統治時代の識字率

【日本統治による教育と識字率の上昇】

日本は1881年から国漢文混用の普及の支援を行っていたが、統治時代でも日本の行う教育は、成果を確実に出していく。

【日本統治による教育と識字率の上昇】

【日韓併合以前からの活動】

韓国人の中には、日本に依る朝鮮半島での漢字ハングル混用文の推進を統治時代からの話と思っている人や、日本がハングルを教えた事自体を否定している人もいるが、日本における漢字ハングル混用文の推進は日韓併合以前から行われているものである。

【国漢文混用の誕生】

国漢文混用の原型は、朝鮮半島ではなく日本で出来ている。
また、福沢諭吉の経験と俗文主義から、朝鮮で初の国漢文混用文字を用いた官製の近代新聞が発行される事になる。
これが広く現代に使われているハングルを広めたものとなる。
福沢諭吉が「朝鮮人が民族アイデンテティを持つ為」と「俗文主義で庶民にも分かる文章を使うべきだ」と朝鮮人に教え、そして新聞発行を強く勧めたから、今のハングル文字と構文が存在する。

【国漢文混用の国文化】

国漢文混用（漢字とハングルの混交文）を使うべきだという1881年の活動を始めて13年が過ぎ、1894年の甲午改革で朝鮮でも近代教育学校を作り始めるが、これも日本からの強い提案があってからのものである。また国漢文混用の国文化も日本からの強い提案があってのもので、提案には国漢文混交の公文化や近代教育の他にも、官僚腐敗の一掃と整備、税制改革、法の整備と裁判の公平性、奴婢制度撤廃や女性人権保護、警察創設や軍近代化、交通網の整備や交易税収を朝鮮がすべき（北方の港はロシアが実効支配していた）という事や外交専門官を持つべきだという事など、実に多岐に渡る。
ただし、日本は最終判断も実行も朝鮮人がすべきと、国漢文混用の際と同じように提案と相談に乗るまでである。またこの提案も、朝鮮人自身が朝鮮を独立国と考えているかを確認した上での事で、朝鮮が「中国の属国だ」と回答していれば提案自体がされていない（ちなみに甲午改革に繋がる近代化の為の内政改革提案を行うが、日本は中国にも朝鮮の近代化に協力するように声を掛けている。しかし、中国は朝鮮を属国としてしか見ておらず拒否している。それどころか後日に妨害工作を中国がしていた事も判っている）。
日本が提案を強く行わなければ、中国漢文を今なお国文として使っていた事だろう。

現に、国漢文混用を国文と定めたが、それに反対した両班は抵抗し、書堂を急激に増設（教師の質も量も伴わなかったが）し、漢文と儒学に傾倒した内容を教え始めている。つまり、朝鮮半島でハングルを利用する事に反対しており邪魔をしていたのは、そこに住んでいた朝鮮人である。

【朝鮮内での近代化抵抗】

朝鮮では甲午改革で近代教育校を建てようとするものの、親中派や親露派の同じ朝鮮人たちによって妨害され続けているーーつまり中国もロシアも朝鮮の近代化に反対していた。
この甲午改革の1894年から朝鮮人が自力で建てた近代教育校は、12年後の1906年時点（つまり国漢文混用を作られ25年目）で38校（これは小学校以外も含む）のみである。それに対して書堂は1883年頃の11000校程度から、1911年までに5000校程度を増加させた16540校になっており大きな違いがある。1年あたりにすると小学校は平均3校程度に対して、書堂は平均200校ほども新設していた事になる。これはそのまま、朝鮮では儒学と漢文（中国漢字）を教えるべきであり、ハングルはあくまで下賤な諺文であると多くの両班が考えており、国漢文混用を教える事を否定していたという事である（実際、開国後に出来た書堂ではより漢語に重点を置いた教育になっている）。
実際、大韓帝国の時代でも諺文は分からず、漢文しか分からない官僚もいたらしい。

【伊藤博文の叱責】

日露戦争後に日本は朝鮮の被保護国とりその責任者になった伊藤博文は、朝鮮が近代教育に力を入れておらず、甲午改革で近代教育をしていく事や国漢文混用を国文とした事に反発した両班が大量の書堂を作り、より中国語に拠った漢文と儒教教育に力を入れていた事を知る。目まぐるしい社会情勢変化のある世界に対して、朝鮮は自ら近代化を拒み中世や近世の状態を維持しようとする姿勢を知った伊藤博文はこれを叱責し、近代学校を作るために日本から予算を引き出した上で、さらに1907年に国語研究所（朝鮮語構文やハングルをその表音的な文字を残しつつより覚えやすい形に整理・整備を研究する場所）を作り、ここで初めて朝鮮人も考え整理した案を幾つも出している。
結局は、朝鮮は自分たちで何かをする事もできておらず、伊藤博文が動かなければ、今のハングルの文字も構文も出来ていないのである。

【日本に依る統治前から統治時代の近代教育校】

1906年には38校だった近代教育小学校（国民学校）が1911年時点で100校と僅か5年で62校、1年あたりで言うと平均12校が新設されており、この差は伊藤博文が日本から金を引き出して建てたからだ。

朝鮮では1895年の甲午改革により近代教育制度が始まったが、1906年の時点でも近代教育校は全国で38校しかなかった。それどころか両班は国漢文混交を国文とした事に反発し、書堂という私塾を急速に増やし（開国時の10000校ほどから1911年には16540校に増やしており、そこで両班や中人の子弟はより漢籍を重視した教育を受けさせていた。初代統監に就任した伊藤博文はこの状況について、大韓帝国の官僚に対し「あなた方は一体何をしてきたのか」と叱責し、学校建設を改革の最優先事項としたものである。
朝鮮が自分たちでやるより4倍となるが、これも無断や強行して無理矢理に作ったわけではなく、あくまで大韓帝国政府に許可を得てから建てたものである（被保護国としての立場があったので、その影響は勿論あるが。被保護国として叱り、尻を叩き、金まで出したのだ）。

韓国人の中には「日本統治前でも朝鮮では近代学校はあった。日本がいなくても近代化が出来ていた」と言っているのを見掛けたが、これは捏造歪曲の嘘である。
1906年までの38校も、1894年の甲午改革で日本が近代教育のための近代教育校を作る必要があると強く提案したため盛り込まれ、それで作られた物であり。
1911年までの100校というのも、1906年に朝鮮官僚が近代化に抵抗し書堂を急激に増設して漢文と儒教教育により傾倒しているのを叱責し、伊藤博文が教育を最優先項目とし日本から資金を引き出して近代教育校を増設して増えたものである。

【統治時代の近代校数】

統治時代になると本格的に教育改革を進ませ、近代教育小学校は1911年に朝鮮教育令を発布し、100校だったものが1917年で441校になる。初期はこのように年間平均50校程度の新設だが、その後は1922年に第二次朝鮮教育令を発布し1928年では1423校、1930年で1639校、1932年で1891校、1934年で2138校、1936年で2411校、1937年で2503校。だいたい、1年で約100校ずつ増やしていく（公立学校のみで、他に官立や私立、簡易学校なども存在する）。

年	1894	1906	1911	1917	1927	1928	1930	1932	1934	1936	1937
公立小学校	0	38	100	441	1326	1423	1639	1891	2138	2411	2503

※このグラフは、公立だけでなく官立・私立・簡易学校も入れている。

そこからさらに加速させており、地方にも学校を増やし1945年には初等教育をする学校を合計で5960校に増やしている（この数値は国民学校なので公立小学校のみで、年間平均で約500校増えている）。問題がないレベルの識字率になるのを小学校卒業として（韓国の識字率基準で第2水準レベル）考えると、1クラス40人・1学年平均2クラス・6年生と標準的な記録で計算すると、140万人と記録にある当時の年間の就学児童数と近い事が分かる。また、この時の就学時期児童数の60%ほどになる。また、普通学校（6年制）以外にも識字率を上げるための常磐学校（4年制）もあるが、普通学校の方が人気だったようである。その他に、官立小学校・私立小学校もある。

1942年時点での推定値は62％と朝鮮総督府の記録にあるが、これを韓国では「明らかに過大であり、総督府は成果を過大に見せるために就学率を高くした」と言う者もいるが、学校数と教育内容と識字率の上昇線から見ると別に1942年で62％はおかしい数値ではない（数％ほど過剰な気もするが、10％もと2桁ほどになるほども大きくなる誤差ではない。現に、戦後すぐに否定的な調査を行った米軍の記録でも識字率55％とある。ここら辺は、就学未満の児童も含めているかどうかや、人口を四捨五入で繰り上げせずに計算するかの差とも思えるし、戦争末期から戦争後の混乱時で本来就学しているべき児童が学校に通えなかったのもあるので、当然ながら米軍の調査は実情より少し低くなる）し、就学児童数の数とも合っている。

また、学校の建設は教育だけが目的ではなく、このような大きな箱物の公共事業では当然ながら建設で仕事を生み出す。つまり、庶民の生活の安定にも繋がる（ただし、建設後の利用まできちんと考えてなくてはならず、ただ建設するだけでは箱物行政とよばれ、無為な国庫の浪費となる）。

【朝鮮の書堂】

韓国曰く「日本統治時代に弾圧されていた」はずの書堂だが、開国前は10000校程度だったのが、その後に急速に増やし、統治時代が始まり調査された校数は1911年で16540校・学徒数141604人で訓長（教師）16711名となっている。これが統治下の時代で、1918年には24294校で学徒数264835人と校数を増やしている（統治時代の初期には1年で平均1000校以上が新設されていた事になる。このペースは朝鮮時代～大韓帝国時代を遥かに上回るが、これはたぶん両班特権を失った元両班が開いた私塾としての書堂が増えた大半と思われる）。

年	1883	1911	1918	1921	1927	1930	1940
校数	約11000	16540	24294	25482	16873	10036	4105
生徒数	約94600	141604	264835	298067	208310	150892	58320

※どうも統計データを確認すると、きちんと法に則った登録をせずに書堂を開いていたところが1921～1922年あたりにあるようです。

ただ歴史は繰り返しており、書堂は計画性も教育の質も考えずに増やしているだけで、これは郷堂や書院、そして開国後から統治までの間の書堂と同じく識字率上昇に対しては書堂は効果がほとんど出ていない。
この1918年までの書堂の増加量より訓長（教師）の方が少なく、『書堂をする場所』と箱だけ用意したところもある様だ。この教育の内容も教師の数も伴わない『箱を作る』だけの施行は、戦後でも韓国がしていたのが見られる。
1930年ぐらいから維持しているのは、教育に使う教科書を指定した事と、減り続ける男子児童学徒に対して女子児童を受け入れ始めたからである（それでも近代教育校より割合は低いが）。

地方の公立教育機関である「郷校」のように厳しい設立の規定や基準もなく、国や地方官庁の許可制でもなかったため自由に書堂を立ち上げ、また需要がなければ自然に消えることも多かった。

【学校建設】

朝鮮総督府が小学校を毎年、統治初期には平均50校なのも、中期に平均100校なのも、後期に平均500校なのも、教育制度の無理のない浸透（識字率の上昇）と教師人材の確保など、その速度にも意味がある。
『学校』という箱だけを作ってもきちんと教えられる教師がいなければ意味がないというのもあるし、教育方法を学んだ上で、日本語と朝鮮語の両方を理解できる人材というのも当然ながら必要とするからだ（教師の隣に通訳をつけるというのでも、それがきちんと通訳できる人材かも確認しなくてはいけない）。これも本来なら朝鮮が自力で近代化や近代教育が出来るようであったなら不要だった話なのだが、結局は朝鮮は自力では近代教育への道を切り開けなかったからである。

ただ場所だけを作っても、教育は成り立たないものだという事が分かっていなくてはいけない。これは1883年から急激に書堂が増えても識字率は上がらず、逆に訓長（教師）の質の低下や教育そのものの低下を招いている事からも分かる（ついでに言えば、郷堂も書院も同じような事で衰退している）。ましてや、1911年時点だとそんな質の低い訓長（教師）も確保が出来ておらず、訓長の数より書堂の方が多くなっていると、不要な箱だけを作っていたのが目に見えて分かる。

【教育の法整備】

1918年だと近代的小学校は550校程度と推測される。
校数だけで韓国では「日本は朝鮮人に教育をしなかった」と歪曲して言うが、実際の就学児童数で比較すると、小学校は550校程度で298732人が就学しているので、この時点で小学校と書堂の就学児童数は書堂より小学校の方が多い。これは1校あたりの就学児童数は書堂と小学校では桁違いな差があるからだ。

その後も小学校は年100校ずつ計画的に増やし就学児童数を増やしていくが、書堂は「訓長（教師）は犯罪者は禁止」「開業には道（日本における県庁）に届けが必要」と現代で考えても当たり前の事が定められる（当時の近代教育校も当然ながら法に従い開校には届出をしているのだが、韓国ではこれを「日本は書堂を弾圧した」と言っている。韓国では国や道に届けを出さず審査を受けずに学校を開校しても、それは教育社会で学校と認められるような社会なのだろうか？）と、1921年をピークに低下していく。その代わりだが、訓長（教師）の質が良くなったのか1校あたりでハングルを修得できる率はよくなる。これは学堂だけではなく自主学習による修得も入るのだが、1校当たりの1年の識字修得率を見ると、日本の保護国になる前は3.7人、それが保護下になると4.1人に、統治後は1920年辺りまでは低く3.2人で、学堂も届けを必要としたら4.7人になっている。統治後すぐは無届で作られた書堂が乱立したが教師の質が低下したために、きちんとした審査と届け出が必要になったと分かる。また、朝鮮総督府が犯罪者が教師をする事を禁止し開校の届け出を義務化し、教育資料を指定する事により書堂での教育の質も上げている。

1945年でも3000校ほどの書堂は法に則り届出をされて存在しており、特に当たり前の事が法で定められただけで弾圧はされていない証左になる。

【無料での就学】

ちなみに統治時代の小学校就学でも朝鮮人は優遇されている。
小学校は基本的に無料ではなく有料なのだが、貧乏な朝鮮人の家庭でも児童が学ぶ意思があれば無償就学を幾人も許可しているに対して、日本人移住者の児童はいくら家庭が貧乏でも有償でしか就学ができなかった。
例えば大正4年だと、普通科の生徒24796人のうち、授業料減額は5955人、授業料一部免除は182人、授業料全額免除は131人と、全体の25％は授業料の減額あるいは免除となっている。
それでも基本は有料なので、途中退学者も出ている（しかし識字率を見ると、小学生1、2年の読み書きはできるようになっているようだ。たぶんだが、小学校も低学年の年齢だと労働力にはならない事も関係しているのだろう）。

当時の朝鮮半島は税でも日本本土より優遇しており、また、朝鮮半島内でも日本人より朝鮮人は低い税率であった。

当然ながら大韓帝国で内政失敗を続けろくな産業が育たず、併合前には歳入は歳出の1/4しかなかったような土地であり、統治時代に税制や法を整備したので、統治自大前半の朝鮮半島では半島運営に必要な予算は半島内では生み出せていない。これを支えたのは日本本土の血税であり、日本の歳出予算の20%が朝鮮に使われており、日本は大変な苦労している。実際、日本では被害も大きく、本来は東北地方の整備に使うはずだった費用が、当時だと最貧地方となった朝鮮半島に使われる事になり、東北地方の発展は遅れる事になる。

【就学児童の家庭】

統治が始まった1910年代、元両班家庭は子供を近代学校ではなく、書堂に通わせた。また近代学校教育を排斥・妨害するなどもしている。
それに対して、有料であったが近代教育校は（基本的に授業料が払えれば）家庭に区別なく受け入れたので、当時のまだ朝鮮時代の意識が抜けていない朝鮮人からすると、下級民を受け入れる場所に見えたようだ。

しかし、1920年代になると教育の質の差が如実になり、今度は元両班家庭は積極的に近代教育校に子供を通わせるようになる。
元々、近代教育校は計画的に増加させていたのだが、この朝鮮人のよくある考え方により急激に志望者数が増え、それにより貧困層は追い出される形になる。
結局は近代教育校が増えるのとリンクするように識字率は上がっていくのだが。

【1930年の識字率調査】

1930年に朝鮮半島での識字率調査も行われている。
この時の数値をそのまま見て「日本は朝鮮人の教育に力を入れてなかった」と結論づけて言う人もいるが、これも大間違い。
就学年齢の児童の識字率は25%程度で、カナ文字とハングルの両方が分かるのは約20%……というのは、実はその時点での小学校児童数をきちんと理解していれば、就学した児童はほぼ全てがカナ文字もハングルも分かると言うこ事である。また、ハングルしか分からない人も合わせて識字率が25%なので、ハングルしか分からない児童は就学可能児童の5%程度しかいないと言う事である。これは小学校ではなく書堂で教育を受けた学徒になるが、その識字率は朝鮮時代とあまり変わらない事を示している。1920年代で比較すると近代教育校は校数つまり就学児童人数そのままが比例して識字率を上昇させているに対して、書堂は1883年から見れば2.4倍、1911年から見れば1.5倍ほども校数は増えるが、識字率は1883年から見て1.8倍、1911年から見ると1.2倍ほどと書堂での識字上昇効率自体は低下している。

『この時の数値をそのまま見て「日本は朝鮮人の教育に力を入れてなかった」と結論づけて言う人』の根本的な間違いは、それぞれの年の学校数や就学率は考えておらず、現代のようにほぼ100%という就学率を基準にして考えているからである。変なのだと「25-39歳の識字率が低いのはおかしい。1911年で男子就学率が15～19％あるのに」という自論があるが、これはおかしく（そもそも、その時点での女子就学率は極めて低く、書堂では男子教育の身なので、就学率は半分の7.5～9.5％と言う事である）。「25-39歳」というと、1911年時点で「6-20歳」ということで、その大半は大韓帝国時代の書堂教育を受けた世代で、その後の20年間の日本統治になり社会生活の中で文字活字に触れる世代になるので、1911年時点での識字率が低くなるのは当然なのである（同時に、統治前の時代では朝鮮では識字率が低かった証左にもなっている）。

【識字率調査を読み解くと】

実際に数値を読むと就業年齢に達する頃、すなわち日本統治下で近代教育を受けた世代の識字率は30％ほどになり、20歳の頃には35％になっているのが分かる（周囲に文字媒体が溢れる状況になれば10％はその後も識字率があがるのは日本の事例で分かるので、この世代の識字率はその後に45～50％ほどになると予想される＝終戦後すぐの識字率が55～62％なのはおかしな数字ではない）。また、小学校卒業の13歳から年齢が分かる59歳までで見ると、識字率は31％になる。日本統治前の世代が就学年齢の世代ではその後に字を習うなどもあっただろうが25％程度が限度になる。

年齢別だが、詳細なのは6～14歳だけで、それ以降は15～19歳（5年間）、20～24歳（5年間）、25～39歳（15年間）、40～59歳（20年間）、60歳以上に分けられている。
合計値になっているものを、その前後の値から出来るだけ滑らかな線になるように差分を与えると、上図になる。
また、1930年時点で基礎教育（小学校レベル）の教育を受け終えた年齢（13歳）を1930年として見てみると、どのように近代教育が識字率上昇に効果があるのかが分かる。
ただ、これだけだと「ハングルの方が多かったじゃないか。日本の教育のおかげじゃない」と言う、グラフが読めない人が出てきそうですので、これをもう少し見やすくすると、
・識字が「カナ文字と諺文」「諺文だけ」のトータル（諺文識字トータル）
・識字が「諺文だけ」
ここで「諺文」とあるが、これは「ハングルオンリー」ではなく「国漢文混用」の事だと言うのも忘れてはいけない。
これを年齢ごとの識字率のグラフにすると、以下のようになる（横軸は西暦そのものではなく、それぞれの年代で13歳になる時の西暦を示している）。

青線がトータルで諺文が分かる割合、赤線が諺文だけしか識字できない割合になる。
「諺文だけしか分からない人」でそれぞれの年齢での識字率から19歳以上である一定でほぼ同じ割合で、識字者数は増えているのに識字率はあまり変わらないのは、その年齢での人口が減っているので相対的に識字率は変わっていないからである。また1905年で13歳になる辺り（1930年で38歳）以上は識字率が下がるのは、日本が被保護国になり統治になるまではあまり文字に触れる事が無かった事を示しているものである。また「朝鮮総督府はハングルを無くそうとした」というのも嘘だと明らかに判り、このグラフには特に入れていないが「カナ文字しかわからない」は最大でも0.1％にも達しない（1930年の識字率調査で最大が19歳の0.0779％）。

「朝鮮時代は識字率が高かった」と主張する韓国人もいるが、それならば「諺文だけ」の識字率のグラフが統治以前や甲午改革以前の年代の識字率が高くなくてはおかしい（公的、つまり奴婢階級の半分の人権が認められていない数値だと、1858年で両班が48.6％・常民が20.2％と過半数になる。実際は人権が認められず人口に含められていない人も含めると奴婢階級の方が少し多い）のだが、1930年の調査でも年齢が高い人は低くなっているので「朝鮮時代は識字率が高かった」というのはおかしい事は明白である。
また、9000校増えて10000人ほどしか識字者が増えていない事から逆算する（多少の書堂平均学徒数上昇も加味して）と、緑の線が書堂での識字率だと推測される。諺文だけの教育（書堂教育）には限界がある事と、やはり統治前は識字率が5％前後程度だった事が分かる。
同じように近代校による識字率を計算すると、紫の線のように識字率が上昇しているのが分かる（計算だと、1945年5960校で約50％の近代教育校による識字率となり、これに社会の中での識字率上昇で1945年時点で識字率が最も高くなると予想される20歳だと+20～30％ほどと推定される）。
ここで、統計数字として「平均寿命」とは何かと知っておく必要がある。「平均寿命」とは、その歳で生存率が50％になる事をいい、全体の平均ではない。
ぞの年（例えば1930年）の寿命分布から中央になる年齢を「中央年齢」とここではしている。

近代学校での教育による社会的な識字率上昇には相関性があり、左図はイギリスにおける識字率上昇、右図は統治時代での識字率上昇であるが、横時間軸のスパンが違うだけで似た形をとっているのが分かる。

同時に、書堂教育があまり効率のいい教育ではなく、1校が1年間で上げる識字率は約1人である事も分かる。
同時に、朝鮮の開国前の書堂数は1万校程度、つまり年間1万人の識字者が出ているのだが、これが毎年の積み重ねが識字率に似た形になるのだが、当時の人口からやはり朝鮮時代の書堂教育下での識字率は3％弱なのも分かる。

【1937年の就学率】

1937年頃になると小学校就学率は42％ほどになる。
これを持って「42％程度しか」という論文を幾つも見かけるが、これは「42％も」である。朝鮮時代、1883年の書堂就学率3%弱から、28年経った1911年で就学率が5%弱と、約2%の増加でしかない。それが統治下で教育令を出した1911年から1937年と26年間で42％と約36%を向上させているのだ。これは書堂は劇的に増加させても年平均約0.07%しか就学率を上昇させていなかったのに、小学校は確実に増やしていき年平均約1.5%の向上（書堂の21.5倍の上昇率）をしている計算になる。また、この「年平均約1.5%」は、統治時代の識字率の上昇ともほぼ一致している。

1945年の終戦時には国民学校への就学率が男子76％、女子33％に達しているので、平均すると55％が就学していた事になる。「33％は少ない、日本が教育に力を入れていなかった証拠だ」と韓国人が書いている論文を見掛けたが、これは女子に勉学は不必要だという朝鮮人（朝鮮時代では女性は書堂に通えず、習えるのは1牌の妓生が芸事として習うぐらいだった）が多く、大韓帝国時代では一応は女子校もできた（これも日本からの強い提案でできたものだが）が、全体の1％にも到底満たない状態にあった社会状況から、親を説得しながら33％まであげたものである。

【書道での教育の変化と嘘】

統治下の書堂ではハングルも教えだしている。
近代教育の小学校の教科書を手に入れ、漢字の横にハングルを追記するなどして教えている（教科書も同一のものを使うように指導している。これは児童の教育で基本的なものなのだが、朝鮮ではこれを「押し付けられた」と考えているようだ）。しかし、この際に「日本はハングルを消そうとしている」「朝鮮の歴史を教えない」などと訓長は学徒に嘘を教えており、朝鮮の歴史や民謡が書かれた教科書は利用しておらず、勝手な教育をしているようである。
今なお韓国でも続く歪曲し捏造した内容と同じと言えるので、まぁ、朝鮮人の自大意識や情緒で事実を認識しようとしない性根とも言えるのかもしれない。
実際、書堂は塾程度と変わらず、統治下の書堂では学徒は平均で10人を超え少しずつ増えているので、1945年時点で書堂で教育を受けていたのは45000人前後程度の学徒である。

1894年の甲午改革以降、伊藤博文が朝鮮人を叱り近代教育の推進と現代に繋がる朝鮮語の文字と構文を真剣に朝鮮半島で考えさせる「国語研究所」の設立をするまでの10年間、両班は諺文利用に反発し、より中国漢文と儒教に偏重した書堂を乱立させた教育をし、諺文を消そうとしていたのにもかかわらず、である。

【近代学校での教育】

小学校で終戦間近まで使われている教科書が幾冊も韓国で最近になっても見つかっている（実際は韓国で以前から何度も出てきており新聞や雑誌にも何度も出てきてはいたが、その事実を韓国人は無視してきただけなのだが）が、ハングルの文字や読み書き、朝鮮民謡や朝鮮の歴史も小学校で教えていた事が判っている（1939年ぐらいにハングル教育を止めたのは高等教育の話。これはハングルが初等・中等教育で十分になった事と、専門性のある授業になるので基本的にハングルは使用しない、というか専門の教師を用意するのも教材を準備するのも大変だからである。専門分野では通訳も専門語彙の知識が必要になるので、人材は現代でもかなり限定される。これを現代では分かりやすく言えば、簡単な朝鮮語しか話せないアメリカ人教師の授業で、使う教科書も海外の英語の書籍を使う授業で、朝鮮語で授業を行わないのはおかしい、と言っているようなもの。あとは外資系企業であり社内公用語は英語としているのに、そこで朝鮮語を話すと周囲との意思疎通ができなくなるので、禁止されるのも当然な話だ。あとは勉学や仕事の場であり、政治思想を語らう場ではないという当たり前の事が朝鮮人はできなかったからである）。
戦時下においては、外で話す言葉も一貫させるのは当然な話である。
なぜなら、何か緊急的に連絡をしなくてはいけない事があった際、例えば爆撃があった際に「〇〇に避難」と呼びかけ、そしてそれを理解するのに必要だからだ。

1911年に朝鮮教育令、1922年に第二次朝鮮教育令を施行している。
どちらの年代の時間割を見ても、国語・朝鮮語がある。高等教育では外国語授業も行われている。地理・歴史の授業もあり、その中身は日本の事も教えているが、「朝鮮に関する事も詳にす」と記載があり、朝鮮の地理・歴史も教える事を学習要領で定めている。実際、小学校の教科書でも朝鮮の歴史や民謡について記述があり教えている事が分かっている。
1922年では朝鮮人向けの教科書も編纂しているが、教科は修身・国語・漢文・朝鮮語・地理・歴史だけであり、その他は既存の教科書を用いているので日本語となる。簡単な話でもあるが、その他の教科では基本的に日本の翻訳語が多いので、朝鮮人向けに編纂するのも難しいのが要因の1つである。

さらに1939年と言うと、戦時体制に入った年である。その時代故に緊急時でも伝えられるようにするのは至極当然でもあるし、戦争で人手不足もあり両国の言葉に支障がない人も少なくなるのだから、当然な話なのだが。それでも、基礎教育になる小学校ではハングルの教育をし続けている。

【農村での教育】

また、農村振興活動では農村部の生活向上（これは家庭の余裕を生み出すものであり就学率にも関係する）として、家計簿を作る事は初期から推奨していたが、記載する為の文字の読み書きができない農民が多かった。計画表や家計簿を作る為に職事技能を習得させようと、諺文（ハングル）のみの教育も総督府は実施している。新聞社も複数回実施しているが、きちんと申請して問題がない場合は総督府は許可している。他にも、必要最小限のハングルと技能などを教える簡易学校（2年制）などもある。
これらもあって、短い期間で識字率を上昇させている。

許可がでなかったものもあるが、これは朝鮮時代、例えば世宗時代のハングル教育や、中期からの書院、後期の書堂教育や統治時代での書堂教育でも見られるが、本来は教育の場であるはずなのに政治思想や思想教育の場に朝鮮人はするからである。その結果は歴史が証明しているように、教育の本質を忘れて教育の質を低下させ腐敗させる事に常に繋がっている。
これが基礎教育の場とわきまえてそれに専念した上で、思想議論の教育としては別に行っていたのなら、話はもう少し違ったのだろう。
しかし韓国では朝鮮時代から続く悪習を今も続けている。

【大学への進学】

1932年から大学にまで進学する学生が増える。年で考えると、彼らはちょうど1922年に小学校に入学した世代、つまり識字率がある程度上昇した朝鮮に対して、朝鮮総督府が第二次朝鮮教育令を発布して本格的に教育に力を入れ始めた世代となる。教育の成果がよく分かる。
このようにそれぞれの教育機関の校数や就学児童数と識字率のデータを確認すると、統治時代に日本が真面目に教育を行い成果を出していた事がわかるし、李氏朝鮮時代の識字率の低さや教育の質の低下も浮き彫りになるし、朝鮮時代の教育活動が空回りしている事も分かる。

【親の説得】

朝鮮時代は3%弱しか書堂に通う機会がなく、統治時代でも子供も労働力としていた朝鮮の社会では、親が子供をなかなか学校に通わせようとしないので、これも日本は地道に子供の親を説得し続けていた記録が残っている。教育の黎明期では就学率や識字率に上昇が難しいのは、それまでの社会生活が基準になるからである。
また女子の就学率はこの当時でもまだ低男女格差があるものの、朝鮮時代では女子就学児童は0%なので男女両方に教えていた事が分かる。ただ、「女子に知識は不要」という朝鮮時代の考えはこの当時ではまだ朝鮮人に残っており、それだけ就学させるのに教育機関は大変苦労をしている（世界を見ても子供も労働力として捉える中世～近世の社会の時代ではよくある話で、女子就学がほとんどないのも知られた話だ。日本においても江戸時代やその後も暫くは、子供も労働力となる農村地域の就学については、都市部より低く就学させるのには苦労している。

【日本の江戸時代の教育】
例えば江戸時代後期でだと、江戸などの都市部では識字率は70%を超えるが、一般的な町では50%、農村部などでは30%と地域差がある（でもこれはには、世界とは違い江戸時代特有の理由が存在する。また、地域差も大きく、例えば薩摩あたりだと識字率は30%ほどだが、商業活動が活発な江戸以外でも大阪や名古屋、滋賀といった地域は識字率が大変に高い）。明治になり近代教育に移行するが、それでも農村部や貧困地域での就学率はなかなか上昇しないので、地道な教育機関の努力が必要になる。このような教育の遍歴を日本は記録があり知っているし、西洋諸国の教育史を見ても類似は見られるが、韓国で一般的に教える教育史は史実に基づかない教育史となっており、西洋や日本の教育史を知る人達とっては明らかに分かる、事実無根と言っても構わないレベルの、おかしな創作ファンタジーになっている。たまにまともなのを見かける事もできるが。
韓国時代になって就学率が高くなっていくのは、統治時代の教育機関の地道な努力のおかげなのであるが、それが分かっている韓国人はほとんど見かけないし、韓国政府もファンタジー教育史を公言しているので、おかしな事だ。

【統治以前の教育の世代】

さらに1930年の朝鮮半島での識字率調査のデータを見て「40歳代以上では識字率は全体としても低いが、特にカナ文字の識字率が低い。日本は朝鮮人の教育に力を入れてなかった証拠だ」とも書いてあるのも見かけるが、何を言っているのか？というだけである。その世代は近代的教育の小学校教育を受けている世代ではなく書堂教育の世代であり、そもそも教育機関でカナ文字を習う機会がない。にも関わらずカナ文字が少ないながらも読解できるのは、学校以外の場で覚えた、つまり当時の朝鮮でカナ文字を身近に見かける社会になっていたと言うことである。

上図は1930年に行われた識字率から、それぞれの教育がどれぐらい識字率に寄与するかを検討したものである。
データから分かる各教育での識字率への寄与効率、各学校の校数から推測できる各年代での識字率、およびそれ以外の社会に出てからの識字率の上昇推定を行ったもの（1930年以降でも社会で文字活字に触れることで、同じ年代でも1930年時と比較すると1945年時の方が識字率は上昇する事も考慮）で、1930年を13歳（基礎教育を卒業した年齢）にしたグラフになる。また、開港した頃の識字率と1910年頃の識字率から、大韓帝国時代のままの教育だった場合、それぞれの年代でどの程度の識字率になっていたかの推定も緑点線で示している。書堂教育はあまり朝鮮人の識字率に寄与をしていないという事が分かると共に、近代教育が識字率に大きく寄与しているのが分かる（1917年の近代学校441校の時点で、教育機関による識字率は20000校以上ある書堂教育より識字率より寄与している）。
また、統治後は新聞や書籍などが多く発行されているので、庶民にも広く親しまれ社会生活の中でも識字率が上昇したのも分かる。
また、米軍が戦後の朝鮮半島で調査した結果が識字率は55％となっているが、当時の朝鮮人の平均寿命は45歳程度だが、平均寿命というのは「その年齢の生存が50％になる」というものであり、全体の中央寿命は寿命分布を考えれば27歳前後程度になる。この27歳の終戦時の予測識字率は約55％なのでおかしな値ではなく、また、統治中は後期からは常磐学校（6年制ではなく4年生の基礎教育校）や、農民へのハングル教育も行われたので、55％より高い値である62％という識字率もおかしな値ではない。

60歳以上になれば、さらに当然と言える。この当時の朝鮮人の平均寿命は35歳だが、朝鮮時代は平均25歳である。この25歳も全体の平均であって、更に詳しく見れば農業従事者など労働者階級になる常民や奴婢階級の平均寿命は15歳になる（これは教育を受ける機会余裕もほぼないという事だが）であり、支配階級である王族や両班や官僚補助などをする中人という階級の平均寿命は35歳である。1870年以前に生まれた朝鮮人で1930年まで生き残れるようなのは、ほぼ支配階級と、きちんと食事が取れ過酷な労働をしない階級である。彼らは教育を受けたとしても書堂教育であり、カナ文字を学ぶには歳をとりすぎている世代なので、当然ながらカナ文字を知る者は少なくなる。
カナ文字を習うのは統治時代で小学校に通う世代からなので、若くても20歳代後半以降から30歳代前半からの世代になり、また小学校の数からそこで学べるのも限られた人数になる。

【日本が整備した今に続くハングル】

1882年に福沢諭吉が「朝鮮の言葉はこうあるべきだ」と示し、福沢諭吉門下のに井上角五郎や、福沢諭吉の理念に賛同した朝鮮人らにより、日本語構文を元にして漢字とハングルを組み合わせた国漢文混用が整備される。大韓帝国時代はこの国漢文混用が用いられている。
1905年、日本の韓国保護条約締結後、伊藤博文が初代韓国統監着任（1906年）し「学校教育の充実」をはかった。そして1907年には学部（教育を司る官庁）に国語研究所が設置され、朝鮮語の正書法の整備が進められた。これは伊藤博文による強い改善指示で出来た研究所（それまで、大韓帝国政府はハングルをきちんと整えようという行動をしていなかった）だが、そこには勿論だが朝鮮人の識者も入れている。1910年（明治43年）の韓国併合によりその事業は朝鮮総督府に受け継がれることとなった。

日本統治時代になると、1912年に「普通学校用諺文（ハングル）綴字法」、1921年に「普通学校用諺文綴字法大要」を朝鮮総督府は定める。
さらに、児童の学習能率の向上、朝鮮語の綴字法の整理・統一のため、新正書法の作成作業にとりかかった。作業は1928年から第1次調査会を経て学務局原案を作成し、1929年から第2次調査会で原案を審議。これにより1930年に朝鮮総督府が定めた朝鮮語の正書法である「諺文綴字法」定められる。

そこから朝鮮語学会（現・ハングル学会）で形態主義的な表記をさらに進め、1933年に「朝鮮語綴字法統一案」を定めるているが、これは当時だと定められた正式な書き方と少し外れる。半世紀以上経ち、韓国は「朝鮮語綴字法統一案」を基にして改訂する形で、1988年に現行正書法『ハングル正書法』が形作られることになる。
実に甲午改革の1894年から1987年と93年間、日本が整備したハングルを『朝鮮半島の言葉』として使っており、今使っているのもその改訂版なので、福沢諭吉が現代ハングルの形を教えた1882年から始まり、1886年の新聞発刊から130年間以上、日本式のハングルを利用している事になる。

つまり、福沢諭吉と伊藤博文、そして朝鮮総督府がなければ、『今のハングル』は存在していないのである。
勿論だが、日本は一方的に押し付けたのではなく、朝鮮人と一緒になってハングルを整備している。

ちなみに『諺文』を『ハングル』という名称にしたのが1912年、そう、朝鮮総督府が綴字法を発布した年です。
『近代のハングル』も『ハングルの日』も、日本統治下で日本の認証の元に成立しているものです。

韓国では「弾圧された中で独立運動家が名付けた」と習うようですが、それも嘘ですね。
日本は推進していたのであって、弾圧をされていないので。

【表音主義的表記法と形態主義的表記法】

表音主義的表記法とは、朝鮮語を発音通りにハングルで綴る表記法で、『訓生民音』は表音主義的表記法であり、今の韓国で消そうとしているハングル表記法である。
その後、形態主義的表記法も現れるが、ハングルは表音主義的表記法と形態主義的表記法を揺れ動き、定まった形にならずに使われていた。
結果的には、そのために全体的には表音主義的表記法（一部、形態主義的表記法もあるので『準表音主義的表記法』と言った方がいいかもしれない）が多く使われている。

今までの使い方を残し、民族アイデンテティとして「世宗から続く形で民族意識を残して整理した文字」としたのは日本である。
『国漢文混用』は準表音主義的表記法を残したうえで漢文とハングルを俗文主義的（誰でもわかりやすい）構文に作り直したものであるし、日韓併合時代の朝鮮総督府による「普通学校用諺文綴字法」（1912年）は準表音主義的表記法を近代的な意味での正書法として明文化したものであり、近代的な意味での正書法として明文化したものは「普通学校用諺文綴字法」が最初である。そこから1930年に朝鮮総督府が定めた朝鮮語の正書法である「諺文綴字法」定められる。
つまり、『朝鮮時代からの正当な形での継承』というハングルである。

それに対して、従来持つ表音主義的表記法という民族性らしさを除き、単純な記号として（自称）数理学的に作り直したのが周時経である（色々と調べていく中で、民族文字として世宗が作った文字と変わってしまい、単なる日本で言うローマ字になってしまっていると思うのだが）。
「覚えやすさ」と「書きやすさ」も重要であったため、それらも採り入れられた形で「諺文綴字法」が定められているが、表音主義的表記法の使い方も残しており長く使われている。

しかし、段階を踏んでいく事が分からない朝鮮語学会（現・ハングル学会）は、形態主義的な表記をさらに進め1933年に「朝鮮語綴字法統一案」を定める（本来は「案」として表に推し進めるのは別に構わないのだが、国文なのだから勝手に「定めて」はいけない。時間を置き、変えていかなくては使う人たちが混乱する）。
朝鮮総督府は日本は朝鮮の学校における『ハングル語学授業』を必須科目にする事を1944年に定めており準備していたのであるが、朝鮮語学会の会員が日本語授業をしないと勝手にしようとした（教育要領に沿わない授業は教育者として失格）事や思想活動をしなければ、温敏かつ混乱がない形で、ハングルが従来持つ表音主義的表記法のエッセンスを残しつつ形態主義的な表記と考えられた可能性は高いだろう。

戦後はこの「朝鮮語綴字法統一案」を基にし「諺文綴字法」を改訂する形で、1988年に現行正書法『ハングル正書法』が形作られることになる。
結果、朝鮮時代の文学者が残したような柔らかさなどがない、数理学的な記号の文字として今のハングルがある。
韓国人が「ハングルは世宗が作った数理学的で科学的な文字だ」というのは間違っており、世宗が作ったのは表音主義的表記法であり、今の韓国が使うハングルの文字にはとても少なくなっている。形態主義的表記法である数理学的っぽい文字としてハングルになったのは1988年からとかなり新しく、世宗が作った表音主義的表記法の諺文とは趣がかなり変わってしまっているのだ。また、「数理学的な科学的文字」というのは韓国人が言っているだけで、世界的にはそんな評価はない（記号文字としての評価で、そのような記号文字は他にも存在する）。
まぁ、今のハングルは『民族アイデンテティを失った文字』と言ってもいいでしょう。

【ハングル利用の推奨】

1944年発刊の朝鮮農業統計図表にも記載されているが、

朝鮮でコミュニケーションをとるために、朝鮮総督府は日本人に朝鮮語を覚える事を推奨している。

【書籍】

辞典は以下のようなものがある。

1880	韓仏辞典	フランス宣教師	朝鮮語の語彙発音とフランス発音を載せている辞書、西洋人が試みた最も古い辞書
1890	韓英辞典		韓仏辞典に準拠
1891	英韓辞典		朝鮮語の漢字音発音が、山東地方広東音に近いと説明
1897	韓英辞典		朝鮮には漢字が入ってきて独自の語彙は持たない事を説明
1907	鮮譯国語大辞典	柿原治郎	7100語、語法についても解説
1910	日鮮会話辞典	日語雑誌社	朝鮮で出版、4500語の辞書
1919	鮮譯国語大辞典	船岡献治	語数も多い『国語辞典』
1920	朝鮮語辞典	朝鮮総督府	89年間の集大成（ということは、1831年から作られている）で、韓国時代も語彙の豊富さから愛用された国語辞典。韓国でも長らく、これを越える辞書は出てこなかった

この1880年に『韓仏辞典』がある事から韓国は「日本が整理した訳ではない」などと言うのだが、実際に日本では18世紀初頭には既に語法や会話書についての書籍がある（会話集なので、当然ながら語彙もあり、辞書の役割もある）。朝鮮語に関する語法及び会話書は以下のようなものがある。

1700年頃	交隣須知	雨森芳州	諺文を用いた会話辞典。日本ではこの書籍があったので、長らく新たに作られなかった
1881	韓仏文法	フランス宣教師	フランス版の語法解説
1889	韓英文法		学習法を示したものに過ぎないとことわっている。発音や朝鮮敬語なども書いている
1893	鮮課指南		朝鮮語の活用語を主に記載している
1893	日韓通話	国分国夫	交隣須知系列の会話集
1904	校訂交隣須知	前間恭作藤波義貫	雨森芳州の『交隣須知』を校訂し大幅に増やしたもの
1905	韓語大成	伊藤伊吉	多少は語法もあるが、基本は会話集
1905	日韓新会話:対訳	広野韓山, 金島苔水	基本は会話集で単語表が付いている
1906	日韓封話	日語雑誌社	会話集
1909	韓語通	前間恭作	発音・語解・会話例の語法書で歴史的研究も挿入
1909	韓語文典	高橋亨	主に語法が詳細に書かれている
1909	韓語研究法	薬師寺知朧	詳しく語法が書かれている
1909	大韓文典	崔光玉	国漢文混用で日本文法に準拠したもの
1910	初等国語辞典	金熙鮮	国漢文混用で日本文法に準拠したもの
1910	大韓文典	兪吉濬	国漢文混用で日本文法に準拠したもの
1911	国語文法	周時経	出来るだけ漢字を使わない文法だが、結果として造語が多く理解が難しいものになっている
1911	朝鮮辞典	金熙鮮	国漢文混用で日本文法に準拠したもの
1916	？？？	金科挙	周時経の『国語文法』を更に進めたもので諺文だけを使用しているが、余計に判り難くしている
1917	朝鮮語法及会話集	朝鮮総督府	持ち歩けるハンドブック
1917	会話精通	西村眞太郎	会話集
1918	鮮語階梯	朝鮮総督府	朝鮮語の一般語法、国漢文混用の公用文についても解説
1918	朝鮮語の先生	崔在翊	日本人向けの学習会話集

赤字の人物名が朝鮮人だが、彼らの書籍は伊藤博文が朝鮮の国文（国漢文混用）に対して大韓帝国が研究・整理・整備をしていない事を指摘し、1907年に朝鮮語研究する場所（国語研究所）を作ってから初めて出てきたものである。また、今の韓国人は気付いていない人が多いが、今使っている朝鮮語自体が日本文法に準拠したものを使っている（まぁ、朝鮮語の場合は①古代朝鮮が使ってていた『中国文法に準拠したもの』、②統一新羅から朝鮮時代に使っていた『中国文法に準拠し、それを少し変えたもの』、③大韓帝国から現在まで使っている『日本文法に準拠したもの』の3つしかないのだが）。
ちなみに、韓国が朝鮮語研究を真面目にしようと国語研究所の発足したのは1985年。終戦後40年経ってからで、伊藤博文が朝鮮のためにと設置した時から約78年後の事である。

【日本の文化財保護】

朝鮮の歴史文化については、そもそもが朝鮮人が過去の歴史文化に敬意を持たず、大事にしないのは今に始まった話ではなく。当時でも歴史的な遺物や金を海外に持ち出して売る朝鮮人が多いために、文化財保護法の制定や遺跡の修繕や国宝認定・博物館設置など歴史文化保護活動を行ったのは朝鮮総督府である。また、韓服やその他の歴史文化についてに研究会を発足させ記録として残したのも日本の活動で、それらの資料は今も朝鮮の歴史文化を知る重要な資料になっている。

【寺院や史跡の修復】

朝鮮時代に毀損されていた寺院や史跡の修復もしているし、新しく寺院も建立している。
ソウルにある有名な寺院の幾つかは統治時代に建立されたものである（朝鮮時代の中宗の頃などでは、高麗文化を否定して仏教を厳しく弾圧し、奥の寺院を閉鎖は破棄し、僅かに残った寺院の傍には売春村を置き毀損している。中には代表的寺院を妓楼にしてしまっている。僧侶は最下層身分に堕とし京城に立ち入る事を禁じ、婚姻も禁じている。その為、僧はゴロツキの様な落ちた者の溜まり場になる。その後は少し復活もするが、地位は変わらない）。
また統治時代に日本の僧侶が支援し、今の様に仏教の地位も復活する。
ちなみに、韓国では寺院で「日本が焼いた、その後に朝鮮が建て直した」と言っているところが度々見かけるが、ほぼ嘘である。日本は仏教徒も多いので、するはずがないのであるが。1箇所だけは焼き払っている。これは、16世紀の豊臣秀吉の朝鮮出兵時の事だが、「素晴らしい寺院だ」とお参りして保護しようとすると、朝鮮が破棄した寺院であり、あろう事か武器の保管所と仏教を毀損する行為に激怒し、仏罰として行ったものである。この寺院はその後300年以上も捨て置かれていたが、その後に朝鮮が統治時代に日本によって修復されている。

【保護の範囲】

韓国人の中には「日本は全部を保護したわけではなく取捨選択している。だから日本が保護したわけではない」など暴論を言う者もいるが、国が全部を保護する必要も理由もない。

本来は朝鮮人自身が守っていかないといけないものであり、当時だと朝鮮人が朝鮮の歴史遺産を棄損していっている状況の中で、当時の日本ができるのは目についたものだけであるのは当然のことであるし、そこにはその土地の歴史文化も大事にしなくてはいけないと言う日本的な意識があるだけだ。この考えは他の国に対しても同じで、日本語ももちろん教えたが、同時に民族言語を教え、西洋植民地政策で消えそうになっていた文化歴史保護は行っている。
結局だが、朝鮮人は新しい事だけに目を向け、歴史文化を自分達で保護しようとはしなかったのである。
実際、日本では歴史文化は基本的に民間が伝承し管理している。重要文化として国として保護をしているのは一部であり、それも限定的である。近年ではもっと国として庇護すべきではないかと言う意見が出るくらいに（どちらかというと、政府の方が経済効果や効率などで毀損しかけるので、民間が保護伝承しようと動く事が多い。民間が動けば、補助が出る事も多いが）。

【日本による朝鮮文化の保護】

基本的に、日本統治下で民族儀式自体などは禁止していない。ただし、頻度などはきちん定められている。また、大韓帝国時代に廃止を宣言した儀式については、それを配慮し継いで廃止している。つまり、「日本政府の民族文化抹殺政策により中断された」わけではない（そもそもが日本政府は「民族文化抹殺政策」などしておらず、朝鮮人が民族文化をきちんと記録として残していないので、朝鮮総督府は率先して朝鮮の民族文化の記録を残している）。
朝鮮での宗教関連だと以下がある。

のように、朝鮮総督府はきちんと調査した上で整理し、朝鮮文化を残している。
これらから分かるが、朝鮮の民族文化を無くそうとしていたのは朝鮮人（今も変わりませんね。新しいものばかりに目をやり、伝統文化は目を向けず損なおうとするのは）で、日本は民族文化は大事だと残そうとしていたのである。例えば今のソウルにある寺院だと、『奉恩寺』は11941年から1942年にかけて再建したものですし、『曹渓寺』の創建は日本統治時代の1938年ですね。また、韓国の説明だと朝鮮時代に移築したや修繕したなどの記載があると言うが、ほとんどが嘘である（一部だけ本当がある）し、日本が統治時代に壊したというのは全て嘘である（日本は宗教を大事に扱っており、何処にどのような寺院がありそれぞれをどのような状態かも記録している）。朝鮮時代、僧は最下級層に堕とされ婚姻も許されず、さらに京城への立ち入りを禁止されていたのですから。後期には京城に入る事は許されましたが、経文を読む事は禁じられています。地方で残った寺院がありましたが、その僧も罪人や妾子、貧困者などが多かったとあります。そんな朝鮮仏教が復古したのは、日本統治時代からになります。

他にも、

のように朝鮮文化をきちんと整理し残しているのは、朝鮮ではなく日本なのである。
他にも沢山あるので、興味があれば朝鮮総督府及所属官署主要刊行図書目録や日本帝国外地関係統計資料目で、どのような調査報告があるかを見てみるといい。「朝鮮酒造史」なども残しており、朝鮮時代の歴史文化を知る上での貴重な資料となっている。

【人口増加と寿命延長】

ちなみに1930年時点での朝鮮人口は約2106万人。1910年の人口調査では1312万人に比べると約20年で約800万人と60%も増えており、平均寿命も35歳と10年も伸びている。1943年には半島の人口は2439万人となっており、内38度線以南は1944年で1588万人が居住している。これは食料改善や衛生改善が大きい。1960年だと人口が2500万人ほどだが、一時停滞したのは朝鮮戦争とその後の貧困の影響が高いが、平均寿命は約55歳。1910年以降はだいたい1年で平均で0.5年ずつ伸びている。

【韓国にあるデータ】

韓国統計庁が提供する統計の統合検索サイト『국가통계포털（Korean Statistical Information Service）』にあります。
人口については、1925年から2010年までの、おおよそ5年ごとのデータを入手することができます。
1945年前後の朝鮮人（韓国人）の人口は、1935年が22,208,102（全国総計は22,899,038）、1940年が23,547,465（全国総計は24,326,327）、1944年が25,120,174（全国総計は25,900,142）とあり、韓国人が言うような「虐殺」が無かった事が分かります。
逆に1949年が20,166,756（全国統計は20,188,641）、1955年が21,502,386（全国総計は21,526,374）となっており、韓国になってから相当数の人が亡くなっているのが分かります。

【人口増加の理由】

人口の話に戻るが、1900年代と比べると食料だけでなく法や制度・衛生などは格段に向上している状態にある1960年から、人口が1000万人増えるのは15年後の1975年になる。
半世紀も昔では「体も拭かず顔も滅多に洗わなかった」と1900年前後に訪れた外国人の手記に書かれていた朝鮮人に、朝鮮総督府が予防接種や衛生教育を行い、食料改善をしたのかよく分かる人口と寿命の数値である（よく言われる731部隊だが、非道な実験をする部隊ではなく、予防研究や予防接種を行っていた部隊であり、朝鮮人も予防接種で大変にお世話になっている部隊である。中国で感染病が流行した時にも活躍している）。
食料改善については、『朝鮮半島の農業』『朝鮮半島の畜産』を参考に。

統治時代では朝鮮人の寿命以外の死者は激減し、人口も寿命も増えていく。
朝鮮人からの要望で行われた、倍率がすごかった募集徴兵は、戦場に出る事なく半島内でに訓練中に終戦になっているし、京城の刑務所での活動家の死刑執行も韓国が言うようなものではなく、しっかりと法と公平な裁判を経ての20数人ぐらいである（記録が残っている彼らはテロ実行し人身に危害を与えていたので、当時であればどの国でも死刑判決になる）。

これがアメリカが植民地にしていたフィリピンなどでは、人口が90%減少している（人口が90%に、ではなく人口が10%になったという事）。他の西洋列強が行った植民地を見ても、人口や寿命が低下する事は当たり前で、このように劇的に人口が増え寿命が増えるような事例は存在しない。
激しい弾圧や拷問、虐殺などは統治時代ではなく戦後の韓国、李承晩時代に起こっており、統治時代35年で寿命以外で亡くなっている人数より遥かに多い人数（150万人以上）が亡くなっている。また当時は、国ぐるみで拉致・拷問やテロ行為も他国で行なっている。他、ベトナムでも村を何件も虐殺・人身売買や強制慰安婦（『第五補給品』と隠語を使われている）などを行なっている。韓国も北朝鮮と変わらない無法国家だったのだ。

【識字率の上昇率】

識字率の上昇は、ある程度は世界で同じような上昇グラフ形状を持つ。
だいたいだが、識字率がだいたい20%・40%・80%ぐらいになると変化が起き、社会が変化し教育改革が行われて変化していく。
C.A.アンダーソンとM.バウマンは国民総生産と識字率の国際比較から、持続的な経済成長を始動するためには、30～40%の識字率が必要とされることを明らかにしているが、これは朝鮮で工業発展の時期とも合致している。
朝鮮の開国前の識字率は、年数や年代は違うものの英国における女性の識字率のカーブとよく似ている。
・英国で1500年あたりの女性識字率は2%程度だが、
・これが10%になるのは1625年ぐらいと約125年後
・20%になるのは1670年と約170年後
・30%になるのは1720年と約220年後
・40%になるのは1780年と約280年後になる。
・50%は1825年と約325年後
・60%は1960年と約360年後
・80%は1880年と約380年後になり、
・90%は1890年と約390年後
・95%は1900年と約400年ほどかかる。

全体の識字率というのは、文字だけでなく語彙も大勢が知らなくてはいけないので時間を掛けて伸びていくものであり、急に伸びるようなものではない。

【治時代の識字率上昇】

この識字率上昇形状は、横軸の年数は違うものの形状自体は統治時代の識字率上昇は似た形はとり、おかしな形ではない。別にも記載しているが、教育で識字率を上げようとしても実際には時間が大変にかかる。本来なら250～350年ぐらいは掛かる教育発展を、日本統治時代の35年間で成しているのである。

グラフの形は似ているが、横軸は遥かに短く、教育は100年計画でするものだが、日本はかなりの速度で近代教育をしているのが分かる。
しかしながら、
・18％ぐらいまで：日本による近代教育を排斥・妨害、反発して暴動行為。
　　　　　　　　　農村や社会構造の変化に朝鮮人が対応できず、社会のひずみが生まれている。
・18％ぐらいから：朝鮮で近代教育熱が生まれてきて、安定を求めだしてくる。
・25％ぐらいから：日本の教育施策は朝鮮人の教育を抑圧していると不満を言い始める。
　　　　　　　　　半島内が安定し始め、産業などが振興されていく。
・40％ぐらいから：自身を特別視した思想活動家が暴動やテロを起こし始める。
　　　　　　　　　自分たちだけでできると独立運動を初める。
世界の歴史を見ればよくある事ですが、それが朝鮮でも起きていたのですね。
まぁ、調べていくと、やはり「地道に確実に進めていき、次のステップに至る」というのが朝鮮人は分かっておらず、他（他国）を羨ましがり、基礎を積み重ね確立させるでもなく、「自分も出来る」と幻想から騒ぎを起こし、結果的に文化進歩を自分たちで阻害していたのが分かります。
例えばイギリス。
・18％ぐらいまで：清教徒革命
　　　　　　　　　農村や社会構造の変化に国家体制が対応できず、社会のひずみ。
・18％ぐらいから：グレート・ブリテン連合王国が成立
・25％ぐらいから：産業革命
という感じですね。

ちなみに戦後からだと韓国40年ぐらいで95%と、英国より少し長い期間での伸びである（韓国政府の明らかにおかしい公表だと無茶苦茶だが。そのような事をしているので本当にすべきことが分からず、教育速度はベースはあったのに遅滞させられていた面があるのだとは思う）。

【就学率と識字率】

最も難しいのは、就学が社会の常識ではない初期が困難を伴う時期であり、そして95%以上から100%に近い状態までもってくる時期も大変である。
朝鮮では甲午改革後から日本統治時代がその初期にあたり、近代教育に対して、大韓帝国時代には既存の近世あるいは中世教育が既得権益を守り近代教育を潰そうとしているわけだが、近代教育の黎明期ではよく発生する。
半島では終戦時（実際はそれよりも少し前）には小学校への就学率が男子76％・女子33％に達しているので就学率は約55％ほどになり、全体の識字率も55%を超えている（実際620%ほど）。つまり、文字文化が既に大衆に受け入れられていたところから、韓国の教育は始まっている。朝鮮総督府が1937年以降の統治後期には年間平均500校と増加させるのは、社会の識字率を40%を超えた、つまり朝鮮の社会が「近代教育」を受け入れる状態になったからだ。
簡単に言えば「子供を学校に通わせる」というのが『特別な事』ではなく『普通の事』になったのだ。

産業で例えれば、因習で古い手作業で生産していた工芸品を家内制手工業で作っていた朝鮮に、作業マニュアルや経費計算・生産生を上げる機械導入を提案。しかし手作業にこだわり感覚的経理でいいんだとそれを否定する大韓帝国の多くの支配層であり、ただし一部が導入を始めて利益改善が出来てくる。総督府になり本来は本格的に導入を計画し生産性を上げていき利益を見せ、利益が出て需要が増え、会社として上場できるほどになり工場大量生産方式の工場や工作機械、組織体制まで導入を朝鮮総督府が行っており、それをそのまま使い始めたのが韓国である。
1910年からの35年間で、平均的な教育発展にすれば350年ほどの時間が掛かる、最も困難な部分である近代教育の黎明期（中世・近世教育から近代教育への変還期）が統治時代の朝鮮では行われていた事になる。
逆に、1945年からは英国をモデルにすれば40年ほどかかった識字率の上昇を、韓国は55年以上かけているのである。

【社会認知の壁】

これは他の分野でもあり、社会に受け入れられたかどうかという基準として「16%の壁」というものがある。電気自動車もこの壁を越えられずに12%ほどで失速した。この失敗も書堂と同じで、ひたすら数を出せばいいとしてしまうが、質が伴っていなかったので限定的にしか受け入れられないというものだ。
電気自動車技術は日本は既に先行してあった（HV技術は複合が難しい部分なのであって、電気部分はそのままEV技術である）が、社会と技術が追いついていないと、いきなりEVではなく間を繋ぐ車（HV）に力を入れる。同時に、EVを社会に受け入れられるものに必要な技術として、安全と容量と機能から全固体電池、重量からタイヤ摩耗とその環境負荷を考慮したEV用タイヤ、資源確保や地球環境負荷・循環社会を考えたリサイクル技術。これを日本は研究し世界に先駆け実現させている。
一歩一歩、着実に進んでいく。
これは統治時代の教育でも行っているものである。1920年前に識字率や就学率が16%の壁を超えて、近代教育が朝鮮社会に受け入れられ始める状況となってきた頃であり、1922年に第二次朝鮮教育令が発布され、近代教育校の増設速度も上昇する。

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