平安時代末期の人物。
天皇の御所に出現した妖怪「鵺」を、弓の名手である源頼政と共に退治したことで知られる。
その際に猪早太が使ったのは「骨食」という短刀であったとされるが、それは現存していない。
…鵺の退治を依頼された頼政は、自身が弓で鵺を射落とした後のとどめの一撃のため随伴を要求したが、みな鵺を恐れて名乗り出ようとしなかった。
それを見かねたある陰陽師が頼政のために作り出した、「その一撃のためだけの式神」。
それこそがこのアサシン、猪早太の正体である。
…武士らの評判が落ちぬように、と、当時から外面的、大々的には猪早太という名の勇猛な武士がいた、ということになっていた。
そのため彼女の実態を知るものは非常に少なく、また後世の伝承においても男性として語られることが殆どである。
幕間の物語で開放
無事に鵺を仕留めた彼女は、役目を終えたことで間もなく稼動限界を迎えることとなった。
だが、頼政と彼女の活躍を知った帝たっての希望により、その骸はとある物へと再構成されることとなる。
それこそが、太刀「獅子王」───鵺退治の報酬として、頼政に与えられた剣であった。