☆ただし、以下のワードについては、小論文内に必ず含むこと
- 大和猿楽四座の何座の出身か
- 現在の何流に繋がっているか
- 庇護を受けた将軍名
- 庇護を受けるきっかけとなった神社名
- 世阿弥の著書名

解答チェック
《解答例》 ※これらのポイントうち、赤字のキーワード部分を含む解説を適正に記述することができて正答 公式テキスト[増]192・193ページ/[新]242ページ
◦ 現在の能の発展に大きく寄与した世阿弥は、貞治2年(1363)生の室町時代初期に活躍した能役者であり能作者。
◦ 大和猿楽四座のひとつである結崎座の出身で、のちの観世座の祖とされる観阿弥の子。藤若丸の幼名で早くから父について修業し、9歳のときに父とともに醍醐寺で催された公演に出演したことが
きっかけで京都で一躍脚光を浴びた。
◦ また、応安7年(1374)に催された新熊野神社の演能を観た室町幕府将軍の足利義満によって籠愛され、京都の武家や公家の支援を受けて大成した。
◦ 特に父であり師でもある観阿弥が基礎固めした物まね主体の大衆的な能を、猿楽能に田楽能の歌舞や曲舞(くせまい)のリズムを取り入れ、また夢幻能の様式を作り歌舞主体の幽玄(優美)な能へと
洗練させ、能の芸術性を高めた。
◦ それ以降、京都の武家社会に猿楽能は定着し、観世座を中心に金春(こんぱる)・宝生・金剛といった「大和猿楽四座」が活躍した。
◦ 応永7年(1400)に三編からなる世阿弥の著書『風姿華傳(ふうしかでん)』(のちに全七編に加筆改訂)が門外不出で一族継承の秘伝書として執筆され、観阿弥から受け継いだ“能”に対する修行や
心得、演技・演出、歴史・世相などについて書かれている。
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