温和な性格の成り上がり貴族の次男坊。
成り上がりとはいえれっきとしたアルカディア貴族である。
が、貴族であることを隠し軍に入隊、一般兵士として最前線に配属されていた。
配属されたラコニアにて十人隊に配属された後、知り合いであると思われたため世話役としてウィリアムが指導に当たる。
ラコニア陥落後、アルカスに戻った際にウィリアムを自宅に招き、貴族であることを明かしている。
貴族であることを明かした後も友人のような振る舞いを求めている。
【ラコニア争奪戦】ではウィリアムが討った百人隊長の功を譲られ、以降ウィリアムの上司として昇進を重ねていく。
【月下の夜会】にて北方で『白熊』撃破の功もあり百人隊長の階級および騎士の称号を得ている。
軍人としては本人の身体能力は高くないので個人戦闘は苦手。
軍略に関してもウィリアムに習うまでは素人同然の状態であったが【フランデレン攻防戦】後半で資質を開花させている。
【フランデレン攻防戦】にて
自然と周囲の士気を向上させる雰囲気とウィリアムから叩き込まれた守戦時の軍略によって守戦に特化したエキスパートとなっている。
本人が落ちこぼれと思っていること、ウィリアムという桁外れの存在を間近で見ていたことから
自己への評価が低くなりがち。それでも人の上に立つ将たらんとして努力もしている。
強者が感じ取る雰囲気は爽やかな蒼い風。
私人としては配属が最前線のためか描写は少ない。
恋愛関係ではヒルダ・フォン・ガードナーと割といい雰囲気になっている。
口が軽い描写はないがウィリアムに関することはぽやぽやした笑顔で洗いざらいぶちまけている模様。
自分の尊敬する白騎士を周りにもっと評価してほしいと思う一心から口が軽くなるのかもしれない。
【巨星対新星】にて
【復讐劇『序』】にてウィリアムが昇進し、同階級となったため副官から外れている。
同時に第一軍に転属しギルベルトと共にブラウスタットの守備に就く。
三軍合同のオストベルグ侵攻軍が破れたことで招集を受けオルデンガルドへ急行し、友軍と合流する。
負傷したヒルダを見て発起し、オストベルグ軍に痛打を浴びせているが、本気の巨星が率いた軍を止めることはできなかった。
一方でいなければさらに戦死者数が増えていると思われているため多少は食い下がっている。
その後の戦場で切り札の「石弓」でオストベルグ軍の勢いを止めるも『黒金』の突撃を抑えることはできなかった。
『黒金』を目の前にし、死を覚悟するが『不動』に庇われ撤退命令を受ける。
が、決戦までの犠牲の多さを無駄にしないために満身創痍ながらも再度立ち上がる。
その姿と咆哮に奮起したアルカディア軍の突撃により一時的にオストベルグ軍を押し返す。
その隙に到来したヤンと『白騎士』率いる援軍が到着し九死に一生を得る。
戦後、テイラー家の家督を相続した後、師団長の昇進と同時にブラウスタット辺境伯となる。
【王会議】にて
国の俊英として会議に同行している。
会議中の動きは不明瞭であるがエルンストやエィヴィングといったオストベルグの面々と仲良くなっている。
また、『策烈』と『白騎士』の軍将棋の様子を見て『黒狼』同様危うさを感じ取っている。
【進化するネーデルクス】にて
王会議から帰還し再びブラウスタットの守備に就く。
帰還早々『赤鬼』の侵攻を受けるが『剣将軍』とギルベルトにより討ち果たしている。
そのまま軍はネーデルクスへ侵攻しているが、『赤鬼』撃破の報告をするため一時アルカスに帰還していた。
アルカスから最前線に戻る過程で『剣将軍』が『黒狼』に討たれたこと、ギルベルトが残って反攻を企てていることを知り急行。
感情的になっているギルベルトに代わり撤退の指揮を執る。
負傷者を犠牲にした戦術や、習得してきた策を使い全力で撤退戦を行うが、ブラウスタット目前にして余裕を消した『黒狼』に追いつかれる。
死を目前にしながらも、奮戦の甲斐もあり救援が間に合いブラウスタットへの撤退を完遂させる。
ブラウスタットに収容された後は以降の攻防戦を見て学ぶ役目を『白騎士』から言い渡される。
その役目に珍しく難色を示していたが、実際に戦場を見て必要なことと理解し学習に臨む。
『白騎士』の想定よりも早く学習を完了し、『白騎士』と指揮を交代し防衛にあたっている。
『白騎士』と『黒狼』が互角の戦いを見せるようになってからは指揮する者の差で優劣が付き、ブラウスタット防衛に成功。
戦前は師団長であったが、撤退戦の成功で軍団長に昇格、ブラウスタット防衛の功で空白となっていた第三軍大将に就任することとなる。
【真・巨星対新星】にて
『白騎士』のオストベルグ侵攻軍に参戦できないように国内の内覧鎮圧の任を受けて転戦していた。
その中で武器商人達の様子を訝しみブラウスタットへ急行するが、伏兵の『死神』に撃退されている。
後の幕間にてブラウスタットに繋がる大橋を奪還。
ブラウスタット奪還のため大規模な地下道作成に着手する。
【進撃のアルカディア】にて
ヒルダと結婚し娘（イーリス）を授かっている。
『黒金』撃破から七年経過し、アルカディアが劣勢な中、北方に幽閉されていた『白騎士』を訪問し、「王命」を手に戦場への復帰を要請している。
本人は対ガリアスの反攻戦には参戦せずブラウスタットの守備に戻る。
【神の子と叛逆者】にて
奴隷への規制緩和の報せを聞き、ネーデルクスが動くことを予期している。
が、「ゲハイム」と手を組む所までは予期できず、都市内に火を放たれ混乱の中エルンストと邂逅する。
若い頃は単独戦闘は苦手であったが、日々『剣聖』と訓練を行うことで一端の剣士として戦えるようになっている。
逃走したエルンストを追いかけ見回りの兵と合流するが、娘を人質を取られていた兵に背後から刺される。
刺されてもなお士気は衰えず、エルンストらを撃退。
その後、都市内の消火をしながら意図的に包囲の一部を解きエルンストらを都市外へ追いやり都市内の防備を万全のものにしている。
一段落したところでギルベルトを呼び出し『白騎士』を要請する封書を王都に出している。
『白騎士』到着時には既に亡くなっていたが、自らの死を隠蔽するため、白骨化した状態で鎧をまとっていた。
戦後、王都にてアルカディア史上最弱の大将は、最大規模の人々に囲まれ生涯に幕を閉じた。
【始まりの悲劇】にて
ヤンの独白の中で大将に就任し一段落ついてなおも頑張ろうとする姿が描かれている。
ヤンとの問答の中で『白騎士』の立ち止まらない原動力が罪悪感であると捉えている。
一方で上を目指すことを止め、幸せになって欲しい一心から壁として立つ決意も抱いている。
事実、『白騎士』復帰時には「壁になる」ことを伝えており、生きていればまた違った道があったかもしれない。
このページへのコメント
最新話で不覚にも号泣した、生きてウィリアムを止めて欲しかった。
ウィリアムも強がってたけど、カールが死んでしまったので玉座への道筋を大幅に変更せざるを得なかった感があったな...
カールの死は、ウィリアムの王道に暗い影を落としたように思う。
元々ドス暗い王道だったけど、一筋の光であるカールを失ったのはキツかったな...
謀略家としての側面の強いウィリアムとあくまで正道を征くカールならうまくバランスを保てただろうに...
なによりカールには生きてほしかった...
どんな形でもいい。
生きて、ウィリアムと共にアルカディアの双璧となるか。
白の王の半身として、彼の王道、そして国家を守る盾として、親友として、ウィリアムと並び立ち、時として彼の愚行を正すか..,
どっちでもいいから生きて欲しかった...（泣）