなみにこれはキャスターに纏わるバッドエンドを迎えて亞海がすずめちゃん道場送りになった際にゲストとして呼ばれた時のセイバーのぼやき。
「なんといいますか………やけに多種多様ではありませんか? 私が…したり、かと思えばツグミが…したり、あるいはふたりとも…になったり………制作者の趣味を感じずにはいられないのですが」


:[[アサシン>マイケル・オストログ]]|敵のサーヴァント
''「認め難いサーヴァントです。市井の人々に抵抗なく危害を加えるなど。………人間の卑しさを私は知っていますが、だからといっていたずらに命を奪われていいものではない」''
キャスターに引き続き説明不要。ヨーロッパ全土を統一した法王ととロンドンの殺人鬼、を演じる偽物。仲良くなれというのが無茶な話。
人を欺くことを悦びとするアサシンを少なくともひとつの人格として理解する気は毛頭なく、市政の人々に危害を加え得る排除すべき危険なサーヴァントとしてのみ捉える。
その真名が割れ、“ジャック・ザ・リッパー”の濡れ衣を着せられた人物と分かっても反応は変わらない。狂人の真似事をする者は狂人に他ならない。
一方で、『自分自身ではない誰かの役割を被せられ担っている』という点でセイバーと近似する部分を持つ相手。
この“シャルルマーニュ”という英霊にとってカール大帝と彼の物語を象るために書き換えられた名のない英雄は既に包括された存在であり、切り離せずふたつとも並び立つ在り方である。
故に厳密には違うものの、全く似通わぬ在り様かというとそれも違う。とはいえ、序盤は様子見しているアサシンの結末が定まる頃というのはそのあたりのセイバーの葛藤は精算済みの頃合い。
その頃にはアサシンが苦手な、高潔で、正義感が強く、セイバーとの関係によって成長した亞海を全身全霊で支えるサーヴァントとして彼女に仕えているだろう。
戦闘能力の差については比べるまでもないほど圧倒的にセイバー有利。仮にアサシンが宝具を放ったとしても、基本的には正面から討たれるようなことは無い。
加えて法の王と殺人鬼では人間関係でも折り合うところはなく、例え全てのサーヴァントが等しく現界を保っているような幻のような可能性があったとしても仲は最悪だろう。


:[[バーサーカー>オーガスト・ダーレス(狂)]]|敵のサーヴァント
''「その………何と言えばいのか………そう、応じること自体が間違いというか………。ともあれ、狂える者の言葉を真言ではないかと探るのは勧めません。本当ですよ」''
特殊な応対をすることになるサーヴァント。実際に鎬を削っている聖杯戦争中より、[[そうではない状況>Fate/StarshipGrave]]の方が評価が低いという謎の関係。
バーサーカーといえば『能力の向上と引き換えに狂気を植え付けられるクラス』であり、その結果として自分から狂気を振りまく立場になるというのはセイバー的に意味不明。なんなのですあなた。
基本的にバーサーカーが語る謎めいた神話については真に受けず、『所詮はバーサーカーの妄想の産物に過ぎない』と定めて対処する。護教の英霊だからね、当然だね。
で、正面きって戦った場合でもまず遅れは取らない………はずなのだが、初見ではバーサーカーのスキルや宝具の意味不明さに翻弄されがち。
そういった初見殺しを掻い潜ればセイバーがバーサーカー相手に遅れをとることはない。マスターである亞海本人を直接狙われでもしない限り。
どちらにしても、人々へ怪しげな教えを刷り込もうとするバーサーカーへセイバーが手加減する道理はない。敵対するなら全力でこれを討滅するだろう。
で、問題は[[そうではない状況>Fate/StarshipGrave]]。人々に害意なく、しかし独特の世界観をもたらそうとするバーサーカーをセイバーはひたすら苦々しく思う。
はっきりと悪人と切り捨て難いのが非常に面倒くさい。バーサーカーはバーサーカーなりに善行として行動しているためである。
いや言い過ぎたな。本人が善行と認識していても蒙昧な知識を植え付けようとする振る舞いは悪行だろう。やはり悪だな。殺すべし。
この英霊がひたすらろくでもないものという認識を崩さず、積極的に関わろうとせず、それでも尚関わったならば諸悪の根源と決めつけがち。
バーサーカーが関わっているというだけで胡乱げな表情を浮かべ、そして忠告する。ツグミ、そして蓮も。真に受けるのはやめなさい。狂人の戯言は狂人が人々を狂わそうとして発するものなのです。


:[[前空すずめ]]|ツグミの親類 碩学
''「私の生きた時代にもいました、ああいう碩学が。王どころか神すら恐れず、己の学んだもののみこそを信ずる変わり者が。そういう人物こそ得てして信頼に値したものです。すずめはきっと現代におけるそうした者なのでしょう」''
すずめがセイバーの存在に当初困惑するのは当然として、セイバー自身はすずめへは好感触。すずめが直感でセイバーのことを敬意に足る人物と捉えているので態度が柔らかいのもあるが。
その感覚は亞海がすずめを頼り、情報を得ようとした際に加速する。西洋の古文学に明るいすずめのことを優れた碩学であると認め、一廉の方であると敬服する。
接触が増えるのはファンディスクから。亞海の知らない内にちょっとしたドライブなんかにも一緒に行ってるそうな。


*【コメント】
アクシズショックソード。
基底段階の剣の見た目はゼット◯イバー(ロック◯ンゼロver.)。


*【FGO風ステータス】
[+]
**レア度☆5
『''遍く人々の心の光。それらを束ねて我が剣と為そう。''
 ''ヨーロッパの始まりを謳う者。夜明けを拓いた聖騎士たちの主、ここに''』

**霊基再臨
|center:|center:|c
|~段階|外見|
|第一|胸当てなどの簡素かつ最低限の装備のみ身につけたインナー姿。手には基底段階のジュワユーズ。~~やや半身気味に正面を向いて突っ立っている格好。背景は旅の途中と思しき古城跡。|
|第二|第一再臨から身体に鎧を纏う。『セイバー:シャルルマーニュ』として各種媒体で取り扱われる姿。|
|第三|鎧の意匠が変化。鉄色の実戦的なものから聖騎士帝として相応しい威厳と格調に満ちた白銀色の鎧を着込む。下半身はグリーブを履いているが大きな腰布のせいでスカートを着用しているようにも見える。~~全身が西洋鎧に包まれているが、肩や腰に羽織っていたり巻かれていたりしている布は中東的な雰囲気を帯びる青紫色のものである。背景は玉座の間に変更。|
|最終|第二再臨の姿。空には黒い雨雲だが光源の配置から不吉さよりも慈愛の雨を感じさせる雰囲気。~~雨粒に打たれるシャルルマーニュが半身のポーズで薄く微笑み、画面へ向けて軽く手を差し伸べている。|

**基本ステータス
|center:|center:|center:|c
|~能力値|初期値|最大値|
|HP|2310|15756|
|ATK|1854|11997|
|COST|16|16|

**所有カード
|center:|center:|center:|c
|~Buster|Quick|Arts|
|2|2|1|

**所有スキル
|center:|center:|center:||c
|~スキル名|CT|継続|center:効果|
|聖騎士帝 [EX]|8(6)|3|味方全体の攻撃力をアップ(10〜20%)|
|^|^|3|+自身に〔魔性〕特攻状態を付与(20〜30%)|
|^|^|3|&〔神性〕特防状態を付与(20〜30%)|
|^|^|-|&NPを増やす(20〜30%)|
|魔力放出(光) [A]|7(5)|3|自身のQuickカード性能をアップ(20〜30%)|
|^|^|3|&クリティカル威力をアップ(20〜30%)|
|^|^|3|&〔悪〕特性の敵に対するクリティカル威力をアップ(30〜50%)|
|心の光 [A]|8(6)|5|自身にガッツ状態を付与(2000〜3000・1回)|
|^|^|-|+味方全体のNPを増やす(20%)|
|^|^|3|&宝具使用時のチャージ段階を1段階引き上げる状態を付与(1回)|

**クラススキル
|center:||c
|~スキル名|center:効果|
|対魔力 [A]|自身の弱体耐性をアップ(20%)|
|騎乗 [A]|自身のQuickカード性能をアップ(10%)|

**宝具
|center:|center:|center:|center:|c
|~宝具名|ランク|種類|種別|
|&sup(){トリムファーレ・ジュワユーズ}&align(center){凱旋大帝・天架虹芒}|A++|Quick|対城宝具|
|>|>|>|自身の弱体状態を解除&宝具威力をアップ(10〜50%・1ターン)<オーバーチャージで効果アップ>+敵全体に強力な〔災い((一部のボスエネミー([[黄幡神]]など)が該当))〕特攻攻撃[Lv]<オーバーチャージで特攻威力アップ>|
[END]

どなたでも編集できます