2-3:緊急会議編

初公開:2014/07/01

【K.N.C 180年 会議所 大戦年表編纂室】

参謀「ほー。ここが年表編纂室か。うわ、きたなっ」

¢「ぼくの部屋と似たかおりを感じるんよ」

社長「社長の部屋はバグってますぞ」

たけのこ軍 斑虎「こんな隠し部屋があったなんて。水臭いじゃないですかシューさん」

加古川「蒐集家にとってはたまらない部屋だな…」

知らせを聞いた兵士たちは、さまざまな感想を述べながら編纂室へ足を踏み入れ、
続々と編纂室の大テーブルに集まっていく。
アイムとオニロは違和感を感じざるを得ない。どうして、自分たちにひた隠しにするように言っていた編纂室を
こうもあっさりと開放しているのか。
集計版の意図が読めない。

集計班「さて、全員集まりましたかね。おやおや、椅子も人数分あったようでこれは僥倖」

人数分丁度の椅子に兵士が座りきったのを確認して、いつもの席に集計班は腰を下ろした。

参謀「しかし意外やな。この部屋は他の兵士には伝えないて、過去に言うてなかったか?」

アイム「そうだな。突然ここに全員を集めるなんて、どういう風の吹き回しだ?」

社長「つるはし!なう」

集計班「まあ落ち着いて。今から詳しい事情をお話します」


〜それから、どうした?〜

たけのこ軍 加古川「まさか、歴史が書き換わったなんて…」

きのこ軍 ¢「…それは本当なのか、集計さん」

集計班「私とオニロ君で、時空震を確認しています」

社長「かぁー!原因は!どこじゃー!」

¢「あ?大戦はスクリプトに潰されたんよ。
一度だけじゃなくて、その次の大戦もな。スクリプトに僕たちは手を焼かされたんよ」

社長「なんどもおな」

集計班「それはおかしい。¢さんとは、つい最近にもスクリプト問題について話し合ったはずです。
酒の席で、あなたは『スクリプトの攻勢にすぐ対処した会議所の功績は永遠に誇るべき』だと
声高に言っていたじゃないですか」

¢「そんなこと言った記憶ないし、そもそも覚えてないんよ…」

参謀「でも、歴史が書き換わったなんてどうやって認識するんや?
聞けば、シューさんとオニロは大戦年表の記述が書き換わったことを“確認”した。
ただ、それだけで歴史が改変されたとは断定できんやろ」

きのこ軍 someone「確かにそうですね。言い方が悪いですが、シューさんたちが
勘違いをしているだけの可能性もあるのでは」

たけのこ軍 791「“勘違い”というのは、シューさんたちが主張している『時空震』なんてなかったってこと?」

someone「…そうです。ふたりとも寝ぼけていただけ、とか」

オニロ「そ、そんなことありません!いや、ないです。うん、おそらくないかと…」

筍魂「ちょっと自信なさすぎんよ〜(指摘」

集計班「まあまあ落ち着いて。あくまで証明材料の一つに過ぎませんが、この大戦年表を見てください」

そう告げ、オニロが指摘した改変記述の書式の違いについて集計班は説明する。

集計班「私とオニロ君は、この第89次きのこたけのこ大戦の記述箇所が、
赤く滲んでいるように見えています。みなさんはどうですか」

しかし、大戦年表に顔を近づける他の兵士はしきりに困惑するばかりである。

社長「くろいよお」

きのこ軍 黒砂糖「これは…別段、変わってないように見えるが」

アイム「だよな」

集計班「ははあ、やはりそうですか」

参謀「どういうことやシューさん」

社長「ネン ッ ッッ!!」

集計班「地上にいる兵士たちの誰もが大戦年表の記述の変化に、なにより歴史の改変に気づかない。
ただ、編纂室にいた私とオニロ君だけが唯一知覚・記憶している。これから示しだされる結論はただひとつ」

たけのこ軍 抹茶「…編纂室にいたシューさんたちだけが歴史改変の影響を『受けず』に、
改変前と改変後の歴史の記憶を有している。
地上にいる兵士たちは歴史改変によって、改変前の記憶を『上書き?かなにか』され、
改変後の歴史しか持っていない。そういうことですか?」

集計班「抹茶君の言うとおりです。私の予測が正しければ、
              編纂室にいれば『歴史改変の影響を受けない』。
脳シェイクという大きな代償を背負いますが、記憶も勝手に上書きされることはない」

社長「ちなみにまあ嘘だけどね^^」

しかし、集計班の言葉に他の兵士はなおも難色を示す。

きのこ軍 きのきの「でも、俺たちは歴史の改変を自覚していない。
いくらシューさんたちがそう主張したところで、納得はできない。
シューさんが証明の一つとして提示した年表記述だって、俺たちは知覚することすらできていないんだ」

たけのこ軍 椿「それを信じろというのは難しい話です。
それこそ、someoneさんがおっしゃっていたように二人とも寝ぼけていただけという可能性もある」

オニロ「そ、そんなことないです!ボクとシューさんはこの場で実際に体験したんです!
脳がまるでミキサーにかけられたかのように揺れて…揺れたんです。そう、揺れたんです。おそらく、きっと…」

筍魂「こいついつも自信なくしてんな」

完全に『編纂室派』の兵士と『地上派』の兵士で対立を深める中、
アイムは部屋の空気を敏感に感じ取り、会議の舵を切ることにした。

アイム「まあ双方ともに落ち着いたほうがいいんじゃないか。
つまり、オレたち含めた『地上派』兵士の言い分はこうだよシューさん。
『そんなに言うなら、いっそあんたたちが言っている時空震とやらを見せてくれ』とな」

社長「キャーー アイムくんすてきーー」

アイム「うるせえ叩き斬るぞ」

参謀「アイムの言うとおり、それが一番手っ取り早いやろな。
そもそも、いったいどこで歴史改変が行われたのかはまだわからんのやろ?
この編纂室内が震源かもしれんし、あるいはまったく別の場所が元凶かもしれないわけやし」

¢「会議所内で歴史を改変できるほどの能力を持つ兵士はいない。あの791さんだって無理だ」

791「え、私は極普通の一般会議所兵士だよ?」

オニロ「…」

筍魂「おっ、そうだな」

¢「歴史改変が行われたという確固たる証拠を見ないと、俺たちも納得出来ないな」

アイム「ふむ…」

会議は平行線を辿る、かのように見えた。


集計班「…まあ、こんな流れになると思ったからこそ、呼んだんですけどね」

オニロ「え?」

ささやくようにつぶやいた集計班の声は、誰にも届くことはなかった。

次の瞬間。


たけのこ軍 特攻隊長「…ん?なんかくらくらする?」

特攻隊長が軽く頭を抑える。

たけのこ軍 ビギナー「大丈夫ですか?多分、この部屋の空気が身体に悪いのかも」

忌々しげにビギナーが目の前のホコリを手で振り払う。
視界を狭めている靄の大半が塵とホコリで占められたものだとは信じたくない。

加古川「…いや、違う。これは…」

アイム「…地震だ!!」

アイムが叫んだのと同時に、『時空震』が姿を現した。

黒砂糖「なんだこの感触は!ぐっ、立ってられないッ!!」

社長「6月2日に 体が動かない!」

参謀「なんやこれ!こんな経験初めてやぞッ」

アイム「がああああああああ!頭が割れるッ」

まるで全身に酔いが回った時のように、目の前の視界がぐにゃりと歪む。
と、同時に二日酔いの頭痛を百倍程度増幅させた痛みが、一律に全員に押し寄せる。
部屋は阿鼻叫喚に包まれる。
時空震は全員の叫びを楽しむかのように、ますます揺れを強めた。

オニロ「これだよッあの時もこの現象が起きたんだッ!ネッ、嘘じゃなかっただろアイム!」

アイム「わかった!わかったからお前は近づいてくるなッ!」

地面を這ってアイムに近づいてくるオニロを振りほどく余裕もなく、
アイムはその場で頭を抱えてこの最悪の時間が流れすぎるのを待つ。

オニロ「みんな見て!大戦年表の方を!オリバーがッ!」

大戦年表が置かれている台座では、大戦年表のお抱え自動筆記ペン『オリバー』が、
目にも留まらぬ早さで大戦年表に向かって筆を動かしている。

¢「…あれが…あれが歴史改変なのかッ」

オニロ「ぐっ。あれで年表の記述を変え…オエッ」

アイム「おいそれ以上喋るな口を開けるな。吐くなよ絶対吐くなよッ!!!」

集計班「みなさん!もう少しの辛抱です!オエエ」

時空震の後の編纂室は、それは悲惨な状況だった。
兵士は全員その場で倒れ伏せ、起き上がるまでに数十分のインターバルを要した。
ノロノロと起き上がった兵士が最初にしたことは、トイレへの短距離走だった。
本棚の脇に簡易ベッド・キッチン・トイレといったひと通りの生活空間が用意されていたのは、
兵士たちにとっては幸運だった。この際、なぜ編纂室に生活空間が用意されているかは言明しない。

― まずは目の前の異変に対処するべきだ。 ―

兵士たちの心はその瞬間ひとつになり、胸の中の異変を目の前の便器にありったけ吐露した。


【K.N.C 180年 会議所 大戦年表編纂室】

集計班「…みなさん無事ですか」

アイム「…これが無事に見えるなら、脳だけじゃなく眼球までミキサーされちまったんじゃねえか」

兵士は椅子に身を投げ出しぐったりとしている。オニロと集計班だけが、
二度目の体験ということもあってか他の兵士よりも幾分か生気を保っているようにみえる。

集計班「信じますか…?私とオニロ君が言っていることが真実だったと」

参謀「信じるほかないやろこんなん…」

たけのこ軍 山本「あー気持ち悪ッ」

アイム「てめえのおっぱいでも揉んで気を和らげたらどうだ、鬼教官さま」

山本「…」

オニロ「シューさん。大戦年表を確認しましょう」

集計班「そうしましょう」

集計班は大戦年表を近づけ、二人で目を凝らして改変の跡を探し始める。

集計班「…¢さん。第37次大戦を覚えていますか?」

¢「そんな昔のこと覚えてないんよ」

社長「まさか ソン・ウか!?」

集計班「大戦開始時に集計係がいなくて、会議所内部で混乱した時です」

¢「ああ。思い出したわ。確かじゃがバターさんが急遽集計係を務めてたな。
あの人、いまどこにいるんだ」

集計班「そうです。一つ確認させてください。
スクリプトが初めて大戦に登場したのは第86次大戦。
それ以前に、荒らしは一度足りとも大戦に襲来したことはない。これは合っていますか?」

¢「そのとおりだな。そんな大昔まで大戦が危機に晒されたことはないはず」

集計班「そうですか。では第37次大戦の記述を読み上げます。

『第37次きのこたけのこ大戦
近辺の大戦の中で一番に勢いがあったとされる大戦とされる。
推定勢い37000。
集計じゃがバター兵士を過労死させる速度で大戦は進んでいったが、
大戦終盤に突如としてスクリプト荒らしが襲来。
突然の出来事に、大戦兵士は何もできずに大戦場から撤退。
撤退時に統率が揃わずに、二次混乱を引き起こした会議所に、大戦後に多数の苦情が寄せられた。
会議所の信用はこの大戦を機に影を落とすこととなった。』」

¢「!!」

抹茶「ちょっと待って下さい。その大戦に参加していましたが、シューさんがおっしゃるような記憶はありません。
じゃがバターさんが過労死ギリギリの状態で集計を最後まで全うしたはずです」

黒砂糖「そうだ。会議所の信用が落ちる、だと…?そんなことその時代には無かったはずだ」

社長「なかった崎哲夫」

791「まさか…」

テーブルの上に大戦年表が広げられる。
全員が顔を近づける。
そこには先ほどまでほとんどの兵士には見えなかった、赤鉛筆でなぞったかのように赤く滲んだ文字が、
くっきりと紙面に映って見えていた。


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