4-9:最終決戦〜それぞれの戦い〜

初公開:2020/02/10

【K.N.C180年 会議所】

雪崩のようにDB隊は会議所の中に飛び込んだものの、巨大な正門を抜けた先は誰もおらずもぬけの殻だった。

加古川「やれッ!」

DB隊全員が入り込んだと同時に正門は閉ざされDB隊は閉じ込められた。
そして、加古川の命令が下されると正門の見張り塔に隠れていた兵士たちが次々と姿を現し、矢を放った。

DB「チッ!各自散開して軍神<アーミーゴッド>を討ち取れェ!」

黒砂糖「DB様ッ!御声を出してはバレてしまいますッ!」

中心で号令を発した兵士をDBと発見した会議所兵士の攻撃は激しさを増した。
すぐに散り散りとなったDB隊たちの中で、DBと思わしき兵士は黒砂糖に護衛されながら中庭に向かって走り去っていった。

791「黒砂糖とおそらくDBは中庭に移動ッ!行くよ二人ともッ!」

見張り塔から見ていた抹茶と竹内は頷き、二人の後を追った。



【K.N.C180年 会議所 大廊下】

軍神はバルコニーから移動し大廊下にさしかかったところで二人の兵士に出くわした。

じゃがバター「いたなァ軍神<アーミーゴッド>」

リコーズ「お前の首をとりDBォ様に届けるのだ」

過去、会議所に参加し歴戦の兵士に数えられたきのこ軍 じゃがバターと、たけのこ軍 リコーズの二人が軍神に向かい舌なめずりするように口角をつりあげ嗤った。

軍神「歴戦の過去兵士も操られているとは、DBの力は存外強すぎるな…」

軍神の正のオーラを持ってもなお二人は動じてないことから、DBの洗脳の強さに二人の地力の強さがあわさっていることが伺えた。
軍神はマントをひらりとはためかせた。

リコーズ「いくぞォォォォ」

それが合図になったのか、リコーズは手にもった巨大なバズーカ砲を構えると間髪入れず発射した。

同時に軍神は音もなく姿を消し、目にも留まらぬ速さで次の瞬間、リコーズの背後に現れた。

リコーズ「なんだとッ…」

軍神「戦闘術・魂『きあいパンチ』」

リコーズの鳩尾をトンと拳で一度軽く突くと、リコーズは意識を失いはたとその場に倒れた。

じゃがバター「なんという力だァ…」

過去に撃破王に輝いたことのあるリコーズがものの数秒で倒れたことに、じゃがバターは恐怖で逃げ出したくなったが既のところで耐えた。
この逆境を自らの力に変えるのが歴戦の会議所兵士と一般兵士の違いなのだ。

じゃがバター「次は俺だ、うおおォ!!!」

じゃがバターは手に持ったククリ刀で軍神に斬りかかった。軍神もすぐさま抜刀し応じる。
刀の擦れた金属音が通路に響き渡った。ジリジリとじゃがバターが押し、軍神は冷静に少し後退した。
後退する中でカチッと軍神の足元でなにか音を発した。シメたとばかりに、じゃがバターはすぐに半歩後ろへ跳んだ。

じゃがバター「かかったなッ!俺を突撃兵だと思ったか?」

じゃがバターは用意した起動スイッチを押すと、軍神の足元にある地雷爆弾が起動し轟音とともに通路の壁を破壊するほど激しい爆発を引き起こした。

パラパラと壁が四散し崩れ落ちる。粉塵でじゃがバターの眼前は曇ったが、今の爆発に軍神は巻き込まれたことは確実と勝利を疑わなかった。

じゃがバター「現役時代もこの爆撃兵スタイルで撃破を量産した。戦から遠のいた軍神<アーミーゴッド>がこの奇襲に耐えられるはずがァ―」

じゃがバターのは絶句した。煙が晴れ無傷で立っている軍神を視認したからだ。

軍神は抜身の刀で呆気にとられたじゃがバターに切りかかると、彼が回避行動を取る前に一瞬で斬り伏せた。

軍神「戦から遠のいたのはどちらだろうな?」

悲鳴を上げる間もなくじゃがバターは地面に突っ伏し倒れた。
ホワイトチョコでコーティングされた刀を鞘に納めると、早足で軍神は歩みを再開した。

すると、すぐに二人の兵士が目の前の通路から走ってきた。その出で立ちから会議所兵士のようだった。

「報告いたします軍神<アーミーゴッド>様ッ!」

「DBらしき兵士を見かけました!wiki図書館の隠し階段を地下に下っていた姿が目撃されていますッ!案内いたしますッ!」

軍神「…承知した」

若干の不可思議さを覚えながらも神妙に軍神は頷いた。



【K.N.C180年 会議所 中庭】

黒砂糖「はァはァ…しつこいぞ手前らッ!」

DBと思わしききのこ軍兵士を庇いながら追手から逃げていた黒砂糖だが、いよいよ諦めたのか中庭に付くと見えない追手を罵った。
それに呼応するように791、抹茶に加え竹内が姿を現した。

791「黒砂糖さんにはこの間の貸しがあるしね」

先日の死闘では黒砂糖との戦いで大魔法を誘発され魔力切れで先に791の体力が尽きてしまったのだ。

抹茶「黒砂糖さん、目を覚ましてください…私は同期のあなたと戦いたくありません」

黒砂糖「俺の名前はァ神父 黒飴。抹茶ァ、また裏切られに来たとはお前も哀れなやつだ」

黒砂糖は挑発的に語りかけると途端に黒砂糖とDBの間に魔法の防護壁を作り上げた。

黒砂糖「今ですDB様ッ!お逃げくださいィィッ!」

竹内「ホッホッホッ。逃さぬぞ」

占めたとばかりに黒砂糖の後ろに居たDBが逃げ出すと、瞬時に反応したのは竹内だった。

戦いの中で老兵は老体を感じさぬ機敏な動きで瞬時に走り出しDBと思わしき兵士の後を追い、姿を消した。

抹茶「僕たちも竹内さんの後を―」

黒砂糖「おっと逃さんぞ!」

三人の周りに巨大な火壁が地面から伸び、ぐるりと彼らを囲むように覆いつくした。黒砂糖はその身を挺し、二人の足止めに成功したのだ。
黒砂糖と791、抹茶は相対すこととなった。

791「抹茶、気をつけろ。黒砂糖さんは、元々は超・優秀な工作兵(補助魔法タイプ)だけど、突撃兵の心得もある厄介な兵士だよッ!」

抹茶「黒砂糖さんの強さを僕は誰よりも知っています…心してかかりましょう」

黒砂糖「敵に不足なし。久々に血湧くなァ!!」

黒衣を身に纏った黒砂糖はただ強者に出会った喜びからか、肩を震わせ感激に打ち震えた。



【K.N.C180年 会議所 教練棟】

山本は軍神を探しに一人教練棟に入ると、そこには先約が居た。

筍魂「よお、元気にしてたか」

椅子に腰掛けていた筍魂の存在に気がつくと、山本は露骨に顔をしかめた。

山本「強敵にィ会いたくはなかったが…致し方ない。やるかッ」

両の拳を上げ、山本は静かにファイティングポーズを取った。

筍魂「強敵と認められるとは嬉しいねぇ鬼教官。共に同じ弟子を持った師として負けられんなあ」

ゆらりと気だるそうに筍魂は立ち上がると瞬時に腰を低くし跳んだ。

山本「させるかッ!」

対して山本は自らの拳で目の前の机を砕き、障害を作った。
ここに二人の激闘が始まった。




【K.N.C180年 会議所 大戦年表編纂室】

「こちらでございます軍神<アーミーゴッド>様ッ!」

軍神「…ご苦労」

二人の兵士に案内を受け軍神が大戦年表編纂室に到着すると、一人の兵士が興味深げに周囲を見渡していた。
その傍には編纂室で待機していた斑虎ときのきのが倒れていた。

??「大戦年表編纂室とはここかァ。随分といい部屋を誂えたものだなァ会議所は」

軍神「汚い手で書物に触るな、DB<ダイヴォー>」

DBは手に持った歴史書を閉じると無造作に放り捨てた。そして、指をパチンと鳴らすと軍神を案内した二人の兵士たる幻影は跡形もなく消え去った。


DB「先程の蛮行は見事だったなァ軍神<アーミーゴッド>。お陰で俺様の兵隊が大分減らされてしまった」

見事だ、と兵士の変装を解いたDBは、持ち前の下卑た笑いで軍神と相対した。

軍神「貴様が此処にいるということは分かっていた」

DB「のこのこ一人で来てくれるとはありがたい。黒飴くんも“予定通り”戦い始めたはずだ。事態はここまで俺様の思ったどおりに進んでいる」

DBは途端に笑みを消し般若のような形相になった。

DB「後は貴様を消すだけだ、軍神<アーミーゴッド>ォ!!」

軍神「それはこちらの台詞だ。これで最後の戦いにしよう」


両雄が、激突した。




4-10. 最終決戦編〜死闘〜へ。
Chapter4. 大戦に愛をへ戻る。

フリーエリア

*軍名生成チェッカー

軍名を決める時にランダムで勝手に決めてくれます。 単語を二つ無作為に組み合わせて表示します。
ボタンを押してください。
java scriptで運用。

フリーエリア2

フリーエリア

*スキル制 使用スキルチェッカー

スキル制ルール 専用で、自分の使用可能スキルを確認できます。

入力フォームに自分のIDを貼り付けてください。
ページが飛んで使用可能なスキルが表示されます。
java scriptで運用。

ID:


アクセスカウンタ
(マウスを近づけると一週間の推移がわかる)

フリーエリア

フリーエリア

メンバーのみ編集できます