Militarized Crafters' Institute

ザーティエラ神話には創造神は存在しない。神々は動物や山川、風として現れ、最高神は太陽と戦の神インティラである。ザーティエラ神話では人と神は共存し、親と子、教師と生徒のように神は知を人に授け、罰を与える者とされる。また、死者も神とされる。

後期旧石器時代の1万4000年前、西部アルタミラにクロマニョン人が壁画を残した。美しい壁画から当時の人々は高い知能と美意識を持っていたことが伺える。この頃の人々はハプログループl2a(Y染色体)に属していたと考えられる。

紀元前5000年頃の新石器時代には中東から農耕が伝播し、巨石記念物の建造が始まった。（ニアエ遺跡など）ザーティエラに農耕と巨石文化をもたらしたのはハプログループG2a(Y染色体)だと考えられ、先住のハプログループl2a(Y染色体)と共存していたようである。紀元前2500年前から青銅器時代が始まり、ハプログループR1b(Y染色体)に属するケルト系民族がザーティエラに到達した。

紀元前12世紀にフェニキア人が進出、エウロペシア最古の都市カディスを建設した。フェニキア人はザーティエラの鉱業や漁業交易を支配するために進出したが、征服することはなかった。（後述する多数の民族の流入による支配の難しさが理由である）当時のザーティエラにはフェニキア以外にもギリシャ人が海から、ガリア人やケルト人がピレネー山脈から流入した。また、当時のザーティエラには大規模な国家はなく、あっても都市国家程度と考えられる。

▲ルジタニア王国の位置
最初にこの地にやってきた人種はルジタニ族と呼ばれている。インド・ヨーロッパ語族という事からピラネーより移動してきた可能性はある。紀元前5世紀の事と言われるが、未だ詳しく解っていない。ルジタニ族はカタルゴの傭兵として初めてティトス・リティウスの記述に出てくる。

ルジタニアは当初共和制の国家であったが、紀元前429年に王政に移行した。ルジタニアの首都であった古代遺跡メリアスからは神殿を初めとする建築物や多数の金細工などが発見されており、ルジタニアがかなり高度な水準の文明を築いていた事を証明している。また、金細工の交易はこの地域を経済的に潤わせた。

紀元前179年、ルシウス・ポスミウス・アルビウスがルジタニ族を撃破した功績（第一次ケルティベリア戦争）により凱旋式を敢行している。しかし紀元前155年にルジタニ族はジブラエタルまで南下したが、紀元前153年に同地でその年のプラエトルであったルキウス・ムミウスに敗れた。

セルウィウス・スルピキウス・ガルバンはルジタニ族と同盟を結ぶと騙してルジタニ族を破り、捕虜にした者を奴隷として売り払ったが、これがさらなる反乱を引き起こした（ルジタニア戦争)。その後、ユニウス・ブルートゥス・カッライクスが紀元前114年に勝利を挙げ、この頃までにルジタニアを含む現ザーティエラ領の大部分がローマ領となった。

紀元前70年代にローマへ反乱を起こしたクィントゥス・セルリウスが支配体制を強固にし、紀元前50年にはガイウス・ユリウス・カエサルがルジタニ族やガクレキ族を討伐した。最終的にアウグストゥスによって現ザーティエラ全域が完全にローマの支配下に入り、この地域は3分割されて、北東方は「タッラコンシス」、南方は「パレエティカ」、西方は「ルジタニア」と名付けられた。ルシタニア属州の州都はエメリラ・アウグスタ（Emerira Augusta、現：メリリャ）に置かれた。

皇帝ネロの時代にはネロの友人でもあったエドが総督としてこの地域を統治、善政を布いた。しかし、タッラコンシスの総督であったガルパンがネロに反旗、エドもガルパンを支持、ネロは元老院より「国家の敵」と宣言され、自殺する。そしてユリウス・クラウディウス朝は断絶、内戦の幕開けとなった。しかし、ローマによる統治はこの後300年ほど続く