概要

 ソーシャルゲームにおいて、プレイヤーがたどり着いた強力なデッキ(パーティー)に運営が対策となる敵(スキル)を出し、またユーザーが別の強力なデッキを作り、また運営が何らかの対策を講じるといった、堂々巡りのこと。
 企業にとって利益を作り出すことが目的のソーシャルゲームには付き物だが、ゲームのインフレを促す大きな要因でもある。
 特定のスキルを使えば勝ててしまう一強状態や、そのスキルを持ってないプレイヤーのモチベーション低下を防ぐためにもある程度は必要なことだが、度が過ぎたりペースが早すぎるとユーザーからの信頼を失うことにも繋がるので、これをどれだけ抑えながら、利益を出すかがプロデューサーや開発者の手腕が問われる部分だろう。わかりやすい例で言えばパルメショックがある。

 逆に上手い例ではユーザーが予想だにしなかった過去のスキルが救済されたり、良い感じにメタに対するメタが成立したりすることもある*1

黒ウィズにおける例

()内はそのスキルが初実装されたと思われる日付。
  • 遅延→スキル反射
  • 高威力スキルに対して鉄壁防御(2015/5/28)(多層バリア2017/2頃)
  • 連撃に対する多段カウンター(2015/10/21?)・ダメージブロック(2015/5/28?)
  • チェインプラス→チェイン解除・チェイン封印・チェイン減少(2015/5/28)→チェイン保護SS(2015/10/30)・潜在能力(2015/12/09)
  • スキルチャージやスキチャパネル→スキルディスチャージ(2015/10/21)→スキルディスチャージ無効潜在能力・結晶(2017/10/31)・ランスロット結晶(2018/12/07)
  • 単体高威力→分裂(2015/12/29)
  • 全体攻撃や分散攻撃→バリアウォール(2016/11/30)
  • 鉄壁ループ(2016/10/31)→防御貫通攻撃(2017/4/7ALTERNA)
  • 瀕死大魔術(2017/4)や不調系AS/SS→恐怖(2018/1/19)
  • 複属性デッキやユッカ(バレンタイン)(2017/2)→属性反転(2017/5/19)→純属性デッキ→属性免疫(2017/9/30)→融合デッキ
  • 状態異常回復→SPスキル封印→AS・SPスキル封印無効潜在(2016/6/30イーニア)→パニックシャウト(2016/5/17)→状態異常無効(2015/8/17MIUMIU)→恐怖(2018/1/19)など
  • 状態異常無効精霊強化(2017/6/30)→先制のろい
  • 時限大魔術(2016/10/31)→敵HPステータスアップ・時限大魔術除去(2017/12)
  • 無属性大魔術→反動攻撃(2018/1/31)及びHP大幅強化
  • 時限大魔術や無に還す瞳で怒り回避→死亡時行動(2018/1)
  • スキルコピーやダブルスキル付与→蓄積解放大魔術で効果値のリセット
  • ほとんどのスペシャルスキル→盗む(2018/3/30)→クリコン
  • 精霊強化、ブースト、カウンターなど→強制進行(2018/6/30)(→状態異常無効(2015/8/17))→AS特殊変化、チェイン犠牲強化など
    • (精霊強化のみ)強制進行→精神を融かす幻惑の剣(2019/06/28)
  • 蓄積解放大魔術(2018/3/16)→先制のろい&先制恐怖(複属性が光闇のみHP99%以下でSPスキル封印)&割合削り99%
  • 遅延、時限大魔術、弱体化、ムニキスなど→ステータスリセット(2018/11/22)*2
  • AS3倍→初戦から高攻撃力な敵の配置→融合or純属性ステアップ
  • チェイン消費見破りループ→鈍化&先制スキルディスチャージ
  • 40チェイン勢→連鎖狂化による強制ダメージ(2019/06/06)
  • 盗む→盗む状態の敵に特効ダメージEX-AS
  • ダメブロ、吸収、ガード→貫通EX-AS
  • 魔道杯での蓄積解放大魔術・聖→先制のろいHP-2万10T以上
  • 属性反転無効結晶→先制恐怖火・水・雷、HP99%以下
  • のろい→反転強化→強制進行99T→状態異常無効精霊強化
  • ほとんどのスペシャルスキル→リスタート(2020/03/10)→急襲大魔術(2020/04/16)
  • 属性弱体化各種→急襲大魔術
  • ステアップ→法則反転(2020/11/5)→ステ犠牲強化
  • 連鎖強撃などの高速チェイン供給→チェイン怒り
    • 低チェイン怒り→連鎖強撃などの高速チェイン供給
  • 無属性変化→無属性変化への特効ダメージ(2021/06)→起死回生

 黒ウィズにおいても強スキルの登場やそれに対するギミックなど様々な形で繰り返されてきた。

 複属性精霊一強の流れに対して属性反転で単属性精霊を復権させるなど良い例もあれば、カウンターに対する「!」VtユッカやGPアルドベリクに対する属性吸収など露骨で芸の無い悪例もある。
 中でもスキル反射、のろいスキルディスチャージなど、特定のスキルだけでなく他のスキルまで巻き添えを食らって使い物にならなくなったり、旧式のスキルを持つ精霊が相対的に弱体化されるなど様々な弊害を引き起こしたこともありその度に大きな批判を浴びている。

 なお蓄積解放大魔術は使用すると効果値がリセットされ、最初からスキルコピーやダブルスキル付与対策がされている。

 アイドルωキャッツ!!ではほとんどのスペシャルスキルを無効化する史上最悪クラスの害悪スキルとして盗むが実装、スキルを盗んだ敵が逃走するとそのクエスト中は一切スペシャルスキルが使用不可能となってしまう。
 ただしこちらはクエスト制作者の腕がうまいのかカムシーナ15〜17と18-4以外は良調整である。

 のろいの対策として精霊強化スキルが実装されたが誰も使わないからということで効果値をインフレさせてみたら(マドロック)ガードやダメージ強化、ブーストや状態異常無効化、挙げ句の果てにステアップまで殺されかけた。そのためか聖なる空のエステレラ3で強制進行が実装、これによりほとんどの精霊強化を剥がすことが可能になった。
 しかし、やはりというかほぼ全てのバフ系スキルも巻き添えになっている。(例外はステアップくらいであろうか)

 カムシーナでは敵にかかっている効果を全てリセットするステータスリセットが実装、カムシーナのボス戦や通常トーナメント玖式ボスが使用してくる。
 なお高HPで鉄壁防御の敵はステータスリセットを発動させる前提の場所もある。

 6周年と同時にひっそりと実装された鈍化であるが、ASゲージが減る時間が1/n倍になる代わりとして、SSが貯まるターンがn倍されるデメリットがある。鈍化はクエストに付与された特殊効果のため一切解除不可能となっている。
 回答時間依存のASやSSと相性が良く、貯まるのが遅いSSやセカンドファスト型のSSと非常に相性が悪い。というかターンがn倍されるせいで、ほぼ全てのSS(AS特殊変化含む)と相性が悪いと言って良い。

 同じく6周年で登場したEX-ASもダメブロ、吸収、ガード、盗むなどいずれかの状態の敵に対して大ダメージを与える物がある。

 AbyssCode08で実装されたフィールド効果の連鎖狂化はチェイン数補正が大幅に強化されるが、チェイン数が多いほどダメージも受ける(1ch2%なので50chで即死)ため味方が殺られるまえに敵を殺れ!

 必殺大魔道杯in八百夜町では露骨な蓄積聖対策がされており、1戦目の先制行動でHP-2万のろいが飛んでくるため蓄積聖が貯められず、誤答=全滅となっている。
 さらにボス戦のフィニッシャーに瀕死大魔術や闇属性への特効大魔術が有効だが、属性反転無効結晶を付けると恐怖の対象になってしまう。

 反転強化はのろいで剥がされないが、強制進行には弱い。しかし状態異常無効の精霊強化で強制進行を防げる。

 決戦のドルキマスで登場した急襲大魔術は激化大魔術の反対で他のキャラが攻撃SSを使用すると効果値が下がるが、リスタートを受けると効果値が初期状態に戻る。

余談

 本来イタチごっことは、江戸時代後期に流行った子供の遊び「いたちごっこ」が語源。
二人一組となり、相手の手の甲を順につねっていく。両手が塞がったら一番下にある手を上に持っていき、また相手の手の甲をつねるという終わりの無い遊びなので、転じて「埒があかず、きりがない」ことも指すようになった。
 現在では双方が同じことを繰り返して物事の決着がつかないこと=堂々巡りの状態をいうようになったことからソシャゲにおいてもこの表現が用いられるようになった。

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