ImgCell-Automaton。 ここはimgにおけるいわゆる「僕鯖wiki」です。 オランダ&ネバダの座と並行して数多の泥鯖を、そして泥鱒をも記録し続けます。

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*怪異イベント一覧
|~イベント名称|神階|位勲|発生場所|発生条件|解説など(任意)|
|洞窟を出よう!|霊|第一位|???|プロローグ開始時|目覚めた貴方が探索を続け、薄暗い地下を先へと進む中、後背から気配がすることに気がつく。その気配は貴方に危害を加えようとする様子こそないが、貴方の動きに合わせて追いかけたり止まったりしているようだ……。|
|ホームシック・ガールズエスケープ|霊|第三位|納屋備駅|納屋備駅で下車する|所用から納屋備駅で降りた貴方、しかしながら普段なら下車客でごった返す時間帯なのに人っ子1人いない。ふと時計を確認する。午後6時。駅の窓から空を見れば本来あるべき夕焼けではなく、そこには深夜の真っ暗な夜空のみ。|
|見越し入道|魂|勲五等|月影山・登山道| |登山道を登っていると、向こう側から人が歩いてくるのが見えた。~~暗がりで分からないが、おそらくお坊さんのような服装をしているように見えなくもない。提灯や桶、舵を持っている。~~ドンドンと近づいてくると、その人はだいぶ背が高い事に気づくだろう。大きい故、つい貴方は見上げてしまう。~~見上げれば見上げるほどその人は大きくなり……ついには貴方を踏みつぶしかねないほどの巨人になって襲って来た!|
|恐怖のカニ男|魂|勲四等|土厳寺・伽藍| |土厳寺に行ってみると、そこは無人だった。~~散策をしていると、突然雲水(諸国を修行しながら行脚する僧)が貴方に声をかけて来た。~~「両足八足、横行自在にして眼、天を差す時、如何?」どうやら謎かけのようだ。あなたに答えがわかるかな?|
|"正体不明"|霊|勲一等|影宮町内・古民家街| |「ひょー、ひょー」と気味の悪い鳴き声が夜に響く。~~うすら寒い気配が全身に走る。気分がどんどん悪くなって行く。このままだと風邪を引いてしまいそうだ。~~そう思っていると貴方の目の前に真っ白い怪物が現れた。四足歩行にも、二足歩行にも、獣のようにも、人のようにも見える。無機物のようでもある。~~「問おう、俺はなんだ?」その怪物は問いかけて来た。貴方はどうする?|
|怪奇!蜥蜴男!!|魂|勲四等|納屋備新町内・ビル街| |街を歩いていると、男の人に声をかけられた。~~「すいません。簡単なアンケートにお答えいただきたいのですが」~~話を聞くべきか、いや、去るべきか。明らかに怪しいのは目に見えて分かる。だって普通、"この夜"に人はいないし。~~注意深く見ると、その男の人の顔の皮? が若干ズレているように見える。気持ち悪い…。どうするべきか。|
|罰当たりっ子|霊|第二位|日照湖・湖岸| |湖岸に向かうと、潮の香りが貴方の鼻腔をくすぐる。ここに近い海などあるはずがないと貴方は怪異の気配を悟るだろう。~~その直感の通り、貴方の目の前には異常が広がっていた。湖畔であるはずのその一部が、夜の浜辺に置き換わっていたのだ。~~1人の少女が浜辺を歩いている。誰もが足を止めるような美貌の少女が、絹のように柔らかい金髪をたなびかせながら浜辺を踊り歩いている。~~その服装は、ゴワゴワした布をロープの切れ端で腰を縛ったみすぼらしいドレスだ。注意しながら貴方は少女に近づく。少女は何かを歌っているようだ。|
|カメラ・オブスクラ|霊|第五位|○土厳寺-△伽藍|ラーフ以外に同行者のいない状態で当該エリアに侵入する。|探索の過程で立ち寄った土厳寺。~~その敷地内に立つ伽藍の壁面に、小さな穴が空いていることにあなたは気づく。~~それを気にするか無視するかはあなた次第。~~だが、どうあれその穴は、あなたを一つの怪異と巡り合わせることになる。|
|無言電話のベルが鳴る |霊 |勲六等|納屋備新町内・地方テレビ局KBC(Kagemiya Broadband Communication)付近 |当該エリア内においてスマートフォンの着信に応対する|街中で出会った小さな揉め事。~~いつの間にかあなたは人々に囲まれている。~~そしてスマートフォンのベルが鳴り……。|
|出られない部屋|霊|勲六等|日照村・アパート||日照村の中でもあまり目立たない位置にあるアパート。外から見てもただのアパートだが、何か、立ち上るような気配を感じた。~~そしてその一瞬後、背後から殴られた貴方は気絶する。目を覚ましたあなたは、部屋の中にいた。|
|同業者殲滅作戦|憑物|勲六等|ランダム|金華教会に行った事がある|キシシ……怪異の解決頑張ってくださいねェ……もっとも、怪異をも超える圧倒的な暴力に蹂躙されなければの話ですがねェーーーーッ!!|
|青き月のお茶会(R-18)|尊(潜在的荒神)|勲一等|濡羽城周辺・沿海部|妙に月が青く輝く夜に海辺を探索する。|月が青く輝く夜に、海辺を歩いていた貴方は奇妙な光景を目の当たりにする。~~入り江に置かれた大きなテーブルを囲んで幼い少女達が和気藹々とお茶会を開いているのだ。|
|戦慄!?黒い服の男!|尊|勲三等|納屋備新町、ビル街|宇宙系サーヴァント又は天体系魔術を使う魔術師(公輪未来璃除く)遭遇後|夜の新町、オフィス街。広い広い道路を独り占めできていたのも束の間、眼前に深黒の男が現れる。|
|断切離様|憑物|第二位|月影山|昼に[[普済美邦>普済くに]]と出会う|ふと深い森に目を遣ると、見慣れない真っ白な鳥居が立っている。|
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[+]洞窟を出よう!(プロローグイベント)
イベント名称:洞窟を出よう!
怪異名称:黄泉比良坂
神階:霊
位勲:第一位
発生場所:???
発生条件:プロローグ開始時
初期情報:
目覚めた貴方が探索を続け、薄暗い地下を先へと進む中、後背から気配がすることに気がつく。
その気配は貴方に危害を加えようとする様子こそないが、貴方の動きに合わせて追いかけたり止まったりしているようだ……。

**段階1:暗闇からの目覚め
・プレイヤーはまず自分の名前を呼ぶ声を聴き目覚めることになる。
・まずは明かりが一切ない暗闇であることを描写する。プレイヤーは優秀な魔術師だ。よって暗視や火を付けるなど何らかの手段が取れる。
・暗視や明かりをつけずやみくもに探索するとわけもわからず意識を失う。プレイヤーが魔術師であることを思い起こさせるチュートリアルだ。
・暗闇への対抗手段を提示されると洞窟らしき場所にいるのがわかる。そして眼の前に通路がありそちらの方向から声が聞こえてくるということもわかる。
**段階2:薄暗い通路。
・魔術を使ってもなお暗い通路を進んでいると後ろから何か気配がする。
・聞き耳を立てると背後から音が聞こえてくる。匂いを嗅ぐとどこか沼のような匂いがする。
・この段階では振り返ると夜刀神ハム子に出会い、視認したことで死亡してしまう。
・振り返らずに進むと、行き止まりとなる幻覚の壁が存在する。そして謎の声は後ろの方から聞こえてくる。一本道だったはずだが脇道があったのかもしれないと思わせる描写をすること。
・幻覚の壁を破壊したりして前に進むとこの段階はクリアとなる。
**段階3:ラーフと財宝
・通路を進むと広い空間にでる。そこで祭壇に捧げられている首だけのラーフと出会う。この時アンリの「聖杯戦争を続けよう」をオマージュすること。
・そのままラーフと合流。祭壇の周囲にはお供え物がある。
・お供え物は桃とか冥府に関係する食べ物。食べると脱出時に体が朽ち果てる。
だが、ラーフは「持っていってもいいんじゃないか?」と「喉は渇いてないか?」などとわざとハメることをいいだすようにすること。
・その先へ進むと今度は通路の脇に財宝やマジックアイテムがある。便利そうで今後必要になりそうな感じだが、こちらも持っていくと脱出時に死ぬ。
・さらに先へ進むと、芥川竜之介の蜘蛛の糸モチーフのロープが存在する。ロープに手を伸ばそうとすると影の亡者たちが現れる。
・ロープの先には白い光しか見えない。ロープを登るときに影の亡者を攻撃したりすると糸が切れて殺される。物品を持っていった場合も同様。
・登り切ると白い光りに包まれる。このステージはクリアだ。
**備考
・プレイヤーの持ち物には財布がある。お金とクレジットカードが入っており、保険証に自身の住所が存在する。
・プレイヤーの服装はシスタードクリンと同じ服だ。
**元ネタ:見るなのタブー、冥界神話
 「見るなのタブー」とは、神話や民話に見られる一つのモチーフで、何かを見てはいけないという禁止が課せられているにも関わらず、それを破ってしまい悲劇的な結果を招く、または恐ろしい目に遭うというパターンです。
 このモチーフは、ヘブライ神話、ギリシア神話、日本神話をはじめ、多くの神話体系に存在します。

 例えば、ギリシア神話における「パンドラの箱」の話では、パンドラが禁じられていた壺を開けてしまい、世界中に災厄が広がってしまったとされています。
 また、日本神話では、イザナギが死後のイザナミを見てはいけないと言われていたにも関わらず、見てしまい、その結果、イザナミは怒り黄泉の国へと戻ってしまいます。

 このように、「見るなのタブー」は、禁じられた行為を犯すことで起こる不幸や災いを描いた物語の類型であり、人間の好奇心や欲望が招く悲劇を教訓として伝えています。
[END]

[+]イベント名:ホームシック・ガールズエスケープ
* イベント名:ホームシック・ガールズエスケープ
神階:霊
位勲:第三位
初期情報:所用から納屋備駅で降りた貴方、しかしながら普段なら下車客でごった返す時間帯なのに人っ子1人いない。
ふと時計を確認する。午後6時。駅の窓から空を見れば本来あるべき夕焼けではなく、そこには深夜の真っ暗な夜空のみ。

**段階1:深夜の納屋備駅
・プレイヤーは無人の駅舎や本来の時間帯とズレている事から本物の納屋備駅ではなく偽物の納屋備駅に来てしまった事を悟る。
・駅舎からの脱出を目指すが、途中の通路や階段がループ構造を取っていたり、地平線の彼方まで駅のホームが続いていたりと、空間の安定性が崩壊しており糸口が見えない。一筋縄ではいかない。
・床に自動ドアが埋め込まれていたので出られないか確かめてみる。ドア枠を潜れば一切の光源の無い虚空を永遠に落ち続けて死亡。どうやらここは普通の手段では出られないようだ。

**段階2:異常と正常の境界線
・罠に引っ掛かって死にながらも、着実に歩みを進めていく。
・ふと窓から外を伺えば「美しい青空に巨大な月が浮かぶ窓」、「毒々しいほどに赤い夕焼けの光が差し込む窓」と風景すら一定しない。無論窓からの脱出も死亡に繋がる。
・そんな中、ド深夜の駅構内には不釣り合いな拍手や賑やかなお祝いの席の声のような物音が通路の奥から聞こえてくる。
・顔の無いウェディングドレス姿の花嫁十数名が拍手や結婚式の会話など"喧騒"だけを引き連れてそぞろ歩きしながら迫ってくる。
・魔術的/物理的攻撃を仕掛けると、プレイヤーを花嫁の一員として取り込んでくる。シンプルに相手にせず逃げるがクリア条件。

**段階3:道は続くよどこまでも
・エレベーターを何度も乗り継ぎ移動していると、やっと駅の出口が見えてくる。
・ふと横を見ると駅舎の壁には不釣り合いな住居の玄関のような扉がある。そこからは[[公輪芙蓉]]と幼い公輪未来璃が週末に遊園地へ遊びに行く約束をするという会話の内容が漏れ聞こえて来る。どっからどう見ても罠のソレをラーフは「お母さんが呼んでるぜ?」と煽り立てる。
・駅に潜む違和感を持つ偽の出口群を看破し、怪異群を適切に捌き切る事で、乗車客でごった返す夕日に沈んだ本来の駅舎出口に帰還可能。ステージクリアだ。空間転移など魔術的手段で強制突破すると[[&ruby(Noclip){壁抜けバグ}>七楽のハサン]]に失敗した如く壁の中に埋もれるので注意しよう。

**元ネタ:[[きさらぎ駅>仮称:虚空恐怖症]]、リミナルスペース、The Backroomsなど
リミナルスペースとはインターネット上に出現した孤独感・不気味さ・郷愁感・超現実感を想起させる空間への呼称です。

本来人間のいるべき場所に一切の人間がおらず、違和感を持つ空間が無限に広がるという一種の概念から派生した都市伝説ミームがThe Backroomsです。

今回の怪異では、きさらぎ駅をベースに近縁的概念であるDreamcore(夢や白昼夢に関連する超現実的芸術モチーフ)やTraumacore(虐待や精神疾患に関連するアングラ的芸術モチーフ)が組み込まれています。
[END]

[+]見越し入道
|場所|月影山・登山道|
|条件|特になし|
|神階|魂|
|位勲|勲五等|
|備考||

**段階1:向こうから来るでかい影
登山道を登っていると、向こう側から人が歩いてくるのが見えた。
暗がりで分からないが、おそらくお坊さんのような服装をしているように見えなくもない。提灯や桶、舵を持っている。
ドンドンと近づいてくると、その人はだいぶ背が高い事に気づくだろう。大きい故、つい貴方は見上げてしまう。
見上げれば見上げるほどその人は大きくなり……ついには貴方を踏みつぶしかねないほどの巨人になって襲って来た!

**段階2:でかい、でかすぎる。説明不要
・逃げようとしても、まず歩幅が違うので逃げきれない。隠れれば見失うかも?
・その頭上を跨がれたりなどすると、急に喉に切り裂かれたかのような痛みが走り呼吸困難になる。ゲームオーバー。
・その所持品を攻撃したりなどの手段で傷つけると入道は消える。

**戦闘:
・でかくてフィジカルが強いだけなので、力で押せば倒せる。装甲は紙。
・他、その頭上に何らかの方法(木に登るとか、サーヴァントの力で飛ぶとか)で移動し、「見越した!」と言うと消える。

**元ネタ:見越し入道
『宿直草』や『煙霞奇談』『古今百物語評判』などに描かれる妖怪。
夜道や坂道を歩いていると、僧の姿で突然現れる妖怪。その姿は最初の時点ででかいが、見上げれば見上げるほど大きくなる。
だがその正体はキツネやイタチが化かしていると言われており、その頭より上に立って「見越し入道、見越した!」と言うと消えると言われている。
他、その所持品こそが本体と言う説話もある。ちなみに佐渡島には見上げ入道という似たような妖怪がいる。ある意味妖怪の収斂進化と言えるかもしれない。
[END]

[+]恐怖のカニ男
|場所|土厳寺・伽藍|
|条件|特になし|
|神階|魂|
|位勲|勲四等|
|備考||

**段階1:怪しい僧
土厳寺に行ってみると、そこは無人だった。
散策をしていると、突然雲水(諸国を修行しながら行脚する僧)が貴方に声をかけて来た。
「両足八足、横行自在にして眼、天を差す時、如何?」どうやら謎かけのようだ。あなたに答えがわかるかな?
雲水は左右に移動しながら貴方の答えを待っている。その手には杖が力強く握りしめられる。答えを間違えたりすると……。

**段階2:怪しすぎる僧
・「蟹」以外の答えを言う、あるいは沈黙を貫くなどすると杖で勢いよく撲殺しようとしてくる。戦闘開始。
・注意深く観察すると、その雲水はなんか磯臭い。カサカサ歩くたびに音がする。横方向にしか動かないというのがわかる。
・顔はよく見えないが、ほのかに赤色を帯びている皮膚は見えるかもしれない。
・謎かけに「蟹」と答えると、蟹としての正体を現し逃げていく。

**戦闘:
・素早いし攻撃の威力も高いけど、蟹なので横方向にしか動けない。
 よって、うまい具合に逃げれば逃げ切る事も可能である。ただし倒さない限り毎度この寺にやってくるぞ。

**元ネタ:蟹坊主
日本各地の寺院に伝説が残る蟹の妖怪。
無人の寺院に泊っている人間に対して答えが蟹となる謎かけをする。
答えに詰まった人間に対しては撲殺する。%%蟹ならハサミで攻撃しろよ……%%
「お前はカニだろう」と言って独鈷を投げつけると、雲水は巨大なカニの正体を現し、砕けた甲羅から血を流しつつ逃げ去ったという。
%%蟹なのに血?妙だな…%%
[END]

[+]"正体不明"
|場所|影宮町内・古民家街|
|条件|特になし|
|神階|霊|
|位勲|勲一等|
|備考|何度でも出現する|

**段階1:その声は何処から聞こえるのか?
「ひょー、ひょー」と気味の悪い鳴き声が夜に響く。
うすら寒い気配が全身に走る。気分がどんどん悪くなって行く。このままだと風邪を引いてしまいそうだ。
そう思っていると貴方の目の前に真っ白い怪物が現れた。四足歩行にも、二足歩行にも、獣のようにも、人のようにも見える。無機物のようでもある。
「問おう、俺はなんだ?」その怪物は問いかけて来た。貴方はどうする?

**段階2:その正体は如何なるものなのか?
・逃げようとすると追ってくる。サーヴァントであろうと逃げきれない素早さだ。
・問いかけに応じ、正体を推測してしまうといけない。その推測した存在の姿や力を取り込み、推測すればするほどその存在は強大になっていく。
・問いかけに応えず、ただじっと待ち続けるなどした場合、貴方はその放つ気配に充てられ病を患い倒れてしまうだろう。ゲームオーバー。

**戦闘:果たしてあれは何だったのか?
・推測してしまった場合、その推測した存在の特徴がそのまま反映される。
・推測せずにいきなり殴りかかるのが一番正解。その場合白い気配は霧散して消滅する。

**元ネタ:[[鵺>仮称:『鵺』]]
『平家物語』や摂津国の地誌『摂津名所図会』に描かれる妖怪。
猿の顔、狸の胴体、前後の肢は虎、尾は蛇という一種のキメラ的様相を見せるが、その正体は一切が分かっていない。
その鳴き声を聞いた時の天皇を病に伏せさせたが、源頼政と猪早太の手によって退治された。一説には雷獣とされている。
元来、鵺という名前はキジに似た鳥、あるいはトラツグミを指す名前であったが、いつしかこの"正体不明"を表す名前となってしまった。
それは一種の情報災害。あるいはミーム汚染と呼ばれる類のものなのかもしれない。それが鵺の持ち得る怪異としての本質だとしたら、出会うべきではないだろう。
何故ならその正体を探れば探るほど、鵺は力をつけるのだから。
[END]

[+]怪奇!蜥蜴男!!
|場所|納屋備新町内・ビル街|
|条件|特になし|
|神階|魂|
|位勲|勲四等|
|備考|倒しても何度も出現する|

**段階1:知らない人にはついていかない。
街を歩いていると、男の人に声をかけられた。
「すいません。簡単なアンケートにお答えいただきたいのですが」
話を聞くべきか、いや、去るべきか。明らかに怪しいのは目に見えて分かる。だって普通この夜に人いないし。
注意深く見ると、その男の人の顔の皮? が若干ズレているように見える。気持ち悪い…。どうするべきか。

**段階2:知らない場所では一人にならない。
・話を聞くと、どうもどこかへ連れて行きたいようだ。ついていくかどうかは君次第だ。
 ついていった場合、こいつらみたいな怪しい奴がうじゃうじゃいる地下洞窟に連行される。サーヴァントなどの対抗策がいなければここでゲームオーバーとなる。
・逃げようとすると、凄い速度で追ってくる。サーヴァントがいれば逃げ切れるだろうが、最終的にその男は四足歩行で走りサーヴァントにすら追いつくだろう。
・攻撃をしてみると、顔のゴムマスクが破け硬い鱗を纏ったレプティリアンの素顔が見える。奴はたちまち逃げるが、仲間がまた現れるだろう。
・話をやんわりと断り続けると、彼らの仲間と思しき連中が寄ってくる。中には現職の首相とか大統領とかまでいる。嘘丸出しだ。
 そいつらをまとめて攻撃するならば、彼らを一網打尽に出来るだろう。サーヴァントなどの対抗策がいなければここでゲームオーバーとなる。

**戦闘:何事も暴力で解決するのが一番。
・基本的に素早さ、フィジカルは人間の範疇を超えている。
 体も硬い鱗に覆われているため、ナイフや拳銃程度ではダメージを与えられないだろう。
・サーヴァントがいれば普通に倒せる。数がいても、普通以上の英霊なら乗り越えられるだろう。

**元ネタ:レプティリアンによる陰謀説
ヒト型爬虫類が人間社会の特権階級に紛れ込み、人類を支配しているという陰謀論。
最近になって聞いた人も多いかもしれないが、実は歴史が深く、かのエレナ・ブラヴァツキーの神智学にも源流となる記述が存在する。
クトゥルフ神話における蛇人間もこれらの影響を受け枝分かれした。地下から現れた蛇人間が人間に紛れマインドコントロールを行う内容は、陰謀論に大きく影響を与えている。
直接的に陰謀論の大本になったのはデイビッド・アイクによる書物で、世界中の特権階級や陰謀の根幹には宇宙から来たレプティリアンが関わっていると主張した。
以降、自分と異なる主張の政治家やマニュフェストを主張する人間に対し「レプティリアンだ」などと陰謀を主張する風説が長く存在し続けている。
人は、言葉があるから分かり合える種である。言葉を放棄し理解を拒むその姿は、はたしてどちらが怪物なのだろうか。
[END]

[+]罰当たりっ子
|場所|日照湖・湖岸|
|条件|特になし|
|神階|霊|
|位勲|第二位|
|備考|正規の手段を踏んで調伏した場合、二度と出現しない|

**段階1:血のリフレイン
湖岸に向かうと、潮の香りが貴方の鼻腔をくすぐる。ここに近い海などあるはずがないと貴方は怪異の気配を悟るだろう。
その直感の通り、貴方の目の前には異常が広がっていた。湖畔であるはずのその一部が、夜の浜辺に置き換わっていたのだ。
1人の少女が浜辺を歩いている。誰もが足を止めるような美貌の少女が、絹のように柔らかい金髪をたなびかせながら浜辺を踊り歩いている。
その服装は、ゴワゴワした布をロープの切れ端で腰を縛ったみすぼらしいドレスだ。注意しながら貴方は少女に近づく。少女は何かを歌っているようだ。
聞き惚れるような美しい旋律だったが、歌詞は聞き取れない。近づくにつれ、貴方はその少女の異常性に気づくだろう。

&color(#ff0000,#000000){血、血、血、血が欲しい。}
&color(#ff0000,#000000){ギロチンに注ごう、飲み物を。ギロチンの渇きを癒すために。}
&color(#ff0000,#000000){欲しいのは血、血、血。}

**段階2:潮騒の中の微笑み
・少女にどれだけ近づいても、少女に敵意などはないと分かる。目を合わせたり気づかれたりしてもこちらに微笑むだけだ。
・少女と会話しようとしても、一切会話は出来ない。彼女が口ずさむのは、ギロチンに血を求めるだけの呪われたリフレインだけだ。
・少女に触れるなどしても何も起きない。攻撃などしても、少女は一切気にせずに踊り、歌い続けるだけである。
・逃げたりなどしても少女は負ってこない。後日の昼などに戻ったとしても特に変わりはなくいつも通りの湖が広がっているのみだ。

**段階3:断崖の別れ
・しばし待っていると(気づかれている/いないに限らない)、少女はどこかへと去っていくだろう。
・少女の後を追うと、ごつごつとした岩礁にたどり着く。少女は軽々と超えていくが、貴方にはサーヴァントの同行者などいなければ難しいだろう。
・少女を追いかけていると、崖の上にある隠れ家のような小屋にたどり着いた。中に入ると、優しい寝顔で寝ている少女に出会うかもしれない。小屋の外で待ち構えるのも可能だ。
・少しすると、小屋に1人の男が訪れる。彼はもし貴方を見たら驚くだろう。だがそれ以上に、男は少女を見て戦慄する。
 「もう勘弁してくれ!!!俺が悪かった!!おお、我が恩人よ!もう赦してくれ!!」半狂乱になりながら男は逃げ出した。
 少女はその声に驚き、飛び起き、そして男を追っていった。そのしぐさから、少女と男は知っている間柄と分かるかもしれない。
・男は崖につるしていたロープを伝って少女から逃げる。少女も追おうとするが、何もせずに追うとロープから手を滑らせ崖の下に真っ逆さま。そのまま小屋も浜辺も消滅する。
 もし、少女をサーヴァントなどを使って手助けすれば、少女は男に追いつけるかもしれない。
・少女に追いつかれた男は蹲って謝り続ける。「俺が悪かったんだ。俺が、俺が革命の熱に浮かされて、恩人の、首を!」
 そんな男に、少女は謝る「ごめんなさい。自分のせいで、お父さんを、苦しませて」それだけ告げると、少女は微笑んで消滅した
 男は涙を流しながら告げる「違うんだ。俺こそ、お前を苦しめただけだったんだ。すまない、マルグリット」そうして男もまた消滅した
 
**元ネタ:ポール・フェバール著「[[罰当たりっ子>ヨハン・ライヒハート]]」
フランス革命を舞台にした、革命思想に狂わされた民衆を痛烈に描いた小説。
革命の熱に浮かされた夫婦がいた。夫婦は常にギロチン処刑を楽しみにし、子を身籠ろうとも処刑を見続けた。
ある日、夫婦の夫がかつて世話になった老僧が処刑される日が来るが、処刑人が逃亡。夫が代わりに名乗りを上げ、ギロチンによる断頭を執行。その死と同時に夫婦の子は生まれた。
だが、その子はいつまで経っても言葉を話さない。不安に駆られながらも育てた夫婦だったが、初めて少女が口にしたのは血を望む呪いのリフレインだった。
以降その歌しか話せなくなった少女、マルグリットは"罰当たりっ子"と揶揄され忌み嫌われる。母は狂い死に、父は貿易商を追われ密輸に手を染める。
少女は雨の日も、風の日も、何があろうとも浜辺で呪いのリフレインを歌い続けたが、そのせいで父親のアジトを突き止められ、少女も崖に落下する。
だが死んだはずの少女は、父親の処刑の当日にギロチンの下に出現し、父親の死と共に倒れ、落命した。ギロチンの下で産まれた少女がギロチンの下で死んだのだ。

少女がなぜこのようになったのかは分からない。なぜ生きていたのかもわからない。
革命という熱に、怒りに、憎悪に、すなわち悪性情報に魂が飲まれたが故、彼女は生きていながら英霊や神霊と同等の位階に立っていたのかもしれない。
それでもなお彼女は生き続け、傷だらけになっても父の処刑に立ち会った理由はなんなのか。ただ彼女は、謝りたかっただけなのかもしれない。
ちなみに、彼女を幻霊として宿すセイバーが泥に入る。%%元ネタには触れたものの首を撥ねる異能は存在しない。%%
[END]

[+]カメラ・オブスクラ
イベント名称:カメラ・オブスクラ
怪異名称:魂を抜かれるカメラ
神階:霊
位勲:第五位
発生場所:○土厳寺-△伽藍
発生条件:ラーフ以外に同行者のいない状態で当該エリアに侵入する。
初期情報:
探索の過程で立ち寄った土厳寺。その敷地内に立つ伽藍の壁面に、小さな穴が空いていることにあなたは気づく。
それを気にするか無視するかはあなた次第。だが、どうあれその穴は、あなたを一つの怪異と巡り合わせることになる。

**段階1:ピンホール
・伽藍の壁面に空いた穴を気にして調査しようと近づくと、その瞬間段階2へ進行する。
・穴を遠目から観察したり、魔術的に探査するだけならば、それはただの穴でしかないことがわかる。
 →この場合でも、穴の調査をした後に移動などの行動を宣言すると、あなたは穴の前を通りかかることになる。
  そして丁度穴の真ん前に達した瞬間、段階2へ進行する。
・万が一穴や伽藍を丸ごと破壊した場合、一瞬であなたは魂魄を剥奪され死亡する。
**段階2:写像は暗幕の内に
・次の瞬間、あなたは真っ暗な空間にいることに気づく。ループのたびに経験しているあの地下の暗闇に類似した気配を感じる。
・何かしらの手段で明かりをつけると、その瞬間死亡。ただし、特殊裁定として、これによって死亡した場合ループが発生せず、このイベントの段階2からやり直しとなる。
・明かりをつけずに辺りをよく探ると、ある一箇所にかすかな明かりが見える。その明かりの方に向かうと、特に妨害もなく接近できる。
・接近してみると、明かりの正体は、どうやら壁面らしい場所に空いた穴から漏れた光であるらしいとわかる。
 この時点で、この空間がある種の部屋であること、またその穴以外に光源がないことがあなたにはわかるだろう。
・穴を調べても、それがあたかも虚空に穴だけが浮かんでいるように見える、という不可思議な点を除いて、特別な性質はないように思われる。
 →ただし、穴を覗こうとすると穴自体が遠くへ離れていってしまう。
・そのほかにこの空間には何も無い。どこまで行っても穴からの距離は一定以上離れないし、かといって覗こうとすると離れてしまう。
 魔術的な固定の試みは意味を成さず、穴自体に五色光などを投射しても何も起こらない(上に光を出した判定になって死亡する)。
・この場合の正解は、「穴から漏れる光を何かしらの媒体に移そうとすること」。ラーフを変形させて薄く広いキャンバスにする、というのが想定する最適解。
 無論、所持物品の中から代用できる品を使ってもよいが、とにかく光を何かに映すことが重要。そうすることで段階3へ移行。
**段階3:鏡像、または実像
・光を何かに映し出すと、そこには先ほどまで見ていた土厳寺の風景が映り込んでいた。ただし、その中には、倒れ込んでいるあなた自身の姿もある。
・映し出された風景には干渉不可。何をどうしても動かないし、倒れ込んでいるあなた自身もどうやっても微動だにしない。
・この状態になると、穴が現在の位置から動かなくなる。風景を映し出しつつ穴に近づき、そして覗き込むと、あなたは再び一瞬の暗転を経験し、そして土厳寺に戻ってくるだろう。
 いつの間にか倒れ込んでいた自分の服は多少汚れているかもしれないが、それ以外には特に変わった点もない。完全にもとに戻ったのだ。
**備考
・暗闇の空間内では上記に記載のある行動以外は原則全て無意味。
**元ネタ:魂を抜かれるカメラ、カメラ・オブスクラ
 所謂「写真を取られると魂を抜かれる」という伝承の変形。それと、現代的な意味でのカメラの原型となった「カメラ・オブスクラ」と意味合いが合わさっている。
 写真の発明は、それまでの写実主義的芸術を上回る精度での「風景の切り取り」を可能とした。
 一方で、芸術の文脈における「アウラ」、すなわち「芸術作品の真作たる実物のみが持つ複製不可能な固有の価値」が量産されうるという事実は、その原理を理解できない人々にとっては不可思議そのものであった。
 況してや、その「切り取られ複製される風景」に人間が含まれた場合にどうなるか、という点について呪的な意味が見出されることになったのも、当然といえば当然の帰結であったろう。
 こうした幻想から、「複製された写真の自分自身に魂が移った」という伝承が江戸末期〜明治初期の日本に広がり、しばらくの間迷信としての定着を見た。
 一方、カメラ・オブスクラとは、ラテン語のcamera obscura、すなわち「暗い部屋」に由来する一種の投影装置であり、現代的にいえばピンホールカメラと同じ原理を持つものである。
 この原理は古くは春秋戦国時代の中国や古代ギリシャにおいても知られていたと考えられており、洋の東西を問わず「小さな穴を通じて暗い場所に光を入れると像が映し出される」という事実への気付きはあった。
 それがやがて、「投影された光に対する感受性の高い物質に写像を焼き付ける」という形で写真機へと発展するわけだが、初期のカメラ・オブスクラは一つの部屋ほどにも巨大なものであったという。 
[END]

[+]無言電話のベルが鳴る
イベント名称:無言電話のベルが鳴る
|場所|納屋備新町内・地方テレビ局KBC(Kagemiya Broadband Communication)付近|
|条件|当該エリア内においてスマートフォンの着信に応対する|
|神階|霊|
|位勲|勲六等|
|備考|厳密には怪異本体に遭遇してしまった時点でゲームオーバー|
初期情報:納屋備新町を散策していたあなたは、二人の男性が相争っているところを目撃する。最初は酔っぱらい同士の喧嘩か何かと思われたが……?

**段階1:不自然な群衆
・喧嘩を止めようとしたプレイヤーは、自分の周囲に人だかりができていることに気がつく。
・直後、持っているスマートフォンのベルが鳴り響く。非通知による着信。
 →応対した場合、直後にプレイヤーは意識を消失。ゲームオーバーとなる。
・「電話ですよ」と群衆の一人が話しかけてくる。
 →応対した場合、やはり直後にプレイヤーは意識を消失。ゲームオーバーとなる。
・群衆を振り払って脱走しようとすると、彼らは襲いかかってくる。
**段階2:夢幻の呼び出しベル
・群衆の持っているスマートフォンから無数に鳴り響く通知音。それは何重にも重ね合わさり、不気味な音楽を奏でる。
・群衆たちはスマートフォンをプレイヤーの耳へと当てようとしてくる。群衆を振り払うことができず、着信を聞いてしまうと意識を消失しゲームオーバーとなる。
・最初は群衆は穏やかな様子で電話に出るよう促して来る程度であるが、抵抗すればするほど暴徒化し暴力を振るってくるようになる。
 →勿論組み伏せられなどすればスマートフォンを耳に当てられてしまい意識を消失。ゲームオーバー。
・一度イベントが発生すると時間経過と共に発生エリアは拡大してゆく。
・やがて異常な着信音は街頭テレビやラジオ放送、アナウンススピーカーなどあらゆる電子機器に波及してゆく。
・映像メディアに幽霊のような髑髏のような顔が映し出されると次段階へ移行する。
**段階3:おはようございます、こんにちは、こんばんは
・この段階に入ると、実質的にゲームオーバーまでのカウントダウンが開始されたことになる。
・テレビ画面やスマートフォンなどのいわゆる「画面」に映った顔を見つめ続けると、だんだん目が離せなくなってしまい意識を消失。ゲームオーバー。
・一瞬見るだけでは問題ないが、その顔は「見たい」という欲求を強く呼び起こすため非常に危険。
・群衆のスマートフォン、そして街中のスピーカーから流れる音楽もまた、少しずつプレイヤーの精神を蝕んでゆく。
・段階1の最初の着信から1時間以上着信音を聞き続けるとやはり意識を消失しゲームオーバー。
 →それまでに発生エリアから脱出した場合には段階は1へリセットされる。
・エリア内に再び侵入した場合、また一定確率でこの怪異が発生する。
**備考
・魔術的な通信には干渉されない。
・プレイヤーの意識消失は「群衆へ取り込まれた」ことを意味する。怪異発生時昼間の住人が既に怪異へ取り込まれていることがある。
・↓
//隠されている弱点としてこの怪異は同時に一人までしか洗脳できない。このため、正気の複数人で同時に着信元へと電話をかけることで祓うことができる。ただしこの解決方法に到達するヒントはほぼ存在しないに等しいため、逃げ出すことが無難な解決方法であろう。

**元ネタ:無言電話、および「メリーさんの電話」「着信アリ」など電話に冠する都市伝説やホラー作品
電話は離れた人間や知らない人間、果ては機械など多くの存在と繋がることができるという性質から、「死者と会話できるのではないか」「電話に出たら脳が縮む」など多くの都市伝説やホラー作品を生んだ。
またストーカーなどから電話がかかってきたり通信の問題から無言電話やひたすら保留音が流れる電話など、現代でも恐怖譚や怪異譚は枚挙に暇がない。
[END]

[+]出られない部屋
|場所|日照村、あるアパート|
|条件|特になし|
|神階|霊|
|位勲|勲六等|
|備考|命の危機は感じない|

**段階1:部屋は封鎖されている。
目が覚めると、知らない部屋に居た。
六畳一間と隣接された小さな台所、最低限の生活設備。とても平成を超えた世とは思えないレトロさすら感じられる。
そして何よりも雰囲気を放つのは、南向きの窓と、そこからの光を浴びるように設置された背の低い机。紙束が置かれている。だが、ここが知らぬ部屋である事に変わりはない。
とにかくここから出なくては、そう思ったあなただが、窓も、玄関の扉も開きはしない。
ここから出る手段は、如何に。

**段階2:騒げば騒ぐほど。
・玄関の扉を叩いて叫んでも、返事は返ってこない。だが、扉は何故か内側から開けられない。
なお、空間転移、壁抜けなどの手段で玄関から外側に出ようとした場合、抜けた瞬間に攻撃が飛んでくる。どれだけ高速で逃げても、どこまでも追いかけて来て、いつかは捕まってしまうようだ。
・壁に攻撃を加えるなどを行うと、同じように壁が叩き返される。或いはよりおどろおどろしい呻き声が部屋中に響き渡る事になるだろう。そうなった場合、精神の安全は保証できない。
なお、叩かなくても上や下から同じように呻き声や振動音が鳴り始める事もある。
・なお、窓側から出ようとすると玄関側と同じ事が起こる。
・上方、下方、または隣接する部屋があるはずの位置へと転移を試みると、全く同じ景色が広がっている。何度繰り返しても変化しない。
部屋の間取りに細かい差異はあるが大体同じ。
・生活設備は一通り使用する事ができる。何日間でも過ごす事は可能なようだ。台所の戸棚に大量の缶詰がしまわれており、食料に困る事もなさそうだ。
ただしエアコンはない。扇風機しか許されていない。妙に狭苦しいだけのこの部屋で時間を過ごし続ける事に意味はないだろう。
・なお、あまりに時間を過ごし続けると突然玄関が開け放たれ、凄まじい怒声と共に放たれる一撃でゲームオーバーとなる。

**段階3:出たいのならば。
・部屋の中、あらゆる場所を探しても、鍵らしきものは手に入らない。なんなら鍵を刺せそうな場所もない。
・この部屋で食料以外に時間を潰せそうなものは、紙とペンしか存在しない。紙はよく見ると原稿用紙である。
・そのペンを握ると、あなたは思うだろう。
この紙を、インクで埋めなければならない。なんとしても文章を捻り出し、どうにかこの紙束を黒く─────そういった強迫観念に駆られる。
・ここでペンを投げ出してもいい。ただ、先と同じように時間が過ぎ、タイムリミットが迫り来るのみである。
・だが、ペンを奮い続け、置かれた紙束に己の脳内を曝け出す事ができた時、玄関から静かに、されど部屋に強く響く音が鳴るだろう。
この怪異に追われ続けないように脱出する方法は、およそこれのみ。

**戦闘:なし。
・ほぼ発生しないと言っていい。してもいいが、根本的な解決には至れない。
なお、当該空間の壁は異様に硬い。

**元ネタ:〆切&缶詰、◯◯しないと出られない部屋
物を書くことを生業とする人間全てが苦しみ、こと夏と冬が近づくにつれ、慄く人間が必ず現れる恐怖の単語。そして、創作物に多くみられる、黒幕の意向に沿った行動を取らなければ脱出の叶わない密室。
神話などに見られる「禁忌」とは真逆を行く行為の強制。厳しい条件を潜り抜けて目的を達成する、という意味では、古くから英雄の逸話や神話に見られる構成と言えなくもないだろう。%%現代においてもそのような意図を以て作られているかは測りかねるが。%%
そして、編集たちが作家たちに敷く最後の手段、缶詰。彼らを部屋へと幽閉し、作品が出来上がるまで外に出さないと宣言する横暴。
即ち、『作品を完成させないと出られない部屋』。
一番恐ろしいのは、編集か、夏の暑さか、または……
締切ギリギリまで仕事をしなかった、昨日の己か。
[END]

[+]同業者殲滅作戦
イベント名称:同業者殲滅作戦
怪異名称:殺戮神父
神階:憑物
位勲:勲六等
発生場所:ランダム(1/255)
発生条件:金華教会に行った事がある
初期情報:
夜の街を探索中、出会ったり出会わなかったりするかもしれない。
どの道逃げたほうがいいかもしれない。眼の前の命の危機よりも怪異を優先する理由はない。

**段階1:殺戮神父とハム
私より先に人を殺すなんて羨ま&ruby(けしからん){不道徳}ですからねェ……
協力して差し上げますよォ……?少なくとも残&ruby(カルマ){業}中はですがねェ……キヒヒッ……
・以後同行。
**段階2:殺戮神父と怪異
死になさァ〜〜〜〜〜い!
・直後に遭遇した怪異を無条件で解決する。使用後254/255の確率で段階3に進む。
**段階3:殺戮神父と別れ
あ、定時だ。それではお先に失礼します。
その前にあちらに同&ruby(カルマ){業}者がいるようですからちょっとお悔やみ申し上げて来ます。では。
**備考
怪異解決後「結局、一番恐ろしいのは人間だったのかもしれませんね……」と言うと「つまり&ruby(アナタ){人間}こそ怪異だったというオチですねェ〜〜〜ッ!!」と言われ聖書に切り裂かれて死ぬ。
**元ネタ:
なにこれ?
[END]

[+]青き月のお茶会(R-18)
|場所|濡羽城周辺・沿海部|
|条件|月が青く光る夜に沿海部を探索し「秘密の入り江」を発見する|
|神階|尊(潜在的荒神)|
|位勲|勲一等|
|備考| 星辰など複数の条件が揃わない限り発生しない怪異であるため、一度遭遇した後は発生しない。まぼろし島的なレアイベント|

**段階1:お茶会への誘い
 青い月明かりに照らされた海辺を彷徨いていると、貴方は岩陰に隠された「秘密の入り江」を発見する。
 ...もし、貴方が海岸周辺の地形を熟知していれば、ここが普段は存在しない異常な領域であると気付くだろう。
 それでも、貴方が岩陰に潜みながら先に進むと、あまりにも奇妙な光景を目の当たりにする。
 砂浜に設置された大きなテーブル...その上に並ぶ無数のポットやカップ、三人組段重ねのスタンドにはカシス味のマカロンやいちごのケーキにジャムとクロテッドクリームがたっぷり挟まったスコーンがたくさん。
 そしてテーブルを囲んで和気藹々とお茶会を楽しむ幼い少女達。
 貴方は隠れ潜みながら彼女達をじっくりと観察することが可能だ。
 そうした場合、少女達は長い耳など「ウサギの生物的特徴」を持つことに気付く。
 ただし、彼女達の会話に聞き耳を立てることは、波音に妨害されてか不可能である。
 そうしている間に、貴方は少女達に発見される。
 逃げようとしてもいつの間にか取り囲まれており、力尽くで突破するにはそれなりの労力を要するだろう。
 幸い、彼女達は友好的に見え、こちらを害する意思は無いように感じる。
 強行突破を行わなかった場合、貴方は「お茶会」に参加する事となる。
 強行突破に成功し、逃走した場合、このイベントは終了する。

**段階2:「生まれてこのかたこんなバカバカしいお茶会はじめて!」
 貴方は少女達に連れられてお茶会の席に着く。
 どうやら歓迎ムードのようだ。
 そして、貴方は少女達がどのような会話で盛り上がっていたかを知る事となる。猥談である。
 それも、ただの猥談ではない。
 ド級の猥談、ド猥談である。
 幼く、可愛らしい、うさ耳の少女達がずっこんばっこんあっはんうっふんいんぐりもんぐりおまんこFEVER TIME!な猥談に花を咲かせていたのだ。

 ''「ザーメンの匂いの香水って販売されないかしら...あなたはどう思う?胸元にびちゃびちゃ振りかければあら不思議!一瞬でレイプされた後の絵も言えぬエモな匂いが広がるのよ!あぁイク!」''
 ''「おばかさん!出したて搾りたての薫りを再現できる企業なんて存在しないわ!レイプというものには鮮度があるのよ!鮮度が!」''
 ''「この前リアル貝合わせをしようと思い立ちましてね、そこら辺にいた立派なアワビさんをお股に当ててみたのよ!...うっかり膣内に挿入したら張り付くて取れなくなっちゃって散々だったわ!」''

 貴方は思う「ヤバい」と。
 だが、もう逃げられない。
 貴方は淫ら極まりない地獄みてえな猥談に適当に相槌を行い続けるしかないのだ。
 なお、猥談の最中にお菓子を勧められるが、決して食べてはいけない。媚薬が大量に混入されている為、食べたら貴方は快楽に悶え苦しむ事となるが、致命的な効果はない。
 また、ピンク色のお茶を勧められることもあるが、決して、''決して''飲んではならない。
 飲んだ場合、絶頂死、廃人化、異形変身化などの要因で即座にGAMEOVERとなる。
 兎に角しつこくお菓子とお茶を勧めて来て無理矢理飲み食いさせようとするが、仮に貴方がとっておきの猥談を披露した場合、そっちに夢中になるので、これを安全に回避できる。
 実体験で無くとも、R-18な内容で無くても、それなりにニッチな話題を生々しく語れば少女達は勝手に解釈して興奮して盛り上がってイくようだ。

**段階3:冒瀆の儀式が始まる
 少女達の猥談合戦の盛り上がりが最大限に高まると、お茶会は次のステージへと移行する。
 興奮がピークに達した少女達は服を脱ぎ捨て、おぞましき本性を顕とする。
 白い肌は青白く変質し、海月の触手、蛸の触腕、蟹の鋏などに肉体の一部を変化させ、一斉に貴方に襲い掛かる。...一部の個体は触手を絡み合わせてのレズセックスに専心して此方には目もくれない。
 本性を現した少女達は魔獣ランクの幻想種に匹敵する神秘を内包する。数は十〜二十体ほど。
 直接戦闘能力はそこそこだが、厄介なのは領域外の生命特有の「概念触手による干渉」だ。
 ねとぉ...と淫らな粘液に塗れた触手に触れた者は強烈な快感を受けて「魅了」されてしまう。サーヴァントであれば致命傷とはならぬものの「魅了」に弱い逸話を持つ英霊や人間は注意するべきだろう。
 仮に貴方が触手による攻撃を受けてしまった場合は、魅了を受けるのみならず極端な乳房の肥大化や性別の変化、年齢の退行といった肉体改造を施される恐れもある。
 軽微なものであれば時間経過で治癒されるが、短時間に何度も改造を行われると「人間の精神では耐えられないレベルの肉体改造」「肉体の肥大化により行動不可能となるレベルの改造」などが定着してしまいGAMEOVERとなる。
 戦闘能力に長けたサーヴァントが1、2人ほど居れば殲滅は容易い。
 速やかに殲滅できた場合、或いはこの場から逃げ延びることができた場合、このイベントは終了する。
 その場にとどまり続け、殲滅に時間が掛かった場合、第四段階へと移行する。

**段階4:降臨
 冒瀆的な&ruby(乱行パーティ){性儀式}は止まる事を知らず、貴方は飛び散った粘液に身体を蝕まれなからも何とか少女達に対抗していた。
 ふと、貴方は海に目を向けた。直感的に感じたのだ。
 そこから、何かが、来るのだと。
 それは少女達の絶頂のリズムに呼応するかのように、海底より突然現れた。
 それはショッキングピンクのロングヘアに赤い瞳、不釣り合いなほどに豊満な乳房を持つ少女に見える何かである。
 愛らしく、魅力的な少女。上半身だけならば。
 そして、少女は陸に上がろうとして「下半身」を顕にする。
 「腰から下が蛸、海月、蟹などの海洋生物が混ざり合い、蠢く異形。そして快楽を貪らんと粘液を滴り落とす&ruby(おまんこ){牙を持つ膣}...」
 『芒洋の淵源』と称される深淵の邪神、その憑代となりしものが『供物』...つまり『貴方』を喰らう為に此処に降臨した。
 それは深淵の邪神そのものには遠く及ばぬが『快楽』を糧として『神化』した結果、神霊サーヴァントに亜ぐ存在として成立している。
 撃退するにはその巨体を一撃で葬り去れる『大火力』を持つサーヴァントが必要であろう。具体的には『大海魔』を倒せるレベルの。
 撃退した場合、このイベントは終了する。

 イベント終了後、貴方は青き月の輝きに目が眩み、次に目を開けた時は...濡羽城近くの海辺に佇んでいた。
 再び岩陰を捜索しても「秘密の入り江」が見つかることはない。
 狂ったお茶会は終わり、海風は静かに熱った貴方の身体を冷ますのだった。

**元ネタ:[[狂ったお茶会>狂奔茶海淫獄 ボストン・マッドティーパーティー]]& [[『芒洋の淵源』>マーチヘア〔喪失帯〕]]と称される深淵の邪神...&color(#ffffff){ヴーゾムファ}の性儀式
 なにこれ。

[END]

[+]戦慄!?黒い服の男!
|場所|納屋備新町、ビル街|
|条件|夜間。宇宙系サーヴァント又は天体系魔術を使う魔術師(公輪未来璃除く)遭遇後|
|神階|尊|
|位勲|勲三等|
|備考||

**段階1:暗黒沈静
 場所は納屋備新町、ビル街。
普段ならば夜でも行き交う人々で溢れているだろうその場所は、しかし人影一つない。
 そんな景色にも慣れたもの。だがしかし、そんな街中に珍しく人影があった。
 だがその存在に気づいたのは、相当に接近を許してしまった後だろう。本当にド近距離まで近づかれて、ようやくその男がいる事を察知した。
 男は、全身真っ黒だったのだ。

**段階2:袒裼裸裎
・こちらのことを発見するなり、近寄ってきた男は服を脱げと叫ぶ。尋常ではない剣幕を伴って。
 選択肢は3つ。従うか、逃げるか、この変質者を叩きのめすか。
・従った場合、当然服を脱がされる。更に男は筆を取り出すだろう。筆には黒い液体がべっとりと付着しており、地面にも滴り落ちては黒い染みを作っている。
 そして男は、徐にそれを地肌に塗り付け始める。
・逃げた場合、又は戦った場合。男には実体があり、そして弱くはないが生身の人間の範疇で、少し動きを見極めれば逃げ仰ることも、或いは張り倒してしまう事もできるだろう。
 だが、男とあなたのそんな喧騒がいつの間にか2人どころではない規模に膨らんでいる事に気づいた時にはもう遅く、周囲には一言には形容のし難い、地球上の生物とは思えないディテールの存在が大量に集っていた。
 彼らは貴方をターゲットとし(男は狙われない。というよりも、彼らが出現した段階で姿を消している)、執拗に追い回して攻撃を仕掛けてくる。
 サーヴァントなどの戦力があれば、これらを幾らか討伐、撃退する事も可能ではあるが、非常に数が多い事は留意するべきである。
・なお、空間転移などで遠距離などへ逃げると、街中が似たような生物でごった返しているのが確認できる。そして案の定追い回される。

**段階3:他言無用
・黒い液体を塗られている間、男は兎に角静かにしているようにと訴えかけてくる。
 声を上げるな。声を漏らすな。話すな。その一点張り。
・男の身体をよく見ると、彼も確かに服を着ていない。その皮膚には、あなたが身体に塗布されているものと同じ黒い液体がべったりとへばりついている。
 髪の黒とサングラス以外は、全て塗られた黒であるようだ。
・果たして全身に黒い液体を塗り終わるか否かと言ったところで、先の怪生物郡が出現し始める。だが、声を出さず、音を出さず、じっとしている貴方たちの横を、彼らはただ通り過ぎていく。
・音を立てれば、その瞬間に彼らはあなたたちの場所を察知し、迫ってくるだろう。
 そうすればやはり、ものすごい数の怪生物に追いかけ回される事になる。
・男の指示に従って、静かにただ時が経つのを待つ事で、怪生物たちはいずれ去っていく。
 男はそれがなんなのか語らない。ただ、あなたには「見た事は誰にも言うな」とのみ伝え、空も白む新町を歩いていく。
・この怪異に遭遇しつつ、怪生物から発見されないまま朝を迎えることで調伏扱い。以降再出現なし。
・あなたが肌を撫でると、黒いそれは特に抵抗なく剥がれる。インクか何かのようだった。
 普通に水で落ちる。

**戦闘:2種類。
・先に語った通り、黒い男は単体でそこまでの脅威を持たない。
 逃げれば逃げられるし、強く叩けば倒れるだろう。
・怪生物群は個体差があるが、平均して戦闘能力が高い。皮膚を溶かす液体を放ったり自力で飛行したりとんでもなく首が伸びたりと個性的なのがものすごい数現れるため、全部正面から倒していたら息切れする事間違いなし。%%メタ的なことを書くと夜明け直前まで無限湧き%%
・なお、地中を彷徨いている怪生物や空を飛んでいる怪生物も居る。要注意。

**元ネタ:メンインブラック、耳無し芳一
 米国などが舞台となる、宇宙人、ないしUFOの目撃者の元へ現れ、口封じをして去っていく黒づくめの男……に纏わる、都市伝説ないし陰謀論。同名の映画シリーズでも同様に、地球を訪れる宇宙人たちの対応に追われる姿で有名。
 耳無し芳一は、盲目の法師芳一が平家の悪霊に狙われ、その対処として全身にお経を書いてやり過ごすことを試みる。しかし耳にお経を書き忘れ、耳のみを悪霊に取られるという内容の怪談。
 時代も場所も離れた2つの場所で伝わる話。これらに共通点があるとすれば、倒すことを諦めて、やり過ごそうとするところだろう。
 正面から立ち向かってはならないものに出会ったときには、そんな選択も必要なのかもしれない。
[END]

[+]断切離様
イベント名称:断切離様
怪異名称:絶縁の魔女
神階:憑物
位勲:第二位
発生場所:月影山
発生条件:昼に[[普済美邦>普済くに]]と出会う
初期情報:ふと深い森に目を遣ると、見慣れない真っ白な鳥居が立っている。

**段階1:白い女
・ふと深い森に目を遣ると、見慣れない真っ白な鳥居が立っている。
・鳥居をくぐると、奥には本殿の代わりに背の高い真っ白な服の女が立っていた。
・「あなたに、裁ち切りたい運命はありますか?」と女は言う。
・鳥居を潜ると、奥には本殿の代わりに背の高い真っ白な服の女が立っていた。
・「あなたに、断ち切りたい運命はありますか?」と女は言う。
・何を話しかけても、女は同じことしか言わない。
・「願い」を決め、彼女に伝えることで段階2へ移行。

**段階2:黒い剣
・女は漆黒の剣を現出させ、プレイヤーの「願い」を再確認する。
・そして「願い」の通りに、「いらないもの」が断ち切られる。それらが二度と繋がることはない。
・瞬間、空間そのものにノイズが走り、白い鳥居も女も跡形もなく消え去っていた。

**備考
・段階2で終了。
・調伏後は再出現しない。
・この怪異による影響は、プレイヤーに関わるもの以外でも次ループ以降に引き継がれる。
・段階2に進まずイベントを終了させた場合でも調伏扱いとなり、二度と出現しない。

**元ネタ:オリジナル
たちきりさま。[[普済くに]]参照。
日本に出現した際の『絶縁の魔女』の再現であり、本体が来ているわけではない。

[END]

メンバーのみ編集できます