漢字総合調査wiki - 模擬問題 (九)故事・成語・諺 書き取り(1)
2012/01/04 ページ開設
2014/11/03 ページリニューアル
旺文社『成語林』
の購入を期に、漢検の過去問や問題集以外の所から、自分なりに少しずつ学習しようと思い、作成。
演習問題
◇次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。
群蟻
セイセン
に付く。
ギュウシュウ
馬勃敗鼓の皮。
于公
モンリョ
を高大にす。
魚を得て
セン
を忘る。
フケイ
短しといえども之をつがば則ち憂えん。
※
H21-3(一)
ホウウ
の嗟。
大は棟梁と為し、小は
スイカク
と為す。
※
H24-3(九)
ケンカ
玉樹に倚る。
エッケン
雪に吠ゆ。
ホウロウ
には松柏無し。
解答と解説
群蟻
腥羶
に付く
(グンギ セイセン に つく)
人々が利益のあるところに群がり集まる
のを卑しんで言う言葉。
「群蟻」は、群がった蟻(あり)。「腥羶」は、なまぐさいもの。
出典:『荘子』徐無鬼
牛溲
馬勃敗鼓の皮
(ギュウシュウ バボツ ハイコ の かわ)
少しも役に立たないもの、全く価値の無いもの
のたとえ。
于公
門閭
を高大にす
(ウコウ モンリョ を コウダイ に す)
「閭」は、村里の門の意味。ここでは「門閭」で家の門のこと。
ひそかに善行を続ければ子孫が栄える
ということ。
魚を得て
筌
を忘る
(うお を え て セン を わす る)
目的を達するとそれまで役立ったものを忘れてしまう
というたとえ。
「筌」は、やな。魚をとる竹製のかご。
魚をとってしまうと、やなのことなど忘れてしまうという意味から。
出典:『荘子』外物
鳧脛
短しといえども之をつがば則ち憂えん
(フケイ みじかし と いえども これ を つがば すなわち うれえん)
鴇羽
の嗟
(ホウウ の サ)
人民が軍役に服するために、父母を養うことが出来ない嘆き。
大は棟梁と為し小は
榱桷
と為す
(ダイ は とうりょう と なし ショウ は スイカク と なす)
蒹葭
玉樹に倚る
(ケンカ ギョクジュ に よる)
粤犬
雪に吠ゆ
(エッケン ゆき に ほゆ)
粤の地方には雪が少ないので、雪が降ると犬が怪しんで吠える。
転じて、
見識の狭い者が他人のすぐれた言行を怪しみ疑って非難する
たとえ。
部婁
には松柏無し
(ホウロウ には ショウハク なし)
部婁(ホウロウ)は小さい丘。
狭苦しくせこせこしたところに大人物は育たないということのたとえ。
小さい丘には松や柏のような大きい木は育たないということから。