3-1:混乱編〜

初公開:2015/04/30

きのたけWARS 〜DB討伐〜
Chpater3. 無秩序な追跡者たち

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【K.N.C180年 某所】


『…
大戦に“や”まだかつてない危機が訪れようとしている。
かつてともに混迷の会議所を乗り越えた貴方の力を、
今一度会議所は必要としている。会議所への復帰を、検討していただけないだろうか。

会議所より
きのこ軍 集計班』



参謀「シューさんからの手紙入り封筒や。確かに渡したで」

手紙の兵士「…」

参謀から手渡された封筒から手紙を取り出す。読み終えると、手紙の宛名の兵士は、ほう、と一息ついた。

手紙の兵士「…もう私は隠居の身だ」

参謀「最近同じことを言っとった奴をもう一人知っとるわ。そいつはあんたよりも古株やが」

手紙の兵士「いまさら私に何を求めるんだ」

参謀「さあ、それはシューさんに聞いてみんとわからん。ただ、今は詳しく話せんが、会議所は…
いや、『きのこたけのこワールド』は未曾有の危機に瀕している。これだけは確かや」

頬を撫でるような風が吹く。身に纏う黒いマントのはためく音を耳で感じながら、手紙の兵士は暫く逡巡するような面持ちをしていた。
その後、参謀に向かって大きく頷いてみせた。

手紙の兵士「大方の事情はわかった。行くよ。この老体が少しでも皆の役に立つというのなら、それに勝る喜びはない」

参謀「そうこなくちゃな。すぐに乗ってくれ。時間がないんや」

背後でチョコ色のエンジンをふかしているバイクに参謀は飛び乗った。
きのこ軍カラーであるエヴァーグリーンが日光に反射して、輝いて見える。

手紙の兵士「とりあえず、会議所に着いたら言いたいことがある」

参謀「なんや?」

手紙の兵士は手に持ったポンポンと貰った手紙を叩いた。

手紙の兵士「『シューさん、あなた相変わらず誤字脱字がヒドイですね』てな」

手紙の兵士も参謀に続き飛び乗ると、二人を乗せたバイクは嬉しそうな雄叫びを上げながら会議所へ向け発進した。


【K.N.C180年 会議所 大戦年表編纂室】

集計班の失踪はすぐに会議所中に知れ渡ることとなった。

たけのこ軍 791「シューさんがいないてのは本当なの!?」

たけのこ軍 オニロ「は、はい。どこを探しても見当たらないんです…てっきり本の山に埋もれているものとばかり…」

きのこ軍 ゴダン「一体どこにいるんだ…」

地下部隊に所属している兵士は、基本的に“地上”に出ることを許されない。歴史改変を知覚できるのは地下の編纂室のみ。
誰かが地下に残り続け、“歴史の傍観者”となり続けなければならない。
その地下部隊に所属していた兵士が、集計班とオニロだった。つまり、集計班は地上に出てはいけない兵士なのである。

たけのこ軍 加古川「残った事務職員をかき集めて会議所中を捜索させているが、手掛かりなしだな」

スリッパ「討伐隊が時限の境界に突入している大事な時期に…なんということだ」

サラ「…」

きのこ軍 黒砂糖「まずいですよ」

集計班の喪失は会議所全体にとっても大きな痛手だった。
集計係を長年務め、会議所では議長として全ての議案に関わってきた。裏方として常に大戦と会議所をまとめ、支えてきた大黒柱が、事一大事のタイミングで忽然と姿を消してしまったのである。
失踪を無責任と捉え怒りを覚える者。一時的な失踪だとたかをくくりそれほど心配していない者。逆に、不安に駆られる者。
冷静に今後の動向について考えを巡らせる者。事件への捉え方は人それぞれ異なる。

ただ、オニロは、目の前の兵士だけは間違いなく“不安”を――いや、不安を通り越した“絶望”を誰よりも強く感じていると、そう確信せずにはいられなかった。

たけのこ軍 オニロ「あの……社長……ですよね?大丈夫ですか?」

社長と呼ばれた兵士は、肩をビクッと震わせ、声のした方向へ顔を振り向いた。
オニロが目の前の兵士を社長であると断言できなかったのには理由がある。

社長の存在がバグっていないのである。いつもは、顔だけでなく全身バグまみれの社長が、
今はまるで獲物に狙われた子鹿のように全身を震わせ、悲しみ、際限ないほどに“恐怖”している。

たけのこ軍 オニロ「あの―――」

たけのこ軍 社長「……あっへほー!あっへほー!あっへほー!!!!!」

たけのこ軍 ビギナー「うるさいよお!少しは静かにしろ!」

たけのこ軍 社長「あ、はい」

たけのこ軍 ビギナー「ったく、シューさんがいなくなって一大事だってのに…社長は脳天気だなあ」

一瞬の間の後、社長は“全身バグ兵士”に戻った。その姿はいつもと変わりない。
しかし、オニロはハッキリと先程の社長の素面を見てしまっている。
それでも、社長の鬼気迫るバグ姿に気圧され、遂にオニロは尋ねることはできなかった。

きのこ軍 ¢「参謀はどこにいったん?ボクだけじゃこの場を収拾できないんよ、びええええええん」

きのこ軍 黒砂糖「参謀はシューさんの頼み事とやらで、今朝たけのこの里に向けて出発したとか…」

たけのこ軍 埼玉「どうすればいいたま…」

スリッパ「経過時間からすると、そろそろ討伐隊員が帰ってきてもよさそうなものだが…」


たけのこ軍 抹茶「第二次討伐隊!ただいま帰還しました!」

編纂室の扉が放たれ、次々と隊員たちが帰ってきた。

きのこ軍 ¢「お帰りなんよ!怪我はなかったか!」

たけのこ軍 抹茶「斑虎さんとsomeoneさんの傷の手当をお願いします。途中、NEXT(巨大スクリプト)に襲われ応急手当はしたんですが…」

たけのこ軍 山本「俺が医療室へ連れて行くッ!何人か手を貸してくれ」

編纂室の喧騒が激しくなり、数人が二人を抱え、地上へ出て行った。

スリッパ「ご苦労だった。成果はあったのか?」

たけのこ軍 抹茶「え、ええ。とりあえず、目標としていた『スクリプト工場の跡地』を発見しました」

たけのこ軍 筍魂「これマジ?やったぜ。」

たけのこ軍 抹茶「は、はい。ですが、大変な事に――――」

たけのこ軍 オニロ「ちょっと待って。アイムは、アイムはどこにいるんですか?」

どこにも姿を見せないアイムを探し、視線を彷徨わせるオニロ。
抹茶はそんなオニロを沈痛そうな面持ちで見つめ、そして周りをさらなる絶望へ追いやる一言を言い放った。


たけのこ軍 抹茶「アイム君は――僕たちと一緒ではありません。
KNC.55年から帰還することができず、【時限の境界】に閉じ込められてしまいました……」


【K.N.C55年 大戦場】

アイム「さて、どうするかな…」

つい先刻に抹茶たちがくぐっていった時代の扉。元を辿れば時限の境界からこの時代にワープするためにくぐってきた時代の扉。
扉の先に広がる暗闇に進もうとするも、見えない“壁”のようなものに遮られその進入を拒まれる。予想だにしない事態だった。

アイム「これも、【制約】とやらの影響かな」

ポリポリと困ったように頭をかく。抹茶たちは先に現代に帰ってしまった。アイムは過去に取り残された形になる。

アイム「予想外に大変な状況だな」

言葉ほど、アイムは焦燥感を抱いてない。危機感に煽られ自らの冷静さを失い、的確な判断を誤ってしまえば、愚の骨頂。
危機的状況に陥っても平静さを保てるのが、アイムの強さの源である。
アイムは、自らの置かれた状況と、これまでの時限の境界の制約条件を照らしあわせ、考察する。今後自分が何をしなければならないのか。


・ 過去→現代への帰還は、【時限の境界】の制約供А慘鮖鵬変の実施』が必要である。
・ 既に討伐隊(抹茶、アイムたち含む)は、スクリプトの退治で制約兇鬟リアしている。
・ 抹茶たちは現代へ戻れた。アイムだけ戻れなかった。
・ 何らかの要因(原因不明)により、アイムだけ制約兇鰺行できていない?
・ 過去へ戻る可能性を高めるためには、まず、制約兇虜突行が妥当。


・ 即ち、アイム自身の手で“再度”大戦の歴史改変を行わなければいけない。


アイム「…マジ?」


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