政治経済法律〜一般教養までをまとめます

  • 官僚制の機能的側面
 官僚制という用語は多義的に使われる(官僚制観念)。まず``M.ウェーバー''が、「官僚制は純粋技術に卓越しており、ある意味において合理的な性格を持つ」と述べたような場合に見られる官僚制の機能的側面について検討しよう。ウェーバーは、近代官僚制の特質として以下の諸点を挙げている。
  1. 業務が客観的に確立された規則によって行われるという規則による規律の原則
  2. 業務は規則によって定められた明確な権限の範囲内で行われているという権限の原則
  3. 上下の指揮命令系統が一元的に確立されているという階層構造の原則
  4. 組織の所有物と職員の私有物とは完全に区別されるという行政手段分離の原則
  5. 特定人による職位の占有を認めない官職占有排除の原則
  6. 決定、処分、指令はすべて文書の形で表示され、記録、保存されるという文書主義の原則
  7. 選挙で選ばれるのではなく、任命された職員から構成されるという任命制の原則
  8. 職員たる身分は契約によって生じ、規則に定められた職務に関してのみ上級者の命令に服するという契約制の原則
  9. 職員の採用は、一定の資格の有無に基づいてなされるという資格認容制の原則
  10. 職員は労働の対価を定額の貨幣で受け取るという貨幣定額棒給制の原則
  11. 職員はその業務に専念するという専業制の原則
  12. 職員の昇給は在職年数、業務成績によって行われるという規律ある昇任制の原則
がそれである。*1ウェーバーは、これらの特色を揚げることによって、近代官僚制の基本的人事制度の確立を要請するとともに、官僚制の予測可能性と、業務の公平無私な遂行による非人格性を強調した。
  • 官僚制の逆機能的側面(形式主義、繁文縟礼、セクショナリズム)
 官僚制は、職務の正統性、明確性、予測可能性、非人格性といった機能的な側面を持つと同時に、一方では常に批判の対象であり続けてきた。官僚制の機能障害、病理についての考察では、R.K.マートンの研究が有名である。官僚制の病理は官僚制の機能的側面の裏返しとなっていることが多い。たとえば、規則による規律の原則に従い法規に拘泥すると、杓子定規、法規万能主義という機能障害が発生し、これと文書主義の原則が結びつく形式主義、繁文縟礼(レッドテープ)といった障害が生ずる。同様に、非人格性は、不親切、尊大横柄と結びつく場合もあるし、権限の原則に基づく分業は、セクショナリズムを生む。階層性構造の明確さは権威主義と結びつくし、身分保障は特権意識につながる。官僚制の病理現象は、機能的側面と密接に関連し合っているがゆえに、その完全な解決は非常に困難な課題であるといえる。
 また、マートンは、ある状況に適合する技術の訓練を受けたものが、想定された状況とは異なる状況下でも自己の訓練された技能に固執するあまり、柔軟性に欠けたまったく能のない対応をしてしまう現象を「訓練された無能力*2」と呼んだ

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