- ユタカ/V
モザイク市におけるマスター。ユタカが幼かった頃からの付き合い。
同時に、ユタカにとって召喚直後から「継承の王」の理念を真っ向から扱き下ろしてみせた天敵である。
「王を頂点とした国など現代からすれば何世紀も前の古臭い構造だろう。英雄ですらこれほどに跳梁跋扈している時代だぞ?もう誰も王など必要としていない。そうだろう?」
まるで遠慮なくそう言い放って幼きユタカの心をこてんぱんに伸してみせた。
王器として与えられた在り方をユタカが鵜呑みにしている間はそうして辛辣にあしらっていたが、ユタカが彼なりに考えを巡らせるようになってからは一転。
ユタカが持ちかけてくるディスカッションへ当意即妙に返し、彼自身が気づいていなかったことを引き出すという師としての立場となる。
ギリシャが誇る智慧の怪物が手加減無く立ちふさがってくるという無理難題はしかし、ユタカの内面を大きく成長させ複雑化させた。
ユタカが健やかに成長した今では彼にとって気のおけない相手、兼困ったときの相談相手になっている。
もっともこのサーヴァントは基本的に自己中心的な自由人。真面目なユタカにとっては彼の生活態度は目に余るものがある。
しかしどれだけユタカが注意したところでまったく意に介さないのもまたプトレマイオスというサーヴァントなのだった。
- 華海ミオ
なあ聞いておくれマイマスター。
今日こそ上手くいくと思ったんだがね。そら、婦女子は甘いものを用意して釣るというのは科学的にも正しい考え方だろう?
とっときの店を見つけたんだがなァ。すげなく断られてしまった。女の子の心はどれだけ時代を経ても永遠に定理を定められない永遠の謎だね。
おやどうしたマスターそんな顔をして。そうか分かるとも、あの子は私のものなのですと言いたいんだろう?何?違う?ではオレの行動にも問題はない。
あんな可愛い子を世の男はいつまでも放っておかないだろうからなァ。ここらでひとつ強引に行ってみるというのも、何?やめろ?
……まったく、青臭くてオレは鼻が曲がりそうだよ。ククク。