まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

652名無し募集中。。。2018/12/04(火) 22:42:19.840

「予定にファイリングって書いてましたよね、手ぶら?」
がらん、とした会議室で、もーさんは私の手元を見た。
「仕事じゃないから」
「仕事じゃないって、それ、まずくないですか」
「さぼり」
「ごめんなさい。私仕事しに来てるんで」
そう言って出て行こうとする手首を掴むと、もーさんはこっちを見て不満げに唇を尖らせた。
構わず顔を睨みつける。「この間、どうして、あんなこと」
「それはちょっと、うっかり」と、もーさんは目を伏せた。
しれっと言いやがったなおい。睫毛長いの見せびらかしてんのか。そんな返事で納得すると思うか?
「LINE教えて」
「イヤ」
「なんで」
「なんでって」
口ごもったので、手を放してやると、もーさんは椅子をひとつ引いて腰掛けた。
ゆっくりと首を傾け、こっちを見ながら口を開く。その唇を私は見つめた。
いや、もーさんが私を見つめている。私の、表情が変わるのを。
ふぅっともーさんはため息をついた。
「カタオモイしてるのが楽しかったのに」
私はカッとなって、顔が歪むのがわかった。
「おかしいでしょ。ふざけんな」
「マジもマジ、大マジだよ」もーさんは椅子のキャスターを揺らす。
「おかしいのはそっちだよ。なっさん」
「……そりゃ確かに、おかしいかもしれないけど」
私がそう言うと、もーさんは気を良くしたように、笑みを浮かべた。
「自覚あるなら良かった。駄目だよこんなの」
「さっき、片思いって言ったよね」
「うん。言った」
「私に?」
「うん。なっさんに」
「じゃあ、LINE教えてくれたっていいじゃん」
私がつかつかと歩み寄ると、もーさんは体を仰け反らせた。
「私は、もーさんのことが、好き」
もーさんの黒目が揺らぐように動く。
「これで両思いだよね」
「……お互いに、気持ちを受け取ればね」
「私はそうしたい」
真剣にじっと見つめると、もーさんは瞬きした。
「わかった。ちょっと、考えさせて」
ここまで来て、逃がすつもりなんてない。
「返事はいつ聞けるの。それ聞くのにどうやって連絡取ったらいいの。またこうやって予約?」
私が詰め寄るともーさんは眉間にシワを寄せ、ようやく渋々とスマホを取り出した。
最初からそうすりゃいいっつーの。面倒くさい女め。

655名無し募集中。。。2018/12/04(火) 22:45:21.060

わかった。この恋は、ひとつずつ確認しながら、手に入れるものなんだ。
やっと手に入れたアドレスに、私は一言も送らないでいた。
ただひたすら、彼女からの連絡を、返事を、待つ。
待つ女。
こんなの初めてだなあ、と私は思う。なんとなく
断られても次の一手を考えればいいだけだと、妙に前向きな気持ちになっている。
通知音にドキっとして、ベッドに寝転がっていた私は体を起こした。

 こんばんは。今度の週末空いてたら
 ふたりで小旅行に行きませんか?

私はスマホの画面を二度見した。だから、踏み込み早過ぎないか?
心臓がばくばくと音を立てている。
私はそっけないフリで、それに返す。

空けれなくもないけどどこ行くの

 これから考えまーす

それってこの間の返事ってこと
でいいの?

……
既読スルーかよ。私はスマホをベッドに叩きつけ、そのすぐ横に突っ伏した。
なにこれひどい。むちゃくちゃだ。助けて。お母さん助けて。
お母さんの優しさが胸の中に広がって、私は少しずつ正気を取り戻した。ママ愛してる。
落ち着け。落ち着こう。
LINEで意思の疎通ができると思ったけど、何か違うみたいだ。私は唇を噛んだ。
こう寒くなるとA館に行くのも嫌になるんだよね。
両手をこすり合わせながら、エレベーターを6Fで降りる。
知ったビルの中の同じ間取りなのに、来たことない部署って違う会社みたい。
入り口からそっと覗く。あちこちで携帯の着信音と電話の話し声。遠くを呼ぶ声。
空気から全然違う。コワーイ。
なんて可愛い子ぶってる場合か。
丁度部屋から出ていこうとする見知らぬ営業くんを捕まえて、私は言う。
「つぐながさんってどこですか?」
えっ?って顔をして、営業くんはキョロキョロとする。
知らないのか。じゃあもうお前に用はない。
離れた席から亀井さんがこっちを見ているのに気付いた。
フロアの奥をちょいちょいと指さしている。その先に、もう一つドアがあった。
一番奥じゃん。突っ切るのか。この中を。
いやいや。壁伝いに行こう。私はちょっと体を小さくしてフロアの端に行くと、そこから小走りに抜ける。
ドアをノックすると中から「はい」って声が聞こえてきた。

657名無し募集中。。。2018/12/04(火) 22:48:18.060

かちゃん。ノブを倒してドアを開け、私は中を覗き込む。
大きくない部屋。中央にテーブル。椅子6個くらい。
その一つにもーさんが腰掛け、積み上げられた封筒の影で宅配の発送伝票を書いていた。
私は室内に体を割り込ませると後ろ手に、そっとドアを閉めた。
もーさんが顔を上げて、こっちを見る。
ボールペンの手を止め、固まったまま、目をまんまるにして。
どうだ。驚いたか。来てやったぞ。私はそのまま口にした。
「どうだ。驚いたか。来てやったぞ」
もーさんの顔が引き攣り、こちらを咎めるように歪む。えーと、何したくて来たんだっけ。
大股に歩み寄るとすぐ前に立つ。逃げないようにもーさんの両頬を手でがっちり挟むと上向かせ、すぐ
正確に、唇を、押し付けた。この間正味2秒くらい。やった!今度はちゃんとできたよー
眼鏡邪魔だな。傾けた顔、頬に当たるフレームを押しやると
もーさんの拳がテーブルの上をどんどんって叩く小さい音が聞こえた。抗議かな?
やっぱり、女の子って顔がちっちゃい。
びっくりするくらい、唇が可愛い。ちゅ、て音を立てちゃって少し焦る。静かに。静かにね。
硬くした舌先を挿し込むと「ふっ」って声がして、両手首を掴まれた。
あー、手首があったかい。顔をさらに押し付けて唇を合わせ直す。がぉ!
舌を伸ばし、奥で丸まって怯えてる舌を探る。もーさん「んぅ」って呻いて、何か言った?次の瞬間
コンコンっと素早いノック、ガチャッとドアが開く。
「桃ちゃんこれもお願い」
大きい封筒を手に入ってきた営業が、振り返った私を見て、あれっ?て感じに動きを止めた。
私は立ったままテーブルに片手を付き、肩と背中でもーさんの体を半分隠している。
「そこに、置いといてください」と、影からもーさんの返事。
それを聞き、私が「お疲れ様です」と頭を下げると、テーブルの端に封筒を置いて、営業は出て行く。
私はそれをしっかり見送ってから、もーさんに向き直った。
「ね、返事は?」そーだそーだ。これを聞きに来たんだった。
「へん……」
「気持ちを、受け取るとか受け取らないとか」
「そ、あの、それは、旅行行けたら、時間もあるしゆっくりお話できるかな、とか思っ」
「じゃあ、そこで話するのね?ちゃんと話するんだよね」
「えっ、あ、はい」私は、どんどん顔が赤くなっていくもーさんを見据える。
「もうこの週末なんだけど。待ち合わせ時間と場所は今日中にLINEするように」
「……がんばります」
私はふんっと鼻息をつくと「お仕事中、すみませんでした」と言った。
「いえ、何のお構いもしませんで」なんて言うから、顔見て舌先を出してやると
もーさんはビクッと肩を震わせた。
「帰りに、こっち寄ってよ」
「え?」
「今度はそっちから、キスしに来て」
ロッカールーム。奥のカーテンを閉めて
鏡の前の台に腰掛けた私は、膝に乗せたもーさんの背中を抱く。
ああ、可愛い。ちゃんと、キスしに来た。
それから、言葉にならない、ぎゅっと胸を掴まれる思いが、何度も体を打つ。
私の首に両腕を回して、もーさんは私の舌先に軽く噛み付いてきた。
こっちはまだ仕事残してるから戻んなきゃいけないの。
あと5分。私がいいって言うまで、求め続けて。

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