韓国の現在の識字率

【朝鮮時代の漢文の読み方】

朝鮮時代のハングルと、今使われているハングルは少し使い方が異なります（構文だけでなく、文字自体も少し違います）

【朝鮮時代の漢文の読み方】

【朝鮮と日本の漢文の読み方】

中国の論語からだが「学而不思則罔、思而不学則殆」という言葉で、「他者から学んでばかりで自分の頭で考えないのでは、何も見えてこない。逆に、自分勝手に考えるばかりで他者から学ぼうとしないのは、独断に陥って大変危険である」という意味である。
これを元に、少し説明しましょう。

【朝鮮時代の読み方】

「学而不思則罔、思而不学則殆」
これを朝鮮時代では
「학이불사즉망, 사이불학즉태」
と発音を教え、これをそのまま覚えさせて暗唱させるのだが、これは「中国語読み」を「朝鮮語の音」でたんに当てはめただけのものなのになる。
これは科挙制度を基にした教育だからなのだが、中国語の意味のままで中国語を基本の音とした似た音を当てた言語になっているわけだ。ただ、あくまで表音文字なので、中国語の漢字は漢字それぞれの音を持っているが、同じ音でも漢字（意味）が違うのも多いですので、やはり漢字ありきのものになっている。これは元々、朝鮮では中国からに漢字のみの文字文化なので当然である。
現代朝鮮語で読んでもよく分からないが、これが「昔の諺文利用と今の朝鮮語はまるで違う」と言われる理由でもある。

【日本の漢文読み】

日本では、中国読みは考えず破棄している。
「学而不思則罔、思而不学則殆」
は、中国語の読み方自体が『漢文訓読』という独自の読み方をしており、
「学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆し」
となる。

これだけ見れば朝鮮の訳と同じように見えるが、全く違う。
・中国では当然だが、読みは「学而不思則罔、思而不学則殆」そのままである。
・朝鮮では読みが「학이불사즉망, 사이불학즉태」と中国読みを朝鮮語読みで当て字しているだけ。
・日本では読みが「学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆し」で、これを書き下し文という。
中国での読みよりも、自分たちに通じるような意味で読むのを知る事が大切だとしているわけだ。

では日本の訳文はというと、
「他者から学んでばかりで自分の頭で考えないのでは、何も見えてこない。逆に、自分勝手に考えるばかりで他者から学ぼうとしないのは、独断に陥って大変危険である」
というものになる（江戸時代ですからもう少し古い言い回しをするが）。

【上記を分かりやすくすると……】

▶朝鮮時代では
文章：「学而不思則罔、思而不学則殆」
読み：「学而不思則罔、思而不学則殆」の発音をそのまま当て字した「학이불사즉망, 사이불학즉태」
訳文：「学も而で思不は則ち罔、思も而で学不は則ち殆」のような、日本の漢文読みのような（正確には違うが）漢文諺文混じりな文章。

▶江戸時代では
文章：「学而不思則罔、思而不学則殆」
読み：日本語訳すると「学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆し」と漢文訓読。
訳文：「他者から学んでばかりで自分の頭で考えないのでは、何も見えてこない。逆に、自分勝手に考えるばかりで他者から学ぼうとしないのは、独断に陥って大変危険である」

というものになります。
もちろん、現在の韓国では少し違い、韓国も訳文は日本式になっていますが。

【漢文訓読】

日本の「漢文訓読」は「訓読」なので、読む時のためのものだ。
だが朝鮮では漢文を訳すためにものとして使われている。朝鮮において高麗時代に仏教法典を解釈するのに日本の漢文訓読を取り入れていた事が、19世紀後期から漢字ハングル混用文（国漢文混用）が受け入れられる土壌になっていたわけである。
ただし漢文訓読でも『ヲコト点』に関しては、類似の物が他の中国漢文圏の国でも見られるので、文化伝達なのか類似の独自発生なのかは分からない。韓国ではこれも「朝鮮が日本に教えた」と歪曲した俗説を言う者もいるが、日本ではヲコト点が出てくるのを確認できるのは平安初期で、西暦800年代には漢文の読みに使われているものであり、朝鮮の高麗時代より100年ほど早い時期には既にあったのは確実であるから、韓国の俗説は嘘であることは明確である。
ちなみに高麗時代の仏教法典にヲコト点が利用され始めたというのが確認できるのだが、韓国ではそれが長らく分かっておらず、それを明らかにしたのは日本の学者である。これは朝鮮時代に仏教を大変厳しい弾圧や寺社仏閣や仏教文化の棄損破壊、僧侶身分を最下層階級へと堕とし都市圏から排除・婚姻禁止などを行っており、文化断絶を実施したからであろう。全てを断絶はできなかったが、仏教文化の多くは廃れた。

【朝鮮語の語彙の割合と現在の識字率】

国立国語研究院の「韓国の言葉の語彙の分類と個別漢字の活用度」の調査によると、朝鮮語の語彙の割合は、
・「漢字語」：66.318%
・「固有語」：26.121%
・「外来語」：4.0198%
という結果が出されている。韓国語の中で漢字語の使用が最も多く、また、漢字が使われた全ての語彙を含めると69.7604%である。

【しかし実際は……】

「外来語」といっても英語など西洋の言葉からが殆どであり、漢字語や固有語と思っていても実は中国や日本からの外来語だという語彙も多く含まれている。
漢字語66.318％・固有語26.121％のうちのでもかなりの割合が日本語由来の語彙であし、近代漢字はほとんどから日本から来ている。
現在で言えば、大体、6～7割ぐらいが日本由来の語彙になっている。

また、ハングルを使う前は中国漢文を使う国であり、中国読みの当て字としてハングルができているので、朝鮮語は実は残りの「固有語」でもその多くは中国漢文の単語を元にしており、独自の語彙はより少ない割合しか持っていないのだ。例えばキムチも語源は中国語の『沈菜』である。キムパブも『沈（菜）飯』（中国語では「飯」を「fàn」と呼ぶ）で、これが朝鮮語で「飯」の意味である「パブ」の語源になっている）で、結局は中国語の朝鮮語発音でしかないので独自の語彙ではない。

この通り、今も漢字語は韓国人の語彙生活においてとても重要な要素である。

1920年朝鮮総督府発刊の『朝鮮語辞典』にはいろいろと載っており、元の言語も分かります（この辞書は様々な朝鮮の言葉を載せている、韓国時代になってもこれよりしっかりした辞書がなかなか作られずに長く韓国で愛用されていた辞書で、1920年頃までの様々な料理の名前も載っています。以外にハチミツを使う菓子類は種類が多いと判るし、キムチも大根の切り方で名前が違ったのも判る）。例えば、

【キムチ】

「キムチ」はハングルで「김치」と書くが、これは「沈菜（漬物の総称）：チムチェ」が語源となっている言葉で、18世紀より以前のキムチは中国北東部の沈菜『泡菜』にそっくりである。韓国ではこれを「固有語」としているが間違い。この『キムチ』という言葉自体が外来語で発音をハングルで当て字したものです。最近、『「沈菜」は「침채」という発音だ』と違うと言いたい俗説を唱える韓国人を見掛けますが、この俗説は嘘。「沈菜」は「김치」ですね（『朝鮮語辞典』や『日鮮辞典』にも書かれている（特に『朝鮮語辞典』はこれほどきちんと語彙説明している辞典はなかなか出て来ず、韓国になっても韓国人に愛用されていた辞典である）。このように、文字と語彙がきちんと守らないのも朝鮮語のみの言語の限界、つまり文字読解力の限界になっています。ようは、今なお表音だけで当て字をするからこんなことになっているのですが）。
今の赤く辛いキムチは1960年ぐらいからのもので、古い食品ではない。本来のキムチは中国の泡菜（沈菜の一種）とそっくりであり、18世紀に日本の漬物技術を取り入れて作り出したキムチは今は「水キムチ」や「白キムチ」と呼ばれる。

ちなみに「海苔」は本来は「･김」と書くので、「김」と「･김」は発音が違うのだが、韓国になってそれを無くしたので韓国人は判断ができなくなっている。
詳しくは『キムチ』を参照してください。
まぁ、どちらにしろ独自性がある料理ではない。これを「朝鮮料理」というなら、日本ではドリアもカレーもナポリタンもカツレツも「洋食」ではなく、ラーメンも天津飯丼もエビマヨも「中華」ではなく、「和食」と言って構わなくなる。

【キムパブ（キンパ）】

「キムパブ（キンパ）」は「김밥」だが、これは「沈」「飯」という外来語の発音をハングルで当て字した物を組み合わせただけです。韓国ではこれを「固有語」としているが間違いで、外来語で発音をハングルで当て字したもので借用語。料理名の本来である李氏朝鮮時代の『キムパブ』は、主に大根の葉の塩漬け（18世紀以前の『沈菜（キムチ）』）でご飯を包んで食べるというものである。
今の日本の海苔巻きをモデルにローカライズした朝鮮風海苔巻き（キムパブ）は、日本統治中で海苔養殖を格段に向上させ、また海苔板の製造法を教えたが。戦後に最大輸出先である日本との取引ができなくなり、余りまくった海苔の消費するために勘案された戦後に作られた料理である（それまで海苔はあまり朝鮮では消費されていない）。
肉などでサンチュで肉を包んで食べる食べ方があるが、あれは朝鮮時代から一般的であり、前述したとおり「김밥」は塩漬け野菜（特にこの場合は大根の葉）で飯を包む食べ方の話なのだが、これとは別に「쌈（ssam）」というのがあり、これは「萵苣や海苔に包みたる飯」という意味で別にある（萵苣はレタスなどの事で、サンチュもこれに含まれる。萵苣や海苔でも食べ方自体は変わらないので、海苔で巻く場合は手巻き寿司に似ているとも言えるが、当時の海苔はただ平たく乾かしただけで網の様なもの（参考として）だったでしょうから包むのは無理で、出来るとしたら海苔の粉をまぶしたというぐらいだとは思いますが、これは明らかに海苔巻きつまり今の『キンパ』の形とは違う。板海苔が朝鮮半島に登場してくるのは1913年頃、正確にはその少し前ですが製品として出せないものでしたので、それ以降で「쌈（ssam）」に海苔が加わった可能性はあります）。

【ナムル】

「ナムル」は「나물」だが、この「나물」には「もやし」という意味もあるが、主には「野菜（靑物）」の意味。漢字で「糵」と書き中国語では「Niè」で「나」は「Na」であり、やはり外来語。「物」が「물」で「ムル」。「靑物料理」を指す意味で「ナムル」なのである。つまり、これも韓国ではこれを「固有語」としているが間違いで、外来語で発音をハングルで当て字したもので借用語です。
もっと範囲が広い野菜の油漬けや酢漬けなどの料理を指す言葉で、日本統治前の時代に訪れた日本人が記録した資料を見ると、材料も「花・實（実）・葉・芽・茎・外皮・真皮・根」など様々に使ったものだった。これが戦後、韓国になってからいつの間にか特定の料理（豆菜）のみを指す言葉になった。『豆菜』は中国語で『豆』を指す『豆子（Dòuzǐ）』の発音を朝鮮語で当て字し、油漬けや酢漬けした料理を指すとした『숙주나물（sugjunamul）』あるいは『숙주（sugju）』と略す語彙があり、或いは中国語の『绿豆菜（Lǜdòu cài）』を朝鮮語で当て字した『록두츼（logduchui）』という語彙の料理として本来は存在する（していた）。
今の「ナムル」は『青物料理（나물：ナムル）』の中の1つ、その中に『豆菜（숙주あるいは록두츼）』の事なのだ。日本統治時代まではきちんと『豆菜ナムル』となっていたのですが、今は「ナムル」とだけ言うと「豆菜」だけを指す様になりましたね。あと、ナムル自体は中国文化が色濃い高麗時代からあります。

まぁ、『ナムル』というのは中国由来の料理であり、さらに戦後の韓国になってから何故か豆菜だけを指して言うようになっただけという料理である（「豆菜」だけを指していても、やはり中国の豆菜料理の模倣であるが）。どちらにしろ独自性がある料理ではない。これを「朝鮮料理」というなら、日本ではドリアもカレーもナポリタンもカツレツも「洋食」はなく、ラーメンも天津飯丼もエビマヨも「中華」ではなく、「和食」と言って構わなくなる。

【プルコギ】

「プルコギ」は「불고기」、この言葉は日本由来（というか、日本で焼肉を朝鮮語風に訳そうとして失敗したものが、そのまま朝鮮に流れて来たもの）です。つまり、これも韓国ではこれを「固有語」としているが間違いで、日本の和製朝鮮語が定着したもので、外来語（和製朝鮮語）ですね。
そもそもが、『プルコギ』という料理は朝鮮戦争後で1960年代に出来た、日本のジンギスカンを真似した料理ですし。
まぁ、簡単に言ってしまえば「日本料理の模倣」料理である。

【サムギョプサル】

「サムギョプサル」は「삼겹살」ですが、これは日本語の「バラ肉」の別称である「三枚肉」を朝鮮語で訳した翻訳語です。
1960年頃に日本の豚肉が韓国に輸入され、また、その頃の日本では豚焼肉が流行っており、これを真似してできた料理である。やはりこれも韓国ではこれを「固有語」としているが間違い。
まぁ、簡単に言ってしまえば「日本料理の模倣」料理である。

【チャプチェ】

「チャプチェ」は「잡채」だが、これは中国語の「雑菜（Zá cài）」で、ハングルでは「잡채（záchae）」で外来語。
元々は「잡치」は語彙と同じ「雑菜」と呼ばれる中国料理の模倣料理で、この語彙は「野菜と肉を混ぜたおかず」である。主に、切った野菜と茸とタケノコを材料とする料理で、名前は同じだが今の「チャプチェ」とは別の料理である。

今の「チャプチェ」はサツマイモの春雨を使った料理になるが、これは日本統治以降に作られた春雨になる（中国式なら緑豆澱粉から作られており、日本式はサツマイモ澱粉から作られている）。当初、中国人から技術を学び中国式に緑豆で作っていた（という逸話はあるのだが、「唐麺（春雨）：タンミョン（당면）と中国語語源の当て字」を中国から輸入しており、19世紀には日本からも輸入していたので、朝鮮で実際にどれぐらい作っていたかは確認しないと分からない）が、日本統治下の農業政策で朝鮮半島でサツマイモが多くとれるようになったことから、次第にさつまいも澱粉で作った日本式の春雨が増えていったようである（サツマイモの澱粉を使う春雨は日本式の春雨）。
だが、本来の『チャプチェ』は「野菜と肉を混ぜたおかず」を指しており、春雨を使う料理ではない。
現代の『チャプチェ』は日本統治時代になってから出来た料理である。

唐麺（春雨）も朝鮮では歴史が古くなく、朝鮮に本格的に紹介されたのは1882年夏壬午軍乱以後仁川とソウルに大挙移住した中国人によってです。1920年代の日本統治下で内作されていくようになります。
1920年代後半から唐麺が入った雑菜が朝鮮末期の唐麺がなかった雑菜に代わり出始めたもので、これで朝鮮時代とは別物になっていきます（また、味付けには日本式の醸造醤油が使われます）。
1976年に出版された黄慧性の《韓国料理百科事典》では雑菜を宮中料理としてこの日本統治時代からの唐麺雑菜を紹介され、一般的になります。

牛肉、タマネギ、ニンジン、キュウリ、桔梗、宿主、松茸、唐麺などの材料が入って、ここに醸造醤油、砂糖、ゴマ塩、ゴマ油などで味付けしてあえる方式でした。結局中国式炒める雑菜とは違う、あえる方式の唐麺雑菜が1970年代韓国料理市民権を得ることになりました。

どちらにしろだが、発音がほぼ同じなので混同し、そして今の韓国では分けられなくなっている。
「チャプチェは17世紀初期の朝鮮時代に誕生した」と俗説があるが、これは嘘。中国料理の模倣料理である。この17世紀からという料理は昔の「チャプチェ（野菜と肉を混ぜたおかず）」の事で、今の「チャプチェ」は20世紀になってからの料理で名前は同じだが関係がない。まぁ、どちらにしろ独自性がある料理ではない。これを「朝鮮料理」というなら、日本ではドリアもカレーもナポリタンもカツレツも「洋食」はなく、ラーメンも天津飯丼もエビマヨも「中華」ではなく、「和食」と言って構わなくなる。

【ユッケ】

「ユッケ」は「육회」で「肉膾」だが、「肉」は広東語のイェール式で「yuk」、「膾」はピンインで「kuài」になる（ハングルも本来は「･회」と書く）。つまり、「ユッケ」も外来語である。

そもそも「膾」は中国から伝わって来たものである。
春秋時代には既にあるが、その後の秦の時代などでは生肉の膾は少なくなり魚をもっぽら使うようになる。明代になると次第にその習慣が失われるようになり、清代には一部の地域を除き生肉を膾にして食べる習慣は失われている。現代では中国東北地区にある満州族やナナイ族の一部村落で食べられているもので、朝鮮半島の「ユッケ」はこの地域から来たものであり、そこから独自の発展はほとんどしていない。朝鮮半島には三国時代に中国より伝わったものである。また、日本統治時代に日本から朝鮮半島に入った刺身をもとにした料理も『フェ（膾）』と表現される。また素材は生肉や生魚とは限らず、家畜の肝臓や内臓に火を通して野菜類と和えたフェもある（つまり、基本的に他国の食文化を模倣し、そのまま使っているというもの）。

韓国では「ユッケが日本に伝わり肉の生食がされ始めた」という俗説があるが、やはり嘘である。
日本にも（たぶん）中国から伝わって来た『膾』があり、奈良時代には既に食べられている（たぶん、というのはそれ以前から食べていた可能性もあるからだ。日本で「膾」の文字は古事記や日本書紀の時代から見られ、生肉を細かく刻んだものを指しているが、音読ではなく訓読で、「なます」の語源は「なましし（生肉）」とも「なますき（生切）」が転じたとも言われており、中国読みとまるで違う日本独自の語彙を持っているので中国から来たとは断定できないのだ。また、室町時代には魚介類や獣肉に限らず、酢を用いた和え物全般を指すようになり、野菜や果物だけを用いる「精進なます」が生まれている。お正月に食べる「紅白なます」なんかが代表例ですね）。
日本の膾は、中国から伝わったにしろ、日本内で作られ始めたにしろ、どっちらにしろ独自の考えで作られている「膾」なのである。

まぁ、どちらにしろ『ユッケ』独自性がある料理ではなく、中国の古い肉膾がそのまま模倣され続いている料理である。
これを「朝鮮料理」というなら、日本ではドリアもカレーもナポリタンもカツレツも「洋食」はなく、ラーメンも天津飯丼もエビマヨも「中華」ではなく、「和食」と言って構わなくなる。
それどころか最近の韓国では「『膾』とはどういう料理か？」も判らなくなっているようで、生肉刺し（牛刺し）を「ユッケ」と呼んだりしている様子も確認されている。
ただし、朝鮮時代でも生肉の切り身を食べるという習慣はある（別の名で呼ばれる）し、それを炙る『膾炙』という食べ方もある。

【クッパ】

「クッパ」は「국밥」で、「국」は「グㇰ（guk）」だがパッチムと濃音化で「（kuk）」となっている。これは漢字で「羹（湯）」で「gēng」と読み、とろみのあるスープを指す。「밥」は「飯」を「fàn」と読むので、これが合わさり「羹飯」が「クッパ」である。まぁ、つまりこれも韓国ではこれを「固有語」としているが間違いで、「クッパ」も外来語あるいは借用語である。
本来はとろみのあるスープ（「羹」の意味）が中国から伝わってきて、朝鮮で量をかさ増しする中でとろみが消えたスープになったと考えられる。まぁ、どちらにしろ独自性がある料理ではない。これを「朝鮮料理」というなら、日本ではドリアもカレーもナポリタンもカツレツも「洋食」はなく、ラーメンも天津飯丼もエビマヨも「中華」ではなく、「和食」と言って構わなくなる。

【スンドゥブチゲ】

「スンドゥブチゲ」は「순두부찌개」と書く。「순（sun）」は「水」という意味で、これは中国語の「水（shuǐ）」からきている。「두부（dubu）」は「豆腐」で、これは中国語の「豆腐（Dòufu）」からきている。「순두부」は「水豆腐」、おぼろ豆腐のような柔らかい豆腐という意味で中国語の借用語（中国語だとこの豆腐は「南豆腐」と書く）であり、18世紀頃になって日本からもたらされた製法の豆腐である（それまでは中国式の固めな豆腐が作られている。最近の韓国では「井戸水と海水を使って偶然作られた」という俗説が流れているが、これまた嘘である。簡単な話だが、「水豆腐」には『にがり』が必要だが、当時であれば『にがり』は海水からの煎熬採塩法で、鹹水を煮詰めて析出した塩を採った残りの液体として『にがり』が得られるものだが、朝鮮では自国内で塩をあまり作っていなかったし、使っている塩は中国産の天日干しをした灰色の粗塩だったようで、主に密輸入をしていた中国産塩なのだから『にがり』もまた得られないのだ）。
詳しい「豆腐」については別のページを読んでください。

「チゲ（jjigae）」はどうも韓国になってからと戦後に新しく言い始められたもののようである。
元来は『鍋』という意味なら『냄비（naembi）』と日本語由来のものや『전골（jeongol）』と中国の『火锅（Huǒguō）』という語彙が戦前にもあるのだが、「찌개」は中国語の『鉄鍋（tiě guō）』から持ってきた外来語由来のようです。

音声ファイルへのリンク
韓国では「チゲという言葉は、キムチの古語の"ディヒ"から派生した言葉であるということが言語学者たちの共通した見解だ」という俗説はあるが、そんな見解はない。そもそもだが、「キムチ」の古語は中国語の「沈菜」である。

「キムチチゲ」という名称が出てくるのは1960年からであり、これは1980年代まで冷蔵庫がなく腐りやすい長期保存ができない食べ物であったキムチを、煮たてて食べる残飯処理料理から始まっており、プテチゲ（部隊鍋）と同じ系譜である。元々、「キムチチゲ」も新しい呼び方で、これも昔は「泡菜湯 (포채탕・Pochae Tang)」という古い呼び方がある（「泡菜」は中国の沈菜＝漬物の一種で、18世紀以前のキムチそのものであり、キムチの源流が中国北東部の泡菜から来ているのは明らかなのである）。
ちなみに『전골（jeongol）』は。「韓国料理の一種で、様々な食材を鍋に入れて煮込みながら食べる料理です。鍋料理の一種で、日本のすき焼きやしゃぶしゃぶに似た料理で、例えばキムチチゲやスンドゥブチゲなどがあります」とあるが、間違い。この料理は漢字で書けば『肉蒸』という料理の事で、その料理は「牛肉を芹や葱など野菜と一緒に鍋に入れ、苦醤油に水を混ぜて煮た料理」です。
それ以前に辛味を聞かせる赤くなる料理というのは、戦後の1960年以降の料理であるのが殆どなのですが（朝鮮時代や日本統治時代でももちろん使っており、当時の日本人にとっては「辛い」料理であるのは確かなのだが、それは当時の人にとってであり、今の1/10以下程度の分量でしかな）。
まぁ、どちらにしろ独自性がある料理ではない。これを「朝鮮料理」というなら、日本ではドリアもカレーもナポリタンもカツレツも「洋食」はなく、ラーメンも天津飯丼もエビマヨも「中華」ではなく、「和食」と言って構わなくなる。朝鮮時代に類似の料理はなく、そもそもが日本統治時代に伝わった日本の「湯豆腐」の模倣料理であって、それを朝鮮風味付けとしたものなのである。

【チヂミ】

『チヂミ』は『지짐이』と書くが慶尚道などの方言で、韓国で一般的には「전（jeon）」で「煎」と書く。これは中国語の「煎（jiān）」で、中国由来の料理（小麦粉あるいは雑穀粉を薄く水溶きして鉄板上に流し焼きにした料理は中国北方に多い料理で、オンドルなどと同じく北方から来た料理と思われる）であり外来語である（ちなみに「煎餅」は「전병」と書くが、朝鮮にはない米菓だったみたいである。だが、小麦を使った「煎」は色々あり、似たようなものに「花煎」のようなものやハチミツを混ぜた米菓は朝鮮にはある――砂糖ではなく、ハチミツ）。『지짐이』の方の語源は不明で、文字から見れば駄菓子のような意味かとは思うが、『지짐이』という云い方自体は固有語の可能性もなくもないのだが、「チヂミ（チジミ）」は「チチミ」とも呼ばれており、大韓帝国時代の料理についての記載に「チチミ」というのがあるのが気になる（この「チチミ」は煮付けらしいのだが……）。
もしかしたら、「小麦粉を溶いた物を揚げて作る煎」という意味で『炸煎麦（Zhà jiān mài）』あたりから来ているのかもしれない。

今の時代だと、モチモチ感を出すジャガイモを入れるのも一般的ですが、ジャガイモは日本統治時代になるまでほとんど作られていなかった食材なので、これも日本統治後に出来た新しい作り方です。そもそも、ジャガイモ自体が朝鮮半島では19世紀半ばからの食材である。

【ピビンバ】

「ピビンバ」は「비빔밥（bibimbab）」と書く（1920年頃にある『混ぜる米料理』は『ピビンバ』に記載している）。
「빔」は「비비다」という動詞の語幹で「混ぜる」、「비빔」が「混ぜ」という意味になる。これはかき混ぜるという意味に「搅拌（jiǎobàn）」から来ている外来語である。つまり「攪拌飯」、これが「ビビンバ」であり、これも韓国ではこれを「固有語」としているが間違いで、外来語で発音をハングルで当て字したもので借用語です。

ちなみに、今の『ピビンバ』と呼ばれる料理は日本の料理の朝鮮風アレンジ料理であり、1948年に韓国政府の国語醇化政策で国民食と定め、『ピビンバ』と呼ぶ事にしたものです。つまり、それまで違う名前だった料理です。
似た料理に中国料理の朝鮮風アレンジ料理である「五目飯・부붠밥（bubwonbab）」「骨董飯・부빔人밥（bubimbab）」や日本から労働飯である「入飯・부빔메밥（bubimmebab）」というのもあるが、料理としてはそれぞれ違う料理である。
まぁ、簡単に言ってしまえば「日本料理の模倣」料理である。

【ビビン冷麺】

「ビビン冷麺」は「비빔냉면」と書くが、本来であれば「부빔」という語彙がきちんとあり「ご飯あるいは麺に魚肉野菜などを混じ調味する料理」と1920年にはあるし、「冷麺」も「링면」と語彙としてあるので、「부빔링면」とでも書くべきなものであり、ルーツはともあれ「新しい料理」である（また、「링（ling）」は中国語の「冷（lěng）」からで、「면（myeon）」は中国語の「麺（Miàn）」からで、どちらも外来語であり『링면』も借用語になる）。蕎麦を原料にした押し出し麺は18～19世紀頃に朝鮮半島に伝わってきたもので、朝鮮半島では現代で言う「麺（細く長いもの）」は古くからあるものではなく、蕎麦粉に緑豆デンプンやじゃがいもデンプンを混ぜて作るネンミョンはその後に特に北方で発達したものです。そこからさらに「冷麺」になるのは後で、冷麺自体が19世紀以降と近代からの食べ物である（朝鮮時代の後期あるいは末期からの料理であるが、まぁ、確かに「朝鮮時代から食べられていた」というのは間違いではない。それを言うならば、カレーやカツレツは1860年（万延元年）に福澤諭吉が発表した『増訂華英通語』に記載されているので、日本も「カレーやカツレツは江戸時代からあった」と言ってよくなるのだろうが）。ちなみに、冷蕎麦はまた別に単語がある。
「ビビンバ」と同じで、「빔」は「비비다」という動詞の語幹で「混ぜる」、「비빔」が「混ぜ」という意味になる。これはかき混ぜるという意味に「搅拌（jiǎobàn）」から来ている外来語である。つまり「攪拌冷麺」、これが「ビビン冷麺」であり、これも韓国ではこれを「固有語」としているが間違いで、外来語で発音をハングルで当て字したもので借用語です。
混ぜ麺という料理自体は中国から来たもので、冷やして麺を食べるという手法は日本から来たものです。そもそも、『麺』を「穀類の粉やデンプンに水と塩などを加えた生地を細く長く成形した食品」を指す「麺」というのは、日本式（中国では『面』になる）。朝鮮時代の『麺』という漢字は中国式の語彙としての「麺」で、「穀物粉で作った食品全般」を指す。そのため、朝鮮時代の資料にある「麺」は、現代で言う「麺」とは違う物も多い。

【ホトック】

「ホトック」は「호떡」と書く。
『「떡（ットク）」は「餅（もち）」の意味』と説明している記事もあるが、これは嘘である。
「ホトック（호떡）」の「호」も単なる当て字で、「トック（떡）」は和製英語の『アメリカンドッグ』の『ドッグ』部分の単なる当て字（そもそも、「떡」は「トック」あるいは「トッ」。中国から来ているのは分かっているのだが、元が何から来ているのかはまだ調べ切れていない）。
料理自体ももともとは和製英語である食品『アメリカンドッグ』を真似したもので、以前は韓国でも『アメリカンドッグ』と呼んでいたもの。それを"アメリカの料理なのに和製英語名を使いたくない"という反日感情で、日本の「アメリカンドッグ」が真似したと韓国人が勘違いしていたアメリカ料理の『ホットドッグ』を縮めた名前に当て字にした物に過ぎない（そもそもそれも間違いで、日本の「アメリカンドッグ」はアメリカの料理を参考にしているのだが、それは「コーンドッグ」という料理）。つまり、この料理名は和製英語と英語からの借用語の短縮形なだけである。また、最近の韓国の記事では、日本からではなく「アメリカから」としている記載の記事もあるが、これまた嘘である。大変に判りやすいが、韓国では以前までは呼んでいた『アメリカンドッグ』という名称自体がアメリカでは使われておらず、日本独自の和製英語だからである。
まぁ、簡単に言ってしまえば「日本のアメリカ料理の模倣料理の、さらに模倣」した料理である。大きな違いは、日本はアメリカのコーンドッグをモデルにしているが製法や材料がまるで違う料理に作っていき独自の和製英語の名前を付けた「日本独自の洋食」にしているに対して、韓国は日本の製法や材料などの模倣・アレンジで終わっているところである。
今はアレンジが進んでおり、元が全く違うパンの中にハチミツやナッツを入れたようなものも呼んでいるが、全く別物である（というか、このパンも日本の製菓パンのパクリでしかない）。
というか、語彙が少なすぎるのか、韓国らしいと言うのか、新しい料理名を付けないので、ますます食文化が壊れていっている。

【トック】

『トック』は「떡」と書く。
韓国の「トック」の代表的とも言える「トッポギ」だが、これは1953年ごろに出て来たもので歴史はない。

「トック」の古い形は「シルトック」というが、しかし、当時生産されていた穀物は主に黍・粟・稗などの雑穀であり、したがって、庶民の餅の材料もそれらであったと考えるのが妥当であり、米ではない。当時は単に穀物を粉にして蒸したのだろう。その後、技術が発展し、穀類だけでなく、様々な果物や植物を入れて様々な種類のシルトックを作るようになったのだろうが、やはり中国からのものである。
餅は、米とは異なり、農耕・土俗信仰を背景にした各種祭事や祝宴の食べ物、または時俗飮食となった。そして、それなりの特別な食べ物となり、韓国の食文化において固有の伝統を持つようになった。

元王朝の文献である『居家必用』には、栗を日陰で乾燥させて皮をむいた後、蒸して粉を作り、これにもち米の粉を3分の2ほど混ぜて、蜂蜜水に浸して湿らせたものを蒸して食べる高麗栗餻が紹介されており、

朝鮮時代の『閨閤叢書』などに登場するシルトックは、その種類は数え切れないほど多様であり、【閨閤叢書』に登場する白餅の種類には、次のようなものがある。

白茯笭・蓮肉・山藥・菱などを混ぜて作った茯笭調和餻
干し柿を削って粉にして混ぜた惜呑餠
秋の果物を混ぜて作った新果餠
もち米で作るシルトックで、「今でも雪餅を崇拝している。餅米の粉に水分を与え、シルに入れ、餅になるように長時間煮る。これを白雪餅という」とある

砂糖を使っている甘味が入っている時点で日本の餅の影響を受けた比較的新しい餅だと判る。当時の状況を見て「一般的」とは言い難く、相当に裕福な両班においてであろうことは想像が難しくない（砂糖は、極少量を琉球からの交易で得ていただけの時代であり、【閨閤叢書』の著者もそんな相当に裕福な両班の家の女性）。中流以下では無理なトック。

桃とアプリコットの果汁を出して粉に混ぜて乾燥させておいた桃杏餠
石灰を粉にして混ぜて作る石栮餠
ジャガイモを乾燥させて粉にして混ぜた南方甘藷餠

ジャガイモはまだ来ていないので、サツマイモの間違いだろう。そして「南方甘藷餠」は、日本は九州の芋餅であるのは明確。

大根を混ぜた大根餅
ヨモギを混ぜて作るヨモギ餅

この韓国の「ヨモギ餅」文化のうち北部にあるものは渤海から来たもので、甘さなどはない草餅であり、日本のヨモギ餅文化より新しい（元はモチ米がなかった渤海などからのものですし）。それに対して甘い餡を使ったりきな粉を使ったりといった韓国のヨモギ餅は、日本のヨモギ餅から来ている。また、日本の蓬餅（元はヨモギではなくハハコグサを使う草餅）は中国からのものと考えられる。これは少し面白く、3月3日派（中国南～南東部から日本）と、5月5日派（渤海など靺鞨文化）になっている。

などで、日本統治前では「トック」はうるち米を使って作るものではなかったし、中国・日本・靺鞨の影響を強く受けて食べ物である。

Wikipediaなどではうるち米で作っていたように書かれているが、これは現代のトックの話であり、伝統的とするべきトックは実際は雑穀で、その後になりもち米粉も使われてきたという歴史である。うるち米を使い始めたのは、日本統治時代に朝鮮半島に適した稲に品種改良した上で大幅に収穫量を増やしてからということである。

韓国において「中国は小麦粉で作り、日本はもち米で作るが、韓国はうるち米で作っていた」という説が流れているが、これは嘘である。
この俗説は1946年6月に発刊された「朝鮮常識（조선상식）」に記載された捏造歪曲された情報である。実際は、朝鮮時代や元時代の記録を見てもうるち米で作ったというのはなく、雑穀や栗・果物などを粉にした物であり、朝鮮時代で広く一般的であった「白雪餅」でも「もち米」で作っていた事が書かれている。
結局、朝鮮人は伝統的な作り方を記録から書き換えて壊してしまい、韓国時代になって新たな「うるち米のトック」を作り自分たちで伝統を壊して分からなくしてしまっているだけなのである（どう見ても、現代の韓国より朝鮮時代や元時代の方が、多彩なトックがある）。
そもそも、今の「白い米のうるち米」は、日本統治以前はほとんど作られていない。

たぶんだが、日本統治時代の日本の影響だとは思われる。日本では白玉団子なら「もち米」を粉にしたものを使用しますが、月見団子や柏餅は主に上新粉という「うるち米」を粉に挽いたものを使用します。五平餅やきりたんぽなどもあり、多分、これらの日本統治時代の日本人の影響（真似）でトックもうるち米で作られるようになってきたのだと思われる。

【結局は……】

これらが韓国では『固有語』と分類されていると記載していた人がいた（挙げた13個中11個が固有語としていた）。しかし、語源や元の料理を調べても分かる通り、殆どが『外来語』や『借用語』である（実際は挙げられた12個中、自称固有語が11個だが、その中に固有語かもしれないが違うかもしれない方言の『チヂミ』1個しかなかったし、韓国で一般的な名称となると明確に0個であった）。日本で言えば……「アメリカンドッグ」という食べ物、これを「固有語だ」と言っているようなものですね。日本では和製英語だと知られていますが。
これが、和製英語のようになっているものであれば（韓製日本語や韓製中国語のようになっていれば）、語彙自体が少し違うのでまだ「朝鮮語」と言えるかもしれない―でも日本では別にそういうのを「日本語だ」とせず「借用語」と言う―のでしょうが。残念ながら語彙自体は日本語や中国語のまま、発音を似た朝鮮発音にして文字を当て嵌めているだけ、というのが殆どなので、そうにもなれていないのですね。というか、朝鮮半島の民族自体が中国の北東部や朝鮮半島の北東からの遊牧民族などの複数民族から来ているので、基本的には『独自の語彙』を持っていない。
そもそも、韓国人は朝鮮半島の歴史として燕系や濊族・貊族・漢族・扶余族・女真族・契丹族・モンゴル族と、時代と共に入れ代わり立ち代わりが半島に入り支配していて血が混ざっており、それぞれの時代での支配民族自体が違い、同化していったわけでもないので、単独民族とは言えないのである。濃いのだと、アミニズム的な土着宗教から濊族・容姿からモンゴル族・歴史の長さから漢族あたりが濃いだろうか？縄文から弥生時代には倭族が半島南部に定住しており、百済が漢族と倭族が多く混ざった国家だったので、倭族の血も少し入っている（韓国人の血筋である濊族系統は、衛氏朝鮮の頃に、衛氏朝鮮での下級民として北方の大陸からやってきて定住した異民族になる。朝鮮半島は倭族の定住の方が遥かに古い7000年前からある）。

【韓国の料理】

まぁ、韓国の料理を調べていくと、歴史があるもの大変に限られている。
下手すりゃ、アメリカ料理よりも新しいものが多くあるる。
大体、古くて18世紀の日本から、あとは19世紀の開国後で、20世紀の日本統治時代のものは大変に多く、その次は朝鮮戦争後からの時代のものである。中には、中国から来たという古いのも少しあるが、ほとんどが近世代からの料理である。ただ、そんなのだから歴史を創作したいのか、名前だけ昔のものをそのまま使っている、あるいは一般名称を料理名にしているものが大変に多く、本当の意味での「料理名」がついている料理がかなり少ない。しかし、そのように「創作歪曲」を平然としているので、本当の意味での朝鮮料理はほとんど残っておらず、料理の歴史に重みがまるで見られない。
今、朝鮮料理（宮廷料理）がある程度分かっているのは、実は日本人が残すべきだと強く勧めたからです。この時点でも西洋料理や日本料理の影響を強く受けた物ですが、それでも、大韓帝国時代末期のものであっても、『朝鮮料理』がかろうじてレシピがきちんと残っているのは、日本の影響が大変にあったのです。また、朝鮮時代の具体的な事について、朝鮮総督府などが調査し研究報告を残しているからである。

今の辛い料理や挙げてある料理が「韓国料理」であるのは、それは間違いがない。
ただ、間違いがあるのは「そのルーツなどを創作捏造している事」であり、それによって文化歴史に重みが無くなっており軽いものとなっていると共に、本当の『独自の料理』と言えるまで昇華させられていない（他国の料理の模倣料理に過ぎないと言われてしまうレベルで落ち着いてしまっている）という事が多く、そして料理歴史を捏造しているのが明らかなので「単なる模倣料理に過ぎない」と言われるのである。まぁ、韓国人は自分たち自ら、文化の価値を下げているだけである。

【チャンポン】

最近、韓国では「チャンポンは韓国発祥料理だ」なんて、また捏造歪曲した起源説を唱えられているが、嘘である。
まず、根本的に「韓国のチャンポン」は戦後に出てきた『新しい料理』である。
そして、その元と言うかまたパクったのは、やはり日本は長崎の『チャンポン』である。
1960年代後半からある韓国の「チャンポン（짬뽕・攙烹）」は、日本の長崎チャンポンをもう少しチープにしたような感じで、1970年代の韓国の資料（「女性中央」1971年1月号など）に見られるチャンポンのスープは、水で薄めた鶏ガラスープを使うなど、比較的あっさりとしたものが多かったようであり、今のような赤く辛いチャンポンではない。「女性中央（여성중앙）」1971年1月号には、家庭で作れる中華料理のレシピ特集があり、その中に「チャンポン（짬뽕）」のレシピが掲載されています。このレシピは、現代のチャンポンと比べると、豚肉やイカなどの具材が少なく、比較的シンプルな内容です。スープも鶏がらスープではなく、水で薄めた鶏ガラスープを使っているなど、手軽に作れるような料理になっており、これが現在の韓国の『チャンポン』の原型である。

韓国では「中国の福建式燜麺（メンミエン）が変化して作られた日本の長崎のちゃんぽんと異なり、韓国の仁川のチャンポンは中国の山東式炒碼麺（チャオマミエン）が変化して作られたが、日本統治時代に日本人たちが韓国の清料理店で販売するこの食べ物を見て「ちゃんぽん」と名付けた」と俗説を流しているが、これは嘘である。そもそも日本のチャンポンは、元は支那蕎麦や支那饂飩と呼ばれているが、これを1907年（明治40年）に出版された『長崎縣紀要』には「チヤポン」の表記されており、それ以前からチャンポンの呼び名になっている。
ちなみに「チャンポン」の語源は複数存在しており、確定は出来ていない。

そもそもが「チャンポン」という呼び名自体が日本の造語なのである。
また、山東式炒碼麺が変化したものではなく、元は長崎ちゃんぽんを真似しており、それを朝鮮戦争後に辛さを好み唐辛子を沢山入れた後に、最近の10年20年ぐらいで中国料理の山東式炒碼麺に近づけていったという料理であり、模倣を模倣した、という料理である。『キムチ』の中でも話しているが、朝鮮戦争前は過剰な辛さの料理はほとんどない（当時の日本人からしたらかなり辛いというだけだ）。ジャジャン麺にしても、元は四川などの人もおり辛い物を、朝鮮半島では甘い絡め麺にしているのと同じである。
昔の韓国のチャンポンはまぁまぁ、日本のチャンポンの真似したものでしたね。

【現在の韓国人の識字率】

このように朝鮮語は漢字が重要な要素にも関わらず、漢字を知らない、つまり語彙が分からない世代が増えた事により、韓国の教育部と国家生涯教育振興院は2020年から2021年にかけて、18歳以上の成人男女1万429人を対象に「第3次成人リテラシー能力調査」を実施。新聞記事や公共機関の文書などを提示し、読解力や計算能力を測った事がある。調査の結果、
・小学校1、2年レベルの読解力である「第1水準」の割合は4.5%
朝鮮日報は、「成人人口が約4400万人とすると、約200万人が基本的な読解力を持っていないということになる」などと伝えている。
・基本的な読み書きや計算は可能なものの、日常生活で上手く活用ができない「第2水準」は4.2%（約186万人）
・経済活動など複雑な場面で上手く活用できない「第3水準」は11.4%（約500万人）
・複雑な場面でも問題ないレベルの読解力を持つ「第4水準」は79.8%
という結果が出ている。
つまり、今現在でも韓国の人口の20%は読解力に問題があると報告されている（この結果でも、以前より少しずつ改善している21世紀の最初の頃では第4水準は70台前半だった）。
韓国の就学率と識字率も参考に。2023年のOECD調査では、これがますます低下している。
2023年の国際調査では、読解力などが全てOECD内で平均以下となっている事実も存在する。

ちなみに日本は、韓国の調査より古い70年以上前のGHQの1948年の調査で、韓国の第1水準と同等レベルは2.1%であった。

【会話で必要な単語語彙数】

朝鮮語辞典（韓国の中では飛びぬけて豊富に語彙を記載している辞書）で11万語ほどあるが、ここまでは日常で必要とはしない。しかし、7.67万語が「漢字語」であり漢字での記載を基本としている単語な訳だ。また、「固有語」は2.9万語程度あるので、「意外と独自の語彙を持つ」というのは、まぁ、日常レベルなら？という話である。

日常会話に必要な朝鮮語の語彙数（単語数）は1300語～2000語ぐらいで、これが第2水準という話であり、これぐらい語彙を覚えていれば会話であれば問題があまり起こらない（ちなみに、語彙数はwikiなどで出鱈目に書かれているので注意が必要。そもそも、語彙をどこまで含めるかが難しいもので、例えば「東京」と「東京都」と「東京駅」を別の語彙とするかどうかで幾らでも増える。そのため、私は「辞書にある単語数」で比較している）。
この通り、今も漢字語は韓国人の中で大変に重要な要素であるにもかかわらず、漢字を捨てようとしても少ない語彙（「固有語」の割合は 26.121%）の中で表現しようとし、この語彙の少なさから、歴史も、史料や史実から確認できない（というか正視しようとしない）ような事が起こっている。

【語彙と会話】

そして、会話する自体や普通の日常レベルの文書を書く分にはあまり問題ないところでもある。
なにせ、日常会話をするだけならそれほどの語彙を必要としないからだ。
日本でも会話は音であり漢字は使われていないし、小学生でも読める平仮名が多い文章でも、文脈が大体で分かれば自然に当てはまる漢字が思い浮かぶので問題にならないのと同じである。

無意識の認知というものだ。
別に詳しくは語彙を知らなくても、アフリカでのケニアの言葉であるスワリヒ語で「ジャンボ」が朝昼晩と使える挨拶だというのと同じ。
逆に読めても語彙が思い浮かばないと、その会話で何を言っているのか分からない。小学校低学年の子では意味が分からないが、高学年の子には分かるなどがあるようなのと同じである。スワヒリ語で、「Ukijifunza tu kutoka kwa wengine na usijifikirie mwenyewe, hautaona chochote. Kwa upande mwingine, ikiwa unafikiri tu kwa ubinafsi na usijaribu kujifunza kutoka kwa wengine, utaanguka katika mafundisho ya kweli na ni hatari sana.」とあっても、語彙が無くては文章の意味が理解できないのと同じである。
これは別に漢字圏の話だけではなくアルファベット圏でも同じであるが、ようは単語の『語彙』があって、初めて文章の読解力に繋がるわけだ。

【ハングルの限界】

同時に、ハングルだけでは限界があるのは、朝鮮半島はずっと漢字を前提として利用してきたからである。中国漢字は漢字一文字に基本的に決まった音があるが、同じ音でも漢字は複数にある（日本で言うと「橋」と「箸」と「端」みたいなもの）。そのため、ハングル単体では語彙の表現がかなり限られている。つまり、読んでも当て嵌まる漢字が無意識に認知できないという支障が出てくるのだ。
「防火（방화）」と「放火（방화）」のように。これは読み方が「banghwa」と同じ（両方が日本語由来の漢字を朝鮮読みしているだけなので）で、これは語源が漢字語だからだが（「1つのハングルの文字が意味を持っているから意外と語彙が豊富」という意見もあるが、これは「ひらがなと同じもの」と「ひらがなのようなもの」の違いが分かっていないからだ。その成り立ちから言うと、「漢文を読めるようにするための助詞や助動詞」と「漢字のルビ」のようなものである。もっと簡単に言うと、今のハングルだけの朝鮮語は「漢文を書き下し分にして漢字も全て平仮名で記載したようなもの」というので間違っていない）。

ちなみに、本来で言うとハングルの書き方も少し違い「防火（방･화）」と「放火（･방･화）」となる（「・」はアレアという）のだが、これを朝鮮統治府は「ㅏ」（[a]）もしくは「ㅡ」（[ɯ]）と表記するように定めたが、朝鮮人がそれも無くす事を強く唱えており、韓国になり1988年に本当に無くしてしまい、文字の語彙が分からなくなったものである>>海苔#【日本統治時代からの諺文】]]。朝鮮人そして韓国人は、自分たちで語彙の識別を付かなくしただけである。

【基本は表音主義的表記法のまま】

韓国人はよく「1文字で2音を表していたりする、科数理的な文字だ」と言うが、これは間違い。
なぜ「1音」だけでなく「2音」も1文字で表しているかというと、これの元が中国漢字の漢音から主に来ているからである。漢字1文字の音を1字で表す様にしているので、「2音」の文字も存在している。これは日本だと『漢音音節表』と言う具合にあり、この音を記号で表しているのがハングルなのである――つまり、文字自体が漢字から抜け出せていないのだ。日本人に分かるようにすると「防」の1字を「bou」とローマ字表記し、この表記を纏めて1字としているような感じだ。

「ぼう」という発音をローマ字を利用した創作文字で和製諺文を作れば、
「ぼう」だとこういう感じ

に書けばいい。
これが「↑ぼう↓」と発音するなら

、また「↓ぼう↑」と発音するなら

と、それぞれ高い音の方に「・」を付ければいい。また、「ぼー」と伸ばす感じで言うなら

という感じにでもすればいい。
まぁ、こんな文字なだけであって、別に数理的な文字でもなんでもない。
ただ、日本人なら分かるが、「ほう」と発音する漢字はざっとでも138文字も存在する。和製諺文のような簡易な文字では語彙を伝えるには不十分で、あくまでこの創作和製諺文は「発音を表記しているもの」でしかないのである。

ハングルの文字自体には意味がなく「多くが中国語の漢音の発音を基にしている」というのと共に、語彙自体は中国や日本からのものが殆どで、さらにその発音は当て字をしているものが殆どである。朝鮮語には『独自の語彙』というのは恐ろしいほど少なく、更に言えば発音は中国語や日本語の読みの当て字をしているだけなので、ハングルの「文字」自体には意味がないのだ。

先ほどの「방」というハングルは、「防」「放」以外に「方」「邦」「彷」「紡」「房」「芳」「妨」「倣」「旁」「訪」「傍」「榜」「髣」「訪」「螃」「謗」なども同じハングルになり、中国語漢字や日本語読みからの語彙そのままを朝鮮発音で当て字にしている、つまり漢字ありきのものが大変に多い（というか、ほとんどがそうである）。
これに気付かないところが、近年の韓国での読解力の低下が顕著になっている要因の1つとなっている（2023年のOECDでは読解力は平均以下になっていましたね）。文字を音だけで判断しようとするので、意味のある語彙に脳内で変換できない人が増えてきているのだ。日本語や中国語が使う漢字ならもしその語彙そのものを知らなくても、文字自体に意味があるので、「防火」は「火を防ぐのだな」と、「放火」は「火を放つのだな」と判るが、朝鮮語ではそれが分からない。かといって、アルファベットのように文字列で語彙を作っているわけでもない（英語なら「防火」は「Fire prevention」、「放火」は「Arson」と文字列で語彙があるが、「방화」というハングルにはそれもなく、前後の文脈から推測する以外にはないのである――つまり、ハングルは単独で語彙学習をする事ができない文字なのだ）。
大変に中御半端な使い方を今の韓国はしているのである。
まぁ、韓国人は自分たちで朝鮮半島の文字や文化の歴史を壊していっているだけである。

【最近の韓国の基礎学力】

韓国では、高校2年生の基礎学力未達者の割合も出しているが以下になる。

	国語	数学	英語
2018年	4.4%	9.0%	4.9%
2019年	4.0%	9.0%	4.8%
2020年	5.9%	13.5%	7.0%
2021年	9.8%	14.2%	7.1%
2023年	8.6%	16.6%	8.7%

国歌水準に満たない割合が加速的に増えている。

【朝鮮語】

単語や文章には「韓国語」はありません。あくまで「朝鮮語」です。
そこは注意をしましょう。
発音の方は「朝鮮語」の中に幾つかあり、「韓国語（韓国が使っている言葉）」と「朝鮮語（北朝鮮が使っている言葉）」と「高麗語（中国系朝鮮人が使っている言葉）」に大別されます。
まぁ、方言みたいなものです。

【日本の識字量】

戦後ではGHQ主導で日本語の漢字利用をやめさせようと画策した事がある。
1948年にアメリカから教育者が派遣された対日教育使節団が日本の識字率を調査している（日本は難解である漢字より簡単なローマ字の利用の方が多いと思っていたらしい）。彼らは15歳から64歳の成人男女で調査したが、完全文盲率はたった1.6%だった（15～40歳で見れば0.28%）。調査担当をしていたペルゼルは調査報告書に「世界的に見ても極めて非識字率が低い」と書いており、日本人が漢字を使いこなす識字率の高さを証明する事になり、漢字撤廃運動は収束を迎える。
ちなみに、最近行われた韓国の調査（2020年から2021年）より古い70年以上前のGHQの1948年の調査で、韓国の第1水準と同等レベルは2.1%であったので、完全文盲と合わせても3.7%。韓国の第1水準（小学校1、2年レベルの読解力）より割合が低い。

日本の語彙数は日本国語大辞典には50万語ほどが記録されているが、日本語母語話者の成人の場合は理解語彙はだいたい4万～5万語程度、使用語彙はその半分の2万語程度といわれている。
・朝鮮語の第1水準相当（つまり日常会話でも少し問題がある）だと1500語（漢字300語）
・第2水準相当（つまり簡単な日常会話レベル）だと3000語（漢字600語）
・第3水準相当（つまり問題なく日常会話ができるレベル）だと5000語（漢字1000語）
が必要になる。

また、それぞれの国の頻出上位語1,000語を覚えた人の、その言語の一般的コミュニケーションの理解率（カバー率）を調査があり、その結果だと、
・フランス語・英語・スペイン語…約80%
・中国語・朝鮮語…73%
・ロシア語…67%
・日本語…60%
となる。
ここで少し面白いのは、アルファベット語圏では、普通の会話をする分には単語数が少なくてもいいのだが、専門が入ると途端に単語数が必要になる、つまり単独の語彙が増える。その為、英語辞書も50万語ほどになる。
朝鮮語がもし「漢字語を無くしたい」というのなら、語彙、つまり独自の単語を大変に大量に新しく創作する必要が出てくる。

【日本語の漢字】

また、野村雅昭が2010年に日本語における基本漢語を抽出し、その時代別割合を示した研究がある。基本3000語の初出時期は、以下となる。
Ⅰ：奈良・平安・鎌倉時期語数927(30.9％)
Ⅱ：室町・江戸前期語数374(12.5％)
Ⅲ：江戸後期(1720-) 語数362(12.1％)
Ⅳ：明治時期(1868-) 語数1,167(38.9％)
Ⅴ：大正・昭和語数165(5.6％)
このようになり、Ⅰを除いた部分は独自の和製単語が殆どになる。つまり、69.1％……から少し減らした、60％ほどが和製単語になる。特に、現代に使う単語の多くはⅣやⅤの単語で、それ以前の単語は使われなくなってきているので、今の日本人が使う言葉の漢語の過半数は和製漢語だ（だから、漢語の源流である中国にはない日本漢語が多数存在する）。
この和製漢語が、中国や韓国の語彙の過半数になっているのである。

【日本語の日常で利用する語彙】

日本では、国立国語研究所は、1956年の雑誌の語彙（つまり文章に使われている単語）について大規模調査を行っている。この調査では、異なり語数で30,331語，延べ語数で411,972語になっている。そのうち、語種ごとの異なり語数を見ると、

・「漢語」：47.5%
・「和語」：36.7%
・「外来語」：9.8%
・「混種語」：6.0%

である（ただし、この漢語の中も上で述べているように、漢語の過半数は和製漢語であるが）。
これが1994年の雑誌語彙を調べた同研究所の報告では、

・「漢語」：34.2%
・「外来語」：33.8%
・「和語」：25.7%
・「混種語」：6.4%で

と、現在は外来語が多く使われている事が分かる。
一方、1956年の延べ語数（文章に使われる数）を見ると

・「和語」：53.9%
・「漢語」：41.3%
・「外来語」：2.9%
・「混種語」：1.9%

で、繰り返し使われる語には和語が多い。
ところが、それから約1994年では、

・「漢語」：49.9%
・「和語」：35.7%
・「外来語」：12.3%
・「混種語」：2.1%

と、和語を外来語にチェンジしたイノベーションが起こっているのがアグリーなのである。これは、漢語よりも、独自のものである和語の方が柔軟に融通が利くのだろう。

【日本語の辞書の語彙数】

2013年に辞書で単語を確認したものもあり、この小学館『新選国語辞典第八版』（2002）で確認されたものだと、

・「漢語」：49.1%
・「和語」：33.8%
・「外来語」：8.8%
・「混種語」：8.4%

となっている。
ただ、この『新選国語辞典第八版』は73,181語しかない。
『日本国語大辞典』には50万語ほどあり、小学館の辞書には今はもうほぼ使われない古い語彙などの多くは入っていない（とういうか、入っていない単語の方が多い。昔の辞書では和語の方が漢語より多い）。そのため、「日本語の全体の語彙割合」としては漢語や和語はもっと劇的に増え、外来語や混種語はほんの僅かな割合になるのだろう。現在は外来語や混種語も数をかなり増やしているが、現代で使う文章や会話の場合でも日本語では漢字は大変重要なのである。
外来語や混種語が増えているといっても、劇的に全体の割合を増やしている訳ではないので、日本語の語彙では変わらず漢語と和語が圧倒的に多いのは変わらない。

【日本での会話語彙数】

日本語の現代の話し言葉の調査としては，知識層を対象としたものがある．日本語教育および語学関係の研究者7人とその話し相手の会話を延べ42時間分録音し，分析したものがある。異なり語数は4,617語（これは日本語で日常会話を問題なくするのに必要とする語彙量に近い）で，延べ語数は64,023語であったが、

異なり語数
・「和語」：46.9%
・「漢語」：40.0%
・「外来語」：10.1%
・「混種語」：3.0%

延べ語数
・「和語」：71.8%
・「漢語」：23.6%
・「外来語」：3.2%
・「混種語」：1.4%

と、会話では和語の利用が圧倒的に多い。
まぁ、これは会話では普通の会話が多く、専門的な会話を四六時中する訳ではないので当たり前なのだが（一般の会話で使う語彙数は限られている。これが朝鮮語でも一般的な会話であれば支障をあまり感じない理由の1つでもある）。しかし、一般的に使われる語の中では和語が1/3である日本でこのような結果である。固有語がもっと少なくい朝鮮語では、より漢字由来の言葉の割合が増えているので、漢字が無ければ識字率（というより語彙理解率）が下がるのだ。

【朝鮮半島から漢字が伝わったというのは嘘】

日本の場合、伝達がそれぞれ時代があり、海があったので断続的な干渉でしたので、1つの漢字に対しては音読みでも4種類（呉音・漢音・明音・その他）があります。それ以外に、日本独自の言語発音として訓読みも存在します。しかし朝鮮半島では継続的に中国の影響を受けており、基本的に1つの漢字に対して1音だけあります。逆に言えば、「新しい言葉」である場合は日本語の当て字として文字が出来ています。

	神	土	地	男	二	西	公	工	有
日本語(呉音)	じん	ど	ぢ	なん	に	さい	く	く	う
日本語(漢音)	しん	と	ち	だん	じ	せい	こう	こう	ゆう
朝鮮語	신	토	땅	남	두	서	공	공	예
朝鮮語発音	sin	to	ttang	nam	du	seo	gong	gong	ye

	金	遠	建	叛	生	省	成	留	流
日本語(呉音)	こん	をん	こん	ほん	しゃう	しゃう	じゃう	る	る
日本語(漢音)	きん	ゑん	けん	はん	せい	せい	せい	りゅう	りゅう
朝鮮語	금	먼	건	叛	성	성	성	류	름
朝鮮語発音	geum	meon	geon	ban	seong	seong	seong	lyu	leum

朝鮮語は漢音から来ているのが分かる。他にも、多くの言葉が中国からの影響（というより、中国語を朝鮮語発音で無理矢理当て字したもの）が多く見つかる。
ところが、ところどころで呉音から来ている言葉だと判る。

日本には古代から黒潮貿易と台湾から南海諸島を伝っての貿易がされており、仏教や漢字などはこのルートから来ており呉音で伝わっているものである。
ところが、漢時代以降の乱立から統一になった隋時代には中央は北東部に置かれ、漢音が上等な言語、呉音が下賤な言語とされます。その為に、日本も中国との交流でこれまでの呉音から漢音を学ぶ必要があり、日本の影響も強い漢族や倭族の混在国家であった百済経由で、書籍と共に泰族（漢族）を教師として招聘します。
これに対して朝鮮半島は陸路があり常に中国と継続的に交流（というが実質的な支配的影響）を受けていたので、中国北東部の言語の影響を強く受けていたわけです。

他にも、海流の動きから、中国南東部⇒日本は、島が見える事もあり黒潮海流の流れもあって来やすいのですが、黒潮海流から分岐する黄海海流は済州島の西側を通り、朝鮮半島に寄り付かない。また、対馬海流に乗ると日本の九州西側から日本列島を沿うように北上するので、造船技術が発達するまでは朝鮮半島には寄り難いというのがあります（中国北東部⇒朝鮮半島は北回りの陸路だけでなく、黄海海流は冬には動きが止まるような強い海流ではないので、海路もそれほど難しくない（でも陸路の方が確実）。
この海洋技術ですが朝鮮半島では発達がしておらず、縄文時代から弥生時代に日本から朝鮮半島に渡った痕跡は朝鮮半島で大変沢山見つかる。
日本⇒朝鮮半島は、九州西側から行けば対馬海流を斜めに流され突っ切れば釜山辺りに辿り着きますが、これは釜山周辺で見つかった7000年前の遺骨が縄文人だった事からも分かります。また、朝鮮半島⇒日本には、やはり対馬海流を斜めに突っ切る形で、朝鮮半島南東部から行けば辿り着けます（どちらも、北東方向に流れる海流を突っ切る必要はある）。これは、やはり朝鮮半島で弥生時代の日本の木材を使った準構造船が発掘されている事から分かります（朝鮮半島は土壌の質の関係で日本より遺物は残りやすい。日本では遺物も分解されやすい。逆に言えば、朝鮮半島で見つからないものは、本当になかった可能性が高いという事である）。

これらから、朝鮮半島における漢字の呉音読みは、日本からの影響が大きいのでは？と思います。
つまり、朝鮮半島は「北部では主に陸路で中国北東部からの漢字で漢音が入ってきており、南からは日本経由の海路で中国南東部⇒日本⇒朝鮮半島南部という経路で呉音読みの漢字が入ってきていた」という方が、考古学の発見と合うとは思います。

この「日本からの呉音の影響」というのは、実は朝鮮半島でも分かり、縄文人がどこまで進出していたかという証拠の1つにもなる。
それは「河川の名前」であり、朝鮮半島では鴨緑江を最北端として南は河川を「江」とします。それに対して、それより来たでは「河」としています。この「江」は中国三大河川では「長江」とあるように、南の名付け方です。それに対して「河」は「遼河」「黄河」とあるように北側からの言葉です。もし、中国系民族の南下が早いなら、「鴨緑江」は「鴨緑河」と表記されていたでしょうね。ドングリ遺体の痕跡でも分かりますが、河川の名前でも南から縄文人が先に来ていた事があきらかなのである。

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