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236 :名無しさん@秘密の花園:2013/10/19(土) 00:49:12.86 ID:WTB+C0xc
3-2突破祈願の第八駆逐隊SS


「作戦概要は以上です。第一艦隊は30分後にキス島へ向け出港してください」
「了解!」
六人の駆逐艦の返事が港に響く。
司令官の号令のもと、各々の艦へと駈けていった。

「フレー!フレー!あ、さ、し、お!」
大潮の声援に元気が湧き出る。
「頑張ってねぇ、姉さん」
普段と変わらない荒潮の声は自分を落ち着かせてくれる。
「ふん、ちゃんと帰ってきなさいよ」
ぶっきらぼうな中にも心配してくれる満潮。
「大丈夫、この日のために演習を積んできたし、他の皆も同じ。
 きっと成功させてみせるし無事に帰ってくるわ」
「ふふ、そうねぇ。
 じゃあ〜約束しましょう」
「大潮とも!」
「ちゃんと守らないと承知しないから」
三人が小指を立てた手を差し出してくる。
私は三本の指と自分の小指を絡めると、しっかりと頷いた。

「これ、大潮からのお守りです」
大潮が髪を結んでいたリボンを解く。
「私からもよ」
満潮も胸のリボンを解くと私に渡してくれた。
「あらあら、私はどうしようかしら」
「大丈夫、気持ちだけで十分よ」
「そうもいかないわ…ああ、そうだ」
何を渡そうと迷っていた荒潮が私の前に立つ。
どうするのかと思っていると、不意に頬に柔らかな感触。
それが荒潮の唇だと理解するのには数瞬の間が必要になるほどだった。
「あ、あ、荒潮!?」
「勝利の女神の口付け。
 これで勝利間違いなしよぉ」
見れば満潮は口をあんぐりと開けて、大潮は「おー」と驚いているのか見とれているのか。
「ふふ、今度は約束守ってね」
「……うん!」
今度こそは守ってみせる。
約束も、妹たちも。
もう一度ここに帰ってくるのだと、私は心に誓った。

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