まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

434 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/11/23(水) 00:46:33.10 0
短めインコネタ
もしも雅ちゃんがモモイロインコのモモを飼っていてももちだけがモモと会話できたらな話



『みやはモモのことが好きだから!』

目の前の塊——もとい、モモイロインコ——は、ももに鋭すぎるほどの視線を向けてそう主張した。
お前、本当に小鳥だよね、猛禽類とかじゃないよねって言いたくなる感じの目。
ちょっとだけ怯んだのは内緒。

「何言っちゃってんの。そんなことあるわけないじゃん」
『だってだって、モモの方がみやと一緒にいる時間長いもん!』
「じ、時間は問題じゃないでしょ!」

我ながら、何と言い争ってるんだって思う。
実際、他人から見たらめちゃくちゃ変な人だと思うもん、今のもも。
というか、変なのはこいつだ。目の前の、ピンクのインコ。もとい、モモ。
癪なことにももと同じ名前をつけられたこいつは、ある日突然みやの家に現れた。
正確に言えば、みやが買ってきたから現れたわけなんだけど。

『そんなことないもん。みやは絶対モモの方が好きだね』

そして、そいつは不思議なことに、なぜか人の言葉を話せるのだ。
しかも、それはももにしか分からないらしいということが最近分かってきた。
みやとももが一緒にいる時とか、しきりにモモが『みや! みや!』って言ってるけど、みやは気づいてないみたいだし。

「それはみやが飼い主だからってだけでしょ」
『それでもぉ、あなたよりは好かれてるもん』

表情は変わってないはずなのに、ドヤ顔?されたような気がして、思わず鳥かごに掴みかかりそうになった——けど、それは未遂に終わった。

「何やってんの?」
「み、みや……」

振り返ると、呆れた様子で立っているみや。手には、モモの餌を持って。

「ていうか、二人? 仲良いよね」
『「良くない!」』

モモとハモってしまったけど、みやには伝わってないみたい。
はいはいって適当にあしらわれて、ももは器用に鳥かごから引き剥がされる。
別に大したことはされてないはずなのに、モモを優先されたようで、すっと体温が下がった気がした。
そんなもものことなんて知らない顔で、はいどうぞってモモに餌を渡すみやの横顔はやけに優しい。

「はーい、モモ。今日のごはんだよー」
『みやっ! みやっ!』

大好きオーラを爆発させて、パタパタと羽ばたくモモ。
その様子に満足そうな微笑みを浮かべるみやは、ちっともこっちを見てくれない。
人知れず吸い込んだ息に、喉がひりりと傷んだ。

『みやー、すきっ!』
「今日もかわいいねー」
『えへへー』

モモの言葉は分からないはずなのに、望む言葉を与えるみやがそこにいて。
モモみたいには素直になれない、ももがいて。
みや、って呼びかければいいだけのはずなのに、たった2文字が引っかかって出てこない。

435 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/11/23(水) 00:47:03.62 0

『みやは絶対モモの方が好きだね』って、モモの言葉。
くだらないと笑い飛ばしたはずなのに。
モモに言われたことがぐるぐると回って簡単に気持ちは転がり落ちていく。
モモを撫でる、みやの指先。
そこに体を擦り寄せる、モモ。
それらを見ていると、じわ、と視界が歪みそうになった。

「もも?」
「あ……」

慌てて、上を向いたけど遅かった。頬を伝う、一筋の水滴。
こぼれてしまった、本当の気持ち。

「……ちょっと、どうしたの?」
「別に。何も」

まさか、インコごときに妬いたなんて言えない。かっこ悪すぎる。
そう思うのに、みやの腕がこちらに伸びてくる。
緩く腕を掴まれて、たったそれだけのことに、逃げ場はなくなった。

「なに、インコに嫉妬してんの?」
「……だって」

どうして、いつも、こんな時だけ鋭いんだろう。
みやは知らないんだ。
モモがどんな風に思ってるか。
ももが、どんな風に思ってるか。

「え、何? マジでモモに嫉妬してんの?」
「だっだって! モモのこと、ばっか……」

こうなったら開き直ってやろうと思ってみたものの、だんだんと冷静になるにつれて頬の熱は増していく。
そうだよ、嫉妬したよ。たかが、インコにさ。

「アホらし」
「……ですよねー」
「まあでも」

素直でよろしいって、掴まれてた腕を引っ張られてよろけたところを受け止められて。
ぱち、と出会った瞳は真面目な色をしていた。

「そんなに、不安にさせてた?」
「……っ!」

そりゃ、お互い忙しい時期が続けば時間も合わないし、一緒にいられる時間は限られてるし。
そんな中でも、みやはみやなりに、ちゃんと時間を作ってくれてた。
好きって伝えてくれてた。
そんなの、全部分かってたはずなのに。

「違っ……全然——」
「ごめん」

一言、それだけ言って、続く言葉はみやに全部吸い取られた。
目を瞑って、丁寧に舞い降りる柔らかさを受け取る。
その後はもう、言葉なんていらなくなって。
あいつがちょっとだけ不満げに鳴いたのが聞こえたけど、知らなかったことにした。

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