アナンタシェーシャをベースとしてヒュドラと大阪環状線を組み込み幻霊合体させることで意図的に格を下げ、召喚出来るようにされたサーヴァント。
霊体を大阪環状線とヒュドラが構築しアナンタシェーシャの霊核が宿る奇妙かつ絶妙なバランスで成り立っている。
世界が改編された後、未だ根源到達を目指していた魔術師トワイライトは、時間逆行の魔術を行使する為に大量の魔力を必要としていた。
そこで思い出したしたのは世界改編前に出会った石の家のとある若い魔術師の話だった。
境界記憶帯ゴーストライナーとして世界蛇を召喚すれば無限の魔力を得られるのではないか、しかしゴーストライナーとは言え世界蛇をそのまま召喚する事は難しい。
そこで円環という共通点を利用し、幻霊山手線を付与する事で神秘を薄め世界蛇を召喚する。
一見突飛もない話だが、誰もが聖杯を持ち、ゴーストライナー、サーヴァントが広まった今の世界であればあるいは……。
試してみる価値はある。
そう思い立ったトワイライトは旧大阪へと足を運んだ。
東京、山手線で試すのはリスクが高いと判断した為だ。
新宿にはあの女が、聖痕がいる。
敵に回しても負けない自信はあるが、あの女の恨みを買い、これから先聖痕とランサーに付け狙われるのはリスクが高過ぎる。
熟慮の結果、トワイライトが選んだのは旧大阪、モザイク都市梅田だった。
今や迷宮と貸した梅田駅、その地下88階層を抑えるとトワイライトは召喚の準備を整える。
幾らサーヴァントの召喚しやすい世界とはいえ世界蛇を容易に召喚出来るとは思えなかったからだ。
だから、トワイライトは素体と触媒を用意した。
素体は大阪環状線を走っていたJR西日本221系電車の残骸、触媒はヒドラの幼体、ホルマリン漬け。88階層と言う輪廻を思わせる条件下で召喚は実施された。
成功するかは5分5分であり、世界線によっては失敗する。
召喚に成功した場合は最終目標たる時間逆行の為に次なる手段をさがしまわるだろう。
成功するか失敗するか、それは決して運ではない。
召喚時にとある重要なファクターの在不在が関わっている。
それは
ヴィシュヌが梅田迷宮直上にいること。
アナンタシェーシャはヴィシュヌが横になり微睡む下にいるのが当然であるのだから。