ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:0〜30 最大捕捉:666人
『アラディア、あるいは魔女の福音』に於いては、地上で"富者"の支配下に在った"貧者"を救うため、天上より母たる原初の神ディアナに遣わされ、抑圧に対抗する術を教えた存在こそが女神にして原初の魔女「アラディア」であると語られる。
この「抑圧に対抗する術」こそ、今は『魔術』と呼称されゆく概念であり、これを100%そのまま信用するならキャスターは『魔術』という概念を地上に齎した始祖神という事になるだろう。
……其れが真実か如何かは兎も角として、宝具
『貧者に与える福音』はその大偉業を限定的に再現し、対象を『魔女』として昇華する。
相手が非魔術師なら「才能に見合うだけの魔術回路」を、既に魔術師なら「スキル『さきがけの魔女』で行使する魔術の幾らか」を与える宝具。
一応『魔女』と銘打ってはいるものの、基本的には女性を対象としているだけで、男性に使えない訳ではない。(ただし、『さきがけの魔女』の中には女性にしか扱えない魔術も複数存在する。)
因みに月のサイクルを重要視する現代魔女たちにとって、アラディアは月の処女性、少女の象徴でもある。
つまり彼女は戦う月の少女、つまり魔法少女のような存在なのだと言えなくもない。否、言えるだろう。そうに違いない。
……という無辜の信仰が霊基を汚染した結果、実は『貧者に与える福音』のルビが正規の「ゴスペル・オブ・ザ・ウィッチーズ」から今の物に変質している。
また、キャスターは基本的に使用しないが、この宝具には第二形態なるものが存在するらしい。
「……ムーンプリズムパワー。アラディア、メイクアーーップ☆ って何やらせてるのアナタ」