kagemiya@ふたば - 千葉周作
「儂は剣に生き、剣に死んだ。さりとて剣を極めたわけではない……」


「…………剣を、知らしめた。その事実こそが、今此処に儂を立たせているのだ」


基本情報

【元ネタ】史実
【CLASS】セイバー
【真名】千葉周作
【異名・別名・表記揺れ】“技”の千葉
【性別】男性
【身長・体重】178cm・72kg
【髪色】白髪 【瞳色】墨色
【外見・容姿】落ち着いた藍色の裃を身に付けた長い髭の壮年の男性
【地域】日本
【年代】江戸時代後期・幕末
【属性】中立・中庸
【天地人属性】人
【ステータス】筋力:C+ 耐久:C 敏捷:A+ 魔力:E 幸運:C 宝具:C

【クラス別スキル】

対魔力:D

騎乗:D


【保有スキル】

理業兼備:A++

 感覚や漠然とした直感で打つのではなく、理屈と道理を以て成される戦闘理論。
 何故当たったか。何故避けられたか。全ての動作、行動、工程に理屈を結びつけ、“業”を“理”とする。
 宗和の心得のようなスキルや奥義、魔剣といった宝具に対して有効。そこに“理屈”が在るならば、彼に見破れぬ道理は無い。
 一定の理論に対して用いられるスキルのため、一定の摂理や技術を用いない「雑な攻撃」に対しては効果を発揮しにくい。

怪力:C

 容貌魁偉であり大力者とされた周作は、同時代の剣豪よりも一段上の筋力を誇る。
 五十匁掛けの蝋燭を煽ぎ消すほどの怪力を持ち、徒手でもサーヴァントと渡り合えるほどの力を備える。
 ただし刀を扱っている間は無効となるので、あまり活かされる機会は無い。

玄技:A

 卓越した剣術。力の斉藤、位の桃井に並び技の千葉と称された彼の技術の集合スキル。
 戦闘時に行われる判定に際し、技量値をそのまま上乗せする事が出来る。またダメージ値の振れ幅を抑え、一定の値に収めやすくする。
 クリティカル発生率は低下するが、その変わりダメージ値を最大値付近まで絞るため、結果として安定したダメージを与えることが可能となる。

【宝具】

剣戒三位けんかいさんみ

ランク:C 種別:対人奥義 レンジ:1 最大捕捉:1人
 北辰一刀流が掲げる流儀。露の位、石火の位、鐘の位を極めた対人奥義。
 剣技ではなく心の有り様、精神の状態を指すもので、その心より繰り出される技術が奥義として昇華された。
 一つ。木の葉に満ちた露がやがて静かに凝集し、機満ちればぽたりと落ちるように、時が来るまで決して打たずに待ち続ける“静”の心得。
 一つ。石を打ち合わせれば眩い火花が飛び散るように、機至ればばちりと電光石火の如く即座に動き、瞬速にて敵を打つ“動”の心得。
 一つ。打てば残響を鳴らし続ける梵鐘の音の如く、打ちを見舞ってもその気を切らさず余韻嫋々たる心で次へと繋ぐ“残”の心得。
 これらを以て北辰一刀流、剣戒三位の極意は成り立つ。千葉周作という存在が放つ太刀筋は、全てこの「剣戒三位」を以て行われる。
 振るう刃自体が奥義そのもの。理屈と道理、合理を極めた剣の始祖が持つ、極めて効率的かつ扱いやすい奥義である。

夫剣者瞬息、心気力一致それけんはしゅんそく、しんきりょくのいっちなり

ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
 「気・剣・体の一致」。現代における剣道の基礎ともなっている剣術の訓え。
 その大本を興した者がこの千葉周作であり、現代にまで連なる剣術の源流を生み出した者が持つ“現代剣術”の始祖。
 己の声により気を収め、刀筋を通して剣を収め、正しく身を捌く事で体を収める。『剣戒三位』が精神の有り様なら、こちらは身体や技術の有り様である。
 周作はこの宝具を以て揺るぎない剣術を用いるため、精神干渉を含むあらゆる妨害を阻み、攻撃の行使を可能とする。
 構えからその刀を収めるまで。その一つの流れを確立させる宝具であり、例えその身が砕けたとしてもその“太刀筋”を届かせる執念の現れ。
 
 欠点というわけでもないが、周作が持つ奥義と宝具はあくまでも「技術」に過ぎず、他の剣豪達のように「攻撃」を奥義としているわけではない。
 そのため決定打に欠け、一撃で状況を覆す力は持たないが……その盤石の技術と研ぎ澄まされた戦闘理論により、時に奥義以上の真価を発揮させる。

【Weapon】

鶺鴒せきれい

 千葉の刀。反りが僅かに浅めな、藍色の柄を持つ日本刀。
 この刀自体に特殊な効果は無く、彼を英霊足らしめているのは偏に、彼が培った“技術”のみである。

【解説】

 幕末の世にて、三大剣士の一人として語られた剣豪、千葉周作。
 幼い頃から小野派一刀流を極め、達人として在った彼は、その古めかしい剣術の系譜に革新を齎す。
 即ち、北辰一刀流。これまで主流であった難解かつ複雑な教義を簡略化させ、誰にとっても分かりやすく、簡潔なものとした。
 剣術自体に目新しさは無いものの、その「誰にでもわかる」事が話題を集め、たちまち彼の道場は門弟で埋まり、多くの剣術士を輩出するに至った。
 「剣」というものを民衆にとって触れやすく、身近なものへ。彼がまず訓えた「気・剣・体の一致」は、今もなお現代剣道の基礎として伝えられている。
 稽古に竹刀、組太刀を用いたのもこの千葉周作であり、彼の改革が在ったからこそ、剣というものは武士のみならず、民衆にも知れ渡った。
 
 斉藤弥九郎、桃井春蔵に並び称されることも多く、“技”の千葉の異名でも知られる。
 単純な技量のみならず、合理的な思考と主義に基づき江戸一の道場を築いた男。そんな彼は、“剣豪”としては異色とも呼べる経歴を持つ。
 
 北辰一刀流の門下生としては山岡鉄舟、坂本龍馬などがおり、新選組の中では伊東甲子太郎、藤堂平助、服部武雄などが学んでいた。

【人物・性格】

 剣豪でありながら老獪な、凝り固まった信念を持たない合理的な人物。
 於いて尚盛んというべきか、時代に併合するような思想を心がけており、人のみならず剣も、思想も、移ろいゆくものであると捉えている。
 故に相手がどのような人物であろうと否定することはないし、拒絶することはない。流動的な矜持を持つ人物である。
 
 落ち着いた雰囲気の老人ではあるが、以外にも新しいものが好きで意外とアグレッシブ。
 サーヴァントとして、ある程度の節度は持っているが……もし許されるなら、即その時代に馴染むようなファッションに身を包んだりする。
 明確な願いは無く、聖杯に望む事も無い。強いて言うのであれば、己の剣術を更に世へ知らしめることが目的か。
 平穏な状況下なら、こっそり道場を立ち上げて近所の子供達を招いて剣道場を立ち上げたりする。


イメージカラー:藍色
特技:他人に稽古を付けること
好きなもの:新しい物事
嫌いなもの:無粋なもの
天敵:同期の二人
願い:自身の剣を後世に伝えること

【一人称】儂 【二人称】君、○○殿 【三人称】彼、彼女

【因縁キャラ】

小野忠明?:北辰一刀流の源流にして一刀流の開祖。
 尊敬を抱くと同時に、周作が興した北辰一刀流は小野派一刀流とは別の流れを汲むものであるため、どちらかと言うと「好敵手」という認識を持つ。
 古き習わしによって培われた小野派一刀流と、旧来の因習を断ち切って新たな道を開いた北辰一刀流。異なるのは構えや流儀だけに在らず、その挟持も違っている。

高柳又四郎:剣の修練に立ち会い、刃を交わした中西道場の三羽烏のうちの一人。
 音無しの剣、そして彼の「初心者にも手加減はしない」という挟持から、その技量は高いが修練相手としての才には乏しい、と捉えていた。
 寺田の組太刀を学んでからは、彼に音無しの構えをさせぬほどにまで成長。剣豪としての才を開花させた。
 また免許皆伝の際の祝儀試合にて一騎打ちを行い、引き分けという形で高柳の不敗記録を止めた事もある。


鴈鉄アズキ:マスター。孫のような存在であり、現代での一番弟子。
 幼い頃から彼女と共にあり、時には優しく、時には厳しく、嘗て息子にそうしていたように「爺」として彼女に接し続けた。
 物心ついてからは剣を握らせ、「師匠」として振る舞うように。そしていつしか彼女は……なんかバトルジャンキーな子に育ってしまった。
 それでも一番弟子であり孫であることには変わりなく、居場所を大阪へ移して尚、彼女の側で成長を見守り続ける。
 「北辰四刀流」に関しても、自身がそうしていたように、新たな流派を築いているのだとして寛容的。剣の道も此処まで来たか。

 尚、彼女が仕事をしている間は、現世に馴染むような服装を着てミナミの娯楽街を放浪している。
 もし用があるのなら、アミューズメント施設内のゲームセンターを訪れると良い。物凄い体捌きでハイスコアを叩き出す謎の老人に出会えるはずだ。

 「ファファファ!四刀流とは恐れ入った。わが北辰一刀流もここまで達するとは、世の流れというものは儂が思っている以上に早く過ぎ去るものなのやもしれんな」
 「おう、アズキ。遅れてすまんのう、ちと新記録更新に手間取っていてな。あっぷでぇとにて更新された曲のはいすこあを更新していたらこんな時間になっておっての……」


田中新兵衛:モザイク市で出会ったサーヴァント。
 人斬りとして名を馳せた者の一人。幕末の世を賑わせたその名は、千葉の耳にも届いていた。
 千葉は人斬りを一概に悪とは断じず、そこに明確な信念と矜持があるのであれば、それを貫き通すことは間違いではない、と語る。
 一方で良しともせず、絶妙な距離感を以て接する。もし彼が望むのであれば……果たし合うことも吝かではない。
 「……己に自信を持て。己の行いから目を背けるな。己が為す事に疑問を抱くな。儂の教え子の一人には、この訓えを守り通して、遂に無刀にて勝利に至ったものがおってな……」

“鴉”のセイバー?:モザイク市で出会ったサーヴァント。
 古くより日本に伝わる太刀。数々の逸話を残し、遂には歴史から途絶えた幻の一振り。
 剣に生きたものとして、彼女の銘は生前からの知識で把握していた。その刃渡りを見ただけでも銘を当てられるレベル。
 「刀剣が人の形をなしている」ということにも興味を抱いていて、千葉にしては珍しく「接する」事が多い相手。
 「ふむ……儂の刀の声も聞けるというのか。さぁばんとなるものは面白いものよの。儂の『鶺鴒』も、やがては君のような別嬪になるのかのぅ」

“蝙蝠”のアサシン:モザイク市で出会ったサーヴァント。
 夢想願流の開祖。流派を立ち上げたる剣術家として、どこか惹かれるものを感じる。
 流れ行く水のような剣……一定の形に囚われないその太刀筋は千葉を持ってしても凌ぐのは容易ではないだろう。
 とは言え、今は戦うよりも先達者として色々話を聞いてみたい。戦意よりも、興味や好奇心が勝る相手。
 「その身のこなし……流れるような手さばき……松林殿、げえむに興味はないかね?君のその手さばきならば、最高難易度であっても容易く攻略出来るだろう」

“一刀”のセイバー>?:モザイク市で出会ったサーヴァント。
 「アズキには悪いが……一刀を名乗る者同士、仕合わずにはおれんのよ。では、いざ尋常に―――――――」

【コメント】

新しいもの好きなお爺ちゃん
イメージはこち亀の勘兵衛とか