kagemiya@ふたば - 鉄輪の鬼
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基本情報

【元ネタ】能「鉄輪」、橋姫伝承
【CLASS】アサシン
【マスター】
【真名】鉄輪の鬼
【異名・別名・表記揺れ】
【性別】女
【身長・体重】160cm・48kg
【肌色】黄色人種 【髪色】鴉の濡羽色 【瞳色】翡翠の猫目
【スリーサイズ】秘密
【外見・容姿】波の意匠がある着物、側頭部に般若面、胸は大きくもなく小さくもなく、全体的に幸が薄い
       闇に浮かぶ蝋燭の明かりのように仄赤い角を持つが普段は変化で隠している
【地域】日本
【年代】中世
【属性】混沌・中庸
【天地人属性】地
【ステータス】筋力:D 耐久:D 敏捷:E 魔力:C 幸運:A 宝具:A
       「晴明様に救われた私が幸運という以外のなんと言えるでしょうか」

【クラス別スキル】

気配遮断:─

 後述のスキルに代替されるためにこのスキルは失われている。

【保有スキル】

無辜の怪物:A+

 生前のイメージによって、後に過去の在り方を捻じ曲げられた怪物。
 能力・姿が変貌してしまう。このスキルを外すことは出来ない。
 鉄輪の場合、橋姫との習合などがこれにあたるが、とある理由でスキルの影響の一部をレジストしている。

呪術:A

 迦具土から生じた神であるたかのおかみのかみ直伝の呪禁。
 鬼としてのスペックを十二分に利用しているため底上げされているが晴明には敵わない。

神出鬼没:B

 自身の気配を消す能力。「オニ」、つまりは訳の分からぬもののとしての象徴である鉄輪は神出鬼没の字の如く自在に気配を消す。
 このスキルは気配遮断と同じ効果を持つが、このスキルと同ランク以上の呪術を所持する相手には通用しない。

変化:E

 鬼としての嗜み。
 が、鉄輪は基本的に鬼としての姿しか取らないので苦手。

鬼化転身:E(E〜A+++)

 恨みによってその姿を鬼へと変え、自らを狂わせた逸話からのスキル。
 強化スキルと類似した効果を持っており鉄輪が宿す怨念の情が強いほどそのランクは上がる。
 安倍晴明ですら弱体化させるくらいしか出来なかった怨念の強さは途轍もない力を生み出していたはずなのだが……。
 とある理由によってそのランクは最低ランクまで落ちぶれてしまっているが、鉄輪がそれを惜しむことはない。

【宝具】

『丑の刻、闇へと響く呪い声(わがうらみ、いかではらさでおくべきか)』

ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1〜99 最大捕捉:1
 現在でもポピュラーな呪殺法、丑の刻参りのオリジン。
 この宝具は現世で叶うことのなかったあらゆる呪殺祈願の集合体であり、対象となったものは半ば概念化した呪いをその身に受ける。
 七度の詠唱によって完成し、その呪殺はたとえ神であっても防ぐことは出来ないが詠唱中は対魔力のマイナス補正が付き、
 詠唱ターン中に受けるダメージは鉄輪の所持する呪術と同ランクの補正をつける。
 また、呪殺の根源が浮気に対するものであることから対象が何股かけているかで詠唱ターンは縮まる。例えば三股なら五ターンで七股なら一ターン。

『二葉松かくる椿は月影のあからめするまに花の散りぬる

(ありしひのきみをうらむるあだばなよめぐりくるまのはるはくるなむ)』

ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:2
 二葉の松に垂れ下がっていた椿の花は月が隠れた間に散ってしまった。
 (長寿の象徴である二葉の松や椿のように)永遠に続くと思っていた貴方の愛も移ろってしまって、
 浮気した貴方を夜月の下で待ち続ける私の心はあの椿の花のように(みじめに)散っていく思いです。
 (だからこそ抱いた)あの日の私の辛い心よ、結局その恨みが晴らされることはなかったけれども、
 廻り廻って車輪のようになった年月の先にはきっと(待ち望んでいた)春が来ようとしていますよ。

 浄罪の証。安倍晴明によって救われた彼女の心が宝具へと昇華されたもの。
 その効果は苦しみ、怨念、悲しみなどあらゆる艱難辛苦に染まる心を開放するというだけのものだが、
 この宝具を所持しているがために鉄輪は無辜の怪物からの影響の一部、つまりはその怨念をレジストしている。
 同じく深い苦しみを味わい続けている誰かを対象とすれば、その誰かを救うことも可能かもしれない。

【Weapon】

『木の人形と木釘』

 橋姫を象徴するアイテム。
 木槌と一緒にどこからともなく取り出す。

【解説】

 能「鉄輪」に登場する鉄輪の鬼へと変化した女性。
 しかし、橋姫の逸話である丑の刻参りが習合されているように、どちらかと言えば鉄輪を核にした同様の逸話の集合体。
 その正体は嫉妬や恨みから発せられた呪いを請負い、溜め込んだそれを自由に振りかざす一種の疫神である。

 京都の貴船神社には多くの藁人形がその本懐を遂げること無く串刺しにされている。
 その無念の行き着く先があるとすれば、それは彼女の眠る鉄輪の井戸に違いないのだ。

【人物・性格】

 鉄輪という物語からは想像できないような柔和な女性。バツイチの元人妻。
 その恩讐からは既に開放されているが、だからといって浮気男を許すというわけではなく、
 話題を蒸し返せば当然のごとく不機嫌になるし浮気者は大嫌い。でも怨念を再び抱くことはない。

 自分の目を覚ましてくれた(きっかけとなった)安倍晴明を恩人と慕っており、聖杯に願うのも彼への恩返し。
 もしも彼が参加している聖杯戦争に召喚されればマスターも顧みずに晴明のところへと馳せ参じるだろう。
 …………もっとも彼女の伝承の中には彼との遭遇が無いものもあるため、晴明が彼女を知っているかは闇の中である。

 自分と同じく能の演目に登場する清姫のことは道明寺ちゃん(清姫伝承も基にした演目が「道明寺」)と呼んでおり、
 清姫が年下なこともあってかお姉ちゃんぶりたがる。実際年増。

イメージカラー:水底のような黒
特技:木彫り、家事、呪殺
好きなもの:晴明様
嫌いなもの:浮気に臨むような輩、井戸
天敵:晴明様(逆らえないという意味合いでの天敵)
願い:晴明様に恩返しすること。

【一人称】私 【二人称】貴方・(晴明にのみ貴方様) 【三人称】○○様・(親しい相手には)○○ちゃん、○○くん

【因縁キャラ】

安倍晴明:晴明様。私を恩讐から解き放っていただいたこと心から感謝しております。
     この鉄輪、今は己の名すらも思い出せぬ亡霊のようなものですがいつか必ずや恩返しをさせていただきます。
清姫:お久しぶりですね道明寺ちゃん。安珍様との進展はどうですか?あなたの思いが実を結び、花を咲かせる日を心待ちにしています。

【コメント】

バーサーカーにしようとも思いましたが鉄輪の女は鬼へと変化しても人の心を捨てられないのが肝ですし、
そう言えば晴明は分類的にはキャスターだろうなと思ったので弱点:晴明を考慮して呪殺系人妻カースド☆カナワちゃん爆誕です。
鉄輪の元とされる平家物語の「剣巻」(外伝的な立ち位置のもの)では鉄輪の女は貴族の女とされていますが、
宇治の橋姫(変化ではなく丑の刻参りするほう。こっちは庶民)と同一視されがちなことからやや庶民的な気さくさを交えてます。

演目「鉄輪」のテーマは女の恨み、嫉妬心の恐ろしさ、そして何より恨みに恨んでも愛した伴侶を手にかけられないいじらしさ。
ですがまあちょっと待てと。どう見ても悪いのは浮気男なのに何のうのうとお前だけ生き残ってんだと。
あと飽くまで女は男を愛し続けてるのはいいと思いますけど多分夫はそんなこと忘れて新たな人生エンジョイ中だと思うと……もうね。
別に女性だからって贔屓しているわけでもないし、鉄輪のテーマを否定したいわけじゃないんです。
でも、こんなのズルいじゃん。みんな!旧態依然とした男尊女卑社会はキライだよね!というわけで前の男を吹っ切った、そんな鉄輪ちゃんです。