ヌナブト連邦共和国は平和主義を標榜しており、常備軍を持たず、戦車や戦闘機も一切保有していない。2000年代には既に、それに対し危機感を抱いた国防省内の有志により「平和主義と競合しない自衛力保持構想」と題するレポートが作成されている。諜報機関である国外特殊作戦群の内部では、ベーリング海峡と北極海を挟んで向かい合う
第二ソビエト社会主義共和国連邦が仮に侵略してきた場合、11日で国土の全てが占領されるという試算がなされていた。
2004年の国防省と国境警備隊の代表者会議にて、ヌナブト連邦共和国が掲げている「戦車及びその他戦闘車両、空母、駆逐艦、軍用潜水艦、軍用航空機、軍用ヘリコプター、長距離ミサイル及びその発射基地を保有しない」という平和主義政策に抵触しない方法で第二ソビエト社会主義共和国連邦に対抗しうる軍事力を身につけることが秘密裏に合意された。結果として、2005年から2017まで、モルディック研究所内で同計画は施行された。2017年に同プロジェクトは終結した。
計画の存在が明るみにでた後で12年間の研究データは連邦政府によって調査されたが、超能力などというものは迷信であり同計画は何の成果も上げなかったと結論づけられている。
超能力の視点とは別に、心理戦テクニックのノウハウも同計画が蓄積しており、国境警備隊の民事活動に利用されているという見方もある。