NEW 古楽夢
今更?今頃?今一度 この話、あるいは皆さんご存知でしたかね。
(15)雲撮り-小学生の諸君(父兄の皆様)へ
◆寿山から貫山方面を望む/下段右端は、多分飛行機雲の崩れたのが虹色になっていたので、自宅から慌てて撮影。
※最近の携帯電話のカメラも鮮明になりました。店主が使い続けているカシオQV-2400よりクリアかも...
宿題の自由テーマで、楽しいのを一つ教えようと思っていたのだが、 もう9月、夏休みも終わっちゃったね。手遅れだったけど、来年まで覚えていたら、是非試してみてくれ。
それは「雲」の観察。みんな、普段あまり空を見ないのではないかな?雲は毎日めまぐるしく変化するよ。日々観察して、その表情を保存して、分類したりして研究するのを宿題のテーマにしたらどうかな。
勿論絵に書いて記録するのもいいけど、家にデジタルカメラがあれば、それで撮影するのもいい。昔と違ってフィルムじゃなくて、デジタル保存だからどんどん撮れるね。変わった雲だなあ、と感じたものや、その日で一番特徴的なものを集めたらいい。データには時間や風の感じなんかも記録する事。
それと古本屋のおじさんとしては、みんなに簡単な図鑑を持って欲しいんだ。夏の空にそびえたつ「にゅうどうぐも」正式には積乱雲、台風の後などに真っ青な空に浮かぶ「うろこぐも」は巻積雲という名前だ。自分の見た雲を図鑑で照らしあわそう。形の事だけじゃなくて、飛行機雲はマイナス29℃の空で発生する、などいう事も図鑑は教えてくれるよ。
観察は他にも色々あるけど、変わったところでは、「川虫」の観察とか、「フジツボ」の観察なんかがあるけど、川や海のそばに住んでいないと無理だよね。雲は見上げたらどこでも観察できるから、興味がわいたら、夏だけじゃなくずっと続けてみたらいいかも知れないね。こんな雲の時、こんな事が起こった、なんて新しい発見ができるかも知れないね。
持ち歩ける「昆虫ハンドブック」はモノさし付で昆虫のサイズが測れるよ
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◆(16)「風景を読む」と「ブラタモリ」
去年の秋、小倉駅のコンコースで開催する、古本祭に参加させてもらう事になった。
随分長い間、オープンスペースでの店頭販売から遠ざかっていたが、そこはそれ、30歳代はダイエーの古本市で首都圏を巡廻、月３〜4回の催事をこなす"スーパーマン"だったので、並べるべき本は知り尽くしている。多少、場所、地域によって違うだろうが、その位、朝夕入れ替えて微調整すればいいのだ。とりあえず、一通り並べてみる事が大事。
芸能(映画・演劇)、スポーツ(野球・相撲)、家庭物(料理・編物・お茶・お花)、美術 (絵・デザイン・写真・書道・版画)。勿論小説でいえば、時代小説に推理小説、エッセイ類。図鑑類、ハウツウ物...俗に言う「白っぽい」本を中心に並べなくてはならぬ。
いずれにしても、駅頭なので、値の張るものや嵩張る本は動かないはず。お買上単価は500円迄だろうと踏んで、出店を決めてから、文庫・新書・雑誌・CDなんかを市場で落札しストックを作った。本屋の狙うのは同じようなものだろうから、少し差別化も、と考え、絶版文庫や、紙くず類も落札しておいた。科学入門書として定番の「講談社ブルーバックス」の大口も市場で見かけ落札した。
その中に「風景を読む」(稲盛潤.木村達明共著-昭和50年刊)があった。「タイトルが地味でボヤけているなあ、どういう風景なんだ」と読み始めて驚いた。そこには、毎週欠かさず観て録画している、NHK-TVの「ブラタモリ」がとりあげてきた地形や岩石の話が、あらかた記述されていたのである。これならむしろ「地形を読む」と題したら良かった。
「真田丸」の放映開始に併せてタモリの訪れた、河岸段丘の[沼田]。9月放映の、[十和田湖]の二重カルデラ湖、[箱根]の生成...この本に沿って番組の行先を選定しているのでは?と思わせる程である。扇状地、V字谷、砂嘴、断層、貫入、火山、カルデラ...毎回品を変え登場してきた地質の不思議。本書ならずとも、教科書にも書かれている事象だろうが、爺、高校の地学の時間は先生に隠れて、下手な「小説」など書いていて、全く学ぶ気が無かったのである。
そんな爺がブラタモリから興味を持った地形のひとつが「柱状節理」。 一昨年、元寇の防塁を訪ねて糸島の今津まで行ったのだが、もう少し足を伸ばせば、実際にその奇観が拝めたのに残念な事をした。半島の反対側に「絶景-芥屋の大門(けやのおおと)」があったのだ。ここには海蝕によって出来た洞窟があり観光船で海から見学する。西側の急斜面では長さ30ｍの六角形や八角形の玄武岩の「柱状節理」が見られるというのだ。本書には「芥屋」は記述されていないが、兵庫県の「城崎の玄武洞」が最も立派という事だ。他には「出雲の日御碕」「福井の東尋坊」が例記されている。
そういえば8月、糸島のゴルフ場で「KBCオーガスタ」が開催され、爺も池田勇太の優勝をTVで見届けたばかりだ。「芥屋ってあそこかあ」と今更ながらの惚けぶりだ。
はてさて、小倉駅ナカ古本市で、当店何が売れたか白状すると、上記の「白っぽい」ものは”さっぱり”で、戦前の新聞、古地図、古い婦人雑誌、法帖(ほうじょう)、絵葉書などが人気だった。これは野外の古本祭のニーズではなく、古書即売会や、デパート展の売れ筋だ。「昔とった杵柄」 のスーパーマンも、マントが千切れて墜落である。しかし流石に百戦錬磨-用意周到の爺「黒っぽいもの」も併せて持って行っていたので、かろうじて赤字は免れたのである。(溜息)
この話、あるいは皆さんご存知でしたかね。
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◆おってがき
毘沙門山 (標高177m)糸島半島に行った折も、地形というよりは、どうしても植物が興味の中心なので、海岸の植物写真はしこたま撮影したものの、半島の成り立ち、という更に古いドラマに心を馳せるには至らなかった。タモリとは、鉄道、音楽、ヨットと、ほとんど興味の対象が似ているのだが、岩石や地形はあまり関心が無かった。小学生の頃は、水戸偕楽園に近い神崎寺の裏斜面で、化石採集に夢中になった事もあったが、ブナか何かの葉っぱの化石しか採れず長続きしなかった。
三葉虫でも出てきたら、そっちへ進んだかも知れない。では今津-長浜海岸の植物を紹介して、この項の締めとします。
(先輩を"タモリ"と呼び捨てご容赦。もはや固有名詞化してますので...)
ＪＲ筑肥線-今宿駅 元寇防塁跡石碑(今津長浜海岸)
ハマウド ハマニガナ
ハマヒルガオ ツルナ
ハマベンケイソウ コウボウムギ
◆追記;上記画像-毘沙門山にも柱状節理があるようだ。返す返すも残念無念。「角川日本地名大辞典-福岡県」にその記載がある由。同辞典、他県のものと一緒に入荷したのだが、既に売却済みで、引用にて失礼。
【「毘沙門山-主に黒雲母ホルフェンスと角閃岩からなり、変斑糲岩・蛇紋岩を伴う。山頂部には橄欖石粗面玄武岩が露出し、柱状節理が発達する。山体は採石のため北側の半分を失う。この付近は鎌倉末期の元寇の史跡に富み、毘沙門山を中心に北の長浜海岸、東の長垂海岸へと石塁が構築され、延長20�劼傍擇咫⊇蝓垢妨渋犬垢襦�】
※角川日本地名大辞典、現在[東京都]のみ在庫あり。1080円━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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