3-6:制約景

初公開:2015/08/22

冒険家 スリッパ「聞きたいことは山ほどあるが…まず、本来の『目的』について話してもらってもいいか」

たけのこ軍 抹茶「『過去の時代で、スクリプト工場の跡地を見つける』ことですね。はい、確かに工場の跡地をK.N.C55年でも見つけました」

時限の境界に居座り続ける膨大な数のスクリプト。会議所の地下に幽閉されていたスクリプトの数から明らかに増加している。さらに今まで誰も目撃したことがなかった巨大スクリプト『NEXT』の登場。
DB主導で『スクリプト生産工場』を現代、過去のいずれかの時代で建設し、スクリプトを生産した作成した事実に他ならない。スリッパや集計班を始めとした兵士は、予てより生産工場の痕跡を追っていたのである。

そして、アイムが筍魂に訓練をつけてもらっている頃、調査班は現代にて風化した生産工場らしき跡地を発見。
上記の仮説のもと、会議所は適当な時代に目星をつけ、第二次討伐隊を過去の時代に送り込んだ。

生産工場の痕跡を追跡するため――
さらにはDBを発見し捕獲するため――

たけのこ軍 抹茶「工場はK.N.C55年時にも同じく破壊されていましたが、破壊されてからまだ日は浅いものと見られました」

きのこ軍 someone「おそらく破壊されてから4、5年ぐらいて感じだったかな」

たけのこ軍 社長「百合神様は全てを破壊できる能力を持っているらしい」

きのこ軍 参謀「ふむ。なら、スクリプト工場建設年代を特定するのは思っていたよりも容易いかもしれんな」

たけのこ軍 斑虎「それが…そう、うまくはいかないかもしれないんだ」

きのこ軍 ¢「どういうことだ?」

たけのこ軍 社長「ふざけてんだべ?」

たけのこ軍 抹茶「スクリプト工場の規模から考えて、時限の境界に跋扈しているスクリプトの数と生産数とで整合性が取れない気がするんです…つまり――」

たけのこ軍 オニロ「――スクリプト工場は“複数”ある?」

オニロの言葉に神妙な面持ちで頷く抹茶。

きのこ軍 黒砂糖「…そういえば、今回の騒動中にDBを見た者は誰も居ないことに少し前に気がついたんだ。それで、ここにいる兵士とDBの行動について話し合っていたんだが――」

DB討伐隊は、今回の騒動の主犯格であるDB捜索を第一の目的として設立された軍団だ。

――しかし、未だにDBの姿すら捉えられていない。

冒険家 スリッパ「…DBの現在の行動パターンとして、大きく分けて二通り」

DBの所在の推理は以下の通り。
1. DBは現代[K.N.C185年]に留まっており、今もどこかに姿を隠し続けている。DBが本騒動の主犯であることは間違いないだろうが、現在の歴史改変は主にスクリプトが自主的に行っている。

2. DBはスクリプトと同じく、時限の境界に留まり続けている。時限の境界の制約機攣限の境界に一定時間以上留まり続けられない】を利用し、ランダムな年代に跳び、スクリプトと同じように歴史改変を実行。
  その際に、新たなスクリプト工場を作成し、その場で破壊するか、数年後に破壊するかして、スクリプトを無尽蔵に増やし続けている。
  歴史改変を行うと制約供擇修了代の歴史改変を行わない限り、現代へ戻ることはできない】の内容を履行することになり、再び時限の境界に戻り、またランダムな年代に跳び…と、無限にリピートする。


きのこ軍 きのきの「選択肢2の方が、現実味があるな。時限の境界で籠城を続けているスクリプトたちと行動ルーチンは同じことになるな」

たけのこ軍 社長「北斗「貴方は同じ事を繰り返すでしょう」」

たけのこ軍 オニロ「極端な案だけど、例えば選択肢2の通りDBが行動しているとして。過去の年代へループしてワープしているとしても、限りはありますよね。
過去は有限。無限じゃない。つまり、DBが過去の時代を全て跳び終わり、これ以上時限の境界を利用できない時を狙って捕獲、もしくは討伐するっていうのはどうなんでしょう?」

たけのこ軍 筍魂「根気よく待つ作戦か。悪くないな」

たけのこ軍 加古川「それが…どうも長く待っていられないみたいなんだ」

たけのこ軍 筍魂「そんな長い時間、用意されているわけ無いだろッ!!(テノヒラクルー)」

老眼鏡を外し、目頭を抑えている加古川の姿は、いつもよりも酷くくたびれて見えた。

たけのこ軍 加古川「…歴史改変が増えれば増えるほど、会議所に、大戦に関心を持つ兵士たちが減ってきているんだ…」

たけのこ軍 社長「カソロイド」


【K.N.C??年 ???】

???「フハ、フハハハハハハ!!」

歓喜に満ちた笑い声。気色悪いガラガラ声が、ガランとしたフロア内によく響いた。

???「感じますねぇ、この瞬間もッ。俺樣の元に【世界の力】が集結しているのがッ。“実感”できるゥ」

舌を突き出し、まるで尻尾を振る犬のように声の主は興奮状態に包まれている。両の手の拳を握りしめ、自らがより強大な存在になりつつあるこの瞬間に感銘を受ける。
声の主の身体からは、僅かではあるが薄ぼんやりとした光が放たれている。この瞬間こそが至福で愉悦な時間。

“全世界の兵士から奪った力”を吸収し続け成長を続ける自身の現状に、笑いをこらえることができない。


???「兵士の気力を、精神力を、魂を奪い“喰らうッ”!!これ程までに楽しいことがあるだろうかッ!愉快、愉快ッ!!!」

会議所が歴史改変に手をこまねいている間にも、異型の存在は強大化し続ける―――


【K.N.C180年 会議所 大戦年表編纂室】

たけのこ軍 加古川「最新の統計で明らかになったことだが。きのこの山、たけのこの里、両方で以前に比べて大戦にやる気を見せる兵士が激減している」

『街角アンケート〜あなたは大戦にどれくらい興味を持っていますか?〜』という、ポップな字体で書かれたアンケート用紙を見せる加古川。しかし、結果はなかなかおぞましいことになっていた。

たけのこ軍 加古川「騒動前は、『大戦に参加する』と答えた兵士が93%だったのに対し、最近は22%にまで低下。しかも現在も、刻一刻とその数は減り続けている」

たけのこ軍 社長「参加ダウンの原因はトイレじゃないの」

たけのこ軍 791「つまり、歴史改変の多さと大戦兵士のやる気には少なからず相関がある。そう言いたいんだね?」

たけのこ軍 加古川「ああ、そのとおりだ。これはあくまで私の所感だが、スクリプトがきのたけを敗北の歴史に塗り替えられる度、現代の兵士の士気が落ちている。
歴史改変の修正を受けた一般兵士たちは、大戦を『スクリプトに妨害され続け終戦まで戦える機会が少ない』戦いだと認識するようになり、やる気を無くしているのだろう」

たけのこ軍 社長「大戦○、たけのこ○、改変×」

きのこ軍 ¢「このままじゃあ大戦を開こうとしても、参加する兵士が少なすぎて大戦を遂行できない。大戦ができなければ“歴史は前に進まない”。
僕たちの時間は一生止まったままになってしまうんよ、びえええええええええええええええん」

たけのこ軍 山本「待ち続けるのは得策じゃ無さそうだな」

冒険家 スリッパ「もし、DBの行動パターンが選択肢2の場合。今この時も、スクリプトは数を増やし続けている。
これを阻止するためには、過去に行われた歴史改変を全て元の歴史に書き直し、結果的にスクリプトを全滅させる方法がひとつ。
まあ、歴史改変を完全に知覚できているのは、現在オニロだけだが…

あるいは、スクリプト工場を発見することに力を注ぎ、討伐隊の手で随時破壊。
スクリプト工場を破壊さえすれば、歴史を荒らしていたスクリプトは存在しない事になり、結果として複数同時の歴史が基に書き直されることになる」

きのこ軍 アイム「もしくは両者の意見を取ったハイブリッド案はどうだ?
歴史改変を行った年代に跳びスクリプトを破壊しながら、スクリプト工場を捜索し破壊する。これならどうだ?」

たけのこ軍 社長「いいぜ。」

きのこ軍 参謀「なるほど。歴史再改変の片手間で、スクリプト工場を発見し破壊すれば一石二鳥となるわけや」

冒険家 スリッパ「いい案だ。オニロにはキツイ仕事になるが、今から歴史改変されたままの時代を全て探してもらい、
地上部隊の兵士を手当たり次第、時限の境界に送り込もう」

たけのこ軍 オニロ「…はい(ゲッソリ)」

たけのこ軍 加古川「これが社畜だ」

冒険家 スリッパ「…後は、時限の境界の仕組みさえわかればいいのだが…」

きのこ軍 アイム「そこで、オレの話になるわけだな。オレが抹茶や斑虎さん、someoneさんと違い、
過去の時代に取り残されたのはもう皆知ってるよな?」

たけのこ軍 オニロ「よく帰ってこれたねアイム!本当にすごいや、さすがアイム!」

きのこ軍 アイム「…それはテメエのおかげでもある。ありがとな」

思わぬお礼の言葉に、キョトンとするオニロ。

たけのこ軍 筍魂「申し訳ないが、きのこ軍のツンデレはNG」

アイムは全員に、これまでの経緯を改めて説明した。
時限の境界に突入してからのスクリプトとの戦闘。過去の時代への跳躍、過去の大戦での行動。そして、独りだけ過去の時代での幽閉。
今回の第二次討伐隊の行動だけでなく、前回の第一次討伐隊の際のアイムの行動も周りに話し。比較することにした。

きのこ軍 ¢「アイムが他の3人と違い現代に戻れなかったてことは。他の3人と違う行動を取っている可能性が高いと思うんよ」

たけのこ軍 抹茶「確かにそうですね。ですが、K.N.C55年の大戦中は始終私達と行動をともにしていて、特に変わった行動も見られませんでした」

きのこ軍 ゴダン「つまり、アイムくんと3人の行動に違いがあるとしたら――」

全員「――時限の境界内(ガキどもの美肉?)」

たけのこ軍 ビギナー「時限の境界内の突入から、もう一回話を聞いたほうが良くない?」

もう一度時限の境界突入から説明するアイム。

たけのこ軍 791「うーん、わからないなあ。アイム君と他の3人の違い…頭にバンダナを巻いているか巻いてないか、とか?」

たけのこ軍 社長「(人間?)」

きのこ軍 someone「…それなら、第一次討伐隊の時もアイムは取り残されたはずじゃないかな?」

第一次討伐隊突入の際も、アイムはバンダナを巻いていた。

たけのこ軍 791「ああ、そっかあ…抹茶にシトラス」

たけのこ軍 抹茶「え!?」

たけのこ軍 ジン「時限の境界内でスクリプトに攻撃した回数が一番多いとかはどうでしょう?」

たけのこ軍 社長「北斗「いいぞォ兄貴ィ!!」」

たけのこ軍 抹茶「今回の戦闘ではアイム君は専らアシストだったので、攻撃回数としては僕のほうが多いと思います」

たけのこ軍 ジン「そうですか…」

たけのこ軍 791「抹茶にシトラス」

たけのこ軍 抹茶「これ僕が悪いんですかね?…」

きのこ軍 黒砂糖「だあああ、わからないなあ」

たけのこ軍 筍魂「こんな周りに迷惑をかけるデキの悪い弟子をもった覚えはないゾ」

きのこ軍 アイム「随分とヒドイいわれようじゃねえか…」

たけのこ軍 オニロ「ま、まあまあ。アイムもそう怒らずに。えーと、えーと。
アイムはスクリプトからの攻撃を受けてないよね。スクリプトからの攻撃を受けているか、受けていないで制約が決まる、とかはどうでしょう?」

きのこ軍 参謀「確かにアイムはスクリプトから攻撃を受けてないが、それなら抹茶も攻撃は受けてないやん。
まあ、抹茶は負傷したsomeoneと斑虎を抱えていたから攻撃を防いでいたのは専らアイムだが――」

そこで、参謀は何かに気がついたように言葉を止め、瞬時に思考を巡らせた。

きのこ軍 アイム「おいどうした、わかったのか参謀」

たけのこ軍 社長「これマジ?」

きのこ軍 参謀「ちょっと黙ってろや、いま分かりそうなんや」

アイムはなぜ今回だけ取り残されたのか。

第一次討伐隊と第二次討伐隊の違い。
突入の経緯。扉への突入。


第一次討伐隊時
――扉に一番近かったジンが真っ先に吸い込まれそうになるが、咄嗟にアイムが……つかむ。
――アイム「全…、互いに……手を……なよッ!」
――全員が……の…掴み、必死に見えない力に抵抗する。

第二次討伐隊時
――アイムの背後で、負傷するsomeoneと斑虎を抱え抹茶は扉に向かって一目散に走りだす。
そして、抹茶は……ら、扉に飛び込んだ。
――NEXTの動きが一瞬止まった瞬間にアイムはすぐさま背後の扉に……で飛び込んだ。


冒険家 スリッパ「まさか…そういうことなのか」

きのこ軍 参謀「ああ、そのまさかやな。わかったぞ、【新たな制約】がッ!!」


きのこ軍 参謀「まず、今回の【新たな制約】は第二次討伐隊突入時にアイムにだけ降りかかったもので。
それは即ち、アイムが他の隊員とは違う【行動】を取り、それが結果として制約に抵触してしまったということや」

たけのこ軍 オニロ「でも、話を聞いても別段アイムが特異な行動を取っているとは思えなかったです…」

きのこ軍 参謀「第一次と第二次を比べても、アイムの行動のおかしさは無いように思える。
しかし、一つだけあるんや…決定的な違いが」


―― 【時限の扉】の通過時


きのこ軍 参謀「時限の扉を通る時。第一次討伐隊での行動は以下のとおりだ」

――扉に一番近かったジンが真っ先に吸い込まれそうになるが、咄嗟にアイムが【手をつかむ】。
――アイム「全員、互いに掴んだ手を離すなよッ!」
――全員が【互いの手を掴み】、必死に見えない力に抵抗する。

きのこ軍 参謀「続いて第二次討伐隊」

――アイムの背後で、負傷するsomeoneと斑虎を抱え抹茶は扉に向かって一目散に走りだす。
そして、抹茶は【二人を抱きかかえながら】扉に飛び込んだ。
――NEXTの動きが一瞬止まった瞬間にアイムはすぐさま背後の扉に【単独で】飛び込んだ。

たけのこ軍 オニロ「??これに違いがあるんですか?」

きのこ軍 アイム「…!!そうか、わかったぞ。『共有動作』だなッ!」

無言で頷く参謀。

第一次討伐隊。
制約気砲茲蝓▲▲ぅ爐燭粗と佳發蓮近くに位置する時限の扉に吸い寄せられることになった。
その際、吸引力に少しでも抵抗しようと、全員はお互いの手を握り合い、 “触れていた”。


第二次討伐隊。
今度は自らの意志で時限の扉をくぐることに成功したものの。
スクリプトの攻撃により斑虎とsomeoneは負傷。抹茶は二人を抱えながら、時限の扉を通る。三人は“繋がっていた”。
一方で、アイムは三人の突入を確認してから単独で突入。誰とも“繋がっていない”。


全員が身体の一部に触れていた状態で時限の扉を通り、誰かが歴史改変のトリガーを引いた場合
―つまり、直接的な歴史改変者になった場合―制約兇蓮他の隊員にも“間接的”に共有される。

しかし、複数の隊員が誰とも触れ合っていない状態のまま時限の扉を通った場合。
隊員Aが歴史改変を実施したとしても、制約兇陵行は【残りの隊員には共有されない】。
隊員Bは、別の歴史改変を実施しない限り制約兇詫行されず、現代へ戻ることはできない。

参謀の推理は、【時限の扉を通る際、各員が身体に触れ合うことによる“共有”動作を行うことで、一人の歴史改変行為は全員に“共有”される】ということなのだ。

冒険家 スリッパ「時限の境界に関する制約という観点からすれば、
時限の境界内における制約、時間跳躍した時代での制約、そして――時間跳躍する際の制約。
制約の分類としては、何らおかしいことではないな」

たけのこ軍 オニロ「これ、もしかしてたまたま全員が触れ合わずに突入していた場合は、
4人とも別々に歴史改変をしなくちゃいけなかったてことですよね…」

たけのこ軍 加古川「考えただけでもゾッとするな…」



――【制約掘曄〇限の境界で複数が時限跳躍をする際、身体の一部分でも触れたまま時限の扉を通れば、
残りの時限の境界に関する制約状況が複数員同士で、“共有”される。


3-7. 疑念と決意編へ。
Chapter3. 無秩序な追跡者たちへ戻る。
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