ランク:EX 種別:対戦宝具 レンジ:0~999 最大捕捉:1ゲーム
見かけ上は、八×八の面を持つ二つ折りのゲームボード。
開いた状態で真名開放すると、聖杯戦争に参加した、自分含む全てのサーヴァントとマスターを指す駒が自動で生成され盤上に召喚される。
異常な召喚による八人目や、あるいは陣営同士の十四人制などでも全ての駒が召喚される。
そして、それぞれのサーヴァントとマスターの名前、宝具、魔術、経歴等の情報が全て、駒を通してシッサに把握される。
また、盤面には実際に聖杯戦争が行われている土地の地図が表示され、各駒はそれを八×八に分割した内のどこにいるかを指す升目に自動で移動する。
それをシッサが動かすことで強制的にサーヴァントやマスターを移動させたり(一升目内での微調整可能)、あるいは駒を破壊することで脱落させたり(筋力Eでもやすやす)、駒に対して命令をすることで令呪数十画並みの強制力で命令したりといった事が可能となる。
さらにこの盤と駒は、シッサ以外のサーヴァントと、全てのマスターからあらゆる物理、魔術的干渉をされない効果を持つ。
とんでもない宝具だが、これはこの宝具の対象が個々のサーヴァントやマスターではなく、「聖杯戦争」そのものであることに由来する。
そもそもこの宝具はルールのある戦争ゲームを支配するものである。
故に、聖杯戦争を、「土地は盤、サーヴァントとマスターはその中の駒、そして聖杯は勝利条件」、という戦争ゲームに例える事で、聖杯戦争そのものを支配する事が可能なのだ。
また、付随効果として、聖杯戦争が(どんな形であれ)終わった後に、聖杯により達成された願いと聖杯戦争中の記憶以外は、全ての変化が元通りになる、というものがある。
聖杯戦争もこの宝具の前ではゲームである以上、それが終われば全てが元通りになるのが当然の帰結であるからだ。
脱落したマスターは復活し、壊れた建築物は再生し、犠牲となった一般人がいた場合、それも復活する。
この効果はシッサが最後まで生き残っていなくても、シッサが参加したというだけで、必ず発動する。
…そのため、彼女が抑止力として呼ばれる聖杯戦争は、大抵甚大な被害をもたらすものであり、この宝具による修復が最終的に必要となるものである場合が大半である。
人類史がルーラーとして認めたのは彼女本人ではなく、この宝具なのかもしれない。