まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

974名無し募集中。。。2018/02/01(木) 20:59:09.180
敵なのに好きになってしまう
禁断の恋だな
しかしありがち
鬼の血を引いているけど人間を守るため鬼と戦うみやびちゃん
親を鬼に殺され鬼は絶対悪と駆逐してやるマンなももち

57名無し募集中。。。2018/02/02(金) 19:11:29.840

「起きて下さいませ」

逼迫したねえやの声から始まるこの夢を見るのはもう何度目だろう。
白い戦装束を身に纏ったねえやは稽古の時にしか見せない厳しい表情で幼い私の身支度を手早く済ませる。
促され部屋を一歩出るとツンと焦げ臭さと鉄錆臭さが鼻についた。
その異常さに半分閉じていた目がしっかりと開く。
どこを見ても赤と黒に染まっていた。
一気に鮮明になった五感は次々と知りたくない現状を捉えていく。
火の爆ぜる中、ひっきりなしに聞こえる女子衆の悲鳴、男衆の怒号。
激しい剣戟の音と断末魔の叫び。
後ろを振り向くと既にすぐそこまで火の手が周っていた。
倒壊していく屋敷の中をねえやに手を引かれ進んでいく。
行き止まりの筈の廊下の突き当たり。
ねえやは何もない空間に向かい手を伸ばす。

「…何してるの?」

そのままの姿勢で動かないねえやの袖をひく。
いつもならすぐ膝をつき優しい笑顔で教えてくれるねえやが何も答えてくれない。
蒼白になっていく顔色とは裏腹に額には大量の汗が浮んでいく。
不意にキンっと金属のぶつかるような音が聞こえるとねえやは糸が切れたように膝をついた。

「ご無事でしたか」

何もなかった筈の廊下の突き当たり。
そこからじいやの声がした。
顔を上げると一枚の古ぼけた戸。

58名無し募集中。。。2018/02/02(金) 19:13:02.300

「こちらへ」

じいやに手を引かれ戸の中に誘導される。

「ねえやが…」

手を伸ばしねえやの手を取ろうとしたがそれはじいやに遮られる。
目の前で荒い呼吸を繰り返すねえやにじいやは複雑な模様の描かれたお札を渡す。

「…己が責を果たせ」

厳しい声音で告げるじいやにねえやは恭しく頭を下げ受け取ると剣戟と断末魔の叫びが途切れない方へと駆け出した。

「ねえやっだめっ」

一歩踏み出した足は強い力で引き戻される。
僅かに振り返ったねえやの顔にはいつもの笑みがうっすらと浮かんでいた。

「なりません」

優しい声で穏やかに笑う顔しか見たことがなかった。
そんなじいやが鋭い目つきで口を引き結び、まるで別人のように恐い声で止められる。
無言で横に振られた首にでもっという言葉は封じられる。
促され中に入るとそこには父と母、生まれたばかりの弟がいた。
小さな部屋の中には燭台が一つあるのみ。

「ーーー」

険しい顔をした父に肩を掴まれ言い聞かすように告げられた言葉はいつも聞こえない。
ここから最も見たくない場面までは無音が続く。
じいやが部屋の隅の畳を一枚外すと現れた階段。
それを降り、薄暗い通路を暫く進むと山小屋の中に出た。
小屋の中は所々朽ち、隙間があるらしく月明かりが差し込んでいる。
少しの好奇心から目の前にあった隙間から外を覗くと崖の上のようで森は途切れ遠く下の方に川の激流が見えた。
思わず一歩後退るのと破壊音は同時だった。
振り返った視線の先には棍棒を持った身の丈七尺はあろうかという鬼。
山小屋の大部分は吹き飛びその先に見えた光景に絶望した。

59名無し募集中。。。2018/02/02(金) 19:13:59.680

半身から夥しい血を流す父とそのすぐ側で血だまりの中に倒れたじいや。
それでも抜刀した父の体を複数の刀が貫いた。
倒れ臥した父の後ろからさらに複数の鬼の姿。
真っ赤に染まったその姿が嫌でも現実を突きつけてくる。
鬼の悍ましい笑い声が耳に届く。
すぐ目の前に迫った鬼は母の首を片手で握り問いかける。

「どっちだ」

口を閉ざし鬼を強い眼光で睨みつける母。
その身には先程までは無かった光のようなものが薄っすらと纏われていた。
母の腕から奪われた弟はまるで物の様に何かを確認される。

「これはいらん。好きにしろ」

すぐに興味を失った様子で弟は後ろに控えていた鬼に投げられた。

「こっちか」

愉悦に歪んだ鬼の顔が間近に迫る。
恐怖に震える足は動かない。

「ーーー」

僅かに動いた母の口。
轟音と閃光。
フワッと宙に浮く感覚。
同時にやってきたそれら。
一瞬遅れて目の前が真っ赤に染まる。
木っ端と共にパラパラと降ってくる赤い液体。
落ちていく中、綺麗な満月を背に凄絶な笑みを浮かべた鬼の顔が目に焼きつく。
凄まじい水飛沫とその音、遅れてやってきた衝撃に遂に耐えきれず視界が暗転した。

60名無し募集中。。。2018/02/02(金) 19:14:59.240

ここ最近は見る事が無かったあの忌まわしい日の夢。
頬に流れた一筋の涙を拭う。
夢を見た原因は間違いなく昨日の拾い物のせい。
山中に倒れていた金髪の女。
明らかに致命傷に見える刀傷と大小様々な傷を負ったその女はまだ生きていた。
鬼の特徴の一つである金髪。
これで目の色が金色であるなら一刀のもとに斬り捨てるものを閉じた目は確認のしようがない。
人とは少し違うような気配と強い生命力。
鬼である可能性は高い。
それでもそれだけでは異国の者である可能性も捨てきれない。
鬼と断じるには全てが中途半端な女。
暫し逡巡する。
異国の者と鬼を混同して問題を起こしてくれるなと常々口煩く言ってくる世話役の顔が頭をよぎった。
一つため息をつくと金髪の女を担ぎあげ、拠点にしている庵に運び込んだ。

一晩座りっぱなしだったせいで凝り固まった筋肉をほぐし棚から薬草と乳鉢を手に取る。
昨日一日で目に見えて減ったと薬草と包帯。
作り置いていた傷薬は全て無くなった事実に疲労感が押し寄せてくる。
寝床に横たわり未だに意識の戻った様子の無い金髪の女。
大部分が血に染まっている包帯。
この労力が無駄にならなければいいけれど。

生かすか否か。

それはこの女が起きてから。

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