kagemiya@ふたば - マリー=アンヌ
『私……なっちゃいました……』

基本情報

【元ネタ】史実
【CLASS】ウォッチャー
【マスター】
【真名】マリー=アンヌ・ピエレット・ポールズ
【異名・別名・表記揺れ】ラヴォアジエ・ド・ラムフォード夫人
【性別】女性
【身長・体重】159cm・54kg
【肌色】白 【髪色】やや白めのブロンド 【瞳色】茶
【スリーサイズ】83/60/82
【外見・容姿】白いドレス(?)に身を包んだ女性。頭にやや特徴的な飾り(?)が付いている。
【地域】フランス
【年代】18〜19世紀
【属性】秩序・善
【天地人属性】人
【その他属性】人型・竜
【ステータス】筋力:C 耐久:B 敏捷:D 魔力:B 幸運:D 宝具:B



(鏡合わせの双子メーカー様で作成)

【クラス別スキル】

竜の支配人:B

「竜のよう」とさえ言われたその気質、行動指針。領域に於いてその中央に君臨し、管理、支配する。彼女にとって自身の領域とは事象を記録するための「実験場」にして「工房」であると同時に、己ともう1人を中心にして輝くための「王国」。
彼女の存在を許せばその空間は蹂躙され、彼女の手に落ちる。
『陣地蹂躙』と『陣地作成』、『××の番人』、それらを複合した領域支配スキル。

観測眼:C++

あらゆる現象を見届けるための眼とそれを分析するための見識。
凡ゆるを見る神の眼ではなく、カタチあるものを解明する人の眼。心眼や千里眼などをすら内包するもの程の万能性はないが、彼女がその眼で観測したものはどんな現象であろうと確実に『解析』できる。
先の陣地と合わさる事で、それらを記録し残しておく事も可能になる。

【保有スキル】

専科百般:B

彼女が化学、美術、語学に関して幅広い知識と技術を持つ事を示すスキル。
彼女は齢13にして結婚する事となったが、それから夫より化学を習い、彼を手伝うために英語・ラテン語・イタリア語を学んで論文の執筆や解読をサポートした他、夫ラヴォアジエの著書には彼女の作成した版画が挿入されていたほど。

英雄作成:B

彼女の夫アントワーヌ・ラヴォアジエは「近代化学の父」とまで呼ばれるほどの功績を立てた化学者であったが、その横には彼女の働きもあったのは間違いのない事である。
彼女が仕立てた「英雄」は生涯彼1人だが、その名は間違いなく化学史に残るものとなった。

カリスマ:D

集団を率いる才を示すスキル。ランクが高くなるほど率いる集団の規模も大きくなる。
これ単体では王や軍人ほどの効力は無いものの、彼女の支配する領域下では当然目に見えて強くなる。
彼女はサロンをよく開き、そこには著名な科学界の人物なども参加したとされている。彼女自身社交を好む人物であったための行動でありこの気質が後に再婚したラムフォード伯爵との亀裂にもなっているが、彼女の積極性自体がそれで削がれるようなこともなく晩年に於いても社交界に身を置き続けた。その葬儀もまた、生前の知人が集う盛大なものだったと言われている。

無辜の怪物:A

曰く「アントワーヌ夫人はフロギストン説に関わる文書を炎に投げ込む儀式をしていた」
曰く「私は彼女の事を女ドラゴンだと思っている。これでも優しいくらいのネーミングだ」
……たったそれだけである。たったそれだけの事で、彼女は火を吹く半竜の女性の姿になってしまった。
ふわりと広がる大きなスカートに見えているのは、折り畳んだ白い翼である。髪飾りも当然角を飾り付けて誤魔化したそれ。

竜の息吹:E

ドラゴンブレス。彼女の場合は「炎」。
彼女も例によって無辜の怪物の影響で竜化しているだけのため、まあまあ無理がある。
が、彼女はその事よりも『どういう原理で火が吹けるのか』という方に興味があるようだ。

【宝具】

その焔、炎を灼いてフラム・ブルーレ・フロギスティーク

ランク:B 種別:対理宝具 レンジ:10 最大捕捉:30人
自身の正面およそ10時から2時の方向にかけて炎状の魔力を投射し焼き払う宝具。攻撃形式はそれのみであり、見た目は非常にシンプル。
しかしこの炎に焼かれたものは、如何なるものでも最終的に焼け落ちて、燃え尽きる。例えそれが「炎そのもの」であったとしても。

この宝具は彼女とその夫ラヴォアジェによって、物を燃やした際の物質の変化に関する『フロギストン説』が否定された事、及びそれに際して彼女らが自宅で同説の提唱者の書物を焼く妙な儀式を行っていたという話が、最終的に無辜の怪物によって竜化した事と合わさって「ありとあらゆる物を燃やす炎を放つ」という形になったものなのである。



【Weapon】

『炎』

彼女はモノが燃えやすい条件を良く知っている。
故に彼女が炎を扱う状況は「安全に制御できる」か「もう全部燃やす」のどちらかである。

『翼』

スカートにして誤魔化している、純白の翼膜とキラキラした体毛を湛えた翼。
炎より雷を使いそう。

『角』

結構鋭いが、後ろ向きに生えているため頭突きにはあんまり使えない。
装飾を付け加えて何か別な髪飾りに見えるようにはしているが……

『尻尾』

ちょっと細めだけど長さがあり、本人曰く「邪魔に尽きる」。翼をスカート状に巻いてその中に隠しており、いざ隠すのをやめた際には結構迫力が出てくる。

【解説】

フルネーム、マリー=アンヌ・ピエレット・ポールズ。又の名をアントワーヌ夫人。
質量保存の法則を見つけ、酸素を命名、フロギストン説を打ち倒して「近代化学の父」と呼ばれたアントワーヌ・ラヴォアジエの妻。
彼女がラヴォアジエと結ばれた当時彼女は15歳にも満たない年齢であり、流石に時代を鑑みても若年な中での婚姻ではあったものの2人の仲は良好で、ラヴォアジエはマリーに望む物を与えようと努め、またマリーもラヴォアジエから多くを学ぼうとしたようである。
そんな生活の中でラヴォアジエから化学を学び、一方でラヴォアジエの論文を訳するために、またラヴォアジエが読めない言語の論文を読むために3つの言語を学び、加えて絵画を習得して論文に挿絵を加えるなども行っていた。20歳を超えた辺りからは、著名人を呼んで自宅に社交の場を開いていたようである。
が、彼女が31歳の時フランス革命が起こる。
それ以降マリーの父及びラヴォアジエの本職であった徴税人に対する風当たりが強くなり、2人は無実を証明するため出頭。
マリーは彼らを助けるために奔走するも上手くいかず、2人には死刑判決が下る。更にマリーも財産を没収され逮捕される事になってしまう。
しかしマリーは無実を訴え、これが認められて釈放。この時徴税人達の命を奪った訴求官のデュパンは自己弁護を行うも、マリーはこれを告発。デュパンは逮捕されさらに財産も返還される事になった。

それからは以前のように自宅を舞台にサロンを開き交流の場を設ける中で、ラヴォアジエが檻の中でも執筆、編集を続けていた『化学論集』の編集を引き継ぎ、トラブルもあったもののこれを出版にまで漕ぎ着けた。とはいえ執筆者は死亡、共同執筆者とは対立してしまったために本書は未完、加えてマリーも選んだ知人にしか渡さなかったため、この書の存在が広く知られたのはやや後になってからの事だった。

夫を失ったマリーは複数の男性からのアプローチを受けたが、そんな中ラムフォード伯爵……ベンジャミン・トンプソンと交際を行い、彼と再婚。彼に対して実験の場を提供するとまで言った。
しかし彼女は再婚に於いてもアントワーヌ……前夫の名を同時に名乗りたいと言い、また結婚後もラムフォード伯の実験方針とはマリーの行動指針が合わず数年で別居、離婚に至っている。
ラムフォード伯爵が彼女の事を「雌ドラゴンだと思っている」と表現したのもこの際のことである。
しかしこの後もラムフォード伯とは友人としては交流が続いていたようで、彼の死後はラムフォード伯爵夫人と名乗ることもあった。

そして1836年、78歳で彼女自身もその命を終える事になる。その葬儀は多くの知人が集う盛大なものであったそうだ。


【人物・性格】

外交的で能動的。社交界の真ん中を好み、貴人らしい振る舞いをしながらも少女のような好奇心を失わない女性。
快活で明るいながらも知識欲が旺盛で理知的、誰かの力になる事を至上の喜びとする。また、間違った事を間違ったと言うことも躊躇わない人物で、怒りを原動力に行動する事もある。
彼女の振る舞いの端々からは自信が感じられるように見えるが、それは彼女自身が誰かのために行動していると意識しているからという面が強く、常に自身の軸に他者の存在を絡める傾向がある。
奉仕、支援、あるいは社交と様々な形でそれは現れるため、何処か1箇所なんらかの支障が出たとしても、それでも彼女は明るさを失わない。自分自身の存在には絶対の自信などはないが、自分が支えている誰かのために行動する限り、自分の行動はその人のためになる……その一点を信じているが故、彼女は力を発揮できる。
加えて常に最初の夫……アントワーヌ・ラヴォアジエの事も芯にある。誰のサーヴァントであろうとも、マスターの従者としてあると同時に彼の妻であったという事をはっきりと主張し、意識させてくる。

が、サーヴァントとなった事で……そのせいで半竜になった事については流石に憤りを露わにした。しかしこれによって1人の化学者の妻としては余りにも強力な霊基を手にしたため「まあ、役に立てるなら」と開き直っている。更に竜らしい血族でもなんでもないのに竜の特徴を得た事で真名の偽装にも役立つと思考を転換。与えられた力を良いように使う事にしている。


イメージカラー:純白+炎の赤
特技:お手伝い
好きなもの:お話、追求する事、アントワーヌ
嫌いなもの:狭苦しいところ、孤独
天敵:アンドレ・デュパン
願い:あの人アントワーヌにもう一度会えるなら

【一人称】私 【二人称】あなた 【三人称】彼、彼女、あの人


台詞例


【因縁キャラ】

ベンジャミン・フランクリン:生前の知人。
彼がフランスに来ていた頃とはつまりアメリカ独立に際するゴタゴタの最中であったのだが、その頃に彼に肖像画を描いて送っている。
「私の絵はどうだったかしら、みんな貴方の絵を描くものだから、私の送ったのは埃を被ってしまったかしら……って、あら。なんだかとってもアニメティックな姿になって……ディアブロリックな私とお揃いね?」

ラプラスの魔:まあとんでもない。
そんな「知性」があるのかないのか、おっかなびっくりな論が飛び出してきたと驚いたものだったが、どちらかというとアンヌが興味があるのは提唱者の方。ラプラスと彼女は生前の知り合いであり、彼女のサロンにラプラスも居たとか晩年の彼女でラプラスが一目置いてた人物にアンヌが妬いてたとか色々ある。
「こうしてサーヴァントになってしまえば、ほんとに居るか居ないのかなんて関係無いものね。そのせいでほら……私も羽生えちゃったし?」

【コメント】

善良で知的で明るくて人のこと大好きなドラゴン人妻です。