最終更新: voice_text 2018年04月21日(土) 21:32:33履歴
概要 | ||
概要 | ||
公開日 | カテゴリ | 字数 |
2010/00/00 | 朗読 | 0000字 0000字未満 |
私はいつも食べていた。
始まりは姉との些細な口論。
冷蔵庫にあった私のプリンを姉が食べてしまったのだ。
謝られてもプリンは戻ってこないしとにかく今プリンが食べたかったので、プリンの入った姉を食べる事にした。
こういう後先考えないところが昔から私の欠点だ。
姉を食べた事はすぐ母に見付かるだろう。
いつも母に言われているのに。
「貴方のため」にと言ってくれているのに。
何故私は母の言い付けを守れないのか。
母の望む私になれないのか。
母の言葉を一秒たりとも忘れずにいられないのか。
私は私と母の為に懸命に考えて考えて母を食べた。
これで母の言葉はずっと私の中に響き続けるだろう。
ついでに、母にとてもなついていた子犬のスージーも食べる事にした。
これでみんな寂しくないね。
だから怖がらないで。
貴方が私の家族に挨拶したいと言ってくれた時、とても嬉しかった。
私達、家族になれるんだね。
病める時も、健やかなる時も、っていうやつだね。
これからはずっと、私の中から私を支えてくれるんだね。
いただきます。
あ、バージンロード歩きたいから父も食べないと。
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